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11月30日(火) 爽やかな 祈りとともに 職去りし 知事の回りは ほのかな小春日

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 3期12年弱にわたって、愛媛県知事を務めてこられた、加戸守行氏が、この日、知事を退任。大会議室で県庁職員に対して、最後の挨拶をしている様子が、テレビで放映されていた。そしてその報道の最後には、恐らくこれが最後になる知事専用公用車に乗って、県庁を離れる時の様子も、テレビで紹介されていた。
 その時、加戸知事は、見送りの県庁職員に対して、少しうなじをたれて、合掌をしていた。その姿が、とても爽やかであった。そして、その姿が、3期にわたった知事としての姿勢を象徴するものでもあるように思った。
 知事の権力は強大である。愛媛県内の様々な事業は、県知事が了承しなければ、なかなか円滑に推進することは出来まい。また、県の予算を付けなければ、事業そのものが成り立たないというものも多い。そんな地位に12年近くも就いていながら、決して奢ることなく、常に天に向かう気持ちで仕事に取り組んでこられた知事であったと思う。
 今は、地方自治体も、冬の嵐の中にある。この嵐の中でも、加戸知事の回りには、いつも小春日が差していた気がするのである。

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11月29日(月) 世の中に ピカピカ光る もの観れば メッキで飾った ガラクタばかりだ

 11月29日は、王陽明先生の命日である。亡くなって481回目の命日。心からの敬慕の念を捧げた。
 陽明先生がお亡くなりになる前に発した最後の言葉というのは、弟子から何か言い残しておくことはないですかと問われて、「この心光明、また何をか言わんや」と答えたというものであった。終生賭けて、「人の道」、「天地一体の仁」を追い求められた先生が、最後に行き着いた境地、それが自分の心の中で輝いている光の認識であったというのが、とても趣深い。恐らくや、この光り輝く心さえ自分にあるならば、もう他には何も要らないという心境であったのだろうか。だから、今更、外に向かって、何らかの言葉を語る必要も何もない、この心にかなうものなど何もないのだ…そんな気持ちだったのかななどと思ってみる。

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 そんな思いで、世間を見ると、メッキで光り輝いているだけの偽物が多い。その薄っぺらなメッキをはがしてみると、ガラクタばかりだ、という気がする。陽明先生が生きられた時代もそうだったのだろうか。だからこそ、心の中の真理をひたすらに追い求められ、その自身の心を磨き続けられたのであろうか…。

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11月28日(日) 愛媛では 中村知事に 野志市長 沖縄県では 仲井真知事なり

 日本各地で、地方選挙が行われた。今日は大安なのかなと暦を調べてみると、友引。友引というのは、相引で勝負なしの日とされているから、こんな日に選挙をするのも何か変な気もするが、友の引きで戦うという意味になるのだろうか。
 ともかく、今日は、和歌山県知事選(私の知り合いの仁坂吉伸氏が再選)、金沢市長選、宜野湾市長選などが行われたが、私の関心は、何と言っても、愛媛県知事と松山市長、そして、沖縄県知事の選挙であった。

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 その結果は、愛媛県知事には、前松山市長の中村時広氏が、78パーセントという驚異的な得票率で当選。そして、松山市長には、少し前まで南海放送のアナウンサーをしていた野志克仁氏が、他の候補を大きく引き離しての当選。沖縄県知事選は、現職の仲井間弘多氏が、小差ながら、もう一人の有力候補を振り切って当選した。この勝因は、それぞれにあると思うが、今の社会的状況からすると、収まるべき人が収まったという気がする。
 それにしても、愛媛は、今回の選挙で、若くなった。ご活躍を期待したい。

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11月27日(土) 黄海じゃ 米韓合同 演習が 始まると聞く 不穏な時世だ

 北朝鮮による韓国領・延坪島砲撃事件のインパクトは大きい。少し前まで、柳田法務大臣の国会軽視発言一色という印象が強かったニュース番組も、この事件があった23日以降は、この朝鮮半島問題で塗りつぶされている印象である。ひとつの事件で、社会全体が一気に方向転換してしまうというのは、何とも危ない時代だなと思う。
 そして、いよいよ明日からは、この延坪島から南方に約200キロ程度の黄海で、アメリカ軍と韓国軍との合同演習が始まるということで、今日は、この話題一色。

