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7月31日(金) 今回も 10個の重荷 背に負いて 旅立ちたるは 全羅南道

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 韓国・全羅南道の旅に出発。全国各地の仲間たちが、この日の正午過ぎに、仁川国際空港で合流し、そこから私たちを迎えに来たバスに一緒に乗って、全羅南道に向かうことにしている。私の場合は、岡山空港を午前10時発の大韓航空機で、仁川国際空港へ向かう。日本各地の4つの空港から、それぞれに飛行機で飛んできて、このターミナルビルに集うことにしていたので、うまく合流できるかどうか心配していたが、予定時刻に全員無事に集合。
 空港から全羅南道までは、高速道路をひたすらに走って、約5時間。そのバス車中では、今回の旅の狙いなどをまず私から参加者にお話しし、それから、参加者の自己紹介と今回の旅への想い等を語っていただいた。そうしているうちに、気がつくと、全羅南道の南端の街、麗水に無事到着。聞いてみると、今回の運転手は、地域のバスドライバー協会の会長さんだとか。道理で、運転がうまいはずである。
 麗水では、朝鮮王朝時代に、ここに水軍の一つの拠点・左水営が置かれていて、その本部建物が残っていた。「鎮南館」という大きな建物であった。ここを見学して、夕食。さらにその後、日本水軍を打ち破ったことでよく知られている李舜臣将軍の名がつけられた広場を散策。ここには、「亀甲船」も復元されていた。
 それから、順天市まで戻り、その地のホテルで宿泊。今回の旅では、私は10の大きな目的を掲げて企画を作った。明日以降、とても忙しい旅となるが、とりあえずは無難なスタートであった。

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7月30日(木) 男女とも 平均寿命が 新記録 この現実が 社会動かす?

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 日本人の2014年における平均寿命がさらに伸びて、女性では86.83歳と世界第一位、男性では80.50歳で世界第三位になったことが、厚生労働省の調査で明らかになった。これまでも言われてきたが、あらためて、日本が世界有数の長寿国であることが裏付けられた結果である。
 厚生労働省によれば、この平均寿命の伸びは、「がんや心臓病、肺炎、脳卒中などによる死亡率が改善したことがその大きな要因」だとしていて、今後、医療技術の進歩や国民の健康志向の高まりによって、さらに伸びる余地があるということである。人間の寿命がどこまで伸びうるものか、興味深いところである。
 ただ、両手を挙げて喜んでいいかといえば、そうではなくて、健康上の問題で日常生活に制限がない期間を示す「健康寿命」の方は、2013年において、女性が74.21歳、男性が71.19歳であり、亡くなる前の10年余りは、健康上の大きな問題を抱えて、例えば寝たきりの状態で生きているということであり、この健康寿命を延ばすための取り組みが、これから強く求められることになるだろう。
 社会は、それを構成する人がどんな人であるかによって、その性格が変わってくる。高齢者の数が急激に増加してくるこれから先の日本の改革の方向性をしっかりと見据え、またそのビジョンをきちんと描きだしていかねばならないと考えたのであった。

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7月29日(水) 18円 最低賃金 アップと決定! アベノミクスに 外堀埋められ

 厚生労働大臣の諮問機関「中央最低賃金審議会」の小委員会が、今年度の最低賃金(時給)の引き上げ目安額に関して、全国平均で18円引き上げると決定。この引き上げ額は、制度を変更した2002年度以降で最大となるそうである。確かに、時給で18円と聞いてもピンとこないが、一日8時間労働とすれば、約150円のアップであるから、かなり実感を伴うものとなるだろう。加えて、3年連続で2ケタ引き上げをしたことにより、その合計額は、約50円になっていて、日給にすれば、約400円の上昇ということだ。安倍政権は、給与の引き上げも目標に掲げて取り組んできたが、確かにその成果が生まれていると言うべきだろう。
 今後は、この給与の伸びが、実際の消費の伸びに結びついてくるかどうかが問題である。安倍政権が狙っているように、経済の好循環が生まれてくるならば、景気の実感もかなり大きく上向いてくることになるだろう。

