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6月30日(土) 歴史とは 先人たちの 玉手箱 開けばそこに 光る若者

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 午前9時30分から、興譲館高校で、講演。対象は、全生徒と教員、父兄など。約400名であった。
 興譲館高校は、その設立が嘉永6年(1853年)。儒学者・阪谷朗廬先生によって開かれた学校であるから、長い歴史と伝統をもつ学校である。近年少し低迷をする時期があったが、約7年前から「興譲館革命」とも呼ばれる思い切った改革を推し進め、現在は、学業の面でも、スポーツの面でも、全国に名をとどろかせる学校となってきている。そしてそれ以上に、人間教育に力を注いでいて、出会う生徒が、大きくはっきりとした声で挨拶をする姿には、驚きを禁じ得なかった。何にしても、注目すべき学校である。
 私がお受けした講演会は、「人間学講演会」と名付けられていた。「失ってはならない旧き良きわが国の教え、先人の知恵を、学ばせていただくことを狙いとする」と案内状には書かれていた。いろいろな方が、月に一度か、二月に一度くらい、この高校を訪れ、生徒や教師、父兄、地域の方々などに人間の生き方について語りかけているのだそうだ。
 その趣旨に照らし合わせ、私からは、定番の「夢出せ!知恵出せ!元気出せ!」をテーマにしたお話をさせて頂いた。生徒たちの話を聞く姿勢は、見事であった。またその後の質問も、的を得た立派なものであった。この学校が持つ歴史と伝統、文化が、この生徒たちから発散し、輝き始めている印象であった。

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6月29日(金) 尾道で 「中庸」人生 語りけり 未だ我が身の ものではないが

 岡山と広島のキャラバン。朝、自宅を出発し、まず訪れたのが、岡山県真備町。奈良時代の学者であり政治家であった吉備真備に関係する展示施設や公園などを訪問。それから、翌日に講演を予定している井原市にある興譲館高校に行き、翌日の資料をお渡しすると同時に、校内の見学をさせて頂いた。そしてその後、同じ市内にある「田中美術館」を訪れ、彫刻家・平櫛田中の作品を鑑賞すると同時に、彼の一徹な人生に思いを巡らせた。

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 夜は、尾道市内の旧商工会議所の由緒ある大会議室で、「人間道指導者育成会」主催の人間論ゼミ。テーマは、「『中庸』に学ぶ人間学」であった。儒学の基本書「四書五経」の中でも、最も難解とされている「中庸」を取り上げて、現代の時代に生きる中でこの教えをいかに取り上げ理解することができるかということについて、お話をさせて頂いた。参加者はちょうど50名。約1時間半お話をした後、参加者との質疑応答。的確な質問が次々に出され、この「人間道指導者育成会」が着実な活動を展開していることが窺えた。
 とは言っても、私自身、人にお話できるまでに「中庸」をきちんと理解できているかと問われれば、そうだと答えるまでの自信があるわけではない。未だよくわからない部分が多く残っているが、それでも語りかけ続けることが、逆に私自身の理解を深めることにもなるだろうと思い、このテーマの話をさせて頂いた次第であった。心楽しい時間であった。

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6月28日(木) EUは 幾重の山谷 乗り越えて さらなる頂き 目指さんとせり

 欧州連合(EU)加盟国は、きょうから首脳会議を開催し、これまでに取り組んできた急速な財政再建策が、景気低迷や失業増を招く結果になったことを反省して、経済成長と雇用の増加に向けて大きく舵を切る方針である。
 今回の首脳会議で採択される予定の「成長・雇用協定」の柱は、欧州投資銀行の600億ユーロに上る資金支援である。そのうち100億ユーロの増資によって、市場からの資金調達力を高めて、インフラや再生エネルギーに資金を供給する枠組みが構築されるという。また、欧州委員会がインフラ事業に保証を付けて、官民の資金調達を支援する「インフラ事業債」も導入するそうである。さらに、EUの基金を活用して、中小企業の支援や若年層の就業対策も進めるということだ。
 加えて、欧州の金融システム安定を喫緊の課題と考え、金融行政の共通化を狙う「銀行同盟」の取り組みを進めることでも一致しているようで、その第一弾として、欧州域内の銀行救済や破綻処理に関わる制度の統一を年末までに合意するという方針も打ち出している。

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 今、欧州経済の危機がよく語られるが、考えてみれば、これまでも幾重に重なる山谷を乗り越えて歩んできたのが、欧州連合である。今回も、深刻な経済財政危機を乗り越えて、さらなる頂きを目指そうとしているように私は見える。

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6月27日(水) ハッカーが 霞ヶ関で 大暴れ! 情報社会の 暴走族だね!

