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3月31日(土) 靖国に 桜花咲く 折からの風 花散らさんとす 日本、頑張レ!

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 平成23年度の年度末にあたるこの日、靖国神社では、桜の開花宣言。いよいよ日本列島に春の到来である。
 しかし、この日は、「春の嵐」とも言うべき強風が吹き荒れた。
 長い冬の間、じっと堪え忍び、ようやくここにきて花を咲かせた桜の木が、その花を散らさんとする強風に大きく揺れ動いている。まだ咲いたばかりの桜の花は、ここで長期の努力を無駄にしてはなるものかと、その強風にじっと耐えている。私はいつしか、この桜の木に感情移入をし始めていた。
 このしばらくの日本は、国内的にも、国外的にも、さまざまな嵐にさらされてきた。サブプライムローン問題で奈落の底に突き落とされ、長い不況を耐え忍んできた日本経済。ようやく花が咲きそうだと期待に胸を膨らませていたところが、円高やヨーロッパの財政危機などによって、揺さぶられ続けている。北東アジアに安定と平和が生まれるかと期待していたところが、中国の軍備拡張や北朝鮮の挑発によって、不安定要素が加わってきている、などなどである。
 考えてみれば、自然界は常に動いていて、休まることはない。変化は、その内部に、プラスもマイナスも一緒に包含して起きてくるものである。だから、その変化を前向きに受け止めて、歩むしかない。日本、頑張れ!

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3月30日(金) 税法案 すったもんだの 騒ぎ経て 閣議決定 国会提出

 野田政権は、この日、消費税率を再来年4月に8%に、そしてその翌年10月に10%に引き上げるとする消費増税法案を閣議決定し、同日、衆議院に提出をした。この法案は、野田総理が政治生命を賭けて、今国会中の成立を目指す考えを示しているものであるが、この消費増税には、国民の批判も強く、それを反映して、与党内部においてこれまでずいぶん議論が行われてきたものであった。前日には、政権与党・国民新党の代表である亀井静香代議士が、野田総理と会談し、この法案を閣議決定するならば、国民新党は連立政権から離脱するとの意向を伝えてもいた。
 しかし、野田総理は、強い決意で臨み、当初の予定通り、3月末までの閣議決定にこぎつけたものである。当然、それにはさまざまな波紋が起きていて、この日のうちに、国民新党・亀井静香代表が連立政権離脱を表明。また、小沢一郎氏に近いとされる4人の副大臣と政務官が辞表を提出。さらに、民主党の役職返上の動きも広がっているようである。

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 日本政治は、与野党対決というよりも、与党内部の対立が深刻化してきている。ここから先は、強い信念を持って耐え抜いた方が勝ち残っていくという状況だろう。今日のイラ短。国会での対決の前に、野田総理サンドバッグは、与党内部のパンチにさらされていて、「もうボコボコだよ」とのつぶやきも聞こえてくるようである。

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3月29日(木) 職責を 果たすべきだと 法相が 死刑の執行! なら民主党にも?

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 小川敏夫法務大臣が、記者会見を開き、東京、広島、福岡の各拘置所で死刑囚3人の刑を執行したと発表。これは、千葉景子法務大臣の時代に執行して以来、1年8ヵ月ぶりのこととなる。柳田、仙石、江田、平岡と、その間四代の法務大臣は、死刑執行に慎重であり、その間に、確定死刑囚の数は、戦後最大を更新し続けてきたという。
 法相は、死刑執行後の記者会見で、「刑罰権は国民にある。国民の声を反映するという裁判員裁判でも死刑が支持されている。法相の責任として死刑を執行すべきだという法の規定だ」と述べて、その執行の正当性と責任を主張した。なお、内閣府が約2年前に公表した世論調査では、死刑を容認する人が85.6%を占めていたという。
 この死刑の是非をめぐる議論については、国際的にも広く行われているし、日本国内でも様々な議論がある。人間が、法において、ほかの人間の命を奪うことが正当であるか否かという問題は、おそらく法理論において答えの出る問題ではないだろう。むしろその時代の空気が、その妥当性を示すということではないかと思う。
 ただ、この法相の主張にいささかの違和感を覚えるのは、ならば法相の出身母体である民主党を中心とする政権の存続正当性をどう考えるのかという点である。この政権に死刑執行を宣告するのかどうか、法相に聞いてみたい気がしたのであった。

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3月28日(水) モンティさん NON政治家の 内閣こそが 改革可能って そう言われてもね

 イタリアのマリオ・モンティ首相が昨日から来日している。彼は、イタリアの経済学者であり、また政治家である。経済危機の解決のために、昨年11月16日 自らがその首相兼経済財務大臣となり、政治家を入閣させない新内閣を発足させた。現在、財政再建のために、厳しい政策を次々に打ち出しているが、それでも国民からの高い支持を受けているという。

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 このモンティ首相が、インタビューを受けているところを、私はテレビで見た。彼は、政治家を入閣させない内閣を樹立した意味を問われ、現在の危機を乗り越えるためには、目先の人気や既得権に縛られがちな政治家と一線を画する内閣を作ることが適切であったと語り、あくまで公平で公正な政治を行わねばならないのだと語っていた。
 おそらくそうだと思う。国民の大多数が不利益を蒙るに違いない政策を打ち出すときに、その一方で、政治家と結びついて自らの利益を誘導しようとする利権集団が存在すれば、国民がそれを認めるはずはない。だから、何らかの組織・企業と結びつきがある政治家がその任にあたっても、本当の信用を得ることは困難だろう。
 ただ、日本政治の場合に、それが可能かといえば、制度上、総理大臣は国会議員でなければならず、閣僚の半数以上も国会議員でなければならない。だから、そうは言ってもね…というのが正直な気持ちである。

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3月27日(火) 心根が 曲がってしまった 人間にゃ 法律だけしか 効き目が無いか!

