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3月31日(火) くまモンが 降格人事! ダイエット 失敗だからと 発表する知事

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 熊本県のPRキャラクター「くまモン」が、蒲島郁夫・熊本県知事から、降格を言い渡された。
 その理由が振るっている。くまモンは、昨年10月から、「日本を健康にしよう」と、熊本県産食品のPR活動を開始した。そして、自分自身もそのメタボ体型を改善しようと、タニタ食堂を訪れたり、日本コロムビアからエクササイズDVDを発売するなど、多くの人たちのサポートを受けて、減量に取り組んでいたのだそうだ。しかしながら、今年のバレンタインデーにもらったチョコ400個を全て食べていたことが発覚。「一方で、健康推進のために減量をしようと多くの人たちに訴えかけていながら、自分は、隠れて高カロリー食品を食べていたとすれば、それは問題だ」と、今回の処分が決められたということである。そして、これまでの「営業部長」から「営業部長代理」に、6月末まで降格するということになったのだそうだ。
 この発表には、ネット上で、「これは知事のパワハラだ」「くまモンはこの降格人事の不当性を訴えるべきだ」などといった声が飛び交っているらしい。なんとも微笑ましい話題である。
 この日は、中国が主導する国際投資銀行への創設メンバー参加の申請期限でもあった。日本はこれを見送ったのであるが、これが経済の世界での降格人事とならねばよいがと、つい連想してしまったのであった。

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3月30日(月) 本来は 協調すべき 分権が 対立ばかりで 複雑骨折!

 林芳正農相は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡って、翁長雄志・沖縄県知事が出した作業停止指示の効力を一時的に止めることを決定し、沖縄防衛局と県に通知。これによって、沖縄県知事の指示を不当だとする沖縄防衛局の審査請求が裁決されるまでの間(裁決期限について、法律上には規定なし)、政府は作業の継続が可能となる。
 この決定に対して、翁長知事は、「農水省による審査が公平公正に行われたのか理解できない。残念だ」と語り、今後さらに工事を中止させるための検討を進めるとした。

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 林農相は、この翁長知事の指示に対する「執行停止」を決定した理由には、世界一危険とされる普天間飛行場の移設の重要性、日米間の外交・防衛上の重大な影響などを挙げていた。確かに、この普天間飛行場の移設問題は、1996年の日米合意からすれば、来年で20年。これまで膠着したままでほとんど動かなかった事態を動かそうとすれば、かなりの決意を持って臨まねばならない問題だと私も思う。
 それにしても、地方分権政策は、日本政府にとって骨格政策の一つであるはずである。その分権政策に逆行するような対応が、複雑骨折を引き起こしている実態を見るにつけ、この分権政策の難しさも、痛感するのである。

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3月29日(日) タテマエと ホンネと言えば 悪弊と 批判されるが…… 良いこともある…

 「四国マグマ・アカデミーの日」。今回は、「日本・日本人論」シリーズの第二弾として、加藤典洋著『日本の無思想』を取り上げた。
 加藤典洋氏の文章は、本人自身があとがきの中にも書いているように、なかなかわかりにくい。今回取り上げた『日本の無思想』という本は、そんな中で、多くの人に理解してもらおうと思って書いた本であると本人は言うのだが、実際には、この本も、容易に理解できるものではなかった。

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 加藤氏は、この本の冒頭で問題提起を行っている。それは、政治家が「失言」によって、その前言を取り消して辞任するというケースが数多くあるが、そこに見られる「タテマエ」と「ホンネ」の問題である。氏は、日本においては、政治家が自らの発言を「失言」として、前言を撤回して辞職したとしても、悪びれた様子がほとんどないことが不思議だと語る。そしてそれは、本人が自らの言葉を否定したとしても、実際にはそうではないのだという「ホンネ」があるからだし、周りの人もそれを承認しているからではないかというのである。
 しかしこんな姿勢は、外国の人には理解されない。だからそんな悪弊は早くやめた方がいいとよく言われるのであるが、著者は、かえって、そこに一つの日本の可能性を見出しているのである。
 それがどんな形でこの地球社会に生かされることになるのか、さらに考えていきたいと思う。

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3月28日(土) 夜桜を ライトアップの 電線が 盗まれたって… 日本の屍体が…

 神奈川県平塚市の桜の名所である渋田川で、4月1日から予定されていた夜桜のライトアップが中止されたそうである。その理由は、河川敷にある倉庫から、ライトアップ用の提灯などをつなぐ約2,400メートルの電線が、何者かによって盗まれたからである。
 報道によれば、この川の両岸400メートルにわたる桜並木がある場所は、かつては雑草が生い茂っていて不法投棄が絶えなかった場所だったのだそうだ。それに対して、住民たちが、自ら草を刈り、桜の苗木を植樹して育てた結果が、今の美しい桜並木になったのだそうだ。いわば、ここは、住民の思いのこもった場所であり、そこで毎年行われる祭りが、心ない人によって計画通りに開催できなくなったということなのである。

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 桜の樹といえば、詩人・梶井基次郎の「桜の樹の下には屍体が埋まっている」に始まる詩が有名である。その論でいくならば、どうもこの渋田川の桜の樹の下には、「日本、そして日本人の心の屍体が埋まっている」とでも表現したい事態である。
 今、日本各地で電線盗難が相次いでいるらしい。その電線を売れば、確かに多少のお金になるのであろう。しかし、その行為が、人々の長年にわたる思いのこもった取り組みをぶち壊してしまうものだとすれば、そんな行為を生む地中には、「日本の屍体」が埋められているに違いない。

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3月27日(金) わざっとに 自爆操縦??? 闇深し 大塚家具も また深き闇!