 国際的なハッカー集団「アノニマス」が、財務省や最高裁判所、民主党、自民と、日本レコード協会などのホームページをハッカー攻撃。その理由は、この20日に成立した改正著作権法(違法ダウンロードにも刑事罰を科すとした法律) が、自由なインターネット利用を阻害するからというものであった。
 26日午前2時ごろに攻撃が始まり、財務省のホームページに不正情報が書き込まれたり、最高裁判所のホームページが表示できない状態になった。興味深かったのは、著作権とはかかわりのない「霞ケ浦河川事務所」がどういうわけか攻撃されたことであった。笑い話の類いになってしまうが、これには、「霞が関と霞ケ浦を取り違えた結果ではないか」との専門家の分析がなされていた。要するに、これらハッカー攻撃が、組織的・計画的に緻密になされているというよりも、その場での勢いに任せて無秩序にされていることだということが、はしなくも露呈した形である。

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 これは、情報社会における「暴走族現象」と見るべきものだろう。何らかの社会的な不満を胸に抱く人たちが、任意に集まってきて、一時的に集団で暴走を行なうことによって、示威行為を行い、欲求不満を発散させるということなのではないか。そう考えると、この不可解な行動も、なんとなく分かったような気がするのである。

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6月26日(火) 国会じゃ 「決める政治」の プレリュード 既にズタズタ 日本政治

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 「社会保障と税の一体改革関連法案」が、衆議院本会議で採決。民主・自民・公明3党などの賛成多数で可決され、参議院に送付された。これまでの日本政治は、国論を分ける問題に対して、何も決定することができない「決められない政治」ということが言われてきたが、野田政権は、身内である民主党が、たとえ大量の血を流すことになったとしても、国家と国民のためにあえて決断するというスタイルでこの問題に臨んだ。
 その結果、民主党内部では、57名が反対票を投じ、棄権・欠席も15人に上った。これら造反議員たちは、小沢一郎・元代表を中心として、新党結党に向かうだろうと観測されていて、いよいよ民主党は分裂ということになりそうである。
 しかし、これら大騒動も、ある意味では、「決める政治」の前奏曲に過ぎない。今の日本には、国論が分裂していても、覚悟をもって決めねばならない課題というものが、山積している。だから、この調子だと、ここから先に進めば進むほど、バラバラになっていく印象である。それは、日本政治の中で「国民に対する教育」という要素がなおざりにされてきた結果ではなかろうか。
 それにしても、前奏曲の段階で既にズタズタになっている日本政治に、危うさと頼りなさを感じているのは、私だけではなかろう。

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6月25日(月) 民主党 亀裂広がる 最中に 鞆の浦では 架橋の撤回

 「社会保障と税の一体改革関連8法案」の採決を翌日に控えて、民主党は、臨時代議士会を開催。そこに出席してあいさつした野田総理は、「心から、心から、心からお願い申し上げます」と、自らの心情を強く訴えかけた。
 しかし、民主党内は、小沢・元代表のグループが、反対票を投じることを既に明らかにしていて、さらにその後、離党・新党結成までも考えていると報じられており、自民・公明の賛成により、法案の衆院通過は間違いがないものの、民主党内部の亀裂は、ますます大きく広がってきているようだ。
 この日のニュースで、もう一つ目に留まったのは、広島県の景勝地、鞆の浦の港湾埋め立て・架橋問題に関して、湯崎・広島県知事が、羽田・福山市長と会談し、海側を埋め立て橋を架ける計画を撤回し、山側にトンネルを通す案を新たに示したことである。この問題は、ずいぶん長い間論争が続いてきたものだが、それがようやく決着することとなったようだ。

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 一方では、亀裂が深まりバラバラになる動きがあり、もう一方では、対立を乗り越えて着地点を示す動きがあった。考えてみれば、この世の中の森羅万象は、拡散と凝集を繰り返しているのである。生命科学者・柳沢桂子氏の著書「生きて死ぬ知恵」には、般若心経の有名な一節「色即是空、空即是色」を、原子の拡散と凝集で説明していたことを、ふと思い出した。

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6月24日(日) 若衆と 共に出掛けた 日曜日 会ったは子規さん 真民さんだよ

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 私の故郷・新居浜市沢津町の人たち、特に沢津青年団の皆さんと一緒に、松山市とその周辺地域に出かける。総勢17名。「高津人間論ゼミ」のメンバーたちである。
 朝9時半に、沢津自治会館を出発。まず訪れたのは、今年の3月11日に開館したばかりの「坂村真民記念館」。わずか2カ月あまりで、一万人の観客が訪れたそうである。混迷の時代の中で、心の支えになる言葉を求める人が数多くいるということであろう。ここには、中村剛志・砥部町長が、わざわざ顔を出してくださり、また、西沢孝一・記念館長が、短い講演までして下さった。心から感謝したい。
 その後、記念館の近くのそば屋で昼食。そこから次に向かったのが、「子規記念博物館」。松山市の文学の歴史から説き起こし、子規の人生や作品についての紹介があり、さらにその仲間や弟子たちの展示もなされているという、とても充実した人物博物館である。
 その後、沢津自治会館に戻ってきて、夜遅くまで懇親会。この日は、愛媛県の人物連山を登山したような、爽快な気持ちであった。

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6月23日(土) 勉強会 人口減少 テーマなり その参加者は ただ1人なり