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 衆議院財務金融委員会は、厚生年金基金からの多額の年金資産を消滅させたとして問題視されている「AIJ投資顧問」の浅川和彦社長の参考人質疑を行った。
 この中で、浅川社長は、預かった年金資産を消滅させてしまった責任は痛切に感じているとしつつも、それは、顧客を最初からだます意図で行ったことではなく、また、運用においても、バクチをしたつもりはないと強弁した。運用失敗の結果責任は認めるけれども、それは決して悪意を持って行ったことでもなければ、自らの能力不足によるものでもなかったと主張したのである。
 しかし、その言葉はとても空疎であった。自らの罪状を軽くするための方便にすぎないと、多くの人が受け取ったに違いない。その言動には、残念ながら、退職者の生活を支える資金を預かっているという責任感も感じられなければ、公に尽くそうという良識も感じられなかった。自分のことしか眼中にない人間であるという印象であった。
 このような、心根が元から曲がってしまっている人間には、残念ながら、何を語っても無意味であろう。残念なことではあるが、ただ法の裁きを受けて、その報いを受けるしかない人だと、そんな気がした次第である。

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3月26日(月) 台湾の 旅を終えての 帰り道 淡路の島で 一仕事せり

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 朝、台湾を発って、日本に帰国。私たちが乗った飛行機は、順調に飛行し、ちょうど正午ごろに関空に到着。そこから往路と逆に、淡路島の津名一宮まで高速バスで移動し、そこで駐車していた自家用車に乗り換えて、新居浜まで戻ったのである。
 ただ、津田一宮到着が、午後3時頃であり、すぐに自宅に帰らねばならない時間帯でもなかったので、淡路島で、少し寄り道をすることにした。一つは、以前から関心を持っていた「淡路七福神めぐり」の一つのお寺である「宝生寺」への参拝。そしてもう一つは、以前に講演で訪れたことのある南あわじ市への訪問であった。特に、南あわじ市では、市役所を訪れて、情報収集をしたり、地域で活動している女性に面会して、意見交換をしたりした。
 今、地方自治体は、財政難に加えて、自治体間で魅力競争を行っているので、外部からの意見を求めているところが多い。特に、南あわじ市では、昨年大学の誘致を決定し、来年春にはその開校を控えているという事情もあり、これから先、いろいろな話し合いをする機会も出てくるのではないかと思う。そこで、帰路の道すがらに一声かけさせていただいたという次第であった。
 帰国後、早速の一仕事というわけである。

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3月25日(日) 九フンの 丘の上にて ハーモニカ吹く 黒き犬らと しばし憩えり

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 この日も、朝から列車で移動。今回は、花蓮駅から瑞芳駅まで約2時間半の移動時間であった。到着後、バスで、九フンに向かう。
 ここは、1910年代のゴールドラッシュ時に一気に造り上げられ栄えた街である。しかし、金が掘り尽くされた後、すっかり忘れ去られ放置された街になっていたが、この地が台湾の有名な映画のロケ地になったことから、再び脚光を浴び、古い建物の内部を改装した飲食店や土産物店が連なる、大観光地に変身を遂げた場所である。ガイドの話によると、一気に潮が引くように人がいなくなったため、古い建物が改装されることなく、そのままに残ったことが、逆に魅力になったのだという説明であった。まさに、「塞翁が馬」ということであろう。私たちが訪れたのは、ちょうど日曜日ということもあったのだろうが、大変な人出で、ほかの人にぶつからずに歩くことができないほどの賑わいであった。
 この丘の頂上近くにあった飲食店で、昼食をとる。その前が、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」のモデルになった建物だとのことで、記念撮影のスポットにもなっていた。
 私は、その場所で、ハーモニカを取り出して演奏した。そこには、黒い犬が何匹かたむろしていたが、興味ありそうな、また迷惑そうな表情で、ハーモニカの音色を聞いていた。しばしの憩いの時間であった。

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3月24日(土) 高雄から 花蓮の移動は 列車なり 車窓に広がる 緑の大地

 前日は、宝覚禅寺の後、中部台湾一の景勝地として知られる日月潭と文武廟、そして台南の赤嵌樓(せっかんろう)、さらに、高雄の蓮池潭と寿山を訪れて、ホテルへ。その夜も、外に繰り出して、有名な「六合路夜市」に繰り出した。