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 北朝鮮は、いつも激しい言葉で、敵対国を批判するから、今にも本格的な軍事衝突が起こるような印象を与えているが、国内の掌握には一定の自信を持っているようだから、ここでそんな無茶なことはしないだろう。一方、韓国側も、経済が順調に推移している状況において、あえて軍事的対立を起こすことにメリットはないと思われる。だから、ここで戦争状態が生まれるとは考えられない。しかし、大きな台風の目がこの地域にあるのは事実であり、何らかの偶発的なことがあれば、一気にという可能性までは否定できない気がする。危ない、危ない…。

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11月26日(金) 参議院 参議というは 雲上人 現実見れば 虚偽表示だね

 この日は、宿毛市内の気がかりな場所を回った後、大月町、土佐清水市、四万十市、黒潮町を回ってから、自宅に戻った。
 その道中、カーラジオを聞いていると、国会は、参議院で補正予算の採決を行う過程で、様々な交渉が行われている様子を伝えていた。夜遅く、自宅に到着すると、その頃ようやく参議院本会議での採決がこれから始まるのだと報じていた。そして更に、その補正予算成立後に、仙石官房長官と馬淵国土交通大臣の問責決議案が国会に提出されて、それが深夜になって可決された。自民党や公明党などの野党は、問責決議が為された以上、これら大臣が出席する委員会などには出席しないと語っていた。もうここに至れば、国会は言論の府としての機能を停止してしまったようなものである。これから、どんな形で動いていくことになるのであろうか。

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 参議とは、宮廷政治の時代の雲上人を指す言葉のようである。そんな人たちが集まって行われる議会というのが、参議院のはずだが、現状は、どうも虚偽表示状態であるようだ。

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11月25日(木) 四国とは 日本の辺地 宿毛は更に 四国の辺地 マァ良いじゃないか これも個性さ

 引き続いて、この日も、宿毛市内のキャラバン。特に、市の北方の松田川流域、そして、四国百名山のひとつ、篠山エリアを自動車を走らせて回ってみた。とても自然豊かな土地であると思った。
 そして、夜は、市議会の委員会室で、約25名参加の懇談会。ここには、中西市長をはじめとする市の職員、また、古い付き合いの中西県議会議員、そして、地域の青年会議所や農林水産団体の代表なども参加していた。ここでの話は、宿毛キャラバンの中で感じたことや提案したいことをイラ短で11枚表現をしていたので、それを示して、外来者の目から見ると、宿毛にはこんな可能性があるように思う、という話をまず行い、その上で、町おこしには基本的にこんな考え方が大事ではないかという提案を行った次第である。

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 すると、質問の中に、この宿毛の環境では仕事の展望が開けにくいのだが、どうすればよいだろうかという問題提起があったそこで、私の基本的な考え方をお話しさせて頂いた。要は、自分を不遇と考えて萎縮してしまわないことが大事だと思う。

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11月24日(水) 宿毛には 人物生み出す 井戸があり 水奔流して 日本動かす

 朝から、宿毛市内のキャラバン。宿毛市役所、宿毛歴史館を皮切りに、市内各地を回って、見聞を広める。その途中には、隣村である三原村も訪れた。夜は、スーパーや複合施設などの様子も見て回った。

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 そんな中で感じたのは、この宿毛という町が、明治、大正、昭和と、オールジャパンで活躍した様々な人物を輩出してきた土地だということであった。例えば、早稲田大学創立者の小野梓、戦後日本の道を切り開いた吉田茂首相、様々な事業を興した経営者である竹内明太郎、自由党の領袖として活躍した林有造などである。
 歴史館の展示で、この地の教育の歴史を辿ってみると、幕末期に教育に熱心な指導者がいて、講授館、日新館などの学校を設立して、子弟教育に力を尽くした土地であったことが記されていた。やはりそうなのだ。若き人の心に火を灯す、教育的情熱の種火が宿った土地であったのだ。いわば、それは、人物を生み出す井戸であって、そこから汲み上げられた水が、時代の風を受けながら日本各地に奔流していったということなのだ。考えさせられることであった。

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11月23日(火) 突然に 来た挑戦(北朝鮮)の 砲撃や こりゃ函谷(韓国)関の 鶏鳴なるか?