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 「フォレスト・トレンド勉強会」の日。今回のテーマは、「人口減少社会をどう考えるか」。
 この問題は、10年前くらいからしきりに論じられてきたものである。戦後、人口の増加を続けてきた日本社会が、西暦2008年に1億2800万人を超えたところでピークを迎え、それ以降は、少しずつ減少してきている。人口が減少すれば、労働力も減少し、商品生産力やサービス供給力が低下する。また、消費人口も減少するわけだから、消費経済も衰退ということになる。さらに、社会インフラなども、その利用者が減少することとなり、その維持管理が困難になることも予想されている。これら諸現象を含め、一般には、悲観論が大きく広がっている。
 しかし、ヨーロッパ諸国では、人口減少社会となりながら、社会活力が維持されている社会が現実にあるということだ。すると、この現象をいかにとらえ、いかに社会を設計していくかということが本質問題であるということではなかろうか。これまでの惰性で社会がうまく運営されるわけではないだけに、構想力や知恵が強く求められる時代になるが、決して悲観的にばかり考える必要はないだろう。
 それにしても、今回の勉強会参加者は、たった一人。若葉書院における人口減少問題も、一考せねばならないことではないかと、苦笑い。

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6月22日(金) 今夏の 計画停電 綱渡り 料金値上げは 綱引き続くか?

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 政府は、この夏の電力需給関係が逼迫する各地の電力会社管内における計画停電の運用方針を決めた。特に厳しいのは、関西電力の管内。大飯原発3号機がフル稼働したとしても、猛暑になれば、電力の供給が9.2パーセント不足すると見込まれている。そこで、原発の稼働見通しが立たない状況では、15パーセントの節電目標であったが、それを10パーセントに引き下げ。その他、中部・北陸・中国電力管内では、若干の目標引き下げ。北海道・四国・九州電力管内は、従来からの節電目標を維持、という形である。電力需給の綱渡り状況は、相変わらずというところである。
 一方電力を巡って話題になっている電力料金値上げ問題については、この日、公正取引き委員会が、東京電力に対して、十分な合意を得ないままに一方的に値上げをしようとしたとして注意を行った。また、消費者側が、料金値上げに反対する運動も展開していて、まだしばらく綱引きが続きそうである。
 日本の電力といえば、これまで長い間は、その安定供給が売りであった。電力会社と言えば、公務員並みの安定した職場であると考えられてきた。それが、昨年の福島第一原発事故以来、大きく揺らいでいる。電力は、国民生活・経済活動の基盤中の基盤インフラである。早く安定的な状況を回復してほしいものだと思う。

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6月21日(木) 小沢さん あくまで反対 貫くと 獅子身中の 虫となりけり

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 消費税増税に関連して注目されている、「社会保障と税の一体改革関連法案」は、その成立が、民主・自民・公明の3党幹事長会談によって正式合意された。これにより、その衆院通過はほぼ確実となり、注目は、この法案の衆院採決で反対する方針を明確にしている、小沢一郎・元民主党代表がこれからどう動くかという点に移った。
 その小沢一郎・元代表は、この日い、支持グループの会合で、「最善の策(法案の不成立)を追求するが、それが果たせなかったら新党の立ち上げも考えなければならない」と新党結成の可能性に言及。民主党は、衆院における法案採決に向けて、分裂含みの展開が繰り広げられることとなりそうである。
 その民主党であるが、約3年前の総選挙で、308議席を確保し、一政党で、全議席の約2/3に及ばんとする大勝利を収めた。その後、離党者が相次ぎ、今は289議席。もし万一、小沢氏が54名以上の同志を連れて新党結成に動けば、民主党・国民新党の連立政権は、ここで過半数を切る少数与党に陥り、これから先の国会運営がこれまで以上に困難になると予想されている。
 壊し屋・小沢一郎代議士は、今再び、獅子身中の虫となって、暴れ回ることとなるのであろうか。

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6月20日(水) 飾りなく 自己主張せぬ 白磁かな そんな生き方 我も望めり

 OAK・TREE7月号の執筆修正と編集作業に終日取り組む。そしてそれに一定のめどがついたので、夕刻から、妻とともに久しぶりの映画鑑賞に出かける。その映画のタイトルは、「道~白磁の人~」というものであった。あらすじは、大体次のとおり。

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 主人公・浅川巧(1891~1931)は、日本の植民地統治時代の朝鮮に出向き、林業技術者として、緑を失った山に植林を行おうとする。また、朝鮮の白磁の魅力に心ひかれ、柳宗悦などとともに、京城に「朝鮮民族美術館」を設立する。彼は、朝鮮の人々の中に溶け込み、同じ人間として朝鮮の人々を愛したが、そのふるまいは、朝鮮の人からはなかなか理解されず、日本人からは強く批判された。しかしそれに負けず、自らの信念を貫いて、ひたむきに生きていくのである。その飾らないい朴訥な生き方は、朝鮮古来の磁器である白磁に似たものであり、それが、この映画を貫くモチーフとなっている。浅川は、昭和6年、わずか40歳の年齢で死去し、本人の強い遺志により、朝鮮の大地に葬られた。
 それから14年後、戦争は日本の敗戦に終わり、朝鮮は独立を回復。浅川のその生き方は、その時に朝鮮の人たちから敬愛をもって示された。
 その生きざまは、私の心に強く響いた。私もそんな人生を生きてみたいものだと思った。

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6月19日(火) 日本を 6月台風 直撃す 水枯れ四国にゃ 恵みの雨降る

