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1月31日(土) 山上の リゾート・キャメロン ハイランド 年中自然の エアコン環境

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 宿泊したキャメロン・ハイランドは、当初、避暑地として開発された場所だったそうだ。マレーシアは、赤道直近に位置する国であるから、四季のない常夏の国である。平地では、年中30度前後の気温だと聞いている。したがって、標高約1,500メートルのキャメロン・ハイランドでは、その高さ分だけ気温が低くなっていて、年間を通じておよそ18度前後の気温のようである。したがって、私たちはここにある「ヘリテージ・ホテル・キャメロン・ハイランド」というホテルに宿泊したのだが、部屋にはエアコンがなかった。自然そのものが、快適な気温を提供してくれているのであるから、わざわざ人工的に温度コントロールをする必要がないということであろう。
 朝、ホテルを出発して、キャメロン・ハイランド内の観光を行った。まず訪れたのが紅茶園。カフェテリアや土産品売店が併設されていた。私は、この紅茶園で、ハーモニカの演奏を行った。すると、やはり観光で来ている様子のマレーシアの子どもたちが興味深そうに寄ってきて、少しばかりの心の交流を行った。それから、この土地の朝市にも案内され、そこで買い物をした。
 その後、山を降りて、イポーの街で昼食。それから一路、クアラルンプールに向かった。
 クアラルンプールでは、少し時間があったので、街中の散策。そして、留学中の娘と、夕食を共にした。

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1月30日(金) 人間が オリの中から 見る仕掛けだが… ここの主は オランウータン??

 昨日は、移動に一日を費やしたから、実質的には、今日からマレーシア縦断の旅が始まることになる。
 まずは、宿泊したホテルの前から、トライショーと呼ばれる人力三輪車に乗って、ペナン島の中心都市・ジョージタウンの街中を観光。そして、トライショーを降りたところから、ジョージタウンの繁華街を歩いて散策した。ここには、イスラム教、ヒンズー教、道教、キリスト教のモスクや寺院、教会などが並んで建っていて、マレーシアが、多民族・多宗教国家であることを痛感した。それから、海岸部にあった、コーンウォリス要塞遺跡や旧・東インド会社事務所などを観光した後、ペナン大橋を渡りマレー半島に移動。

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 そこでまず訪れたのが、「ブキッメラ・レイクタウン」。マハティール首相時代にダムが建設されたことに伴ってできた人造湖を観光地化した場所である。この人造湖の中に、オランウータン島があった。ボルネオ島から、この島にオランウータンを移住させて、保護と繁殖を行っているのであった。そこを私たちは、船に乗って訪れたのであるが、ここでの主はオランウータン。訪れた人間は、オリのような囲まれた通路の中からオランウータンを観察する仕掛けであった。オランウータンは、高い知能を持っていると言われるが、そんな人間を見ながら、何を感じていることだろうかと、興味深く思った。
 それから次には、「キャメロン・ハイランド」。標高1,500mくらいの場所に造られた街である。この日はここで宿泊。

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1月29日(木) ほぼ一日を かけて着いたは ペナン島 イギリス統治の コアだった街

 朝9時に、関空に集合。それから、搭乗手続きや荷物検査、出国手続きなどを行い、午前11時に、飛行機が離陸。一路マレーシアのクアラルンプール国際空港に向かう。そしてここでマレーシアの入国手続きを行った上で、飛行機を乗り換えて、ペナン島に向かう。ペナン島のホテルに到着したのが、夜の9時前。つまり、関空集合から、時差を含め約13時間かけて、最初の目的地にたどり着いたというわけである。
 今回のマレーシアの旅は、今、娘が大学間の交換留学制度によって、マラヤ大学で学んでいるので、その滞在中に一度、その様子を見に行くと同時に、激励してやろうということで思い立ったものである。少しでも安く行こうと調べてみると、「マレーシア縦断6日間の旅」と銘打った格安のパックツアーが一番安いということになり、それを利用したのであった。それで、まず最初にペナン島まで飛んだというわけである。この後、高地にあるキャメロン・ハイランドで一泊し、さらにクアラルンプールで二泊する予定である。ガイドブックによれば、マレーシア国内の移動はこれ以降バスによるのであるが、このバスの総走行距離は、1,100kmにも及ぶのだそうだ。

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 マレーシアには、昔一度訪れたことがあったが、その時は、時間的に限られていたせいで、十分に国内の様子を知ることができなかった。今回は、様々な視点から、マレーシアを理解する旅にしたいと思う。

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1月28日(水) 関空を 飛び立つ前の 小キャラバン 淡路島での アバン・ギャルドさ

 翌29日の午前中に、関西国際空港からマレーシアに向けて飛び立つ予定であり、そうなると、朝に自宅を出て関空に向かっても間に合わないので、関空内のホテルで前泊することとした。そこで、昼ごろに自宅を出て、淡路島の津名一宮インターに向かう。実は、このインターには、関空に向かう高速バスのパーク&ライド対応の無料駐車場が備わっていて、使い勝手が良いものだから、ここまで自分の自動車でやってきて、車を駐車した上で、高速バスで関空まで向かうのを常としているのである。

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 この日は、少し早めにこのインターチェンジに着いたので、これまであまり訪れたことのなかった淡路島の北部をキャラバンすることにした。具体的には、中浜稔氏が描いた猫をテーマにした美術品を陳列している「中浜稔猫美術館」と、日本の国産み神話において、最初の国土となる「おのころ島」だと伝わる「絵島」、そして、20年前の阪神淡路大震災の時に、大きな断層が出現した場所に造られた「北淡町震災記念公園」を訪れた。初めて訪れる場所であるので、それは私にとっての前衛的挑戦である。洒落て言えば、アバン・ギャルドである。
 この後、関空行き最終バスで、関空に向かう。明日からいよいよマレーシアの旅である。

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1月27日(火) 10年後 認知症者が 700万! このチャレンジに どうレスポンス?