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 この賃金アップの問題でもそうであったが、安倍政権の政策実現手法は、かなり堅実なものであると思う。城攻めで言うならば、一気に一か八かの本丸狙いをするのではなくて、まずはじっくりと外堀を埋め、そして力をしっかりと見せておいて、次に交渉において本丸攻めにかかるというやり方である。
 日本政治においては、このやり方が安定感があって良い、そう私は考えている。

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7月28日(火) 参院選 定数是正が 成就せり 憲法違反の 重荷背負いて

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 参議院選挙区の一票の格差を小さくするための改正公職選挙法が、衆議院本会議で可決され、成立。これにより、格差は、3倍以内に収まることとなった。次回参議院選挙から、この制度での選挙が行われる予定である。
 ただ、今回の改正では、都道府県を超えて二つの県が一つの選挙区になる「合区」が初めて導入されたため、その対象県では、強い反発が起こり、この日の採決でも、当該選挙区の議員が欠席したり、議場を退席したりした。また、与党の公明党が、この程度の改革案ではまだ不十分だとして、反対した。様々な問題をはらんだ形での緊急避難的な決着であった。
 私も、現職政治家として、選挙区変更を含む公職選挙法改正に臨んだことがあったが、この取り組みは実に難しい問題だと思う。これにより、自分の身分を失う可能性を持つ議員が誕生するわけである。そして同時に、その地元では政治的影響力の弱体化を恐れる人たちが多く現れてくる。だから、もう理屈ではなく、感情論のような議論になってしまうことも多いのである。
 しかし、司法判断において、あまりにも大きな一票の格差は違憲である、とする判決が相次いでいる以上、立法府は、その是正に取り組まざるを得ない。だから今回の改正は、重い荷物を背負ってよろめきながら何とかたどり着いた、とりあえずのゴールということである。

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7月27日(月) 里山の 資本主義だと 注目される 真庭の企業は 樹木の如し

 昨晩遅く、JRで岡山に移動。岡山駅前のホテルで宿泊。
 朝、岡山の森さんと山本さんがホテルまで迎えに来てくれて、一緒に岡山県北部の真庭市に向かう。実は、少し前にベストセラーになった『里山資本主義』という本に紹介され、一躍広く知られるようになった企業、「銘建工業」を訪問することになっていたのであった。到着すると、中島浩一郎社長がお迎えくださり、全国から見学者が絶えない「バイオマス発電所」や強い強度と耐久性を持つ建設材として注目され始めた「CLC集成材」の工場などを次々にご案内くださった。そして、昼には、中島社長自身が誘致してきたという蕎麦屋での昼食もご馳走になった。細かなところまで気配りがされ、創意工夫がなされた工場をじっくりと見せていただき、とてもいい勉強になった。

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 色々とお話をお聞きすると、今になって注目されている様々な取り組みは、長い歴史と経験の中から育まれてきたものなのだそうだ。様々な問題に真正面から取り組んで、その解決を模索する中から色々な事業が生み出され、ゆっくりと育ってきたものだと言っていた。
 その話を聞きながら、私は、一本の大樹を頭に思い浮かべていた。森林国家日本の中の大量の樹木資源が根になり、その活用法に知恵を絞ってきたことが幹になり、そこから具体的な事業が枝葉となり、時と共に茂ってきたというイメージである。だからこそ、この企業グループがたくましく育っているのだと思った。

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7月26日(日) 猛暑日に 横須賀の地を 歩きたり ペリーも三笠も 陽炎の中…

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 昨晩は、鶴岡八幡宮での結婚式の後、場を移して披露宴。さらにそれから、二次会にも参加して、大船のホテルで宿泊。この翌日に、岡山での予定が入っていたので、せっかくの機会と、娘と一緒に三浦半島を訪れることにした。
 三浦半島といえば、日本の歴史で一番よく語られるのが、黒船を引き連れてやってきたペリー総督が上陸した土地。三浦半島の突端にある久里浜に、その場所があった。当時の日本は、鎖国をしていて、厳重な警備の中で、ペリーは、ここに上陸し、アメリカ大統領からの親書などを日本側に手渡したという。
 その場を訪れると、「ペリー上陸記念碑」が建立されていて、その隣接地には、記念館があった。この記念碑は、明治34年に日米の友好を記念して建てられたものであるが、昭和20年には、強まる反米機運の中で引き倒されたという歴史も持っていたそうである。
 その後、横須賀の市街地へ移動し、まず「どぶいた商店街」を歩き、さらに、日露海戦の時に旗艦であった「戦艦三笠」が保存展示されている「三笠公園」で、しばしの時間を過ごした。
 この日は、横須賀市でも、気温が35度を超える猛暑日であったそうである。そんな日に、歩き回ったのであるが、頭の中がもうろうとしてきて、ペリー総督の姿も、戦艦三笠の勇姿も、陽炎の中に揺らいで見えた気がしたのであった。