 この3月24日に発生した、ドイツのジャーマン・ウイングス機の墜落事故に関して、フランスとドイツの検察当局は、墜落時に操縦をしていたと考えられる副操縦士の本格捜査を開始したらしい。そして、その自宅で、墜落当日直前に医師から出されていた複数の診断書を発見したと発表。診断書は、破り捨てられていたということであるが、それらは、副操縦士が飛行機の操縦を行うことを禁じる内容であったらしい。
 今回の事故は謎の多い事故だと当初から語られていたが、機長が一時的に操縦室から外に出た間に、副操縦士が意図的に引き起こした事故という、信じがたい結末になりそうだ。

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 もう一つこの日大きな話題になったのは、経営方針を巡って父娘の対立が続いていた大塚家具の株主総会で、久美子・現社長が、65%の支持を集めて、続投を決定したことであった。当初の予想では、父親側が優勢との声もあり、少なくとも接戦とみられていたのが、大差での現体制承認となったものである。親子の間での批判合戦など、眉をひそめる人も多い対決ドラマであった。
 この両者を並べてみたときに感じるのは、これまでの常識ではあり得ないと考えられていた事態が次々に起こっているということである。相当に根深い問題が、社会の中に生まれ始めているということであろうか。この闇の深さに、恐れおののく気持ちを禁じ得なかったのである。

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3月26日(木) 知事選で 統一選挙の 幕が開く 気懸りなのは 政治の花冷え

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 第18回統一地方選挙がスタートした。その皮切りは、北海道や福岡県、神奈川県などの10道県の知事選挙である。今日が告示で、4月12日の投開票日に向けて、選挙戦が始まった。
 これから先がどうなるかということであるが、4月12日投開票の選挙は、3月29日告示の5つの政令市長選挙、4月3日告示の41の道府県議会議員選挙、17の政令市議会議員選挙と、これから次々に選挙戦に突入することとなる。さらに、4月26日投開票の後半選挙は、4月19日告示の一般市長選挙、市議会議員選挙、東京特別区長選挙、東京区議会議員選挙、さらに、4月21日告示の町村長選挙、町村議会議員選挙となっている。
 日本列島のほぼ全体で、選挙戦に突入するわけであり、安倍内閣が掲げている地方創生政策などを中心にして、論戦が繰り広げられることとなるのであろう。
 しかし、まだ愛媛県では選挙が始まっていないせいかもしれないが、選挙に伴う熱気が少しも感じられない。報道を見ていると、無投票当選になるだろうとの見通しの選挙区も数多くあるようだ。やはり、残念なことではあるが、身近な政治においても、住民たちの政治離れが進んでいると言わざるを得ないだろう。
 野山には、様々な花が咲き始めているが、政治の世界は、花冷え気味である。

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3月25日(水) ヘリ9機 運用可能な 護衛艦 日本周辺 守ると言うが…

 海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「いずも」が、いよいよ就役した。この船の進水が2013年8月6日のことであったから、それから1年7か月余である。この護衛艦は、全長が248メートル、全幅が38メートル、そして、排水量が1万9,500トンあって、海上自衛隊が保有する中で、最大の艦艇なのだそうだ。建造費用は1,139億円。

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 この護衛艦「いずも」は、同時に、哨戒ヘリコプターを7機、輸送・救難ヘリコプターを2機搭載し、運用することができるらしい。一説によれば、垂直離発着機・オスプレイやF35Bなどの運用も可能な設計になっているということである。使い方次第によっては、日本周辺海域における専守防衛の枠の中に収まりきらない艦艇だと評することができるかもしれない。それだけに、日本周辺諸国では、警戒の声が上がっていると聞いた。
 この「いずも」のロゴマークは、スサノオが、出雲の国でヤマタノオロチを倒した時に、その尾から出てきた「草薙の剣」をデザインしたものだという。ヤマトタケルが、東征途上の駿河国で、野火に囲まれて万事休すの場面で、この剣を振るったところ、その窮地を脱することができたと伝えられているものである。皇室に伝わる三種の神器の一つである。
 このロゴマークは、日本の国が火に囲まれる事態が起きたときに、その活路を切り開くものであってほしいという願いが込められたものということか…?

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3月24日(火) 不可思議な 墜落事故が また発生 LCCへの 疑問兆せり

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 夜になって、飛行機墜落のニュースが報じられた。乗員・乗客合わせて150人が乗ったエアバス「A320」型機が、フランス南東部の標高2,000メートル近くの山中に墜落したのだという。フランスのオランド大統領が、この事故を受けて演説し、その乗員・乗客の全員が死亡したとする見方を示したという。
 このしばらく、飛行機の墜落事故が多いので、あぁまたかという気持ちでニュースを聞いていたが、今回の事故は、その墜落原因を巡って、多くの謎に包まれているようだ。まず第一に、機体はその前日に整備が終わったばかりのものであり、機体整備の不備が原因とは考えられないとのこと。第二に、機長は、10年以上の経験者であったことから、操縦ミスとは考えにくい状況であった。第三には、飛行機の下降中、十分な時間があったにもかかわらず、パイロットから異常を伝える通信が何もなかったこと。要するに、墜落の原因がよくわからないということだ。
 ニュースには、飛行機に関する専門家が登場して、この事故原因を巡って様々な分析を行っていたが、その専門家自身が首をかしげながらの話しぶりであった。
 この運航会社は、俗にいう「LCC(ローコストキャリア)」であった。運航コストを切りつめた結果として、何かの不具合があったのではないかとの推測も出されていた。LCCが、決して「Low Confidence(信頼) Carrier」ではないことを願いたいものである。