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 政府は、認知症の対策強化に向けた関係閣僚会合を開催し、「認知症施策推進の総合戦略(新オレンジプラン)を決定。これによれば、今から10年後の2025年に、認知症の人は、700万人前後に達すると推計され、65歳以上高齢者の5人に1人が該当することになるだろうと推計されている。これはかなり大きな数字であり、今から国家戦略として、その対策を進める必要性が高いとして、今回の総合戦略が策定されたというわけである。
 かといって、特効薬的な解決法があるわけではなく、様々な対策を総動員して、この厳しい時代に立ち向かうという考え方である。具体的には、7つの柱が打ち出されていて、それは次の通りである。1.認知症への理解を深めるための普及・啓発の推進、2.認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護等の提供、3.若年性認知症施策の強化、4.認知症の人の介護者への支援、5.認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進、6.認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデル等の研究開発及びその成果の普及の推進、7.認知症の人やその家族の視点の重視。
 トインビーによれば、あらゆる社会や文明は、様々なチャレンジを受け止めながら、そこにいかに対策を打つ(レスポンスする)かということで、進歩してきたのだという。日本社会は、この認知症問題というチャレンジに、どうレスポンスしていくことになるのだろうか。

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1月26日(月) ギリシャでは 反緊縮派が 圧勝し 急進左派の 首相が誕生

 巨額の財政赤字を抱えて破たんしたギリシャにおいて、総選挙が25日に行われ、総定数300の議席中、「急進左派連合」が、149議席を獲得し、圧勝(急進左派連合は、得票率36.34%で首位になったことにより、50議席のボーナス議席を得て、149議席となった)。チプラス党首は、さっそく連立政権づくりに動き、13議席を獲得した中道右派政権「独立ギリシア人」との連立合意を取り付け、この日、首相の就任宣誓を行った。

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 問題は、チプラス党首が率いる急進左派連合が、国際公約ともなっている財政緊縮策の放棄を掲げていることである。ギリシャが抱える巨額の財政赤字を解消するために、ギリシャが、厳しい財政緊縮策を取り、それにより財政・構造改革を推進することを条件として、各国が金融支援に応じたのであるが、その約束が果たされないとなれば、ギリシャの財政再建の道筋が立たなくなり、デフォルトとなる可能性がある。そうなると、ギリシャだけでなく、EUの結束にもひび割れが生じ、共通通貨であるユーロの信用も崩壊する事態となりかねない。
 ユーロ圏の他の国々、例えば、イタリアやスペイン、ポルトガルなどでも、厳しい緊縮路線の緩和を求める声が広がっていることから、このギリシャの新政権は、EU内の獅子身中の虫となりかねない状況である。

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1月25日(日) 修身の 教育それは 魂の 炎を次代に 伝えることだね

 「教師人間論ゼミ」。今回取り上げたテーマは、「森信三著『修身教授録』を読む」であった。
 この『修身教授録』という本は、「教師の教師」と呼ばれ、今も数多くの教師が敬仰する森信三先生が、昭和13年から15年にかけて、大阪天王寺師範学校の「倫理哲学」の授業で講義した内容を、本としてまとめたものである。したがって、今から75年以上も前の講義ということであるが、今も、その教育に対する強い情熱と確たる思想は、人々の心を揺さぶる力強さを持っていると思う。

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 今回のゼミでは、この本の中から抽出した文章を、参加者に順に朗読していただいた。そしてその一つひとつの文章を基に、意見交換を行う形で進行した。教師が、どのような姿勢で子供たちに向かうべきか、教師は、どんなことを子供たちに語りかけるべきか、そして教師が、自らどう人生を生きていくべきか、といった基本問題を語り合うゼミとなったが、お互いに深く感じ考えるところのある時間ではなかっただろうか。
 とりわけ、森信三先生の基本信念は、「人生二度なし」であり、この一度しかない人生をいかに燃焼させ続ける生き方をするか、そしてその炎をいかに周りの人たちに伝えていくか、その一徹なる思いが、ヒシヒシと伝わってきたのであった。

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1月24日(土) 情報戦 複雑怪奇な 交渉は 日本人の 苦手分野だ

 この日夜遅くになって、緊急ニュースが流れた。「イスラム国」で人質となっている、後藤健二さんの写真が、インターネット上に登場し、英語で、音声メッセージが流されたというのである。後藤さんは、一枚の写真を手にしていたのだが、それは、もう一人の人質であった湯川遥菜さんが殺害された写真だということであった。そして、音声メッセージでは、ヨルダン政府によって収監されているテロリスト、サジダ・リシャウィを釈放すれば、自分も解放されるという、新たな解放条件が語られていたらしい。

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 報道各社では、最初の要求からすでに4日が経っていることもあり、報道体制が整っていたということでもあろうか。早速色々な解説者や評論家たちが登場して、その背景などについて語っていた。それらを要約するならば、「イスラム国」側は、こういうメッセージを発信しながら、日本と国際社会に情報戦をしかけているのだろうということ、そして、人質解放に至るまでには、一筋縄ではない複雑な交渉を経なければならないだろうということであった。
 こういう交渉は、日本人は基本的に苦手だと思う。ここまで比較的うまく政権運営を行ってきた安倍総理も、この難題を突き付けられて、苦慮しているのではあるまいか。見えない敵を相手にしての交渉、無事乗り切ってほしいものだと願う。