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7月25日(土) 武家の古都 鎌倉のまちの 結婚式! 連想したのは 北条政子?

 朝、橿樹舎を出て、JRで鎌倉に向かう。実は、夕刻4時過ぎから、鎌倉市にある鶴岡八幡宮で、私の従弟の結婚式が行われるのであった。
 幾度か電車を乗り換えて、鎌倉駅に到着。しかし、鎌倉は観光客に人気のスポットであるらしく、タクシーで鶴岡八幡宮に向かおうとしたが、待ち客で長蛇の列。そこで、バスで向かおうとガードマン風の人に乗り場を尋ねると、「鶴岡八幡宮なら、歩いても10分余りだから、その方がいいですよ」とのこと。結局、炎天下を歩くことにした。しかし、歩道は観光客であふれ、なかなか歩くこともままならない。それでもなんとか、結婚式の開始時刻前に無事到着。

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 今回結婚する従弟は、私の母の妹の子であり、小さい頃から、よく家に遊びに来ていた。それだけに、私も、その結婚を待ち望んでいたのであるが、いざ蓋を開いてみると、その相手というのがイタリア女性。同じ職場で知り合った相手なのだそうだが、とてもチャーミングで、また利発な女性であった。
 イタリアでは、男性がどちらかといえば享楽的な傾向が強い分、女性がしっかりしていると、一般的に言われる。しっかりした女性といえば、武家の古都・鎌倉では、源頼朝の妻、北条政子が有名である。
 さてさて、この新郎新婦の場合には、これからどんな夫婦関係になるのであろうかと、興味深く思ったのであった。

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7月24日(金) 日経が 1600億もの 金使い 手に入れたるは 世界ブランド?

 日本経済新聞社が、フィナンシャル・タイムズ・グループを、8億4,400万ポンド(日本円で約1,600億円)で買収すると発表。この企業グループは、世界有数の経済メディアとして大きな影響力を持つ企業であり、国際的に多くの読者を持つ有力経済紙であるフィナンシャル・タイムズ紙を発行している。日経は、このグループ買収によって、ウォール・ストリート・ジャーナル紙やニューヨーク・タイムズ紙等を凌駕し、世界でトップの読者数を有する経済メディアとなるそうである。

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 それにしても、フィナンシャル・タイムズ紙(新聞)の読者数は22.5万人、その電子版の読者数は50.4万人とされているから、この買収金額は、読者一人当たりにすると、約20万円ということになる。読者数だけがその資産価値ではなく、このグループが持つ情報収集能力やブランドイメージなどを含めての買収額決定ということであったのだと思うが、これが莫大な金額であることは否定できない。おそらくは、日経は、社運をかけてこのブランドを獲得することによって、世界の最先端を行く経済情報企業として、日経新聞内部の改革を断行すると同時に、世界全体を視野に入れる企業活動展開を図っていこうとしているのであろう。
 メディア系企業の運営は極めて難しく、この買収が吉と出るか禍とでるか、先のことは全くわからないが、日本企業が直面する国際化対応の問題を象徴する買収であったと思う。

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7月23日(木) “我が息子 スーパーマンに なっちゃった” 宇宙に見送る 父の一言

