11月30日(火) 爽やかな 祈りとともに 職去りし 知事の回りは ほのかな小春日
3期12年弱にわたって、愛媛県知事を務めてこられた、加戸守行氏が、この日、知事を退任。大会議室で県庁職員に対して、最後の挨拶をしている様子が、テレビで放映されていた。そしてその報道の最後には、恐らくこれが最後になる知事専用公用車に乗って、県庁を離れる時の様子も、テレビで紹介されていた。
その時、加戸知事は、見送りの県庁職員に対して、少しうなじをたれて、合掌をしていた。その姿が、とても爽やかであった。そして、その姿が、3期にわたった知事としての姿勢を象徴するものでもあるように思った。
知事の権力は強大である。愛媛県内の様々な事業は、県知事が了承しなければ、なかなか円滑に推進することは出来まい。また、県の予算を付けなければ、事業そのものが成り立たないというものも多い。そんな地位に12年近くも就いていながら、決して奢ることなく、常に天に向かう気持ちで仕事に取り組んでこられた知事であったと思う。
今は、地方自治体も、冬の嵐の中にある。この嵐の中でも、加戸知事の回りには、いつも小春日が差していた気がするのである。
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