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3月23日(月) リークアンユー シンガポールの 建国の父 小さな国の 巨星墜ちけり

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 シンガポールの初代首相、リー・クアンユー氏が死去と報じられる。満91歳であった。
 シンガポールは、かつてイギリスの植民地であった。第二次世界大戦の間は日本により占領されていたが、その後、再びイギリスの植民地となる。そして、1963年には、そのイギリスから独立を宣言し、マレーシアの一つの州となるが、マレー人優遇政策に強く反対したため、1965年には、マレーシアから追放された。
 このとき、シンガポールは、狭い国土に加えて、天然資源や水源の乏しさ、国防能力の弱さなど、独立国として取り組まねばならない課題が山積していたのであるが、リー・クアンユー首相は、積極果敢に国家建設に取り組み、その独裁的な政治手法が内外から批判されはしたが、結果的には、シンガポールを東南アジアを代表する経済大国に導いた功績が高く評価された。
 今や経済は大きく成長し、国際競争力も強く、2013年の平均世帯月収が約85万円であり、東京のそれを大きく上回っている。シンガポールが、小国としての様々なハンディを克服して、このような大国になったのは、やはりリー・クアンユー氏の手腕によるところが大きいと言わざるを得ないだろう。まさに、「小さな国の巨星」ともいうべき強いリーダーであった。心からご冥福をお祈り申し上げたい。

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3月22日(日) “存在は 一なればこそ 存在す” この命題に 頭はバラバラ

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 「教師人間論ゼミ」の日。今回取り上げたのは、新プラトン主義の創始者と言われるギリシャの哲学者、プロチノスの著書『善なるもの一なるもの(岩波文庫)』であった。「世界は一つの根元的な存在である“善なるもの一なるもの”の流出であり、この世のすべてのものはその現れである」という考えを論じた本である。
 この本の冒頭には、こんな言葉がある。「すべての存在は、一つであることによって存在なのである」と。これは端的に言えば、私たちがある存在を認識するのは、その対象を一つとして見て認識しているのだということなのだろうと思うが、それを頭の中できちんと整理して理解するのは、容易なことではない。考えれば考えるほど、頭の中はかえってバラバラになっていってしまうような印象である。あぁなんという矛盾よ。そして、なんという難解さよ。
 そこで、この本に関して一通りの話を終えた後、先週四国人間論ゼミで取り上げた『天涯の花』に話題を切り替えて、剣山に関する話を残り時間で行った。
 哲学書というのは、その命題を直感的に理解できなければ、後の膨大な記述をいくら読んでも、論理的に理解が進むということにならない。もう少し間をおいて、この命題が漠然とでも頭の中ですとんと理解できるようになった段階で、改めて読み直してみたいと思ったのであった。

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3月21日(土) ひさかたの 日中韓の 外相会議 春分の日の 開花宣言

 韓国のソウルで、日本と中国、韓国3か国の外相会談が開催された。
 近隣国の外相が集まって会議をするというのは、当然のことであり、特別に取り上げるほどのことでもないように思うが、これが、実に約3年ぶりに行われた会議だというから、驚いてしまう。その背景は、やはり尖閣諸島国有化に伴った日中間の対立であろう。韓国は、中国よりの外交を進めている関係上、これに伴って、日本との外交関係も、疎遠になってしまったということであろうと思う。
 しかし、中国も韓国も、国内問題解決のために、どうしても日本との協力関係が必要だという認識になり、また、安倍政権が諸選挙に勝利を収めて、長期政権になりそうな状況もあって、いよいよその関係改善に動き始めたということなのだろう。

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 今日は、春分の日。そして、鹿児島や宇和島では、今年初めての桜の開花宣言が出された。いよいよ本格的な春の訪れという雰囲気であるが、「夜半に嵐の吹かぬものかは」ということもある。
 今回の外相会談では、歴史問題や慰安婦問題に関して、釘を刺す発言が中国と韓国からなされたという。これは、日本に対する警告であり、それに反する姿勢を日本政府が示せば、再び春の嵐が吹き荒れて、冬に戻る可能性もあるぞという脅しだったのだと思う。これでは、なかなか気の抜けない展開である。

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3月20日(金) 船木にて イスラム講座! テロ事件 何故多発かと 疑問の渦中に

 今日の夜は、恒例となった船木公民館での講演会。この講演会では、これまでは、色々な人物を取り上げて、その生き様や考え方を論じてきたが、参加者の中から、もう少し時事的な問題や社会的な問題についても語ってほしいという要望が出されたらしく、今回、いただいたテーマは、「イスラム教と日本人」というものであった。

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 実は、日本に在住するイスラム教徒の数は極めて少なく、約10万人と言われている。総人口の中に占める割合は0.1%以下である。特に、地方では、この割合はもっと低いものとなるだろう。したがって、私たちが、日常生活の中で、イスラム教に触れる機会はほとんどないといっていいだろうと思う。
 しかし、世界全体で見るならば、イスラム教は、キリスト教に次いで多くの信者を抱えている宗教なのである。約15億人と言われ、総人口の20%を占めているということである。だから、国際化が著しく進んでいる現状に鑑みて、日本人も、もっとこのイスラム教について知らねばならないと思う。
 特に、このしばらく、イスラム教に関連する事件が多発している。なぜ、イスラム地域は、多くの紛争を抱えているのか。そして、イスラム過激派と言われる人たちが、なぜ世界各地で次々にテロ事件を引き起こしているのか、そんな疑問の渦中にあって、私は、イスラム教入門といった内容で、お話をしたのであった。

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3月19日(木) チュニジアの 博物館での テロ事件 世界のどこもが 地雷原かも?