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 日本人宇宙飛行士・油井亀美也さんが搭乗するソユーズ宇宙船が、この日の午前3時2分(日本時間では午前6時2分)に、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。そして約6時間後に、高度約400kmを飛行する国際宇宙ステーションに到着し、ドッキング。油井さんは、無事に宇宙の人となった。
 油井さんは、これから約5か月間、第44次・ 45次長期滞在クルーとして、各種科学実験や「こうのとり5号機」の受け入れ、さらに、国際宇宙ステーションの定期的な点検やメインテナンスといった作業に従事する予定。本人は自分のことを「中年の星」と称していたようであるが、長期滞在であるだけに、健康に留意され、ミッションの完遂を心からお祈りしたいと思う。
 ところで、今回の打ち上げにあたって、特に印象深かったのが、油井宇宙飛行士の父親の言葉。4年前に亡くなった妻の遺影を胸に、息子の宇宙への旅立ちを見送った父は、「本当に宇宙に行ってしまった。スーパーマンになっちゃったんだ」と語ったと報じられた。
 確かに、宇宙に旅立ち、そこで生活するということは、スーパーマンになることである。本人自身は、何かがすぐに目の前で変わるということではないのだろうが、周りの人たちの目がすっかり変わってしまう。そのことをどう受け止め、さらに、これからの人生を生きていくのか、とても興味深いことである。

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7月22日(水) 久々に 森喜朗節 耳にせり “そらカツオ節だ”と 猫ら集えり!

 森喜朗・東京五輪・パラリンピック組織委員会会長が、日本記者クラブで記者会見。これまで、建設費が巨額になりすぎて、国民の批判の的になり、結局はその計画が白紙撤回された新国立競技場の問題について、「私は大変迷惑している」と不快感を隠さなかった。
 森会長は、2019年に日本で開催を予定しているラグビー・ワールドカップでのメイン会場は、当初は、横浜にある日産スタジアムにすることが決まっていて、それで国際機関の了承も得ていたのに、その後オリンピックをやるぞとなり、新競技場を建設することになり、それならば、ラグビーのワールドカップも、新しい国立競技場でやればいいじゃないかとなったのだとして、こんなたとえ話を紹介した。それがなかなかふるっていた。
 「私たちは、最初クラウンぐらいの車に乗っていたところが、後ろから高級車であるセンチュリーがやってきて、あなたも乗せてあげようと言うから、それならばと乗せてもらったところが、それがパンクしてしまい、降ろされてしまったようなものだ」と。

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 森喜朗節は、今もサービス精神が旺盛である。そんな森喜朗節を求めて、数多くの猫たちが集まっているような絵である。まるで、猫たちが、「森喜朗節」ならぬ美味しい「カツオ節」を狙っているかのように…。

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7月21日(火) 日本一 小なればこそ 面白い! 大川村での 職員研修!

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 この日は、夕刻から、高知県大川村での職員研修会。
 この大川村というのは、これまでに何度もご紹介したことがあるが、高知県の山間部に位置する、陸地部にある地方自治体としては、日本で一番人口の少ない村である。住民票の上では、人口約400人であるが、実際住んでいる人は、350人くらいではないか、とのことである。そして、村役場の職員数は、約20名。
 その職員の研修会に呼ばれて、大川村を訪れた。掲げたテーマが、「小なればこそ面白い地域おこし」というものであった。説明の必要もないであろうが、一般的には、小さいことは好ましいことではないとよく言われる。しかし、「日本一小さな村」ということになると、話は違う。
 村の職員に対して質問をしてみた。日本で一番高い山は何という山かと。職員たちの表情を見ると、「富士山だろう。なんでこんな誰でも知っていることを聞くんだろう」といぶかしそうな顔。 それならば、日本で二番目に高い山は何か、と聞いてみると、誰も答えられない。つまり、一番目はみんなが注目するが、二番目になると、もうほとんど注目されないということではないか。そう考えると、大川村が日本で一番小さな村だということは、すごいことなんだと語りかけると、職員たちに笑顔が浮かんだ。日本一小さな村であるからこそやれることがある…その気概だ。

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7月20日(月) 無農薬 リンゴ栽培 このちっぽけな 一事に宿る 宇宙の真理

 台風の影響で延期した勉強会「教師人間論ゼミ」を、今日開催した。テーマは、リンゴの無農薬栽培に挑戦し続けて、数多くの筆舌に尽くしがたい苦労を乗り越えて、それに成功した木村秋則さんの生き様や考え方を描き出した本『奇跡のリンゴ』であった。この本は、単なるサクセスストーリーというだけではなくて、現代文明に対して強い問題提起を含んだ本でもあった。