 私は、この日、OAK・TREE12月号の最終仕上げ作業を行い、原稿を出稿した上で、高知県宿毛市にキャラバンに出発。4日間、宿毛市を中心に、四国の西南地域一帯の調査を行うと同時に、宿毛市では、中西市長主催の地域起こし勉強会でお話をする予定である。

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 その移動道中、カーラジオを聞きながら、自動車を走らせたのであるが、ニュ-スの話題は、もっぱら北朝鮮軍が、韓国領の延坪島(よんぴょんど)に対して、砲撃を行い、韓国軍兵士が数名死亡すると同時に、民間人にも負傷者が出、さらにその住居にも大きな被害が生まれているというものであった。北朝鮮が、朝鮮戦争以降に、韓国の陸地部に砲撃を加えたのは初めてのことだという。
 現段階では、それ以上の情報はなく、いったい何のための砲撃であったのかがよく分からない。ふと、函谷関の鶏鳴という逸話を思い出した。孟菖君の部下が、鶏の鳴き声をまねて鳴いたことにより、朝まで開かないとされていた関の門を開くことが出来たという話である。さて、北朝鮮は、この砲撃によって、いかなる門の扉を開こうとしているのであろうか。

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11月22日(月) 結局は 臨時国会 乗り切りに 柳田法相 首折りにけり

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 菅直人首相は、この日、自らの国会軽視発言で辞職を求められていた柳田法相と会い、臨時国会の最大課題である補正予算の成立のために理解を求めると語り、事実上の更迭を行った。形式的には、あくまで本人の意思に基づく辞職であるとの立場のようだが、前日まで、辞職の意思はなく仕事を通して責任を全うしたいと語っていた柳田法相が、この日、あえて自らの首を差し出したのは、やはり総理からの要請であったと考えるべきだろう。
 この一連の動きを見ていて、私は、ふと、トンボの話を思った。トンボは目を回すと、自分自身で首を回してその首を落とすのだそうだ(事実ではないと思うが…)。今回は、菅総理が、指をくるくると回して、柳田法相の目を回し、その結果、柳田氏は、自らの首を落とすことになったということだろうか。
 それにしても、簡単に首が落ちるものだ。大臣などと言っても、所詮この程度のものか、という気持ちが、今回のことを通して、一段と強くなってしまったのであった。

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11月21日(日) 心即理 知行合一 一体の仁 陽明掌中に 我は遊べり

 「教師人間論ゼミ」の日。この日は、特に神戸から、「神戸師友猶興会」会員21名が、研修旅行で新宮を訪問して下さったので、総勢40名弱の参加者であった。また、この会からのリクエストで、人間論ゼミの前に、「志の道を歩く会」も開催したが、晴天に恵まれた上に、晩秋の紅葉がとても美しく、心響き合う人たちと気持ちの良い時間を過ごすことが出来た。

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 ところで、この日の「教師人間論ゼミ」のテーマは、「王陽明の人生と教育思想」というものであった。王陽明というのは、中国・明代の儒学者であり、「心即理」の考え方を足場として、独自の儒学の流れ、陽明学を創始した人である。その王陽明の思想を軸に、人を育成する活動がいかなるものであるかということを論じた次第である。
 実は、陽明学を論じようとすれば、自らがその思想に没入しなくてはならない。いつしか私は、陽明の掌中に、裸になって遊び始めていたようである。

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11月20日(土) オットットッ バブルの波の サーフィンに 失敗倒れし アイルランドよ

 このしばらく、アイルランドの財政危機を報じるニュースが多くなっている。少し前まで、12.5パーセントという低い法人税率を武器にして、海外から多くの優良企業を誘致し、高成長を続け、「ケルトの虎」と注目されていたアイルランド。しかし、2年前の金融危機で、アイルランド国内の不動産バブルが弾け、銀行は、莫大な不良債権を抱えた。その救済のため、政府は、莫大な財政赤字を抱え込むことになったのである。

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 今年の財政赤字は、GDPの32パーセントにも達している。そこで、財政再建をせねばならず、これからEUが創設した緊急融資制度を活用した融資を受けるために、どうしても、政府の歳出削減と増税を行わざるを得ず、それが、国民からの激しい反対運動を引き起こしているのである。言ってみれば、大波を受けて心地よいサーフィンをしていたアイルランドが、波乗りに失敗。転倒して、波の中におぼれかけているという姿である。
 日本は、これを笑っていられまい。いつか行く道、という懸念が消えないからである。

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11月19日(金) ジュネーブの 国際音楽 コンクール 日本女性が 超人演奏

 ジュネーブの国際音楽コンクールのピアノ部門で、23歳の日本人女性、萩原麻美さんが、優勝。演奏曲は、ラベルのピアノ協奏曲。映像で紹介されていた演奏風景は、正に超人的なものであった。