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1月23日(金) 白鵬が 33回 優勝果たし 日本角界 「大」から脱皮

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 横綱白鵬が、大相撲初場所の13日目にして、優勝を決定。この優勝によって、白鵬は、「昭和の大横綱」大鵬が44年前に達成した、32度優勝の記録を塗り替える33度の優勝を飾った。この偉業の達成を心からお喜び申し上げたいと思うと同時に、今の白鵬の相撲を見ていると、まだまだ最強力士の座を他の力士に譲りそうにはない。今後さらに、白鵬が、この記録を塗り替えていくことを期待したいと思う。
 私は、この大記録の達成を、モンゴル出身力士が果たしたことの意味はとても大きいと思う。最近の相撲界は、ハワイ出身の高見山以来、多くの外国人力士が活躍する世界になってきている。しかし、「国技」と呼ばれるように、「日本人の、日本人による、日本人のための相撲」という思いは、今もなお根強く残っているようである。今回の白鵬の大記録達成は、その閉鎖的な日本人意識を打ち破るものになるだろうと思う。日本人は、そして相撲界は、守るべき精神や技などはしっかりと守りつつも、競技そのものは、国際社会に大きく開かれたものとしていかねばならないと思う。そうでなければ、相撲が生き残っていけない時代だと思う。
 今日のイラ短、「日本角界の大鵬さなぎ」を、白鵬が破って、外に出てきた姿を描いた。さて、白鵬は、今後どのような蝶々になって、大空を駆け巡っていくのであろうか。

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1月22日(木) 本物の “人を育み 地域を起こす” その信念が 歴史を作る

 高知県の佐川町で、町職員と町議会議員とが一緒になっての研修会。そこで講師を務めた。
 実はこの話は、以前に佐川町を訪れて、堀見和道町長と懇談した時に、私から提案して実現したものである。安倍内閣のもとで、最大の政策課題として「地方創生」への取り組みが推進される中、佐川町の今後について、根本的なところをきちんと考え合う会を開いてみませんかと提案したものであった。そしてその時に私から条件としたのが、ただ単に役場職員だけが私の話を聴くのではなくて、是非、町議会議員有志の方もこの場に同席してほしいということであった。つまり、今後、力強くまちづくりを推進していくためには、行政だけでなく、議会も、一体感を持った取り組みをする必要があると考えたのである。その結果、この日は、町議会議員13名中、6名の方が参加してくださった。

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 この研修会で私が掲げたテーマは、「本物の人づくり・地域づくり」というものであった。つまり、表面だけを飾ったような安易な形だけの取り組みではなくて、まちづくりの最も基本問題である人づくりからきちんと考えた本物の取り組みを進めていくべきだと語りかけたのであった。そしてその人づくりの基本的な考え方などを、約2時間の講演時間を使って語ったのであった。一定の反応があったと思う。
 今後の動きを注視していきたいと考える。

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1月21日(水) 日銀が 物価見通し 下方に修正 手品の種も 2年で尽きた?

 日銀はこの日、金融政策決定会合を開き、2015年度の消費者物価指数上昇率見通しを、昨年10月時点では、1.7%と設定していたのを、今回、1.0%まで引き下げることとした。この引き下げの最大の要因は、原油価格の大幅な下落ということである。
 この物価上昇率については、日銀がデフレ脱却に向けて設定した目標である。約2年前の1月に、2%の引き上げを目標として設定し、4月に大規模な金融緩和を導入した際には、この物価上昇を、2年程度を念頭にしてできるだけ早期に実現すると約束した。当時、「異次元の金融緩和」という言葉が、国内のみならず、世界中を駆け巡った。
 今回、黒田総裁は、会合後の記者会見で、この2%の物価上昇目標を達成する時期は、「多少、前後する可能性があることは事実」と述べて、先に延びる可能性があることを示唆したが、目標そのものを取り下げることはしなかった。しかし、現実問題としては、この1年以内に目標が達成される見通しはないと言っていいだろう。

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 日本をデフレから脱却させる「黒田マジック」は、当初は驚きとともに受け入れられ、華々しい成果を上げたが、ここに来て、その種も尽きてきたのかもしれない。アベノミクスも、これからが正念場ということになるのであろうか。

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1月20日(火) 日本人の 殺害予告 イスラム国に 入り乱るるは 感情と勘定

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 イスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国」が、拘束した日本人2人を横に座らせて刃物をちらつかせる映像とともに、日本政府に対して72時間以内に身代金を支払わなければ2人を殺害するとする警告を、インターネット上で公開。この画面に登場する黒服姿の男は、「日本首相よ」と安倍総理に呼びかけを行い、安倍政権がイスラム国対策として拠出すると国際社会に約束している2億ドルと同額の身代金を要求した。2億ドルと言えば日本円で約240億円に相当し、法外な要求である。
 安倍総理は、この日、イスラエルを訪問中であり、イスラム国側は、広報戦略上、このタイミングを見計らって発表を行ったと観測されている。安倍総理は、「人命を盾にとった脅迫は許しがたいテロ行為だ」と強く非難し、2人の即時解放を求めたが、今後その対応はなかなか困難を極めそうである。
 今回のイスラム国の脅迫は、マスコミ報道でも色々と分析されているが、要約すれば、「反イスラムの十字軍に参加した日本」への感情と、「イスラム国運営上必要とされるお金」の勘定の2つの要因に集約できそうである。これらが入り乱れている状況からも、これからの解決までの道のりは複雑で、一筋縄ではいきそうにない。

