8月31日(水) 降りしきる 雨よ涙の 剣山 人生節目に 凌ぐ絶頂
家族3人で、徳島県の剣山に登山する。台風が接近しているせいか、雲行きは怪しいが、天気予報を見る限り、とりあえず今日はまだ大丈夫だろうと、決行。
剣山は、標高が1,955m 。関西で、石鎚山に次ぐ第二の高峰である。古くから霊山として知られている。とはいっても、標高1,700mまでは、リフトが整備されているので、最後の標高差約250mを登ればいいだけである。したがって、特別の登山装備は必要なく、普段着と日常使っている靴で挑戦する。しかし、山の天気は変わりやすいもので、山頂近くに辿り着いた時、大雨となった。準備していたビニールの簡易合羽をかぶって、山頂を目指す。まもなく、なだらかな山頂に到着。風が強く、ガスが出ていて、視界は100m程度。まったく周りの景色は見えなかった。
そこで思い起こしたのが、少し前に訪れた中国・泰山について杜甫が詠んだ「望嶽」の詩。泰山を称えた上で、「いつの日か、必ずこの山の絶頂を極め、周囲の山々を一望に見回して、それら山々を小さい山だと見下してみたいものだ」という詩である。私は、心の目で、周りの山々を見回した。私の誕生年が、西暦1955年。剣山の標高年である。この悪天候の中で、この登山の意義を考えていたのであった。
時丁度、私の在野生活2年、その最後の日のことであった。
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