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 テレビでの紹介を聞いてみると、5歳でピアノを始め、13歳では、イタリアでの国際的なピアノコンクールで優勝したという。そして、パリの国際音楽院の修士課程を、トップで卒業。今は、パリを中心に国際的に活躍中とのことであった。そんな経歴もすごいが、それ以上に、自分の好きなことしかしないという、徹底した生き方がすごいと思った。テレビインタビューでは、自分がまだまだ至らないところがあると語っていたが、これも、決して謙遜などではなくて、本心なのであろう。
 彼女は、本気の人だと思う。自分だけを見つめて、全力投球で生きているのだろう。だから、他の人のことや、世間がどう思うかといったことは、全く眼中に入ってこないのだろう。考えさせられた次第である。

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11月18日(木) 本人は 謙遜をした つもりでも 国会、馬鹿に しちゃいけないね

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 柳田稔法務大臣が、地元後援者の前で語った言葉が、国会で大問題になっている。「法務大臣とは良いですね。二つ覚えときゃ良いんですから。 個別の事案についてはお答えを差し控えますと、これが良いんです。 わからなかったらこれを言う。で、後は法と証拠に基づいて適切にやっております。この二つなんです。まあ、何回使ったことか」という発言である。
 おそらく、本人にしてみれば、自分に力が無くても十分仕事が出来るのだと、ジョーク半分の謙遜発言だったのだろうと思う。しかし、国会答弁を材料にしたのがまずかった。結局、国会答弁というのは、こんないい加減なものでも通用するのだという意味にとられ、大臣は、国会における議論を単なる形式なものと考えているのかという、猛反発を生み出すことになった。やっぱり、真実味が強すぎるジョークはまずい。そして、民主主義の砦のはずの国会答弁を材料に使ったのはまずかった。

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11月17日(水) 我、植物の 妖精なりと 富太郎 その生き様に 心震える

 午前11時頃、新居浜の自宅を出発して、高知市へ。その目的は、ひとつは、今高知市で開かれている様々なイベントを見ておきたかったこと、例えば、高知県立牧野植物園で開かれている「樹と言葉展」、高知市立自由民権記念館での「中江兆民展」などである。それから第2には、先日、権哲賢・韓国大使が四国を訪れた時、尾崎・高知県知事にお世話になったので、そのお礼訪問。第3には、時間があれば、高知の人との意見交換もしたいと考えた。。

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 この中で、特に印象深かったのは、牧野植物園であった。晩秋の季節にこの牧野植物園を訪れたのは、今回が初めてであったが、樹々が紅葉し、しかもその上に秋空が真っ青に澄み渡っている風景は、感動的であった。さらに、今回は、牧野富太郎博士に関する展示もじっくりと見せていただいたが、自分が樹なのか、樹が自分なのか分からなくなるような境地に生きた、牧野博士の生き様は、私の心を強く動かした。博士は、自分のことを「植物の妖精」と語り、「植物と心中する」とも言っていたという。私にとって、人生の理想型を見せていただいた樹(気)がしたのであった。
 この牧野植物園は、これからも、時間を見つけては、時々訪れてみたいところだなと思った次第である。

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11月16日(火) 量じゃなく 質こそ大事と ハヤブサ君 平成日本の 道を示すか?

 JAXAは、日本の小惑星探査機「はやぶさ」が、地球から約3億キロメートル離れた小惑星「イトカワ」から持ち帰った可能性のある微粒子を分析してきた結果、それが間違いなく小惑星のものであると発表した。この微粒子は、地球を含む太陽系が約46億年前に誕生した当時の状態をとどめている可能性があり、この研究を通して、地球誕生の謎や生命誕生の秘密を探ることが出来るかも知れないと期待されている。

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 それにしても、その微粒子の直径は、わずか0.01ミリメートル程度だという。そんな小さな微粒子を分析する技術があることも驚きであるが、加えて、そんな小さなものから、大宇宙の真理を導き出せるというのも、すごいことである。
 言ってみれば、「量よりも質が大事」ということのひとつの実例が、今回の研究の中で示されることになるのではないだろうか。それは、単に、宇宙起源を巡る研究の場において言えるというのみならず、人類がこれから歩んでいこうとしている未来の道をも示すことになるのではないかと期待するものである。

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11月15日(月) 無残(63勝)なり 無垢(69勝)の記録に 挑戦の 白鵬ついに 白旗上げる