 昨日、北アフリカの国、チュニジアで起きたテロ事件の様子が、今日になってだんだん明らかになってきている。
 このテロ事件が起きた場所は、チュニジアの首都チュニスの博物館。2人の実行犯が、博物館周辺と内部で、銃を乱射して、外国人観光客20人を含む23人が死亡したと、チュニジア政府が発表した。そしてその中には、日本人3名が含まれていたことから、日本国内でも大きく報道がなされた。

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 チュニジアは、比較的治安の良い国と、私は聞いていた。2011年以来、イスラム圏諸国で、民衆の運動が独裁政権を倒して、民主政治を実現しようとする運動が広がった。「アラブの春」と呼ばれる動きであった。それら諸国においては、国民の投票による民主政権樹立にこぎつけたものの、その後の統治がうまくいかず、再び軍事力を背景にした独裁的政治形態に戻る国もあったが、それらの中で、チュニジアは優等生だと私は聞いていたのである。
 しかし、そんな国で、今回のテロは起きた。考えてみれば、どこかで軍事訓練を受けた数人のテロリストがいるだけで、このような事件を引き起こすことができる。そう考えると、世界中のどこで、このようなテロが発生したとしても不思議ではない。日本で起きても不思議はない。
 今の時代は、世界中が地雷原であり、どこにその地雷が埋められているか分からないと考えた方がよいと思う。

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3月18日(水) 春闘の 一斉回答 空前の ベースアップに 春…咲き誇る?

 今日が、今年春の賃上げ交渉の一斉回答日。
 今年の賃上げ交渉は、安倍内閣が経済界に対して、公式に大幅な賃上げを要請する場面があり、それに対して、経済界側も、経団連を中心に、できる限りそれに応えたいという意志を表明していた。そこで、その結果が注目されていたのであるが、大手企業を中心に、近年にない大幅な賃上げ回答が出された。例えば、トヨタ自動車では、昨年を大きく上回る4,000円のベースアップ、電機業界大手6社では3,000円のベースアップなどである。ボーナスなどの一時金については、大半が満額で答えを出したようである。

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 これくらいの大幅賃上げが行われれば、消費者心理も、かなり好転する効果が出てきそうである。いよいよ厳しいデフレの冬を脱却して、日本列島に、ようやく春風が吹き始めてくるかもしれない。
 春の訪れといえば、小学校唱歌で、「春が来た」という歌を歌った。春がどこに来るのかといえば、山や里や野にもやって来て、あたり一面がすべて春になるという歌であった。
 今の日本経済は、大手企業、輸出企業、都市部では好調だけれども、中小企業や地方にはその恩恵があまり感じられないという指摘もある。これからこの春の息吹が、日本全体に広がっていくことを心から願いたいと思う。

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3月17日(火) 原発の 選別廃炉は 進化論? 淘汰の先の 見えぬ展開!

 この日、関西電力と日本原子力発電は、運転開始から40年以上たった3つの原子炉を廃炉にすると決定した。関西電力の美浜1、2号機と日本原子力発電の敦賀1号機である。九州電力と中国電力でも、明日、2つの廃炉を正式決定する予定である。
 その一方で、関西電力は、老朽炉でも出力が比較的大きな高浜1、2号機と美浜3号機は、特例措置を使って最長20年間の運転延長を目指す方針であり、この日、原子力規制委員会に再稼働に向けた安全審査を申請した。
 つまり、原子力発電炉の中でも、比較的小型で採算が取れにくい原子炉については廃炉、そして、大型の採算性が高い原子炉については継続運転、という選別が行われたのである。

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 これは、一種の選別淘汰である。この考え方は、ダーウィンによって唱えられた生存競争と淘汰に基づく進化論を連想させるものであった。ダーウィンは、「“自然淘汰”とは、有用でさえあれば、いかに小さなことであろうとも保存されていくという原理である」と語っている。
 この論に基づけば、このような淘汰を経ながら、原子力発電は進化していくということになるのであろうか。原子力発電を巡るこれから先の展開は、必ずしもよく見えないのであるが…。

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3月16日(月) 中国の 国家の地図に “尖閣”とあり 幕の下から 馬脚が出てる!