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1月19日(月) 学校に 津波いよいよ 到来か? 小規模校での IT教育

 文部科学省が、公立小中学校の統廃合に関する手引案を公表。これによれば、1学年1学級以下となる学校、つまり小学校なら6学級以下であり、中学校では3学級以下になる学校に関して、その統廃合判断をそれぞれの自治体に求めるとしている。そしてもしも存続させると判断した場合には、急速に発達している情報通信技術を活用して授業を行うなどの対策も示している。
 文部科学省では、これはあくまで手引きであり、最終的な判断は、学校設置者である自治体に委ねるとしている。各自治体は、それぞれの財政状況などもにらみながら、地域の声を聞きつつ対応を決定するということになるのであろう。子供の数が激減する状況の中で、考えなればならない政策課題であろう。

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 ここで興味深かったのは、先にも述べたとおり、小規模校ではあるが、島嶼部などで統廃合が困難と判断した場合には、子供たちの教育レベルを維持する意味合いからも、情報通信技術を積極的に活用すべきであるという指針を示していることである。活用可能な道具を存分に使って次世代育成に取り組む、というのは当然の帰結だと思う。これは小規模校だけでなく、教育界全体にも大きな影響を及ぼすはずである。いよいよ学校教育にも、真の情報化の「第3の波」が押し寄せてきたということである。

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1月18日(日) 森で育ち 10歳(とお)で終戦 “あいまいな 日本の私” 大江の健さん

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 「四国人間論ゼミ」の日。今回取り上げたのは、日本人として2人目の「ノーベル文学賞」受賞者、大江健三郎氏であった。大江氏は、今の地名で言えば、愛媛県内子町大瀬という自然に囲まれた山里で生まれ育った。そして、第二次世界大戦が終結した時、ちょうど10歳の少年であった。そのような幼少年期の経験や体験が、彼の文学に大きな影響を及ぼしたものと思う。
 このゼミでは、彼が象徴的にその思想を語ったものとして、ノーベル文学賞受賞記念講演である「あいまいな日本の私」という文章を取り上げた。これは、先にノーベル文学賞を受賞した川端康成氏が、受賞記念講演で「美しい日本の私」というタイトルで講演を行ったものを受けたもののようだ。ここでは、自分の生い立ちと思想的な遍歴を語っている。そしてその中で感じて続けきた、日本について語っている。短い文章であるが、きちんと理解しようとすると、なかなか難解であった。
 この講演の最後に、大江氏は、こう語る。「20世紀がテクノロジーと交通の怪物的な発展のうちに積み重ねた被害を、できるものなら、ひ弱い私みずからの身を以て、鈍痛で受けとめ、とくに世界の周縁にある者として、そこから展望しうる、人類の全体の癒しと和解に、どのようにディーセントかつユマニスト的な貢献がなしうるものかを、探りたいとねがっているのです。」この一文に彼が込めた願いは、私にもよく分かる気がした。

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1月17日(土) 驚天動地 かの震災から 20年! その3倍が 私の人生?

 数多くの死傷者を出し、多くの町が破壊された、あの阪神淡路大地震から、今日で丸20年ということである。
 この地震が起きた時、私は、衆議院議員に初当選してまだ1年半程度の新米議員であった。この地震の当日は、東京滞在中であったが、朝から、阪神地域で大きな地震が起こったという報道がなされていた。しかし、なかなか正確な情報が伝わらず、その被害の深刻さがようやくニュースなどで詳細に伝えられるようになったのは、正午近くなってからであった。それ以降、色々な被災映像が届くようになり、ようやくこれがとんでもない地震であったのだと認識したのであった。
 私は、この震災の1週間後には、自分一人で被災地を見に行った。巨大なビルが崩壊したり傾いたりしていた。避難所も覗いてみたが、数多くの人たちが、段ボールで仕切りを作って、そこで寝泊まりをしていた。町全体に、異臭が漂っている印象であった。今もその光景は、まぶたに焼き付いて忘れられない。あの頃はまだ鉄道も、神戸では運行されていなかったので、その時、雨の中をひたすらに歩いたことを思い出す。

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 あれから20年、今の神戸を見ていると、よくもここまで復興したものだと思う。わずか20年。されど20年。私はもうすぐ60歳になるところなので、その20年という時間は、人生の3分の1の期間ということである。

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1月16日(金) 77年前 近衛首相の 決断が 底無し沼に 国導けるか?

 今日1月16日という日は、今から77年前の昭和13年、当時の近衛文麿首相が、「帝国政府は爾後国民政府を対手とせず」と、蒋介石が率いる中国・国民政府との交渉打ち切りの声明を発表した日であった。これによって、蒋介石政権との外交関係は断絶。日中戦争の終結を目指す交渉パイプを自ら閉ざすこととなったのである。そしてそれ以降、中国における戦争は底なし沼に入っていき、それに対する国際社会からの批判と孤立の中で、結局日本は、第二次世界大戦に突入することとなり、莫大な被害を被ることとなったのである。
 歴史には「イフ」はないとよく言われるが、もしあの時に、近衛首相がこのような判断をしなければ、その後の日本の歩みは大きく変わっていたかもしれない。一人の人間の判断が、国家の進路を変え、国民の運命を動かしていくことを、改めて考えさせられる。