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 大横綱・双葉山の連勝記録69勝を、横綱・白鵬がこの九州場所で追い越すかも知れないと、多くの人が関心を寄せていた大相撲。今日、白鵬は、稀勢の里に敗れて、連勝記録は、63勝で止まった。いかに隙の無いように見えていた横綱にとっても、大記録を前にして、勝ちを求める心が、咄嗟の判断の誤りを生み出してしまったということか。ひたすらに勝ち続けるしかないという記録更新の重圧は、白鵬にとって相当のものであったに違いない。
 しかし、63連勝というのは、大変な記録だと思う。勝率5割の勝負として、10連勝する確率は、1024分の1である。ならば、60連勝では、1024×1024×1024×1024×1024×1024分の1ということになる。天文学的数字である。もちろん相撲は実力で勝敗が決まっていく世界であるから、こんな仮定に立つ机上の確率計算などはなんの意味も持たないのだが、その困難さだけはご理解いただけるだろう。
 実は、私は、この10月末に大分キャラバンに出掛けた時、宇佐市の双葉山記念館にも立ち寄っていた。そこで上映されていたフィルムで見た、土俵上の双葉山のいつも何か遠くを見続けているような表情が、とても印象的だった。心に残った。それはいったい…。

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11月14日(日) 兆民の 自由・平等 民権理論 封建土佐への 意趣返しかも

 四国人間論ゼミ。テーマは、「中江兆民の人生と思想」。
 中江兆民とは、明治期に活躍した民権思想家である。若い頃にフランスに留学をしていて、そこで出会ったジャン・ジャック・ルソーの思想を日本に紹介する上で、大きな役割を果たした。そして、自由民権運動の思想的な旗頭となり、明治23年に行われた第一回衆議院議員選挙では、大阪4区から立候補して、見事当選。しかし、予算審議を巡って示された節操のない議会の姿に失望して、半年も経ないうちに、自ら辞職。その時に発表した「無血虫の陳列場」なる文章には、「竜頭蛇尾の文章を書き前後矛盾の論理を述べ、信を天下後世に失することとなれり。無血虫の陳列場…已みなん、已みなん」と、その絶望を表現している。

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 その後は、「在野の政治家」として、板垣退助や大隈重信などとも議論をしながら、主に文筆の世界で、民主政治のあり方を求め続けたのであった。
 この中江兆民の人生を見ていると、江戸時代の土佐の封建的社会に対する憤懣やるかたない思いこそが、彼の人生の原動力であった気がしてならなかったのである。

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11月13日(土) APEC 首脳会議の 最中に スーチーさんが 解放されけり

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 ミャンマーの民主化運動指導者のアウンサン・スーチーさんが、7年5ヶ月ぶりに軟禁を解除された。早速、自宅門口に集まった約1000人の支援者の前に姿を現して、自分の思いを語ったという。
 スーチーさんは、長い間、圧政の下での悲劇のヒロインとして、国民のシンボルであり続けた。国際社会にとっても、そうであった。今から20年前の総選挙で、スーチーさんの率いる「国民民主連盟(NLD)」が国会議席の8割を獲得して圧勝したにもかかわらず、軍事政権はそれを認めず、以来、何かにつけて、スーチーさんの政治活動を色々な形で制限をしてきたのであった。それが、ミャンマーにとって、どう評価すべきことかという点は、今の私には分からない。
 しかし、20年の年月の重さはよく分かる気がする。そうか、もう20年か…私は、当時のスーチーさんの映像が頭の片隅に残っているが、やはり、この20年という年月を経て、スーチーさんは当然のことだが、随分顔かたちも表情も、変わったようだ。おそらく、言動も、かなり変化しているのではないか。
 それにしても、この時、日本では、APECの首脳会議の最中だったが、この問題については、気持ちが悪いほど、静かであった。それが何を意味することなのか、この点もよく分からない。

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11月12日(金) 氷河期に 増して厳しい 就職環境 若き人らに 尊徳語りぬ

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 夜、高津人間論ゼミ。今回のテーマは、「二宮尊徳」。このテーマは、いつもこの勉強会に参加している岩崎君からのリクエストであった。小さい頃に、小学校の校門近くに二宮金次郎像があり、いつも見てきていたので、以前から関心は持っていたが、いったいどんな人か知らないので、一度是非話を聞いてみたいということであった。
 参加者は、約20名。青年団の参加者も、段々と多くなってきた。また、最初は戸惑いを示していた若い人たちも、この種の話に、少し慣れてきたようで、集中力を切らすことなく、話を聞いていただけるようになってきた。とりあえず、この一年で、高津人間論ゼミも、初級卒業となりそうである。
 ところで卒業と言えば、この日は、来春大学卒業予定の学生の就職内定率(10月1日現在)が発表されたが、大変厳しい数字で、この調査を始めた1996年以降で最低の57.6パーセントであった。就職氷河期といわれた頃以上の厳しさだという。こんな時代であるだけに、二宮尊徳の話は、自分自身の問題意識とも響き合うものがあったのかも知れない。日本社会の厳しい寒さの中で、心の中に熱い炎を持てるように、今後も力を尽くしたいと思う。