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 例えばこんな一文が、本の最後の部分にあった。
 “(木村は)今も相変わらず、歯は抜けたまま。家の襖もずっと張り替えていない。/そんなことよりも大切なことがあると知っているからだ。/文明があまりにも進歩して、人間は自分たちの根っこがどうなっているかを忘れてしまった。インターネットがどれだけ便利になろうが、携帯電話で世界中と話ができるようになろうが、毎日何かを食べなければ、人は生きてはいけない。生態学者に言わせれば、人間は植物の寄生虫ということになる。農業は人の命を支える根っこなのだ。/その根が枯れてしまったら、人は生きていけない。”
 木村さんは、無農薬ではリンゴは栽培できないという常識を打ち破った。ちょっとした事件である。しかし、その奥には、ずっと大きな宇宙の真理が宿っている気がした。
 そんなことに気づかせてくれた一冊の本であった。

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7月19日(日) 国会も 世界も大変 かくあれど 我住む地域じゃ いつもの夏祭り

 今日一日のニュースから、私が注目した記事を拾い出してみると、次のとおりであった。
 ①ギリシャ、20日から銀行窓口を再開。②愛知県の男性刺殺事件で、17歳少年を逮捕。③アメリカのGE社、金融事業から撤退し、ものづくりに回帰。④ロシア保健相、色丹島を訪問。⑤関東甲信地方が梅雨明け、館林で37.8度。⑥安倍内閣の支持率が低下、不支持が上回る。⑦静岡県の西伊豆町で、電気柵で感電2人死亡。⑧台湾の総統選挙、初の女性対決。⑨韓国のマーズが沈静化。⑩アメリカとキューバが明日国交回復。
 こう列挙してみると、日本国内も、世界も、様々なことが起こり、動いているなという印象であった。色々な問題が次々と生まれては、それらが絡まり合い、そこに人々の思惑がまとわりついて、社会の流れが生まれていく。それをどう見抜いていくかということが、政治家を始めとする指導的立場の人たちの大きな仕事ということであろう。

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 それはそれとして、私の周りではどうかということであるが、あと2週間後には、全国の仲間たち30名弱と韓国・全羅南道の旅に出かける。そこで、それまでにやり上げておかねばならない仕事に鋭意取り組んだ一日であった。そしてこの日の夜には、私が生活している船木大久保という地域の夏祭り。いつもと変わらない夏祭りであった。
 世の中には色々なことがあるが、自分の生活の場に足をしっかりと据えるということも大事だと思った一日。

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7月18日(土) 盗仏が やっと日本に 帰還せり 何が何やら 分からんままに…

 今から約3年前、長崎県対馬市で盗まれて、韓国に持ち込まれていた仏像二体のうち、海神神社の国指定重要文化財「銅造如来立像」が返還されることになり、日本に戻ってきた。ただもう一体の「観世音菩薩坐像」については、もともとこの仏像を所有していたと主張する韓国の寺があり、裁判所でその返還を差し止める仮処分が出されていることから、まだしばらく時間がかかりそうとのことである。
 この問題は、日韓両国民の間に、複雑な波紋を広げた。日本側では、これら仏像が日本が韓国から盗み出したものであるという確証がない上に、もし仮に前の時代の盗品であったとしても、それを今の時代に盗みという方法で取り戻そうとするやり方が、あまりにも常軌を逸したものではないかという強い反発が生まれていたからである。一方、韓国側では、ずいぶん以前から、日本統治時代に日本に移された様々な文化財の返還運動が行われていて、それがなかなか進まない苛立ちの中で、盗まれたものならば、盗み返せばよいという乱暴な意識が生まれているようである。とても一筋縄で片付けられる問題ではないようである。

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 仏教の教えでは、西方浄土から阿弥陀如来が姿を現して、人々を救済すると信じられている。今回戻ってきた「如来立像」が、この複雑な意識の問題を救済してくれる糸口になればいいのだがと考えたのであった。

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7月17日(金) 安倍総理 新競技場 白紙決断! 台風一過の 空広がるか?