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 強い台風4号が、日本列島を直撃。午後5時過ぎには、和歌山県南部に上陸し、紀伊半島に大雨被害をもたらし、首都圏などにも被害をもたらした。6月に、台風が日本列島を直撃するのは珍しい。2004年以来、8年ぶりのことである。
 しかし、四国の瀬戸内海沿岸地域には、今回の台風は、恵みの雨をもたらした。ダムの貯水率がかなり低下してきていて、これら地域では、少し前から給水制限が行われていたが、今回の大雨によって、十分な水量を確保することができたからである。
 考えてみれば、もともと台風そのものに。善もなければ悪もない。台風とは、ただ強い風と雨をもたらす自然現象であるにすぎない。それが善となるのも、悪となるのも、極端な話、人間側の事情である。人間に利益がもたらされるならば、それは善となり、人間に不利益がもたらされるならば、それを悪と呼んでいるに過ぎない。その利益不利益にしても、人間側の構えと考え方によって、正反対の評価になることもある。要するに、人間次第なのである。
 この日、OAK・TREE7月号を出稿。出稿前には、かなり集中的に執筆と編集作業を行うので、もうくたくたである。しかし、心の中の満足感は大きい。望むらくは、このOAK・TREE誌が、水枯れの日本に、恵みの雨を降らせるようなものになってほしいと願う。

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6月18日(月) ギリシャでは 国論分裂 再選挙 遊蕩猶予 ユーロに憂慮

 国際的に強い関心を集めていた、ギリシャにおける再選挙が行われ、緊縮財政派が勝利をおさめた。これで、ギリシャは、ユーロ体制にとどまる道を選んだといえそうである。当面の混乱を避けることができたと、金融市場も一息という状況であるが、まだまだ予断は許されない。それは、ギリシャ国内が必ずしもこれにより安定的に構造改革を進めていくことができる状況ではないというのが一つ。それから、EU諸国の中に、スペインやポルトガル、アイルランドやイタリアなど、ギリシャと同様の課題を抱えた国々が控えているからである。そしてむしろ、この後者の問題の方が、より重大な問題といえるかもしれない。
 それは、ギリシャは、経済的には小国に過ぎず、ユーロ圏経済の中で占めるウェイトは、わずか2パーセントにすぎないからである。しかし、ここでギリシャがおかしなことになってしまうと、ユーロ経済体制の規律に大きな影響を及ぼしかねないということで、多くの人の注目を集めていたのである。

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 ギリシャの新体制が、果たしてどこまでのことをやり遂げるだろう。ギリシャ国民そのものの考え方に基本的問題があり、「遊蕩猶予」ということになれば、「ユーロに憂慮」となる。そんな言葉遊びをしてみた。

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6月17日(日) 日本人 未来も過去も 霧の中 歴史学ばぬ ツケかも知れぬ

 引き続いて、今日は、「教師人間論ゼミ」。このテーマも、戦争に関係するものとなったが、「開戦の詔書と終戦の詔書を読む」。詔書というのは、臨時の大事に関して発せられる天皇の文書のことである。日本の国は、昭和16年12月、天皇による開戦の詔書によって、アメリカ・イギリスとの戦争に突入したことを宣言したわけであるし、昭和20年8月、終戦の詔書によって、戦争の終結を国民に知らせたのであった。

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 この二つの詔書は、近代日本の歴史において、きわめて重要な文書であるにもかかわらず、必ずしもその内容が十分に知られているわけではないと考え、教育の場にいる人たちが、一度きちんと読んでおく必要があるのではないかと、取り上げてみたものである。併せて、日本が日米開戦に踏み切った直接の原因ともなった「ハル・ノート」と、日本の終戦条件を示した「ポツダム宣言」も読んで、その時の国際的背景についても論じた。
 いま日本の国は、先を見通すことのできない霧の中に置かれているとよく言われる。それがいったいどんな理由から生まれているのかと考えてみれば、過去の歴史を真剣に学んでいないところから、過去も見えないと同時に、未来のことも判断できなくなってしまっているのではないかと思う。この霧を晴らすためには、やはり学ぶに如くはないということだと思う。

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6月16日(土) 軍人が 軍備廃絶 唱えけり 自己矛盾かも 水野広徳

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 四国人間論ゼミ。今日のテーマは、「水野広徳の人生と思想」。
 水野広徳は、明治8年、愛媛県松山市(三津浜)生まれの海軍軍人。日露戦争で大活躍をして、海軍大佐まで昇進をするが、第一次世界大戦で戦場となったヨーロッパを視察する中で、敗戦国のみならず、戦勝国にあっても、その戦争による痛手はきわめて大きなものであり、戦争はすべきではないとして、軍備廃絶を訴えた。特に、現実を見据えた分析をもとにして、アメリカとは戦うべきではないと、戦争回避に尽力するが、それはかなわず、第二次世界大戦に突入。日本は敗戦。水野は、終戦直後の昭和20年10月に突如腸閉そくを発症、10月19日に死去する。享年71歳の人生だった。
 興味深かったのは、軍人自らが、戦争を否定し、軍備の撤廃を訴えたことである。それは、軍人自らの存立基盤を崩していくことになり、ある意味で自己矛盾をはらむ生き方であったはずである。しかし水野は、「自分は海軍の飯を食っているのではなく、国家の飯を食らっているのだ」と主張し、また、「反逆児、知己を100年の後に待つ」と語り、平和への思いを一筋に貫いたのであった。
 その一徹な姿は、とても魅力的であった。さらに研究をしてみたい人物であった。