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11月11日(木) 我が車 3月余りで 1万キロだ なら1年で 地球を一周

 全国学校給食大会に合わせて、その開催地で、学校栄養士の皆さんが懇談会を開催するというのが、慣例となっている。そして、このしばらくも、松山大会の時、そして島原大会の時も、私を呼んでいただいた。そして、今年は、高松市での開催であったが、今回もまた、招待され、30分くらいの講演を依頼されたので、参加をした。

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 今日、特筆したいと思ったのは、この懇談会のことではない。実は、この会合参加のために、自宅のある新居浜市から高松市に向かって自動車を走らせている道中で、私の車の距離メーターが、1万キロを指し示したのであった。この自動車の初乗りが、7月末であったから、それから3ヶ月あまりの月日である。平均すれば、一日あたり約100キロメートル走ってきたという計算である。ならば、一年では、約3万6500キロ走るということである。つまり、地球の赤道上を一周すると、約4万キロだから、一年あまりで、地球を一周することになる。
 我ながら、結構走り回っていることよと、改めて、在野の政治家としてのダイナミックな動きを自己評価した次第である。それにしても、低燃費のハイブリッド自動車に乗り換えたのは正解だった。これくらい走れば、5年間くらいの内に新車代金を取り返せると心の中でニンマリとしたのであった。

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11月10日(水) 犯人は 我だと海上 保安官 その顔見えぬも 機密保持かな

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 尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を記録したビデオ映像がユーチューブに流出した事件で、第五管区海上保安本部に所属する43歳の海上保安官が、自分が流出させたと、申し出た。その動機は、「国民誰もが見る権利がある。誰もやってくれないならば、自分でやるしかないと、誰にも相談せず、ひとりでやった。こうしなければ、闇から闇に葬られ、跡形もなくなってしまう」と語ったという。
 確かに、この主張はよく分かる気がする。海上保安庁が、この種の問題を、法に照らして厳格に処理することが出来ず、曖昧にしか扱えないことになれば、今後の取り締まりは、相当困難を窮めるだろう。また、海を守る気概を持って仕事に従事する海上保安官のモラルの低下も懸念される。おそらく、このような思いを胸に、この海上保安官は、あえて衝突映像の流出に踏み切ったのではないか。
 しかし、その海上保安官の姿は私たちに全く見えない。いずれテレビにも登場することになるのかもしれないが、これも機密情報の扱いだとすれば、私の頭は、何が何だかますます混乱してしまう。皆さんはどう思うだろうか。

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11月9日(火) TPP 日本加盟は 哲学を欠き(T) パロディーとなるか(P) パンドラ開くか(P)

 この日、政府は、環太平洋経済連携協定(TPP)に関して、「関係国との協議を開始する」と明記した基本方針を閣議決定した。今のところ、協議を始めるとしているだけで、最終的に参加するか否かは、時期を見て判断する考えのようだが、この種の、業界ごとに利害が異なるという問題は、最初に方針をきちんと決めておかないと、進むほどに混乱が拡大する恐れがある。普天間の米軍基地移転問題と同じく、ゼロから検討します等と言っていては、結局どうも収拾がつかなくなる懸念がある。この点、菅総理はどう考えているのだろうか。

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 この頃、多くの論者が、菅内閣には、目先の処世術はあっても、哲学がないのではないかという指摘をし始めている。この点、私も同感である。困難な問題に対処するにあたって、きちんとした哲学がないと結局どうなるかと言えば、パロディーに終わってしまうか、または、パンドラの箱を開いて、不幸をまき散らす結果となってしまうか。どちらかだという気がしてならない。
 総理は、黒船の来襲に例えて、かくなる上は、平成の開国を行うのだと言葉だけは勇ましいが、途中で腰折れになってしまわないことを祈るばかりである。

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11月8日(月) 菅総理 内憂外患 荒波に かじりつくべき 石はいずこぞ?