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 今現在の日本も、様々な解決困難な問題を抱えて呻吟している。そこで大切なのは、その場での人気取りを考えて、安易な決断を下さないということではないだろうか。特に、交渉事というのは、時間もかかれば、エネルギーも必要である。見切り発車をしたくなる気持ちはよく分かるが、焦った方の負けになることが多い。目先の評判に右往左往せず、本質を見失わないで、じっくりと腰を据える構えが大事だと思う。

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1月15日(木) 自殺者は 5年連続 減少し 日本の景色も 春遠からじ…

 日本の昨年1年間の自殺者総数が、2万5,374人だったことが、警察庁がまとめた速報値でわかった。前年より1,909人少なく、5年連続で減少。この結果を分析した内閣府は、「中高年の男性の自殺者数が著しく減少し、健康や経済が原因の自殺も大幅に減った。地域ごとにきめ細かい対策を行うように財政支援してきた効果が現れたのではないか」と説明を行っているそうである。

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 ただ、この自殺者統計の数字を巡っては、何をもって自殺と判定するかという基準の問題が指摘されている。死因が特定されない変死者の数は、この公表されている自殺者数の数倍にも及ぶという推測もあり、必ずしも、この数字だけをもって諸手を挙げて喜べるということではないようである。また、減少したとは言え、交通事故の死者が昨年1年間で4,411人であったことから考えると、その5倍以上の数であり、決して問題が解決したというわけでもない。まだまだ手を緩めてはならない状況だと言えるだろう。
 ふと思い出したのが、19世紀のイギリスロマン派詩人・シェリーの有名な詩の言葉、「冬来たりなば春遠からじ」であった。冬の厳しさの中にあっても、そこに春の到来を予感し、喜びを覚える気持ち。世の中を見る目には、そんな気持ちも確かに大事だと感じ考えたのであった。

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1月14日(水) 来年度 予算の語呂は ご「苦労さん(96.3兆円)」 誰に向かって 声をかけるの?

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 2015年度予算案が決定。その規模は、96兆3,420億円と過去最大。その一方、経済の好調を反映して、税収の大幅増が見込まれるため、新規国債発行見込額は36兆8,630億円と、大きな減少となった。しかしそれでも、国と地方の借金残高は、来年度末には1,035兆円に膨らむとされていて、金利が1%上昇するだけで、10兆円のお金が金利の支払いに消えていく計算である。財政運営の困難さは、今後も続いていく大きな課題である。
 今回の歳出案で、特に目につくものとしては、一つは、地方創生に対する予算。本年度補正予算で、交付金を4,200億円計上したのに続いて、来年度予算では、7,225億円を盛り込んでいる。さらに、地方財政計画は、「まち・ひと・しごと創生事業費」として1兆円を新たに計上するなど、今年度比で2兆円弱増となる85兆2,700億円としている。これは12年ぶりの大きな規模ということである。
 その他には、整備新幹線予算の増額や保育所整備費の拡大が目につく。沖縄振興費が、約5%減の3,340億円になっていることも、ニュースでは、選挙がらみの予算になったのではないかと伝えられている。
 全体的に見るならば、バランスの良い予算という印象である。今回の予算総額96.3兆円を、語呂合わせで言えば、ご「苦労さん(96.3)」。安倍内閣は、誰に向かって、この声をかけようという予算を編成したのであろうか。

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1月13日(火) 久々に 高梁のまち 訪ねしか 祈る方谷 今も漂う

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 昨晩の岡山人間論ゼミ新年勉強会に、関東地方や京阪神地域から駆け付けてくださった方々11名と共に、山田方谷の故郷、高梁市に向かう。せっかくの機会だから、山田方谷の勉強をしておきたいとの声があったからである。
 まず向かったのが、山田方谷が仕えた藩の城、備中松山城である。この城は、堅固な守りの山城であり、その天守は、日本一の高さにあるのだそうだ。それから、時間が限られていたので、車中からとなったが、山田方谷が私塾を開いていた自宅の跡や、教鞭を執った藩校の跡なども、見て回った。
 その後昼食をとって訪れたのが、高梁市役所。近藤隆則市長と、30分余りの懇談を行った。これからのまちづくりについて、参加者それぞれの意見を語っていただいた。
 そしてそれから向かったのが、江戸時代末期から大正時代まで、鉱山の町として栄えた「吹屋地区」であった。ここは今、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選ばれ、観光地として知られている。
 限られた時間の中で駆け巡ったので、少し慌ただしかったが、色々な場所で、方谷の祈りを感じ取っていただけたのではないかと思う。死後約140年を経ても人々の心に生き続けている一人の人物の存在の大きさを、改めて痛感したのであった。

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1月12日(月) 方谷は ガンジーと似たり 人間の 生き様語りて 人動かすなり

 さらに今日は、岡山人間論ゼミの「新年勉強会・交流会」。この場には、岡山県内の仲間だけでなく、関東地方から4名、京阪神から5名、その他地域からも仲間が駆けつけてきた。総勢が50名を超える会合であった。
 この場での講演テーマは、「インドの旅の中で感じた山田方谷」。昨年10月末にインドを旅したのだが、その時に、ほぼ一日を使って、マハトマ・ガンジーの足跡を訪ね歩いた。そこで感じ考えたことを、参加者に語りかけたのであった。特に、ガンジーが亡くなってもうすでに70年になろうとしているのに、今もなお多くの人々が、ガンジーを慕い、その墓や記念館を訪れていることを紹介し、それは決して過去の偉業に対して人々が集まっているというのみならず、今を生きる私たちにも強く語りかける真実のメッセージを持っているからだ、と語りかけたのであった。