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 外務省が、かつて中国政府が発行した尖閣諸島の地図を、インターネットのウェブサイト上に掲載したと発表した。この地図は、日本で言えば国土地理院に相当する中国国家測絵総局が1969年に出版したものである。
 この地図上には、今は領土問題で深刻な係争地となっている尖閣諸島が、中国名である「魚釣群島」ではなくて、日本名である「尖閣群島」と表記されている。そして、その群島内のそれぞれの島も、日本の名称で記載されていることから、国連機関が、この尖閣諸島の下に莫大な石油資源が眠っている可能性があると発表する以前には、中国も、この島々を日本領として確かに認知していたはずだと外務省は主張しているのである。
 中国政府は、この島々を中国固有の領土と主張して、特に、この島々を日本が国有地にして以降のこの数年間、かなり強引な圧力をかけ続けてきた。その領土主張カーテンの下から、ポロリと馬の脚が見えた格好である。いわゆる「馬脚を現した」という表現である。
 そこで気になって、この「馬脚を現す」という言葉の語源を調べてみたら、本来の意味は、「馬脚」とは、芝居で馬の脚を演ずる役者のことであって、この役者が、うっかりその自分の姿を見せてしまうというのがその謂れだそうである。その意味では、今日のイラ短の絵は、本来の意味とちょっと違ったかもしれないなと思う。

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3月15日(日) 剣山 この天涯に 咲く花は 一人の少女 キレンゲショウマ

 「四国人間論ゼミ」の日。今回も、若葉書院ではなくて、新居浜市にある橿樹舎で開催。
 今回のテーマは、「宮尾登美子著『天涯の花』を読む」。宮尾登美子氏は、高知市の出身。自分自身の人生を題材にして、様々な困難に立ち向かっていく力強い女性の生き様を描いてきた作家である。
 そして、今回取り上げた本『天涯の花』は、四国徳島県にある、西日本第二の高峰・剣山を舞台にした小説である。宮尾氏は、戦後、日本に戻ってきて、保育所と社会福祉協議会に勤めた経験を持っている。そんな中から、戦後の混乱の中で捨て子となった一人の女性・珠子を主人公に取り上げたそうである。さらに、身体が弱かった宮尾氏は、山に対して強い憧れを持っていたという。そんな中で、自分では一度も登ったことがない「剣山」という霊山を舞台として取り上げて、この小説を書いたのだそうだ。

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 この小説の中で、読者の胸に印象深く刻まれるのは、「キレンゲショウマ」という名の花である。この花は、この剣山の、しかも特定の場所だけにしか咲かないという黄色い美しい花である。主人公の珠子は、キレンゲショウマを初めて見たときに、この花に出会うため、剣山にやってきたのではないかとまで思うのである。
 この小説を読み終えて、厳しい環境の中、美しく凜と生きる主人公・珠子が、キレンゲショウマと重なって見えたのであった。

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3月14日(土) 防災の 国連会議 大震災の 被災地舞台の OSCかな?

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 この日、国際的な防災協力を話し合う第3回国連防災世界会議が始まった。開催地は、仙台市である。約4年前の東日本大震災で、特に沿岸地域が大きな津波災害を受けた土地である。そこで、この会議に合わせて、会議の参加者が被災地を訪問するツアーなども準備されているそうである。
 災害といえば、言い古された言葉かもしれないが、寺田寅彦氏の「災害は忘れた頃にやってくる」という言葉がよく使われる。まさに、予想もしていない時と場所に、突然に起こるのが、自然災害を始めとする各種災害である。だから、それに備えるということは、容易なことではない。災害についてすっかり忘れてしまった状態であっても、「想定外」とされる災害に備えた対応を行わねばならないからである。
 その意味では、まだ大災害の傷跡が物心両面に数多く残っている土地で、この会議が開かれたことの意義は大きいと言うべきだろう。こんな言葉が日常的に使われるのかどうか知らないが、今回の会議は、「On the Spot Conference(その現地での会議)」である。その被災地の「場の力」が加わって、この国連防災世界会議が、有意義な会議となることを願いたいと思う。
 そしてこの会議が、防災というのみならず、世界中の人たちが様々なことにおいて協力し合う足場を作る会議になることも願いたいものである。

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3月13日(金) 基準外 免震装置が 皮肉にも 各地に激震 引き起こしけり

 国土交通省は、国土交通大臣の認定を受けて販売していた免震ゴムに、国の基準を満たしていない製品があったと発表。このゴムは、東洋ゴム工業が販売していたもので、全国18都府県の病院やマンション、自治体庁舎など55棟で使用されているという。
 会社の説明によれば、この免震ゴムのデータを改ざんしたのは、技術開発を担当していた1人の社員だそうだ。昨年2月に担当者が交代した後、性能検査のデータなどを精査した結果、この不正が発覚し、国土交通省に報告したということである。

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 考えてみれば、何とも皮肉な話である。耐震性を高めて、その建物の安全性を向上させるためにわざわざ建物を改修したりして設置した装置が、実は国の基準を満たしたものではなくて、その耐震性の保証がないというのであるから…。つまり、地震が起きてもいないのに、その対策を施した建物が、全国各地で大きく揺れ動いているというのである。
 時ちょうど、国連の防災世界会議開催の前日のことである。この会議参加のために日本にやってきている数多くの国々の代表は、この報道をどのように受け止めたことであろうか。またも、日本に対する信頼が揺らぎ始めたのではないだろうか、と気がかりなニュースであった。

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3月12日(木) 東証の 株価が1万 9000円越え そろそろ気懸り 気球爆発!