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 菅総理は、この日の衆議院予算委員会で、早期の衆議院解散・総選挙を否定し、「どこまで頑張りきれるか分からないが、石にかじりついても頑張りたい」と語ったと報じられている。
 面白かったのは、「石にかじりついても」という表現であった。これは、強風、または荒波の中に身を置く中、どこかに吹き飛ばされたり流されそうになっている時に、身近にある石に強く抱きついて、それを防ぐという意味だろう。いわば、この石とは、重しになってくれるものということである。
 そこで、菅総理の回りにそんな重しになるものが何かあるかと思って見回すが、残念ながらそんな頼りがいのあるものはほとんど何もない。支持母体の民主党も、内部はがたがたであるし、アメリカも、鳩山政権以来の迷走に不信の目を強めているようだ。中国との友好関係を売り物にしたかったのかも知れないが、この関係も、冷え切ってしまっている。肝心の国民からの支持率も、急落中、とあっては、総理は、何にかじりつこうと考えて、こんな表現をしたのだろうかと、いぶかしく思わざるを得ないのである。

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11月7日(日) 三角寺 過ぎて目指すは 雲辺寺 涅槃を前に 川滝の里

 この一週間の勉強会の資料を整えるため、ヤング・リーフ・ハウスで仕事をしていると、勉強会の参加者が2人やってきた。日程を一週間間違えて、やってきたらしかったが、せっかく訪れていただいたので、教室に入っていただいて、少し話をしながら、資料作りのお手伝いをしていただいた。
 この日は、私の方も、特段のスケジュールが入っているわけではなかった。そこで、その作業をしながらの話の中で、地域でお遍路さんに休んでいただく遍路小屋の整備をしたという話も出ていたから、ならば、これからその遍路小屋を見せていただきましょうと、一緒にそこに出掛けることにしたのであった。

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 その遍路小屋は、愛媛県の最後の札所である三角寺から、次の札所である雲辺寺を目指して歩んでいく道中にあった。4,5人が入ったら一杯になってしまうくらいの小さな小屋であった。しかし、デザインにも趣向を凝らした、気配りの行き届いた小屋であった。そしてその壁面には、以前に私が描いたイラ短を掲示していただいていた。そこで、さらに、この遍路小屋のために新しいイラ短を描いて欲しいといわれて、描いた一枚が、このイラ短という次第。私の心も、菩提から、涅槃へと歩まねばならない時?

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11月6日(土) 政治家の 武器とは究極 言葉なり 錆びたる刃で いかに戦う?

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 この日、就任後初めて、八ッ場ダムを訪れた馬淵・国土交通大臣は、このダム建設問題に関して、「今後は、建設中止の方向性という言葉は使わない」と言明し、これまでの建設中止の方針を事実上撤回した。
 この八ッ場ダム建設問題に関しては、約1年半前の総選挙時の民主党マニフェストに建設中止と明記されていたもので、その方針に沿って、前任の前原大臣は、計画撤回を明言していた。しかし、既に建設作業はかなりのところまで進行している上に、首都圏の自治体が事業の負担金を拠出し続けてきたという事情もあって、その方針が貫けるかどうか、疑問視されてきたことも事実である。
 今回の馬淵大臣の発言は、あくまで予断を持たずに再検討を行って、来年秋に方針決定するということであるが、民主党政権の政策面の定見のなさがまた暴露されてしまった印象である。
 政治家にとって、その武器は、究極言葉のはずである。その言葉が、こんなに軽々しく思いつきだけで語られ、簡単に撤回されるということが繰り返されれば、国民の政治不信は、ますます深まっていかざるを得ないだろう。

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11月5日(金) 尖閣の 衝突事件の 映像が 瞬時流出 情報時代

 昨晩、尖閣諸島沖の中国漁船と日本の巡視船の衝突を記録したビデオ映像が、動画公開サイトのユーチューブ上に公開されたと、朝から一日中、トップニュースであった。このビデオ映像は、いたずらに中国を刺激してはならないと、政府が公開を渋っているものであっただけに、瞬時に世界中の大きな話題になっているようである。
 私も、早速、コンピューターを開いて、そのサイトにアクセス。確かに、この記録ビデオを見ることが出来た。

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 この情報漏洩は、おそらく、ひとり、ないしは、数人程度の人が関与したものに過ぎないであろう。決して、大がかりな何らかの組織による取り組みではないように思う。しかし、その少数者が、どんな意図で情報をユーチューブに流したかはまだ分からないが、あっという間に、それが世界中に広がり、いかなる機関によっても、情報コントロールが不可能になっているという姿は、現代の情報社会を象徴することであった気がしたのである。
 お金がなくても、権力がなくても、特定の情報媒体を自分で持っていなくても、その情報に高い価値さえあれば、世界中の人に瞬時にその情報を送り届けられる、この力を再認識した次第であった。

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11月4日(木) 権大使 香川県知事 語らうは 雅びて和する 栗林の庭

 引き続いて、この日、権大使は、香川県での公務。午前中、香川県観光協会の梅原会長主催の懇談会に出席。そして、その後は、少し前に初当選をされた、浜田・香川県知事主催の昼食懇談会であった。