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6月15日(金) 容疑者は 漫画喫茶で 逮捕とや 三党合意も 漫画みたいだ

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 オウム真理教に関係する特別手配容疑者の最後の一人となった、高橋克也容疑者が、大田区の漫画喫茶で逮捕された。今月8日に勤務先から姿を消して以来、約1週間後の逮捕である。メガネを変えたり、別の名前を使ったりと、逃走のための工夫をあれこれとしていたようだが、集中的な捜査の網を逃れることができなかったということである。
 一方、国会では、民主・自民・公明の3党が、社会保障と税の一体改革関連法案を巡る修正で合意。自公両党は、同法案に賛成する方向であり、この法案は成立に向けて大きく前進した。
 ここで一番の難題は、与党である民主党内部での了承手続きとなりそうである。それは、消費税率引き上げというのみならず、民主党マニフェストに記載されていた主要政策である「最低保障年金の創設」や「後期高齢者医療制度の廃止」などについて、それが否定されることを含んだ「社会保障制度改革国民会議」の創設も合意されたからである。「高速道路無償化」や「総合子ども園創設」についても、すでに方針変更が行われており、先の総選挙で掲げたマニフェストは、総崩れの様相となってしまっている。衆参ねじれ現象のもとで迷走を続けてきた民主党政権は、もう逃げ場を失ってしまい、逮捕直前の状況である。
 漫画喫茶ならぬ漫画国会で、いよいよ民主党政権の最終局面が動き始めるということになるかもしれないと思う。

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6月14日(木) “生きる”とは 一体何ぞと 思うなり 子どもに対して 脳死判定

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 日本臓器移植ネットワークは、富山大病院に入院していた6歳未満の男児が、改正臓器移植法に基づいて脳死と判定されたと発表。その家族の了承があり、この子供の臓器が、各地で臓器提供を待っている子どもたちに翌日提供される見通し。6歳未満の幼児の法的な脳死判定の脳死移植は、これが初めてのこととなる。
 振り返って、日本で最初に臓器移植法案が審議されたときに、私は、衆院本会議において、自民党を代表してその本会議質問席に初めて立った。あの時からちょうど15年である。今もこの日本では、当初に予想したほどには、臓器提供が進んでいないという。今回の幼児の臓器提供に関しても、法が改正されて2年を経て初めての事例となった。やはり日本の国では、死生観をめぐって、西洋諸国とは異なる感覚があるということであろうか。
 今回の報道を見ながら、私自身も、改めて「生きる」ということが一体いかなることなのか、と考えた。脳が機能しない状況になっても、生命維持装置を使い心臓が動き続ける限り、肉体的に命は続いていく。それを生きていると言えるのかどうか、私たち自身も体は生きていても、心や頭が死んだような生き方をしてる人もいる。この人生、もっともっと思い切り生きていかねばならない。そんなことも考えたのであった。

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6月13日(水) 原子力 バックエンドの 連想で 大学生に 人生語れり

 東京滞在最後の日。午前中は、「財団法人・原子力バックエンド推進センター」を訪問。このセンターは、大学や民間から出てくる低レベルの放射性廃棄物を集荷・保管・処理する事業の準備にあたったり、廃棄物の処理や原子力施設の廃止措置に関する研究調査を行っている財団法人である。実はこの財団法人の専務理事を務めている森さんと、以前から一緒に原子力関係の勉強会を開いたりしていて、最近の反原子力の動きに対して、意見交換を行ったものである。
 その後、東京西部の日野市で、娘と合流。昼食を共にすると同時に、この春に引っ越した部屋の様子も一度見てきた次第。

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 それから向かったのが、拓殖大学八王子キャンパス。恒例のこととなったが、甲斐信好教授のゼミで、学生たちに現実の政治や政治家のあるべき姿などに関する講義を行った。今回は、ゼミ生20名を相手にする講義であった。今回は最初に、学生にどんな話を期待するか、と聞くと、なぜ私が在野の政治家になったのかという点や、これからの日本の国際的地位についての問題提起があったので、そんな点を中心にしての話をした。
 学生たちの顔を見ながら、この人たちの人生のバックエンドまでを展望しながら、この時代にいかに青年たちの育成をしていけばいいのだろうと考えたのであった。

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6月12日(火) 午前中 語るは教師の 幸福論 午後に語るは 山田方谷