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 今日も、東京株式市場の日経平均株価が続伸した。一時、1万9,000円を超える値がついた。これは、ITバブル時代の2000年4月21日以来、約15年ぶりの高値ということである。
 この高値の背景は、一つには、今進行中の労使の賃上げ交渉で、大企業での大幅なベースアップが実現しそうだという観測である。これが実現すれば、消費が喚起されて、日本の国内景気が上向くという見方が生まれている。それからもう一つは、アメリカのFRBが、早期の利上げに踏み切るのではないかと考えられていること。これは、さらなるドル高を生み、アメリカ企業の先行きに懸念が生まれ始めているのである。
 そんな理屈は分からないではないが、約2年半前の株価と比べれば、もう少しで、3倍の高値水準ということになる。異常な上昇ぶりである。そして、この株価上昇に支えられて、企業決算の利益も大きく上向いていて、全般的に業績好調だということである。
 しかし、ヘリウムガスを目一杯に詰め込んだ気球は、あまり急速に高い場所に登っていくと、周りの気圧が低くなり、気球が膨らみすぎて爆発してしまうことがあるのだそうだ。そろそろ、日本の株価も、気球爆発を警戒しなくてはならない段階にやってきているのではなかろうか。

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3月11日(水) もう4年! LINEの先の 我が娘 時の速さに 悲鳴(?)上げけり

 3月11日。今日は、2万人を超える死者・行方不明者を出した東日本大震災から、ちょうど4年となる日である。テレビでも、朝から、この大震災と津波被害を取り上げた番組が数多く放送されていた。
 あの大震災の時、私は、娘と一緒にヨーロッパを旅していた。3月11日には、パリにいた。朝起きて、BBC国際放送を見ると、この大震災と津波のことだけをずっと放送していた。特に、大津波が押し寄せてきて、平野部を舐めるように進んでいく映像が、目に焼きついている。

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 今日は、夜になってから、今マレーシアに留学している娘に、LINEで、このことを書いて送った。早速、娘からは「もう4年!」と返事が返ってきた。余りの時の早さに対して、驚きを込めた表現と受け取った。
 この4年という時間、私たち父娘にとっても、様々なことがあった年月であったが、被災地の皆さんにとっては、もっと切実な思いを持ちながら過ごした辛く苦しい年月であったに違いない。時間は平等に流れていくものだと科学の世界では語られるが、心の中を流れる時間は、それぞれに異なっているはずである。
 今日、被災地の皆さんは、この4年間をどんな気持ちで振り返ったのであろうか。それから、これから先の時間をどんな希望を胸に持ちながら眺めたのであろうか。

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3月10日(火) 時計なの? それとも端末? 年寄りにゃ またも難関 アップルウォッチ

 今日のTVでは、アップル社が、来月24日に、腕時計型ウェアラブル端末「アップルウォッチ」を発売すると発表したことが、ニュースで大きく取り上げられていた。この腕時計型の装置は、時計として使えるのはもちろん、メールや通話にも使うことができ、さらに健康管理の機能も内蔵しているということである。さらに道案内もしてくれれば、ホテルや自動車の鍵代わりに使うこともできるのだそうだ。
 言ってみれば、腕時計のボディーの中に、スマートフォンがすっぽりと入っているような印象である。

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 私は十分にこの製品の機能を研究しているわけではないので、違うかもしれないが、これまでのアップルが取ってきた戦略からすれば、当初準備されている機能だけではなくて、様々なアプリケーションソフトを導入して、カスタム化していくこともできるものだろうと思う。
 これと同類のものは、これまでも、サムスン電子やソニーから発売されているが、今回、この分野の巨人アップル社が参入したことによって、一気にこの市場が立ち上がってくることになるのではなかろうか。今後の展開を注目していきたいと思う。
 しかし、この報道に戸惑いを覚えている人もいるだろうと思う。年をとった人たちにとっては、多機能製品というのは、使いこなす自信が持てず、つい尻込みをしてしまう傾向があるのだそうだ。困ったな、という声もどこからともなく聞こえてくる気がしたのであった。

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3月9日(月) 7年ぶりに メルケル首相 来日す 欧州遠く 春霞かな

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 来日中のメルケル首相と安倍首相が会談。日独間の様々な懸案や国際情勢について意見交換を行った。今回のドイツ首相の来日は、2008年夏に開かれた北海道・洞爺湖サミット以来のことだそうである。実に約7年ぶりということになる。もっとも、世界の各地で開催される国際会議の時などに両首脳が意見交換を行っているから、必ずしも外交関係が疎遠になっていたということではないと思う。しかしそれにしても、ドイツの首相が7年間も日本にやってこなかったというのは、異常なことだと言わざるを得ない。(メルケル首相は、この間に、中国には7度も訪問しているのだそうだ。)
 今回のメルケル首相来日は、今年6月にドイツで開催予定のサミットに備えての地ならしが目的だと言われている。それだけに、このサミットで議題になりそうな案件について、活発な意見交換が行われたようだ。それは例えば、今深刻な状況となっているウクライナの問題、イスラム国のテロ対策、日欧EPA問題、原発問題、少子高齢社会問題などである。久しぶりの来日とあって、たっぷり荷物を持ち込んできたということもあるのだろうか。
 今の日本人の目に強烈に映っている国は、アメリカ、中国、韓国、そしてイスラム国といった国々であり、ヨーロッパ諸国は、まるで春霞の向こうにぼんやりとその姿が見えているだけといった状況のように思う。

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3月8日(日) ISは 長い歴史の その果てに 生み出されたる 怪物なれり