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 その会場が、栗林公園。江戸時代の高松藩主が造った庭園であり、その庭の一番良い景観の場所に食事が出来る広間があるということで、そこでの懇談会であった。最初に、知事からの歓迎の挨拶、そして、その後、大使の返礼の挨拶があって、そこから、昼食を摂りながらの懇談であった。そこには、琴の名手が呼ばれていて、その食事中、雅びた演奏も聴かせていただいた。天下の名園で、名曲を聞きながらの食事。心づくしのお接待をしていただいたことに、大使や随行者も感謝をしていた。
 日本と韓国の関係は、よく一衣帯水の関係と表現される。決して離れることの出来ないお隣同士の関係という意味であるが、それだけに、お互いを敬し合い、信頼し合う、和の関係を築いていかなくてはならないと思う。そんなことを感じ考えた、この日の歓迎懇談会であった。

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11月3日(水) 韓国の 全権大使 新宮の 我が研修舎(まなびや)で 一時過ごせり

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 公務で四国訪問中の、権哲賢・在日韓国全権大使が、この日が休日ということもあって、愛媛県の新宮にあるヤング・リーフ・ハウスを訪問して下さった。
 権大使は、以前、韓国の国会議員をしておられ、その頃、韓日議員連盟の活動の中で、活躍をしておられた。若手国会議員が中心になって、将来の日韓関係を論じあう21世紀委員会では、共にその委員長を務めていたこともある。それ以来のつきあいで、中国の蘭州・敦煌国際文明シンポジウムで共に汗を流したこともあった。大使になられてからは、大使公邸に、娘と共に招待して頂いたこともあった。
 そんな関係の中で、私が四国に戻って在野の政治活動をしているということが気がかりであったのかも知れない。わざわざ山中のこの研修舎まで、足を運んで頂いたのであった。
 大使として、日本各地を歩いておられるが、こんな山中を訪ねたのは初めてのことであったようだ。世界中、混迷の嵐の中にあるが、この山中まではその嵐は吹いてこない。平穏な山里で、一時の憩いの時間を持っていただけたのではないかと思う。

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11月2日(火) 強引に 押してもそれが 通るなら あえて挑発 それが外交?

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 昼のニュースを見ていると、ロシアのメドベージェフ大統領が、空路、北方領土の国後島に入ったという。旧ソ連時代以降、国家指導者が日本の北方領土を訪問したのは初めてのことだそうだ。大統領は、国後島内で、地熱発電所や水産加工場を視察し、住民に対して、これから一層の社会インフラの整備を促進することを約束したらしい。ロシアの政治家の声も、テレビでは紹介をしていたが、「大統領が、自国の領土を訪問することに何も制約があるはずがない」と語る言葉が紹介されていた。
 第2次世界大戦の最終局面で、ソ連は一方的に日本に対して宣戦布告を行い、北方領土に軍隊を侵攻させ、そこに住んでいた日本人を追い出し、以来、実効支配を続けてきたが、その支配を国際的に認知させることにしたということか。
 国際的な問題は、この21世紀にあっても、最後は、力関係で決着するということだろうか。今の日本の政治状況ならば、強引に押しても、それに反発する動きはとれないと見ての訪問強行であったのは間違いがない。それにしても、自国の領土すら守れない政治とはいったい何なのだろうか。

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11月1日(月) 今月は サムライ月とも 言われるが 歳寒うして 本物出ずるか

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 朝から、キャラバンの間に溜まった新聞や郵便物の処理。やはり、一週間も出歩いていると、その量たるや、かなりのものである。昼頃に、おおむね整理が終わる。そこで、テレビでニュースを見ると、ロシアのメドベージェフ大統領が、北方領土の国後島を訪問したと伝えていた。またもや難題の襲来である。
 今の日本は、大きな問題が山積している。そして、その問題解決にあたるべき政治も混迷している。正に内憂外患といった状況である。国民の間からも、政治不信の声が頓に強まってきている印象である。
 今日は、11月1日、11月は、その十一の漢数字を上下にくっつければ、「士」という字になることから、昔からよくサムライ月とも呼ばれてきた。そうなのだ。今、この日本の国で必要とされているのは、サムライなのだ。自分を捨てて、公に尽くし抜く覚悟を持つ指導者なのだ。
 論語に「歳寒うして、しかる後に、松柏の寒に耐うるを知る」という言葉がある。世の中全体が冷え込んできている今は、真の人物が明らかになる時なのかも知れない。そんな気がした次第である。

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