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 今日も、終日東京。午前中は、教師の全国組織である「全日本教職員連盟」の本部を訪ねて、その組織役員に対して、「教師の幸福論」をテーマにお話をした。教育界も、この頃閉塞感が強まってきているようで、教師の心の在り方といったテーマに強い関心を持っておられるように感じた。
 午後には、株式会社D.I.Dの販売店が集う大会での講演。テーマは、「今、世界が求める本物の人材、山田方谷」。幕末期の備中松山藩を立て直した山田方谷の人生と思想を紹介し、そこから混迷の時代を生きて切り拓いていく「本物の人物」とはいかなる人のことであるか、といったお話を申し上げた。今の時代は、多くの人が自分の生き方に戸惑いを覚えている時代でもあるのだろう。この種の人間論に対して、強い共感の反応が示された気がする。
 そして夜は、大阪を地盤とする、松浪健太代議士に呼びかけて頂いての国会議員との懇談会。今の日本政治の問題点やこれからの政治に求められるものが何か、などといった問題を自由奔放に語り合った。
 この後さらに驚く出会い。懇談会場を出て赤坂の路上にいたとき、ばったりと出会ったのが、孔子の75代子孫の孔健さん。そこで、さらに孔健さんとも酒杯を交わしながらの懇談。そんな一日であった。

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6月11日(月) 生レバは 食べちゃ駄目よと 厚労省 生民食うなと 我は語れり

 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の食品衛生分科会は、牛の生レバーの飲食店での提供を、7月1日から禁止する方針を打ち出した。翌12日の会合で正式決定する予定。この禁止の理由は、その肝臓の内部に腸管出血性大腸菌Oー157が存在することが分かり、しかも通常の調理では、殺菌が困難と判断されたからである。違反した飲食店には、自治体が行政指導を行い、悪質な場合は2年以下の懲役、または200万円以下の罰金を科することもできるとしている。

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 この日の夜は、私は、「霞が関アカデミア」。この勉強会も、既に第5回となった。今回のテーマは「老荘思想」。世の中の常識や制度にとらわれず、天の「道」に基づいて人生を生きていこうとする思想である。中国では、儒教が国教として重要視されてきたが、その厳格なモラル主義に疲れた時に、人々は、この老荘思想を胸に抱いてきた。今、官僚の皆さんが、強い批判の中で、精神的に疲れてきている印象があったので、今回はこの思想も取り上げたという次第である。老子の中には、「大国を治むるは、小鮮を煮るがごとし」という言葉がある。小魚を煮る時にひっかきまわしたら、魚がばらばらになってしまう。大国を治めるには、形を崩さないように無為自然に対応するのが最も良いという意味である。統治者は、目の前の功を焦って、「生民」を食らうようなことをしてはならない、そんな教えでもあると思った。

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6月10日(日) 上京し 娘と一緒に 巨人戦 歌声喫茶を 体験したよ

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 昼過ぎの岡山空港発羽田行きの航空便で、上京。この日は日曜日でもあり、東京で大学に通う娘と合流して、東京で関心のある場所を訪れた。
 まず行ったのが、昔は後楽園球場と呼ばれていた水道橋の「東京ドーム」。ちょうどこの日、巨人・ロッテ戦が行われていて、娘が「パパといっしょでなければ絶対に行かないところに行ってみたい」というので、この試合観戦をしようと決めたのであった。ただこの日の組み合わせは、首都圏をホームグラウンドとするチーム同士の試合であり、しかも日曜日ということもあって、座席が取れず、立ち見での観戦となった。あの大きな観客席が満席。しかも、応援団の動員もあったようで、試合観戦以上に、その応援ぶりが興味深かった。
 その後、娘がまだ3歳くらいの時に一緒に訪れた後楽園遊園地でしばらく時間を過ごし、敷地内の野球レストランで夕食。そこから次に出かけたのが、新宿の「歌声喫茶」。ここも以前から関心を持っていたのであるが、なかなか訪れる機会がなく、今回が初訪問。前で歌をリードする人と一緒に、懐かしい歌を歌うという趣向の場所で、娘とともに楽しい時間を過ごした。
 東京でなければ体験できない場所を訪れて、珍しい経験をした一日であった。

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6月9日(土) 原子力 事故調査委が 論点整理 官邸対応 問題ありと

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 国会の東京電力福島原子力発電所事故調査委員会は、これまでの議論に基づいて論点整理を行い、当時の菅直人首相をはじめとする官邸や政府関係者の危機対応のまずさを強調した。
 まず事故直後の対応に対しては、官邸が事故対応に追われる現場に対して、過剰介入したのではないかと問題提起をしている。また、避難すべき住民に対して、「情報発信が遅く、避難指示は場当たり的で混乱につながった」と厳しく断罪している。そして、官邸の危機管理体制については、抜本的な再構築が必要であり、役割分担を明確にすると同時に、起こりうる最悪の事態を予測して先取りした迅速な判断を行う体制を作らねばならないと指摘している。
 この事故調査委員会の委員長は、黒川清氏。黒川氏は、日本学術会議会長を務め、安倍内閣の時代には、科学技術政策を担当する内閣特別顧問にも就任。その関係で、私もよく知っている人であるが、とても頭の回転の速い、合理性を尊重する人である。その一方で、社会的使命ということを強調する人でもある。その黒川氏が、今回の事故調査委員会では、閻魔大王の役割を務められた。その裁きをこれから政治がどう受け止めて、重大事故対応に改善を図っていくのか、注目すべき点であると思う。

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6月8日(金) 日本には 原発必須と 総理が語る日 我は伊方の イラ短描けり