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 「フォレスト・トレンド勉強会」の日。今回取り上げたのは、「イスラム原理主義の思想と課題」というテーマ。特に、大きな話題となっているイスラム国問題を取り上げて論じた。
 私は、この議論を行うために、『イスラームとは何か』と『イスラーム国の衝撃』、そして、『原理主義とは何か』という3冊の新書に目を通した。そして、大まかな全体像をつかむことに努めたのであるが、今日の事態に至るまでに、長い歴史を経てきていることを痛感したのであった。
 古い時代から言えば、十字軍によるイスラム圏への攻撃に始まり、第一次世界大戦後の西欧諸国による中東分断、そしてその西欧からの圧力をはね返そうとした、ナセルのクーデターと民族主義、さらにはイラン革命とイスラム主義、その後、アメリカが影響力を強めることとなった、湾岸戦争と9・11事件に伴う対テロ戦争、加えて、2011年に起こった「アラブの春」に伴う政権弱体化によって生まれた空隙にイスラム国が勢力を伸張してきたという事情、列挙すれば、このような様々な歴史プロセスを経て、国家の枠を超えた領域支配を目論むイスラム国が誕生し、勢力を拡大しているのである。
 連想したのが、ゴジラ。ご存知のように、ゴジラは、度重なる水爆実験によって、水棲爬虫類が怪獣に変わったものである。イスラム世界も、幾たびもの苦痛を経ながら、「イスラム国」という怪物を作り上げたのかもしれないと思った。

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3月7日(土) ヒラリーさん 私用メールの 問題で 乱気流入り 大統領選!

 2016年に行われるアメリカ大統領選挙で、民主党の最有力候補とされているヒラリー・クリントン氏が、国務長官時代に個人メールアカウントを公務に利用していたことが判明し、苦境に立たされている。「公務には、公用メールアカウントを使わねばならない」という規定に反したことにより、国家の重要機密情報の漏えいなどの問題が発生していたのではないかと批判されているのである。
 ヒラリー氏は、それに対して、国務省に対し、5万5,000ページ分のメール記録を提出したということであるが、それに対しても、不都合なメールを削除した記録だったのではないかとの疑念が生まれているのだそうだ。
 この報道だけを見れば、たいした問題ではないという気もするのだが、アメリカといえば、ウォーターゲート事件でニクソン大統領を退任に追い込んだ国である。このメール問題を端緒として、今後どんな展開が生まれてくるか、現段階ではまったく予測できない気がする。

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 もう来年夏には、民主党全国大会が開かれ、民主党の大統領候補が決定する。国民の関心が高まる中で、候補者には、これから様々な攻撃が行われることになってくるであろう。いよいよ、アメリカ大統領選挙も、これから乱気流入りであり、それに耐えることができた候補者だけが生き残るというサバイバルゲームが始まるのである。

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3月6日(金) 理研でも ハチの一刺し ノーベル賞の 野依理事長 退任するとや…

 理化学研究所の野依良治理事長が、3月末で辞任する意向だと報道された。
 野依氏は、2001年にノーベル化学賞を受賞した後、理研が特殊法人から独立行政法人へ移行した2003年10月に理事長に就任。その任期は2018年3月までとなっていた。
 本人は、既に在任期間が約12年に及び、そろそろ交代時期であることを理由に挙げているようであるが、今回の唐突な辞任表明は、誰が見ても、昨年春以来大問題となったSTAP細胞問題の混乱の幕引きのためであるのは明らかである。この理事長交代で、この事件は一件落着ということになるのであろう。

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 しかし、この問題は非常に根深い問題をはらんでいる。理事長の管理能力不足を指摘する声もあったが、専門の研究者でさえ簡単に見破れなかった偽装が、研究現場から遠くにいる理事長にわかるはずはない。研究者の倫理教育やチェック体制が行き届かなかったからということであろうが、それも、簡単な問題ではない。要するに、誰かが責任を取らなければ決着しないから、理事長が首を差し出したということであろう。
 昔、田中角栄元総理の収賄事件の時に、一人の女性が行った証言で、裁判の流れが決まったことがあった。それをメディアは「ハチの一刺し」と表現したが、今回もそんな印象である。歴史と伝統を誇る理化学研究所を窮地に追いやった「小保方ハチ子」さんの痛い一刺しであった。

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3月5日(木) 韓国じゃ 力持つ人 襲撃を 英雄視する 国民性かも?

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 韓国のソウルで、駐韓米大使が襲撃された。この駐韓米大使リッパート氏は、オバマ大統領が上院議員だった頃からの側近とされ、オバマ政権では、アジア・太平洋担当の国防次官補などを歴任し、約半年前に韓国大使に着任したばかりであった。
 この日は、講演のため、その会場を訪れていたところ、これまでにも暴力沙汰で有罪判決を受けたことのある左派系団体の代表が、長さ25センチの果物ナイフで、大使に襲いかかったのだという。大使は、ほおに長さ15センチ深さ3センチの大怪我を負い、80針も縫う措置を受けたという。その犯人は、「南北朝鮮和解の雰囲気を壊す(米韓の)軍事訓練に抗議するため(暴力沙汰に及んだのだ)」と語っているらしい。
 大使というのは、国家を代表する立場で当該国に駐在しているのであり、時が時ならば、これがきっかけとなって、戦争にもなりかねない暴挙である。そして、今回の犯行はあくまで個人的なものであろうが、その背景には、この種の蛮行を肯定する空気が社会の中に宿っている気がしてならないのである。
 考えてみるに、やはり韓国という国は、安重根の例にみるが如く、力ある人を襲撃する人間をことさらに英雄視するという国民性があるのであろうか。考えさせられた今回の事件であった。

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3月4日(水) 大学が ミニ東大で よいはずないと 教育再生 実行会議