 安倍首相は、これまで安倍政権に対する大きな批判の一つになってきた、2020年東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場建設計画について、「現在の計画を白紙に戻し、ゼロベースで見直すと決断した」と正式表明。これにより、ゼロから新しい計画を作り上げることとなり、新競技場の完成予定時期も、オリンピック開催直前の2020年春を目途にするとのことである。この計画変更に伴って、2019年9月開幕のラグビーワールドカップでの使用は断念、ということになった。

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 この日は、巨大台風として警戒が呼び掛けられていた台風11号が、四国や中国地方を横断して、駆け抜けた日でもあった。台風が通り過ぎると、空が一気に晴れ上がり、少し前までの豪雨が嘘だったかのような天気になることが多い。
 さて、この新国立競技場建設問題については、安倍総理の計画白紙撤回の決断によって、とりあえず台風が通り過ぎた印象である。しかし、これで雲一つない青空になるのかといえば、そうではなさそうだ。新国立競技場建設に対する国民の関心が高まったことによって、これから作られる新計画についても厳しい世論の批判にさらされることになるだろう。また、これまでに投じたお金が相当の額になるそうだが、それが回収できるかどうかということにも、厳しい批判がありそうである。安倍政権にとっては、台風一過というより、もう次の台風を警戒している状況であろう。

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7月16日(木) ギリシャでは 改革法案 可決せり 国内外に 不満はあるが

 安全保障関連法案が、衆議院本会議で可決され、衆議院を通過したこの日、ギリシャの議会では、欧州連合から金融支援の条件として制定を求められていた財政改革法案を、229票対64票の賛成多数で可決。ギリシャの財政破綻は、ひとまず回避される見通しとなった。
 ただ、この採決において、チプラス首相が率いる急進左派連合の議員149人のうち、39人が造反。一方、76議席を持つ最大野党の新民主主義党などが賛成に回るということになり、政権内部に大きなねじれが生まれた。 チプラス首相は、これで当面する財政危機問題をなんとか一山乗り越えた印象であるが、これで一件落着というにはほど遠い。チプラス首相が先の総選挙における公約をひっくり返して、国民の負担を求める方針に転換したことに対する国民からの批判が強まっているし、欧州連合にしても、首相の言動に対する不信感がますます強まっている様子であり、今後、ギリシャ政治は、一波乱も二波乱もありそうである。

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 チプラス首相は、知恵でこの国家の難局を乗り越える「知プラス」政策を国民に語りかけてきたようであるが、実際には、国民が血を流す「血プラス」政策をとらざるを得なかったようである。しかし、常識的には国家破綻しかありえないような惨状において、血路を切り開こうとするのであるから、多少の血が流れるのは致し方ないことなのであろう。私は、個人的には、チプラス首相のリーダーシップに、高い評価を与えたい気持ちになっている。

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7月15日(水) 安保法案 特委で可決! 安っぽい 演劇舞台を 見ている気分

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 今通常国会で、最大の政治課題とされる「安全保障関連法案」の衆議院における審議が約116時間に達し、もう審議は尽くされたと、平和安全法制特別委員会で、関連2法案の採決が行われ、いずれも可決された。
 この採決の場面では、野党議員たちが、浜田靖一委員長席に押し寄せて、何種類かのプラカードを掲げて、抗議の意を示した。その様子が、テレビニュース画面で大きく映し出されていた。
 しかし、率直なところ、その反対の様子に、熱気は全く感じられず、ただ単にテレビ画面に向かって、反対のパフォーマンスをしているだけという印象であった。いってみれば、あまりにも安っぽい演劇舞台を目の前にしている気分であった。白々しいというか、そらぞらしいというか、見ている側の方までも恥ずかしくなるくらいの、薄っぺらな反対アピールであったと思う。
 昔から、野党議員は、最後は体を張って反対をアピールするというのが常であった。昔はもっと本気で反対していた印象があるのである。もっとも、この頃は、暴力沙汰にまで至れば、逆に批判が野党に寄せられることから、自制する心が働いて、取り組みが中途半端になってしまうということであろうか。
 明日、この法案は、本会議で採決が行われ、衆議院を通過する予定である。

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7月14日(火) 靖国の 参拝終えた 参道で バッタリ会ったは 加戸守行さん