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 岡山では、郷土の先人・山田方谷の顕彰運動が続けられているが、その運動の中に、この視点を位置づける必要性を強く感じたからであった。つまり、人間はいかに生きるべきか、ということを、過去に生きた偉人の口から、現代人に語りかける取り組みを重視していかねばならないと思う。
 この講演の後、酒を交えての交流会。集まった人たちが、新年の抱負を胸に、忘年忘形の交流をした。とても楽しい時間であった。

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1月11日(日) 本物の 人生樹とは 本物の 生き様求む 根ッコに生ず

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 続いて今日は、愛媛県西予市の宇和町で毎年年初めに呼ばれて講演をしている「宇和人間講座」。
 今回のテーマは、主催者・山本敏夫さんのリクエストにより、「本物の人生樹」とさせていただいた。これは、昨年春まで、「四国マグマ・アカデミー」で、「本物の人生」ということを大テーマに、古今東西の人生のあり方を学び合う勉強会を続けてきたのであったが、その総まとめとして、一本の樹木の形で、その内容を表現したものであった。
 新年の勉強会であったので、まずは私の新年の思いを披瀝し、また、「花燃ゆ」の吉田松陰の教育思想を紹介し、それから、この「人生樹」について、お話をした。私は、自分自身を長期的・総合的・根源的に捉える視点を持っていてこそ、目の前の問題に振り回されない生き方ができると信じている。その視点を与えてくれるのが、この「人生樹」だと考えているのである。とりわけ、私たちが、「本物の生き様を求める魂」である根っこの上に、その人生を樹立するという人生観を持ち得てこそ、根無し草にならず、しっかりと大地に根を張る生き方ができるはずである。そんな根っこをいかに育むか、参加者に語りかけたのであった。
 参加者は約25名。普段からこの根の部分について学び合っている人たちだけに、とても真剣に話を聴いていただけたと思う。今年も、この根の上に大きな成長があることを心から願ったのであった。

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1月10日(土) 南北朝 ドラマは多彩に ありしかど 所詮は時代の 大河のあぶくぞ

 「フォレスト・トレンド勉強会」。今回のテーマは、「南北朝時代とは、何だったのか」。
 おやおやこのトレンド勉強会とは、現代の時代潮流を学ぶ勉強会のはずなのに、なぜこんな古い時代をテーマに取り上げたのかと首をかしげる方がおられるかもしれない。実は、私自身がこの南北朝時代に関心を持っていたので、取り上げたということだが、それは、時代の大河の中を懸命に生きる人たちへの関心であったのかもしれない。
 日本の歴史上初の武家政権といえば、鎌倉幕府。その鎌倉幕府に対して、天皇親政を掲げて立ち向かったのが、後醍醐天皇。結局、鎌倉幕府を滅ぼし、新しい時代を切り拓こうとしたのだが、それに人心が伴わなかったため、朝廷はあっという間に弱体化。そこで武家政権を再興したのが、足利尊氏。その時に、足利尊氏の側についたのが北朝であり、それに反対の側に立ったのが南朝、これらの二つの朝廷が約60年間併存した時代のことを、南北朝時代と呼んでいるのである。結局は、3代将軍足利義満の時代に合体し、この南北朝時代を終えることになるのである。

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 時代が大きく移り変わろうとするときに、復古的な取り組みを行っても、それは泡沫のごときものである、という教訓が、この歴史の中に含まれていると思う。
 今の時代、私たちはどのように社会の舵を切っていけばいいのだろう、そんなことを考えた勉強会であった。

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1月9日(金) 火に油 注ぐとともに 見捨てない 松陰為せるは 熱誠教育

 平成27年になって初めての勉強会は、「高津人間論ゼミ」であった。青年団の若者たちが中心の勉強会である。
 そこで何を語り掛けようかと考えたのであるが、今年のNHK大河ドラマが、吉田松陰の妹の人生を取り上げた「花燃ゆ」であり、昨年暮れ以来、吉田松陰が色々なテレビ番組で取り上げられていることから、「吉田松陰の人生と思想」をテーマに取り上げた。

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 少し前に放映された「知恵泉(ちえいず)」というNHK教育テレビの番組では、教育者松陰のリーダーシップについて取り上げられていて、松陰が、なぜ若者たちを時代を大きく動かす志士に育て上げることができたのか、という問題を取り上げていた。そしてその回答として、二つの点が指摘されていた。その一つは、「火に油を注ぐ教育法」であった。塾生たちの感情を大きく燃え上がらせて、本気で問題に立ち向かう姿勢を持たせたというのである。それからもう一つは、「絶対に見捨てない」ということであった。人間には、必ず他の人よりも優れた素質がどこかにあるのだから、簡単に見捨てず、それを引き出すために力を尽くしたというのである。
 言い換えれば、「心に熱を与える教育」と「誰も見捨てない誠の教育」となるであろう。そんな吉田松陰の「熱誠教育」について、参加した若者たちに語りかけたのであった。

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1月8日(木) 歩くのだ 発見するのだ 様々な 出会いの中で 輝くものを