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 政府の教育再生実行会議は、この日、提言を安倍総理に提出。今回の提言は、第6回目となるもので、生涯学習の推進を主なテーマとしたものであった。その正式なタイトルは、「“学び続ける”社会、全員参加型社会、地方創生を実現する教育の在り方について」というものである。
 この提言をまとめるまでの議論の中では、大学の在り方についても様々に論じられ、大学を若者だけでなく全世代の学びの場とする方策をどうするかとか、すべての大学が「ミニ東大」のような総合大学である必要はなく、もっと現実に即した「職業人育成」を図る大学になるべきだといった指摘がなされたようである。
 このような指摘は、私も賛成である。日本社会はこれまで、あまりにも画一的であることを追い求め過ぎたと思う。これからは多くの分野で、誰も挑戦したことのないものに立ち向かうような人材が必要とされるだろう。そんな時に、金太郎飴的な人たちだけを育成しても仕方がない。
 それにはまず、大学自身が変わることが必要である。もっと個性的で創造的な大学が数多く出現してこそ、そこから様々な個性を持つ若者たちを育んでいくことができるだろう。または、強い問題意識を持つ社会人をリフレッシュする力のある大学が必要である。そんな取り組みがこれから始まることを期待したいと思う。

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3月3日(火) 自分から 学ばんとする 大学生 ぬるま湯飛び出す カエルになれる?

 「瀬戸内海学生リーダー合宿」の講師に招かれ、高松市に出かける。この合宿は、瀬戸内地域の大学生が集まって、これからの人生において直面する時代的、社会的課題について共に考えようというものであり、2泊3日の日程の間に、様々な講師からの話を聴いたり、学生の間で議論を行ったりすることを通して、自分自身の人生の考え方を築き上げ、将来のビジョンを描き出していこうとする意欲的なものであった。
 この運動を推進しているのは、一般社団法人「全国学生連携機構」という組織で、この代表をしている徳本君は、若葉書院での勉強会に顔を出したこともある。若い人たちに対して、自らが人生を切り拓き社会に貢献する意識を育んでいきたいと考えるその思いに共感を覚えて、私も、協力させていただくことにしたものであった。
 この日のテーマは、「山田方谷の思想と幕末の変動期から読み解くリーダーの在り方」というもので、学生側から提示されたものであった。山田方谷の人生を、10の特質でまず簡単にご紹介し、その上で、リーダーとして必要とされる基本的な考え方や習慣について、お話をした。

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 参加した学生たちは、とても熱心に話を聴いていたと思う。やはり、自らが求めて学ぼうとする大学生たちは、ぬるま湯の中で何をするともなく日々を送っている若者たちとは、基本的に考え方が違うということだろうか。あえてぬるま湯を飛び出して、自ら厳しさを求める生き方をしようとする若者たちに、心からのエールを送ったのであった。

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3月2日(月) ラグビーの ワールドカップ 会場決定! 四国にゃ実の一つだに なきぞ悲しき

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 夜遅くになって、2019年に日本で開催される「ラグビー・ワールドカップ」の開催都市が決定した。今回の選考は、日本の15か所の立候補都市から、12か所を選考するという作業であった。選考された地域を見ると、例えば北海道には札幌があり、九州では、福岡、熊本、大分と3か所が選ばれているのに対して、中国地方と四国では、ただの1か所も選ばれなかった。もっとも、この言い方はやや不正確さを伴うものであり、中国地方と四国においては、最初から立候補さえしていなかったというのが実態であるから、選ばれなかったというのはむしろ当然のことである。
 それにしても、四国に住む人間としては、やはり心寂しさを覚えるところがある。このラグビーのワールドカップは、サッカーW杯、夏季オリンピックに次ぐ「世界3番目のスポーツイベント」と呼ばれているそうだ。そんな国際的な晴れ舞台の一つも、このエリアには存在しないということである。
 思い出したのが、太田道灌の話。狩りに出ていたところにわか雨に打たれた道灌が、みすぼらしい家に駆け込んで蓑を貸してくれと言ったところ、出てきた少女が黙って差し出したのが山吹の花であったという話である。八重の山吹の花は、実をつけないのだそうである。そこで、「実の(蓑)ひとつだに なきぞ悲しき」となるのだそうだが、この地域についても、実がひとつもできない悲しさを感じてならなかったのである。

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3月1日(日) 日本の 思想をモノに 譬えれば それはタコ壺 ソーセージの皮

 「四国マグマ・アカデミー」の日。これまで、「日本国憲法」に関連する人物の生き様や考え方を取り上げたシリーズを講じてきたが、今日から、新シリーズ「古今東西の日本・日本人論を読む」が始まった。
 その第一回目に取り上げたのが、政治学者・丸山真男氏の著書『日本の思想』であった。調べると、この本は、2005年に発行部数が100万部を超えたということであり、この種の硬派の本としては驚異的な売れ方である。
 この本の冒頭で、丸山氏は、日本では、仏教や儒学など、特定分野の思想史を取り上げた研究というのは確かにあるが、日本思想の全体を包括的に取り上げた研究がひどく貧弱であると指摘している。そして、様々な思想の間に相互連関を与える取り組みもほとんど行われてこなかったと語る。そしてそれゆえに、思想と思想との間に本当の対話なり対決なりといったことが行われず、様々な物をほとんど葛藤を覚えることなく受容するという特質をもったのだというのである。

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 その特質を例えれば、様々な思想が横に相互連関を持たない姿は、「タコ壺」であり、様々なものを自由に受け入れて何ものでも習合する姿は、「縦にのっぺらぼうに伸びた布筒」だというのである。後者は言い換えれば、「ソーセージの皮」みたいなものともいえよう。
 日本の思想を、今後考えていく上に、興味深い視点を与えられた勉強会であったと思う。

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