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 野田首相は、夕刻に首相官邸で記者会見、関西電力大飯原子力発電所3・4号機について、「国民の生活を守るために再稼働すべきだ」と明言した。それに対して、福井県の西川知事は、「首相の強い思いを国民に向け、しっかり語っていただいたものと思く受け止めている」とコメント。地元知事としても、再稼働に向けての手続きを行う考えを明らかにした。これにより、昨年の3月11日に起きた東日本大震災以降、次々に原子力発電所が休止状態になっていたが、初めて再稼働に向けての具体的な動きが始まることになる。
 この問題は、国民の中に原子力発電所に対する根深い不安が宿る中で、政治家の間にも様々な議論がある問題であるだけに、長期的展望に立った毅然とした決断を首相が示したと思う。こうであってこそ、本当の政治家だと高く評価をしたい。
 この日、私はといえば、新居浜の橿樹舎で、先日の佐田岬キャラバンにおいて感じ考えたことをもとに、イラ短を描いていた。佐田岬といえば、伊方町。そこは、四国で唯一の原発立地自治体である。この日本の基本問題に対して、ただ傍観者としてそれを見守るしかない今の自分の立場を、少し情けなく思った一日であった。

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6月7日(木) 民自公 修正協議を 始めたり 政界闊歩す 数の妖怪

 前日、民主・自民・公明党が、消費増税を含む社会保障と税の一体改革関連法案の修正協議入りで合意したことを受けて、この日衆院特別委員会での質疑が行われ、明日は参考人質疑、そして12日、13日には中央公聴会と、審議のスケジュールが一気に動き出した。これら国会における審議を行う一方で、民主・自民・公明の3党の間で、法案の修正協議が進められて、この15日までを期限として、修正合意を目指すことになる。国民の間にも、賛否が大きく分かれる法案であるだけに、これから先もいろいろな議論が行われることになるであろう。各政党間に意見の相違があると同時に、各政党の内部でも様々な異論のある問題であり、これから先も目を離せない問題である。

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 いま永田町の中では、この法案の成立を目指して、数合わせのための議論が行われている。国会における採決は、いくら理想論を語ってみても、最後は数の優劣で結果が決まる。政界には、「数の妖怪」が闊歩している。ゲゲゲの鬼太郎が、歌をうたっている。「ゲ・ゲ・下下下の下、ビジョンも無いまま数合わせ、おかしいな、あやしいな、オバケの国会は、理想も何にもない…」
 果たしてこの議論の中から、どんなオバケが飛び出してくることになるのであろうか。

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6月6日(水) なつかしき 顔ぶれ並ぶ 講演会 吾語りしは 人生論なり

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 昼過ぎに自宅を出て、松山市に向かう。実は、松山市で全国石油商組合の全国大会が開催されるにあたって、その前日に組織の役員会が開催されたのだが、その場に招かれて講演を行ったのであった。
 この全国石油商組合の組織とは、ずいぶん長い間のお付き合いである。私が国会議員であった時に、ガソリンスタンド問題を考える会が発足し、その会でいろいろな役職を務めていたのであった。特に、不当廉売・過当競争問題をめぐって、業界の方々とともにいろいろな活動を行ってきた。会場にずらりと並んだ顔ぶれを見渡すと、その頃の懐かしい顔があった。とても懐かしい気持ちになった。
 この講演で取り上げたテーマは、「本物の人物」ということであった。困難な時代であればあるほど、人間として本物になっていくことこそが、根本的な解決を生み出す大前提である、として、本物の人物とはいかなる人のことであるかといった点をお話しさせていただいた。これは事前に、主催者と話をする中で、業界の目の前にある現実問題については、役員の皆さん方は既にいろいろな話を聞いているから、むしろ日常聞く機会の少ない話をしてほしとの要望があったからであった。
 幸い、話を聞いていただいた方には好評であったようである。一見落着という気分。

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6月5日(火) 日本でも 再生医療が 日進月歩 再生しないは 政治と経済

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 翌日に予定されている第5回医療イノベーション会議において決定される予定の「医療イノベーション5カ年戦略」の概要が、新聞に報じられていた。それによれば、高度なものづくり技術を持つ中小企業と医療機関などとの連携によって、革新的な医療機器などを生み出して、日本の医療パッケージ型インフラとして海外展開を促進させる考えを表明。
 それともう一つ目を引いたのは、再生医療の実用化に向けての取り組みを積極的に進めていく姿勢を示していた点であった。疾患や体の組織別に専門の研究機関・医療機関を選定して連携を促すほか、重要度が高い研究プロジェクトも重点的に支援するなどして、体性幹細胞では13年度中、iPS細胞やES細胞では17年度中に臨床研究の段階に入るという目標も掲げた。日進月歩の再生医療技術を実用化させていく取り組みを加速する考えである。
 これら技術は、少し前までは神の領域とされた遺伝子や細胞の操作を意のままに行って、病気を治療していこうというものである。驚くべき進歩と言わざるを得ない。
 それに対して、ずっと再生の必要性が語られ、様々な政策が展開されてきたはずの政治や経済においては、いつまでたってもその成果が見えてこない。これはなぜなのか、もっと考えていきたいと考えた点である。

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6月4日(月) 内閣の 改造よりも 国民が 関心寄せしは 菊地直子だ!