 今年、平成27年から始めてみようと考えている一つの取り組みが、「一日百発見キャラバン」である。これが何かと言えば、文字通りであり、訪問地を定めて、一日、兎にも角にもその土地を歩き回り、どんなことでもいいから、100項目の新たな発見をしてみようというものである。
 時代が大きくうねりながら激しく動く中で、自分なりにこの時代を見抜いてみたい、そしてその土地に、何か新しい可能性や考え方を見出していきたい、そんな思いを胸に取り組んでみたいと考えているものである。
 人は、自らが進んで動きさえすれば、必ず何かに出会うものだと思う。そしてその出会いの中に、必ず何か考えるべきものを見出すことができると思う。それを深く考え抜く中で、自分自身の地平線を遠く先まで広げていけるのではないかと期待しているのである。

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 ふと思い出したのが、土光敏夫さんのこと。土光さんは、「チャレンジ&レスポンス」ということを信条にしていて、出会った人ごとに何かを質問(チャレンジ)したのだそうだ。その時の答え(レスポンス)が、「何も問題がありません」といったものだと、雷が落ちたという。「部屋の中でも歩けば壁に必ず当たる。何も問題がないというのは部屋の中で寝ているのか?」というのである。今年の「一日百発見キャラバン」、この言葉を胸に持って取り組みたいと思う。

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1月7日(水) フランスで メディア狙いの テロ起こり すっかり霞んだ 代表選挙!

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 フランスの週刊誌「シャルリエブド」のパリにある本社に、男3人が押し入って、銃を乱射。12人が死亡し、10人が負傷した。黒い覆面をした男たちは、「予言者のかたきだ」と叫んでいたことから、シャルリエブドが、イスラム教の預言者・ムハンマドの風刺画などを掲載したことへの報復の可能性が高いと報じられている。
 それに対して、フランスのオランド大統領は、事件現場を訪れて、「言論の自由」が標的になったことに対して、強い非難を行った。世界各国の首脳も、暴力による言論封殺の動きを非難するメッセージを出した。確かに、「言論の自由」は、民主主義国家において金科玉条とすべきものであり、それが暴力による脅迫によって圧殺されるならば、権力者の暴力を是認することとなり、民主主義は機能しなくなる恐れがある。
 しかし同時に考えなくてはならないのは、メディア側の良識である。メディア側が、「言論の自由」原理主義を信奉するならば、そして、これからの世界が、良識において調和点を生み出す工夫を衰弱させてしまうならば、この先、原理主義同士の果てしない闘争が続く可能性を持つ。それは決して良いことではないと思う。
 この事件の影響で影が薄くなってしまったのは、民主党の代表選挙。この日告示日を迎えたのだが、すっかり霞んでしまった印象である。もっとも、この選挙自身が元々魅力的でなかったのだから、仕方のないことではあるが…。

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1月6日(火) 時代とは 是非あざなえる 縄の如く 二律背反 絡み合うなり

 日本のトップ企業・トヨタ自動車が、「究極のエコカー」と位置づけて開発を進めてきた燃料電池車で、自ら保有するすべての特許を無償で公開すると発表。トヨタが保有する特許は、今後、審査中を含めて関連特許約5,680件にも及ぶのだそうだ。燃料電池車を普及させるためには、水素供給ステーションなどの社会的インフラ整備を進めなくてはならず、それには、多くの自動車企業の参入が必要と判断したものとみられる。
 しかし皮肉なことであるが、この同じ日、ニューヨーク原油先物相場は、2009年以来約5年8か月ぶりに、1バレル50ドルの大台を割り込んだと報じられた。原油価格が安くなれば、当然、ガソリンや軽油などの値段が安くなる。これから水素ステーションの新設を行わねばならない燃料電池車の場合、水素燃料が相対的にコスト高となり、競争力を失うこととなりかねない。さてこの事態を、トヨタ自動車はどのように受け止めたであろうか。

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 世の中総じて、何か新しいことに挑戦しようとすると、その時を見定めたかのように逆風が吹いてくることが多い。その逆風を乗り越えることができるものだけが生き残っていくことができるということであろうか。
 よく「禍福はあざなえる縄のごとし」と言われるが、トヨタが普及を図っている燃料電池車は、この禍福あざなえる縄の上を、どのように走り、成長していくことになるのか、興味深いところである。

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1月5日(月) 列島が 一気に始動す 年初め 幾多の希望と 訓戒胸に

 正月休暇が終わり、日本列島全体が一気に動き出した。TVニュースを見ていても、多くの官公庁や企業で仕事始めの式典が行われ、そこで年始のあいさつが行われている様子が報じられていた。東京市場でも、今年最初の取引が行われた。
 いよいよ平成27年が、本格始動である。この仕事始めの日には、多くの人が、その年の希望や夢を語る。目標を語る。そして同時に、これから気を引き締めて動き始めるぞと、訓戒の言葉も語る。TVニュースでは、そんな年始の様々な思いを色紙に書き記して、それを紹介する人たちの姿があった。

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 私は正直なところ、今年は、国際社会が大きな転換点を迎える年のように感じられてならない。それが具体的に何かというと、的確な表現の言葉を持ち得ていないのであるが、これまでの時代の潮流が、何かしら質的に大きく変化していく気がしてならないのである。それは、強国アメリカと中国の対立、キリスト教圏とイスラム教圏の対立、または富める人たちと貧しい人たちの対立、といった様々な対立構図を顕著な現象として生み出しながら、進んでいくものではないだろうか。
 私の「人間の森文明」の取り組みも、何らかの意味を帯びる年になるのかもしれないと思った。

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1月4日(日) 一・四(いよ)の日に 伊予七福神 巡りたり そして湯浴みて 正月終われり