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 そしてこの日の朝は、8時45分高雄駅発の、台湾の鉄道で、台湾東岸の花蓮駅まで移動。この移動には、4時間15分かかった。それでも、バスで移動すれば、通常8時間かかるという話だから、小さな台湾といっても、結構な広さを肌に感じたのであった。この列車車中では、ちょうどガイドの徐さんの席が隣りになったので、台湾の現状について、いろいろな意見交換。とても有意義な時間であった。
 そして、時折は、車窓から台湾の風景を眺めたのであるが、特にこの地域が農村地域であったせいでもあろうが、とても美しい風景であった。田には、稲が揺れていた。台湾では、普通に二毛作、南では三毛作が行われているということである。そこに、ヤシの木やバナナの木が大きな葉を広げていた。山々も緑一色。緑の大地を心の底から堪能した時間であった。
 花蓮では、まず険しくそそり立つ勇壮な風景で有名な「太魯閣峡谷」、そして夜は、少数民族「阿美族(高砂族)」の民俗芸能ショーを見学。異国情緒を味わった一日であった。

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3月23日(金) 台中に 日本兵士の 慰霊の碑 台湾愛せし 先人偲べり

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 台中では、朝一番に「宝覚禅寺」を訪問。ここには、高さ30m余りの金色に輝く布袋様の像があって、これが名物。しかしそれだけではなく、この境内には、この周辺地で亡くなった日本人約14,000人を含む元日本軍人・軍属33,000余の御霊をまつる場所があった。ガイドの徐さんは、この場所のことを、「台湾の靖国神社」と語っていた。もちろん、日本の靖国神社のような大きな建物が建てられているわけではなく、中心施設は、「霊安故郷」と彫られた石碑であり、その周りに、いくつかの墓碑や小さな建物が立っているだけである。しかし、日本が昔、植民地支配をした土地で、このような兵士の慰霊施設が作られていて、しかもきちんとそれが管理されている姿に、心動かされたのであった。
 ガイドの話によると、台湾では、今も非常に親日的な国民感情があって、昔の日本統治時代を懐かしく思っている人たちが多くいる、ということであった。それは、当時の日本人統治者が、台湾の人たちに十分な心配りをしながら台湾統治にあたったということだろう。特に、第7代台湾総督・明石元二郎氏は、台湾の発展のために並々ならぬ力を注ぎ、さらに「もし自分の身の上に万一のことがあったら、必ず台湾に葬るよう」との遺言により、台湾に埋葬された。このような先人たちの立派な統治によって、今の親日的な国民感情が生まれていることを思うと、その人たちの生きざま・考え方に、思いを巡らさざるを得なかったのである。

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3月22日(木) 日本と 近隣諸国 共生の 道探らんと 台湾に飛ぶ

 朝6時半に、家族三人そろって自宅を出発。途中で、関西国際空港行きの特急バスに乗り換えて、関空に向かう。
 今回の旅の目的地は、台湾である。四泊五日の日程で、台湾をぐるっと一周回るという旅である。これまで台湾には、ずいぶん昔に、2度ばかり訪問したことがあるが、その時は、首都である台北とその周辺地だけしか訪問できなかった。今回は、台湾全体の状況を把握したいと考えて、格安のパック旅行に申し込んで実現した旅であった。

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 飛行機の出発時刻は、午後1時10分。飛行機は、ほぼ定刻に関空を飛び立ち、約3時間の飛行の後、台北近郊の桃園国際空港に着陸。そこで、待っていたバスに乗り込んで、まずは台湾中部の都市、台中に向かう。そして、夕刻には、台中市内のホテルに到着。そこで夕食をみんなで摂った後、解散。私たちは、ホテルの人たちに聞いて、市内の夜の商店街が魅力的だということで、タクシーで15分位かかる逢甲商圏に出かけ、街歩き。その賑やかさに驚いた。
 この旅は、超大国アメリカがだんだんとその影響力を弱めてきている中、これから日本が、いかに近隣諸国と交流していけばいいのか、そのヒントをつかもうと思い立ったものである。パックツアーで予定された場所だけではなく、時間を見つけては、いろいろなところを訪ねてみたいものだと考えている。

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3月21日(水) 旅前にして 全力駆動の ブルドーザーで 残務ガレキを 片づけるなり

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 明日から、台湾への四泊五日の旅。そこで、今日は、目の前に積み上がった仕事に、終日取り組む。具体的には、OAK・TREE誌4月号の最終校正、その発送のための名簿修正、イラ短のアップ、各種支払いなど事務作業、いろいろな所への連絡、書類整理などである。
 これから5日間、家を空けるとなると、結構片付けておくべき仕事があるものである。これもあれもやっておかなくちゃなどと言っているうちに、もう夕方が来て、夜がふける…。そんなことで、今日は、時間も忘れて、がむしゃらに仕事場の整地作業に取り組んだのであった。まるでブルドーザーを操縦して、目の前のガレキを片づけるがごとき勢いであった。
 それにしても、私の家の中の書類の山の高いこと。もう二年半以上も山崩しをやり続けてきているのに、まだその山は消えていかない。やれやれ、この調子なら、まだ二年はかかりそうだ、とつぶやいて、日本東部大震災被災地の高く積み上がったガレキの山のことも思ったのであった。
 異常事態には、ふだん目の前から隠されていたものが表に表れてくる。そこにも何か教訓が含まれているのではなかろうか。

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3月20日(火) 野田総理 大連立に どう向かう ここが日本の 分水嶺かも?

