5月31日(金) 福島の 原発事故は 健康に 影響なしと 国連報告
東京電力福島第一原子力発電所の事故によって放出された放射性物質の影響について調査をしてきた国連の科学委員会は、その結論として、「放出された放射性物質は、周辺住民の健康の悪影響をもたらしてはいないし、今後も健康への悪影響が出るとは予想されない」と発表。事故直後の住民避難の対応や被爆した食品の流通規制などにより、住民の被曝量を低く抑えることができたということである。今年の2月には、あまり関心を持たれなかったが、世界保健機関(WHO)も、がんの増加の可能性は低いという報告を出している。
それに対して、日本のマスメディアは、その報告事実を伝える通りいっぺんの報道にとどまった。もしも逆に健康被害が懸念されるという報告であったならば、おそらくは大変なセンセーショナルな扱いとなったに違いない。
おかしな話である。健康の心配をあまりしなくていいよという報告は、多くの人々にとって胸を撫で下ろす吉報であったに違いない。それを、被災地域の住民たちとともに喜び合うような報道がなぜなされないのか。やはりマスメディアというのは、人々の不幸を自らの飯の種とする仕事ということなのだろうか。その基本スタンスに大きな疑問を抱き、残念に思ったのであった。
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