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 年末年始は、日本列島全体が強い寒波に覆われて寒い日が続いたが、今日はそれが少し緩んで、心地よい日となった。私たち夫婦は、松山市を中心とする七つの寺社が行っている新年行事「七福神まいり」に行くこととした。
 この日を選んだのは、先に述べた天候も一つの理由であったが、それに加えて、明日が多くの官公庁や企業の仕事初めであり、おそらく今日ならば、帰省に伴う交通渋滞も終わっているだろうと考えたこと、それから、私自身も、この日で正月気分から脱却したいと考えたことがあった。さらに、語呂合わせとなるが、この七つの寺社が掲げているのが「伊予七福神まいり」であり、「伊予」を「1月4日」にかけ合せる気持ちもあった。
 午前中に橿樹舎を出発して、次々に寺や神社へお参りし、「七福神まいり」のために準備された色紙に、その寺社の印を押してもらった。その結果、夕刻の5時前には、すべてを回り終えて、満願成就となった。
 日没までまだ少し時間があったので、砥部町の陶芸地域を訪れ、それから、鷹ノ子温泉で、湯浴みと夕食。
 それから自宅に戻ったのであるが、帰宅時の「インサイト四国号」距離メーターの表示がなんと「77777」のラッキーセブンの連続数字。種明かしをすると、これは、まっすぐに帰ると少し距離が足りないので、帰路に少し回り道をした結果であった。それにしても、なんとなく幸先が良い年になる気がしたのであった。

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1月3日(土) 我が家にて 映画鑑賞 “アナ雪”を 妻と楽しむ “ありのままで”と…

 新年も3日目。年末までに終わらなかった仕事を片付けたり、産土神への初詣に行ったり、頂いた年賀状を整理したりしているうちに、もう正月三が日が終わろうとしている。今日も、色々な雑用を片付けているうちに夜を迎えた。
 少しは正月らしい時間も過ごしたいものだと、思いついたのが、「アナと雪の女王」のDVDを妻と共に観ることであった。この映画は、昨年大きな話題になったアニメ映画であり、そのキーワード「ありのままで」というのは、流行語大賞の候補にも取り上げられていた。この歌は、大晦日の紅白歌合戦でも、大きく紹介されていた。
 夜の10時頃から、テレビの前で、この映画を鑑賞した。ストーリーそのものは、いたって単純なものであったが、さすがディズニー映画だけあって、アニメ表現や音楽が素晴らしかった。妻と共に、豊かな時間を過ごすことができた。

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 昨年は、先に述べた通り、この映画、そしてこの映画の中で流れた「Let it go」という歌が、大ヒットした。「Let it go」は、訳せば「ありのままで」となる。心を閉ざさずに、ありのままの自分で生きていけばいいという意味である。このメッセージが多くの人の心に大きく響いたというのは、日々の生活の中で、わが身を飾り身を守らなくてはならない窮屈な時代性があるのだろうか。私も、「ありのままの自分」で、今年一年を生きていきたいものだと思った。

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1月2日(金) “少しでも 良い年に”とは 国民の ささやかな祈り 確かな願い

 この日、天皇陛下をはじめとする皇族方が、一般の人たちから祝賀を受ける恒例の新年一般参賀が、皇居で行われた。そして、天皇陛下は、参賀者に対して、「本年が国民ひとりびとりにとり、少しでも良い年となるように願っています」と語り掛けられた。

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 「少しでも良くなる」というのは、控えめな表現のようにも感じられるが、今の時代を考えると、とても的確な言葉であると思う。このしばらくの日本人は、宝くじにでも当たるような、あまりにも偶然性の強い形で、他から何かを奪い取って、一気に世の中が変わるような甘い夢を見続けてきたのではないだろうか。そしてその基準に照らし合わせて、国民は、常に何か満たされない不満を胸に抱き続けてきたのではなかったか。
 しかし、本人が努力を積み重ねて得られるものは、通常、毎日少しずつ良くなってくるものである。そしてそのようなものであってこそ、周りとの調和を壊すことなく、平和な世の中を守っていくことができる。
 天皇陛下はこの元日に、戦後70年の節目の年を迎える機会に、「満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが今極めて大切だと思っています」との思いを発表された。日本人が、自分の足元をもっとしっかりと見つめることを強く願っておられるのだと私は思った。

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1月1日(木) 元日は 各社新聞 買い求め 海図を描き 夢路を書き込む

 平成27年元日。天気予報では、この冬最大の寒気団が日本列島にやって来るので、各地に大雪が降る可能性があると報じていたが、私の住む新居浜市では、少し雪花が散った程度で、積雪するほどの雪ではなかった。ただ、空には雲が広がっていて、初日の出を拝むことはできなかった。
 私は元日には、朝一番にコンビニに出かけて、各社の新聞を買ってくることにしている。元日の新聞には、新しい年の展望や識者の意見が特集されているからである。また、社説も、大きな視野から希望と共に論じられているものが多く、これからの活動の参考になるからである。

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 この新聞に目を通し、昼前に届いた年賀状に目を通し、この一年に思いを巡らせる。そして、自分の活動方針を定め、それを書き初めする。今年の活動理念は、「歩くのだ 出会うのだ そして考えるのだ 矛盾の中に 光求めて」という言葉にした。それを、筆を持って紙に書き記した。
 人生とは、航海のようなものであると語った人がいた。様々な環境条件を、一枚の海図に描き出す。そしてその海図に、自分が夢見る航路を自在に書き加え、それを携えて港を出港するのである。
 今年一年の航海が、充実した喜び多いものであることを心から念じたのであった。

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