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 岡田克也副総理が、3月上旬に自民党の谷垣総裁に近い同党幹部と会談をして、民主党と自民党の大連立の打診を行っていたことが明らかになった。野田総理が政治生命をかけると言明している、消費税増税法案を今国会で成立させるには、自民党の協力が必要とこの会合が持たれたとのことであるが、結局は、この段階では、協議は平行線ということのようである。
 この少し前には、野田総理と谷垣総裁との極秘会談がもたれたとも言われており、現在の衆参ねじれ状態では、膠着した事態が打開できないと、さまざまな模索が始まった様子である。また、これから先、野田総理に対して、民主党内の小沢氏に近いグループや国民新党の亀井代表などが、政権打倒を目指して動き始める中で、日本政界はますます混迷の度を深めていくことになりそうである。それだけに、この大連立論などの政界再編を目指す動きは、これから先、手や品を変え、次々に生まれてくることになるのだろう。
 問題は、野田総理が、どう決断するかである。反自民を掲げ続けてきたその旗を降ろしても、国会運営を優先するのかどうか、また、ここで新しい政治的動きを作り上げようとするのか、何にしても、日本にとっての分水嶺が生まれてきたようである。

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3月19日(月) 若者の 安定就業 危機ライン 日本再生 足場の揺らぎ

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 政府は19日、大学や専門学校への進学者のうちで、卒業・中退後に安定した仕事に就いている人の割合が、わずか48%にとどまるとの推計を発表した。これは、正規の就職先が見つからないままにアルバイトを続けていたり、就職をしても長く続かず、すぐに離職する人が多いためと分析をしている。高校の卒業・中退の場合は、さらに厳しい数字で、安定就業割合は約32%と低くなっている。
 この数字を見る限り、高校や大学を卒業するとすぐにきちんとした就職をし、できるならば、定年退職までその職場で働き続けるという、日本型の雇用モデルは、大きく損なわれてきていると言わざるを得ない。
 日本社会は、長い間、低い失業率がその特徴であった。しかし、若い人たちがまともに就職もできず、したがって安定した収入もなく結婚もできない。そんな社会になってきているとするならば、これは由々しき事態であると言わざるをえまい。
 人間は、その仕事を通して、人間的成長を遂げていくものだと思う。その成長機会が、安定就業が損なわれることによって失われてきているとするならば、日本国民の人間力そのものも衰微してきていると言わざるを得ないのではなかろうか。これでは、日本再生の議論も、足場のない議論とならざるを得ない。それが心配だ。

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3月18日(日) 「徳育」は 本物目指す 人間の コップを上に 向けることかも?

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 引き続いて今日は、「教師人間論ゼミ」。考えてみれば、1月は、私のかつての後援会長の葬儀で中止。2月は、思いがけない積雪で、高速道路も通行止めになり中止。そこで今回の「教師人間論ゼミ」が、今年初めての会合ということになった。
 テーマは、「徳育について」。多くの人がこの教育の重要性を訴えながら、なかなか成果が出てきていないのは、徳育教育の重要性や意味、またその方法論などが十分に教育関係者に共有されていないためではないかと考え、自分自身でまずその部分の整理をしてみたいと設定したテーマであった。今回は、広島県、岡山県、香川県から校長先生もお越しくださった。また、福山の青年会議所メンバーや、その他、加古川市、松山市などからも参加者があった。
 「徳」というと、何か分かったような分からないようなものであるが、私は、簡明にいえば、「人間が本物になろうとする思い」と言い換えられる気がした。そして、そのためには、さまざまなことを自らが進んで学ぼうとする姿勢が必要になるが、それは、森信三先生の言葉で言うならば、「コップを上向きにする」ということであり、そのためにこそ、「徳育教育」が為されなくてはならないのだと考えたのであった。

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3月17日(土) 大噴火 起こすかどうか 分からんが ともかくマグマを 熱くするなり

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 「四国マグマアカデミー」の日。今回は、「四国力・発想の鍵・88」のイラ短が、満願成就した後なので、それらイラ短の活用やその他運動の展開をめぐって、四国内市町村の皆さんと話し合ってみたいものだと、全市町村にご案内を送付した。しかし、三月議会の開会中、また年度末という事情もあったのかもしれないが、参加者は、2名。私のような立場を持たない人間が、公的な機関に呼び掛けて何かを行うということの困難さを痛感したのであった。
 しかし、そうはいっても、せっかくお越しくださった方々である。必要な資料を準備し、わが思いのあるところを、精いっぱいお話させていただいた。そして、参加者の方も、そんな私の思いに応じる形で、いろいろなお話をして下さった。「人間、万事塞翁が馬」である。しばらく時間が経った後に、何がプラスになり、何がマイナスになるか、分かったものではない。要するに、その時々に全力投球するということが大事なことだと思う。
 「四国マグマアカデミー」も、この4月でちょうど一年となる。このマグマが、いつの日にか大爆発を起こすのかどうか、そんなことはわからないが、それでも少しでもマグマを熱くするように力を尽くすだけである。

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3月16日(金) 今月も 突貫工事の 我が雑誌 月の半ばに 引き渡しせり