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 東京での最後の日。この日はまず午前10時に、河村建夫・元文部科学大臣と面会。私が、文部科学副大臣を務めた時の大臣であった。しかしこの日の話は、日韓交流についてであった。実は、河村先生は、日韓交流にとても熱心で、今、日韓議員連盟で幹事長を務めておられる。そこで、この夏の私たちの韓国訪問に先立って、その内容のご説明にお邪魔したのであった。
 それから少し議員会館の中を歩き、そこからさらに、私が文章を寄稿している全国離島振興協議会や全日本教職員連盟の事務所も訪れ、少しばかりの意見交換を行った。
 そしてそれから次に向かったのが、靖国神社。靖国神社本殿に参拝し、展示施設「遊就館」の展示を見て回った後、そろそろ地元に戻る時間になったので、参道を歩いていると、バッタリ出会ったのが、加戸守行・前愛媛県知事。私の方が気づいて、声をかけると、加戸さんも驚いて、「こんなとこでお会いするとは…」と絶句。そして、「昔からよく、靖国で会おう、というのが、別れの挨拶であったが…」とも話された?? 聞いてみると、加戸さんは、靖国神社に関係する会の会員になっていて、時間を見つけてはよく訪れているのだということであった。
 考えてみれば、ほんの少しでも時間がずれていたら、また二人が歩いている道筋が少しでもずれていたら、こんな出会い方はしなかったはずである。とすれば、これも何かのご縁。これは一体…と考えたのであった。

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7月13日(月) 一日に 3つの講演 何とか終えて 疲労困憊 暑かったしね…

 この日の正午から、松浪健太代議士の政経セミナーで講演。そのテーマは、「混迷の時代の生き方・考え方~本物の人生を考える」というものであった。通常政経セミナーといえば、その時々の政策や政治状況を巡る話、または経済や国際社会の動向などがテーマに取り上げられることが多い。だから少し参加者にとって違和感があるテーマ設定であったかもしれないが、私は、多くの人々が本音として、このような話を聴きたいと願っているだろうと考え、こんなテーマを設定したのであった。
 講演時間は、約1時間10分。参加者は約100名であったが、とても熱心に話を聴いていただいたと思う。なお、松浪代議士のお考えで、同僚の国会議員も何名かこの場に招いておられた。今回の講演が、永田町に新しい動きを生み出すきっかけにでもなればと思ったのであった。
 それからその後、下村博文・文部科学大臣との面会。先日の方谷セミナーなどについて意見交換。そこから向かったのが永田町の議員会館。この会議室で、午後4時から「永田町アカデミア」。中国古典の『大学』を私の解釈で講じさせていただいた。さらに、午後7時からは、「霞が関アカデミア」。中央官僚たちとの勉強会である。ここでは、丸山真男の本『日本の思想』を使って、日本人の考え方について論じ合った。
 それらをすべて終えて、ホテルに着いたのが、夜の11時前。この日暑かったせいもあって、クタクタ。ホテルのベッドに、そのまま倒れ込んだのであった。

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7月12日(日) 上京し 秋葉原や 大久保を 歩いて夜は ロボットレストラン

 3か月ぶりの上京。今回の主目的は、維新の党の松浪健太代議士が、自らの政経セミナーを開くにあたって、私に講師依頼をしてきたのに対して、お応えすることであった。それが翌13日の正午からであり、この機会に事前に上京し、久しぶりに、東京の街中を歩いてみたり、東京で修学中の娘に会ったりして話などもしてみたいと考えたのであった。

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 東京駅到着が、正午ごろ。そこで、まず秋葉原に行き、そこで昼食を取ると同時に、秋葉原の商店街を散策した。特に何か買いたいものがあるというわけではなかったが、この街を歩くと、今の時代の動きがよくわかる気がして、上京するたびに、時間が許せば歩いているものである。そしてそのままアメ横商店街も歩き、上野駅へ。そしてそこで山手線に乗り、次に行ったのが新大久保。ここは韓国系の店が多いことでよく知られている場所であり、7月末に再び韓国を訪れるので、この街の雰囲気にも触れておきたいと考えたのであった。ここでは、小泉八雲を記念する公園もあったので、そこにも立ち寄った。
 そして、夕刻になって、新宿で、娘と、この時ちょうど東京で研修中であった甥とも合流して、「ロボットレストラン」を訪れた。ここは、ロボットと人間がコラボして華麗なショーを見せてくれる場として、よく知られたところである。サイケデリックな色調の中で、わけのわからないショーが展開される。このカオスな雰囲気が魅力だと、インターネットでは紹介されていたが、私の頭の上には大きな疑問符…。私にとっても、カオスな一日であった。