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 野田再改造内閣が、皇居での認証式を経て正式に発足。今回の改造では、5閣僚を入れ替えた。特に注目された人事は、防衛大臣ポストで、問責決議を受けた田中直紀氏に替えて、拓殖大学大学院教授の森本敏氏をあてた。防衛庁長官時代を含めて、民間人の防衛大臣起用は、今回が初めてということである。
 改造後の記者会見で、総理は、この体制で社会保障と税の一体改革関連法案の成立に向けて、「全身全霊を傾けて一日一日大事な決断をしていく」と決意を表明した。困難な課題が山積する現状において、内閣の閣僚たちが、持てる力を尽くして仕事に取り組んでいただきたいものだと願った。
 それにしても、テレビを見ていると、国民の皆さんの関心は、新しい内閣がどんな形になったかというよりも、昨日逮捕された菊地直子容疑者の逃亡劇に向けられているようである。菊地容疑者も、テロ事件の直後なら、確かにこれから先何をしでかすやらわからない危険人物であったかもしれないが、逃亡生活もすでに17年。長い間、ただ我が身を隠して生きてきた一人の女性が、今さら何かとんでもないことをしでかすというわけでもないだろう。
 そんなことにうつつを抜かしている日本社会が、何ともおかしな姿に見えてしまったのであった。

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6月3日(日) 高知では 龍馬と板垣に 会いに行ったよ 太平洋の 気分になったよ

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 私たちが宿泊したホテルは、高知市のど真ん中にあったので、朝は、下関からやってきた皆さんは、それぞれに、よく知られた高知の日曜市をブラブラと歩いた人が多かったようである。
 それから、一緒にバスに乗り込んで高知観光。そうは言っても、私たちの訪れた先は、硬派の「自由民権記念館」と「坂本龍馬記念館」。バスの中で、私からこれら記念館に関係するお話をして展示を見て頂いた。
 自由民権記念館の中心人物は、何といっても板垣退助である。明治新政府で土佐藩を代表する形で参議を務めた後、征韓論に敗れて下野。高知に帰って、「立志社」を設立するとともに、憲法制定と民選議会開催を求めて、全国を遊説。岐阜遊説中には刺客に襲われた。その時に語ったとされる「板垣死すとも、自由は死せず」という言葉は、その後も自由民権運動のスローガンともされた。
 坂本龍馬については、皆さんご存知の通り、明治維新期の志士の1人である。坂本龍馬記念館では、屋上から眺めた太平洋が印象的だった。遥か彼方まで、何もない広い太平洋。こんな海を毎日眺めていれば、そしてその先にある未知の国のことを想像していれば、確かに心が大きくなってくることを感じたのであった。

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6月2日(土) 同志たちが 下関から バスで来たよ 歩いていたら 通り雨に 降られたよ

 下関から大勢の同志たちが、「志の道」と「若葉書院」に来訪。この人達は、昨年暮れに私が招かれて下関で講演を行った時のメンバーたちである。あの会合時に私から「一度、愛媛県の方にも来てみませんか」とお話したのを忘れずに覚えていてくれて、今回の来訪となったのであった。総勢22名。

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 まず、「志の道」を案内。石碑ごとに時間を掛けて説明をしたので、約2キロメートルの山道を歩き終えるのに、約2時間かかった。おまけに、その道中では、短時間、通り雨にまで降られた。
 しかし、これも悪いことではなかった。参加者たちは、自然の中で生きることの厳しさを感じ取っていただけただろうし、それは人生の姿とも重なりあうものであったのではないだろうか。人生、晴れの日ばかりではなく、突然の雨に打たれてしまうこともある。動けなくなるときもある。努力をしても、どうにもならないこともある。
 この志の道を歩き終えた後、一行は、若葉書院へ。この夏に15周年を迎える学び舎で、しばらくの時を過ごして頂いた。
 それから、宿泊地高知市へ移動。私も同行させて頂いて、懇親会でさらに、昼間に語り尽くせなかったことを語り合った。有意義な1日であった。

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6月1日(金) 6月だ! クールビズの 季節なり 日本にゃ クール ダウンの不安!

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 6月になった。昔からこの日本では、6月になると衣替えという習慣があった。それを今では、「クールビズ」などと呼んでいるようだ。今年の場合は、特に夏の電力不足が心配されていて、それに備えるために、少し早めにクールビズへの対応が行われたり、さらに、 Tシャツや半ズボンでもいいとする「スーパークールビズ」などが実施されたりしている。服装が自由になることによって、職場の規律までも緩んでしまうことを心配する向きもあるが、私は、それは大きな問題ではないと考えている。
 むしろ、現代日本の問題は、「クールダウン」への不安である。今日も、著しい円高が進行した。ユーロは、95円台まで下落。ドルも、78円台である。テレビには、経団連会長が登場して、「世界同時不況の心配さえ出てきた」といったコメントを発表していたが、余りにも異常である。これによって、経済が冷え込んでしまえば、税収も上がらなくなり、財政赤字がさらに拡大することにもなりかねない。日本全体の活力が大きく削がれてしまう懸念が生まれてくる。
 気温が高いのは困るけれども、日本社会がクールダウンしてしまっては、もっと困るのである。

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