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 OAK・TREE4月号原稿の出稿を果たす。とは言いながら、全体で48ページの構成中、まだ12ページには原稿が入っていないので、全体の1/4を未完成のままに引き渡したといった方が正確だろう。ただ、OAK・TREE誌には、イラストや写真をずいぶん数多く挿入しているので、その部分だけでも先に渡して、その図版の挿入作業だけでも先行させてもらった方が、私にとっても、印刷会社にとっても好ましいだろう、という考えで、以前から未完成の状態でも先に出稿する形をとってきたのである。また、早目に出稿日を設定しておいた方が、気分的にも執筆作業が前に進んでいくという事情もある。
 明日と明後日は、共に若葉書院での勉強会。そして、3月22日からは、家族そろって台湾旅行である。月の半ばに出稿を果たしたからといっても、決して時間的に余裕があるわけではなく、残り文章の執筆、校正作業、送付名簿の修正などの作業を考えると、もうぎりぎり一杯という感じである。何とか、3月末までに皆様の手元にお届けできるように、残り作業にも、力を入れて取り組んでいきたいと思う。
 出稿を果たして、辺りを見渡すと、すこし前には咲いていなかった梅の花が美しく咲き誇っている。これから春本番、さらに活動的に仕事をこなしていきたいと思った。

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3月15日(木) 円レート 1年前の 水準に 悲喜こもごもの 日本キルト

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 円相場が続落している。午前中の東京外国為替市場では、一ドルが84円にまで下落した。これはほぼ一年前の円レートであり、昨年の10月31日に、一ドル75円32銭の戦後最高値をつけた時からすると、約9円も円安になったことになる。これで、悲鳴が上がっていた輸出産業は、一息つくことになるだろう。一方、逆の輸入産業については、その調達コストが増大することになり、対応に追われていることと思う。
 日本産業の売上高経常利益率は、長期的に低下してきていて、2008年のデータでは、製造業が約2.3%、非製造業は約2.4%となっている。それに対して、円為替レートの変化ははるかに大きく、為替レートが少し動けば、たちまちその利益を食いつぶしたり、逆に思いがけない利益を生み出したりしてきたのである。
 今回のこの円安局面でも、その業種の特性に応じて、悲喜こもごもの反応を生み出しているに違いない。いわば、日本の産業界とは、パッチワーク・キルトのようなものであり、異なった性質を持つものが縫い合わされた一枚の布のようなものである。まさに、人生いろいろ、会社もいろいろという印象である。

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3月14日(水) 月面に 探査ロボット 送らんと 砂丘で実験 夢の入り口?

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 前日に浜松市の中田島砂丘で行われた、月面探査用ロボットの試験走行の様子が紹介された。今回は、8台の試作ロボットが、月の表面に近い性質を持つ砂の斜面を、障害物を乗り越えて、自由自在に移動する姿がテレビに映し出されていた。
 有人宇宙ミッションを実現するには、巨額の資金が必要となるため、まずは、ロボットを使ってその取り組みを進めていくという方針だろう。私が議員在職中には、人間と同じサイズの二足歩行型ロボットを月に送り込んで、実際に有人ミッションを行う地ならしをしてはどうかと提案したこともあったが、まずはより低コストで実現できるものから始めようということになったのだと思う。
 私は、人類にとって、宇宙とは大きな夢の舞台だと考えている。無限の空間に人類が乗り出していくことにより、空間的制約を超える、より自由な人々の意識を作り上げることができる。最先端技術が要求されるので、そこから生まれる技術資源が、新しい産業を生みだしてくる可能性がある。いわば、人類にとってのフロンティアである。
 砂丘の高さは、おそらくは数10m。それに対して、月までの距離は、38万キロ余り。この報道を見ながら、月とスッポンという言葉を思い出したが、入口というのは、だいたいこのようなものだろうと思う。

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3月13日(火) 九州の 新幹線が 立ち往生 政府与党の 姿を連想

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 この日の午後4時ころ、新大阪発鹿児島中央行きの「さくら557号」が、架線にビニールのようなものが引っかかっているのを発見、緊急停止。その後、この列車は自力走行できなくなってしまい、約280人を乗せたまま、現場で約6時間立ち往生した。何でも、いったん降ろしたパンタグラフを架線まで上げることができなくなって走れなくなってしまったということである。
 この報道を聞きながら、ふと思ったのは、今の野田政権。ちょうどこの夜、国民新党の亀井静香代表と首相公邸で会談をしたのであるが、野田政権が政治生命をかけて取り組むと言明している消費税増税について、亀井代表は、「庶民が困っている時にお金を召し上げるべきではない」として、はっきりと反対する考えを示したということである。
 野田内閣が、全力疾走で税財政改革に取り組んでいこうとするときに、その前途に、与党の国民新党が立ちはだかった形になってしまったのである。しかも、この種の政策課題は、一度動きが止まれば、再び走り出そうとしたときに、その勢いが基のレベルまで回復できるかといえば、なかなか困難である。
 さて、野田政権はここで、どう判断を下すのか。大きな正念場であると思う。

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3月12日(月) 退助は 位得ずとも 魂残す “板垣死すとも 自由は死せず”と

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 前日に開催した「四国人間論ゼミ」について、今日は触れておきたい。
 取り上げたテーマは、「板垣退助の人生と自由民権思想」。
 板垣は、土佐に生まれ育ち、30歳の頃に明治維新。そこで、官軍側に立って、土佐藩兵を率いて戦ったことから、明治維新になったときに、土佐藩を代表する形で、長州の木戸孝允や薩摩の西郷隆盛、佐賀の大隈重信とともに新政府の参与に就任。新政府に重きをなした。その後、西郷とともに征韓論を主張するが、受け入れられず下野。そこからは、民選議会の設立を求める自由民権運動を推進することになるのである。
 その運動で岐阜を遊説のために訪れていた時に、暴漢に襲われて負傷。その時に述べたとされる言葉「板垣死すとも自由は死せず」という言葉は、自由民権運動のスローガンになり、板垣は、帝国議会開設運動の旗頭となった。
 その後は、帝国議会議員として、政界において重きをなしたが、最後まで首相になることはかなわず、60歳を過ぎたころに、政界引退。板垣は、必ずしも、政治において位を得たとは言い難いが、しかし、人々の心の中には、板垣退助の生きざまや思想が強く刻み込まれ、それは生き続けた。地位や権力よりも、人の心に響く魂の力こそが、歴史の風雪に耐えるものだと私たちに教えてくれている気がしたのであった。

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3月11日(日) 2万もの 生命奪いし 大震災 1年を経て 日本も変われり

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 「未曽有の自然災害」と言われた東日本大震災から、今日でちょうど一年。全国各地で様々な追悼行事などが行われた。私は、「四国人間論ゼミ」の日程を入れていたので、新宮で終日を過ごした。
 この大震災は、特にその直後に起きた大津波によって甚大な被害を生み出した。これまでに確認された死者が、1万5,854人、未だ行方不明になっている人が、3,155人。併せておそらくは約2万人が尊い命を失ったものと考えられる。そして、福島第一原発の事故の後遺症も続いていて、避難者数もいまだ34万人を超えているようである。完全に終息するとなれば、これから先にどれほどの時間がかかるか、いまだ見当がつかない状況である。
 これほどの大災害となると、単に物的に大きな被害が引き起こされたというのみならず、日本人の心にも大きな影響を生み出したはずである。いわば、日本社会における大断層がこの震災を契機に形成されたと見ていいのではないか。震災前の日本は、紀元前である。BC=Before Crumpleである。一方、震災後は、紀元後。AD=After Disaster。政治的にも、経済的にも、社会的にも、また文化的にも、国民心理的にも、ここで大きく日本社会は変化したと捉えて、これからの社会の在り方を考えねばならないと、そんな気がしているのである。

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3月10日(土) 遠来の 客、新宮に 迎えたり 大学生と大学教授

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 この日は、二組の客を、新宮にある「志の道」と「若葉書院」にお迎えした。
 まず第一の客は、私の東大航空学科時代の先輩である。長く筑波にある経済産業省の研究所で人工心臓の研究を行ってきたが、少し前に神戸大学に転職して、大学院教授になった、山根隆志さんである。愛媛に来る機会があるので是非お会いしたいとのお話で、新宮でお会いしてしばらく語り合った。
 第二の客は、昨年講義に訪れた和歌山県立医大の有田幹雄教授とそのゼミ生合わせて8名であった。是非、ゼミ生たちに「志の道」を歩かせたい、ということで訪ねていただいたものである。この日は少し冷え込んでいて、学生たちが寒いのではないかと考え、「志の道」は、第4碑までの案内として、その後、若葉書院で懇談をした。そこで、学生たちの中から、若葉書院の「四苦八苦の壁」に掲示していた勉強会記録中の、スティーブン・R・コヴィーの「七つの習慣」について、話を聞きたいとのリクエストがあったので、その基本的な考え方をご説明した。有田教授も、学生たちも、とても有意義な時間だったと喜んでいただいたようである。
 この日は、若葉書院は、あたかも接待館のようなものであった。これから先も、いろいろな人が立ち寄っていただける場に育ってほしいものだと願ったのであった。

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3月9日(金) 若者に 語りかけたは 山頭火 まっすぐな道で 君さみしいか?

 この頃、窮屈な話が世の中に多くなっているような気がする。政府はこの日、消費税率を10%に引き上げた後に再び増税する追加増税法案を2016年度末までに国会に提出する方針を固めたのもその一つ。収入が伸び悩む中で、税金が高くなるということは、必然的に可処分所得を少なくする。その他、さまざまな事件が心を締め付ける。新たな社会的制約が次々に胸に重くのしかかる。

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 そんなこともあるのだろうか。私も時折、漂泊の旅へのあこがれが胸の中に湧き起こってくることがある。
 そんな思いを、今日は、高津人間論ゼミの若者たちに語りかけた。テーマは、「種田山頭火の人生と自由律俳句」。
 種田山頭火は、漂泊の俳人として広く知られる。明治15年、山口県防府市に生まれ、大正15年、行乞放浪の旅に出て、昭和15年、愛媛県松山市で死亡。その人生の目標は、一つは本当の俳句を作ること、もう一つは人に迷惑をかけないコロリ往生を遂げること。その思いを胸に、全国各地を歩きに歩いた。最後には、犬や猫の食べ残しを食べるような生活ぶりであった。「秋の夜や 犬から貰ったり 猫に与へたり」。「ついて来る 犬よお前も 宿なしか」。ここに、山頭火は至福の境地を見出していたというのである。
  「まっすぐな道で さみしい」。君!そんな気持ちになることはないかい?

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3月8日(木) 岡山で 方谷さんの 講演会 讃える!学ぶ! そして、何する?

 一般会計総額90兆3,339億円 の2,012年度予算案が、衆議院本会議で可決、参議院に送付された。これにより、予算案は、参議院での議決がなくても4月6日に自然成立することとなった。
 しかし、この一般会計と別枠になっている、復興特別会計や年金財源などを含めると、予算規模は97兆円弱となり、過去最大規模に膨張している。そして、その予算を支えるために、国債その他の借金総額は、既に膨大な金額に達していて、この借金問題への対処なくして、これからの日本政治の展望は開けてこない。そのため、消費税増税に向けての議論が、与党内で行われているが、異論も多く、その決着には予断を許さない状況である。

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 奇しくもちょうどこの日、私は、岡山県の「方谷さんを広める会・応援連絡会」発足記念会に招かれて、山田方谷についての講演を行った。山田方谷と言えば、幕末期、備中松山藩の財政再建を成し遂げて、古今東西最高の財政家ともいわれている人物である。私たちは、その教えを学び、讃え、そしてその教えから、現在の深刻な問題を解決していかねばならないのだと、お話をさせていただいた。参加者は、当初100人を予定していたが、200人を超える人数となり、この問題に対する関心の深さをうかがわせた。新しい胎動が、地方からも生まれていることを肌に感じた一日であった。

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3月7日(水) アメリカも ヒッグス粒子の 兆候つかむ 解明されるか 宇宙の起源

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 米国のフェルミ国立加速器研究所は、同研究所の大型加速器テバトロンで行ってきた実験で、万物の質量の起源となったとされるヒッグス粒子発見の手掛かりを得たと発表。これは、この研究所の独立した二つの実験から得られた結果だということであり、昨年12月に欧州合同原子核研究機関(CERN)で発表された結果と矛盾がないということである。これにより、これまで以上にヒッグス粒子存在の可能性が高まったと評価されている。
 このヒッグス粒子というのは、私も細かいことはよく分からないが、1964年にエディンバラ大学のピーター・ウェア・ヒッグスによって提唱された、素粒子の質量獲得に関する理論に登場する場の論から生まれた、理論上の粒子であるとされている。このヒッグス粒子の存在が確認されれば、ビッグバン後に物質が生まれてきた過程を説明することができて、宇宙の起源がより明らかになるということである。
 この存在証明の検証は、さらにこれからCERNで行われることになるようであるが、その証明がなされるならば、人間は、また一歩、神の発見に近づいていることになるのであろうか。強い興味を覚えると同時に、はたしてこのことが、人類を幸福にすることなのかどうか、そんな点に大きな疑問も抱かざるを得なかった。

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3月6日(火) 税務署に 確定申告 出した日に 政府が発表 職員カットと

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 このしばらくは、デスクワークが多い。様々な会合の準備や書類整理などである。そんな中で、午後3時過ぎから、いろいろな用事の処理のために、新居浜市内に出かけた。その用事の一つが、税務署に対する確定申告手続きであった。
 私は今、定職には就いていないが、いろいろな講演会や大学などの講義に招かれてお話しする機会が結構多い。その時に、いくらかの報酬をいただいているのであるが、それを確定申告することによって、源泉徴収された税金が還付されてくるのである。
 確定申告の相談会場に関係書類を持って出向くと、担当者が親切に対応してくれる。順調に行けば、15分か20分ですべての作業が終わる。これは、私自身が納税手続きを体験することにより、税務署の仕事ぶりを見せていただくと同時に、税金ということを自分自身の問題として考える尊い時間でもある。
 この確定申告を終えて、自宅に戻ってテレビを見ていると、政府は、行政改革実行本部(本部長・野田佳彦首相)において、来年度の一般国家公務員の新規採用について、2009年の政権交替前に比べて、4割を超える削減方針を打ち出したと報じられていた。「政治改革と行政改革を実行することが、国民の信頼と納得を得る上で不可欠だ」とは、首相の発言。確かに、税金を納める人からすれば、それが無駄遣いになっていないということが大事だと納得。

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3月5日(月) プーチンは 哀しからずや 天の声 民の声にも 染まずただよふ

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 ロシア大統領選挙は、即日開票された結果、前大統領のウラジミール・プーチン首相が、開票率99.99%の段階で、63.60%を得て当選。プーチン氏は、涙を流しての勝利宣言。強い批判の中で、厳しい選挙戦を戦ってきたことが、この涙の背景にあるのだろうか。
 それにしても、プーチン氏は、既に約12年間権力の座にいる。しかも、大統領の任期は、今回から2年延長されて、6年となる。憲法では連続二期までこの大統領の座に在任することが認められているので、もう一期務めたとすれば、連続して24年もの間、最高権力者として君臨し続けることになる。この長期に亘る権力独占には、今回の選挙でも多くの反発を呼び、連日、ロシア各地で反プーチンのデモが行われたという。おそらくは、ロシアも現在はかなり報道が自由化されているので、これから先も、批判の声を封じ込めることは困難であろう。とすれば、プーチン氏は、これからもいばらの道になりそうである。
 ふと浮かんだのは、「白鳥は哀しからずや空の青海のあをにもそまずただようふ」という若山牧水の短歌であった。今、プーチン氏は、どんな心境でいるのだろう。権力者とは、哀しい存在である。

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3月4日(日) 世を覆う 情報社会の トレンドは 孫子の兵法 風林火山

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 フォレスト・トレンド勉強会の日。今回のテーマは、「情報社会」。小林雅一氏の著書「ウェブ進化最終形」を基に、これからの情報社会を考え合う会にしたいと準備をしたのだが、実際には、私が十年以上前に行った講演を取りまとめた冊子「人間の森文明とその下部構造としての情報システム」を中心とした話になった。それは、情報社会をより直観的に掴むためには、この冊子の方がわかりやすいと考えたからであった。
 この時の講演で提起した論点の一つが、「情報社会風林火山論」であった。「風林火山」といえば、武田軍団が使った旗指物でよく知られる孫子の言葉である。風が情報通信、林が情報蓄積、火が情報処理、そして「動かざる山」が様々な情報機能を活用する社会が備えるべき特質である。最初にこの論を提案したのは、松下政経塾在塾時であったから、もう30年も前のことになろうか。しかし、この議論は、今もなお新鮮さを失っていないと私は考えている。
 おそらくは、これから先の情報社会において、「動かざる山」をいかに現実社会の中に形成していくか、といった点がより重視されてくることになるのではなかろうか。

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3月3日(土) 雛まつり いつしか娘も 成人し いごこち悪そな お雛様たち

 昨晩は、岡山まで戻り、妻の実家で一泊。今日は、午前中、周辺の里山を散歩するなど、少しゆっくりと実家で過ごさせていただいて、昼前に出発。自宅に戻る。

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 実は、キャラバン前に、妻が娘のお雛様を飾ってから出発した。そして、今日がその雛まつりの日。娘は、雛人形が飾られていることに、気がついてはいるのだろうが、何も語らない。もう娘も、21歳。雛人形を飾って、それを喜ぶ年でもないのだろう。
 床の間に飾られたお雛様たちを見ていると、何か居心地の悪そうな、座り心地の悪そうな、バツの悪そうな顔つきになっているように見えた。もっとも、改めて娘にお雛様が飾ってあるだろうと声をかけてみると、完全無視じゃなくて、ときどきは眺めているよ、との返事。ああそうか、と父親。もうその先に言葉がない。
 雛まつりのお雛さんは、女の子の幸福や成長を祈って飾り付けるものだそうだ。その意味では、私の娘は、大きな病気をすることもなく、健やかに明るく育ってくれたと思う。娘があんまり関心を持たないなら、せめて親が、感謝の気持ちとともに、お雛さまたちを眺めなくてはならないのかもしれないなと思った。

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3月2日(金) 帰り道 政経塾に 立ち寄れり 鈍く輝く 我が記憶かな

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 娘の引っ越しや一連のキャラバン活動を終えて、いよいよ帰路につく。昨晩は、霞が関アカデミア終了後、翌朝の交通渋滞を避けるために、神奈川県藤沢まで来て宿泊。
 そこで、朝一番、すぐ近くにある松下政経塾に立ち寄ることにした。
 私が、松下政経塾に学んだのは、昭和55年から58年まで、つまり、もう30年も昔のことになる。第一期生として入塾をしたものの、私たちの前に整えられた道はなく、何を為すにも、ゼロからの出発という印象であった。特に、私の場合は、元来が理工系の人間であり、政治や経済などということをほとんど考えたこともなかったところからこの政経塾生活を始めたわけであり、毎日が戸惑いと挫折の連続であったような気がする。しかし、そんな中で、仲間と共に、夢を語り、学び、汗を流した。今振り返ってみると、この時期の生活は、何かとても甘酸っぱい思い出に満たされている気がするのである。
 松下政経塾は、開塾以来約30年で、総理大臣を輩出した。その意味では、世間の注目を集め、ピカピカと光り輝いているようである。もっとも、私の心の中では、その輝きは、いぶし銀のような鈍い輝きなのではあるが。

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3月1日(木) 中庸は 内に向けては 完全調和 外に向けては 百発百中

 朝、娘の新居浜に持ち帰る荷物を宝船ビタミン号に積み込んで、それから、電車で都心部へ。
 国内外に、「すき家」や「なか卯」「COCO’S」などの店舗を4,000以上展開をしている、ゼンショーグループを率いる小川賢太郎社長が、一度会って話をしてみたいと、私を招いていただいたので、その本社を訪ね、意見交換。さらに、小川さんが主催するJBプレスの編集会議にも参加してほしいという話だったので、そこにも参加した。

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 それから、大手町へ。経団連会館で開催している「霞が関アカデミア」も、今回で三回目になる。今回のテーマは、「中庸」。儒学の基本図書の一つである、この「中庸」という本をもとに、現代政治と社会を語り合おうという会であった。まず私からお話ししたのは、この「中庸」が論じている基本的な考え方であった。「中」とは空間的な中心を意味し、「庸」とは時間的な中心を意味する。つまり、私たちが生きている世界の真ん中を意味する言葉なのである。そして、その中庸が得られるならば、人は、自らの内において完全な調和を得ることができ、外に向かっては、何事においても、的確に求められる解答を与えることができるとされているのである。その背景には、「誠」がある、というのが、この本の主張である。なかなか難解な本であるが、時々このような本に触れ、根本から物事を考えるということが大切だと感じた。

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