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7月11日(土) スパコンの 中に生まれた “心臓”は 薬効試験に ほぼ満点とや

 この日、興味深いニュースがあった。それが何であったかというと、スーパーコンピューターの中に、心臓のモデルを作り上げ、それを使って、薬の作用や副作用を予測することに成功したというのである。東京大学の岡田純一特任講師らのチームが、米国の専門誌に発表したものなのだそうだ。
 報道によれば、この心臓のモデルというのは、実際の細胞の実験データを使って生み出された、2,000万個の仮想細胞によって構成される仮想心臓なのだそうである。そして、スパコンの中で、心電図の波形や血圧、血流など心臓の働きを完全に再現したのだそうである。その心臓モデルに対して、すでに副作用が明らかになっている12種類の薬を試してみたところ、その副作用を正確に予測することができたのだそうだ。

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 つまり、人体の複雑な働きをする臓器を、スパコンの中でほぼ完全に再生することができたということだ。そして、これまでは実験動物や人体を使って、その副作用などのチェックをしなければならなかったのが、スパコンの中だけで行えるということになるのならば、それは開発プロセスの大幅な効率化を生み出すことができるに違いない。
 もうすでに、人類は、スパコンを使って、複雑な形状の構造計算を行ったり、空力特性の良いボディーの設計を行ったりしている。今後、これまではとても不可能と考えられた様々な分野にも活用されていくことであろう。今後の展開を楽しみにしたいと思う。

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7月10日(金) TPP 最後の調整 場面には やっぱり浮上す “米”輸入枠

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 環太平洋経済連携協定(TPP)を巡って、日米両政府の事務レベルで行われてきた協議が、10日、終了した。これを受けてこれから先、参加12か国の首席交渉官会合が開催され、さらに7月末には閣僚会合が開催され、この段階で大筋の決着をみることになるかどうか、注目されるところである。
 このTPP交渉は、全体で21分野の交渉を行うこととされたが、もうすでに17分野については、ほぼ決着をみている。そして残されたのが、知的財産分野、投資分野、国有企業分野、例外規定に関する分野という状況のようだ。これらすべて、一筋縄ではいきそうにない。しかし何事においてもそうかもしれないが、一番困難なのが、やはり例外規定を巡る交渉であろう。
 日本の場合には、国際的競争力の弱い農業分野が、この例外規定によって保護を受け続けることを望んでいるので、最終的にどんな形の決着をつけるのか、注目したいと思う。特に、日本農業の基盤部分である米作り農家に対して、どんな妥協案を提示できるのかが注目点であろう。
 今のところ、「米輸入枠」の拡大が争点になっているようである。この「米」は、「コメ」であると同時に、「米国」でもある。当初予想されたとおり、最後に浮上してきたのが、この「米」というサブマリン案件であったということであろうか。

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7月9日(木) BRICS 首脳会議が 行われたが そこには大きな 中国の影

 ロシア中部にある都市、ウファで、 BRICS5か国、つまり、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの首脳会議が開かれた。そして、閉会にあたっては、この5か国が、政治と経済の両面で協力関係を強めることを謳った、77項目からなる「ウファ宣言」を採択した。この宣言の骨子を見ると、アメリカとEUという2つの先進エリアに対して、この5か国が結束して対抗していこうとする意識が垣間見えてくる。

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 しかし気がかりなのは、この5か国の力関係である。このBRICSの枠組みが認識され始めた21世紀初頭に比べて、このわずか10年余の間に、中国が、政治的にも経済的にも急成長を遂げ、他の国々を圧倒し始めているのである。
 例えば、経済面で評価するならば、西暦2000年に、中国はこれら5か国の44%を占めていたが、西暦2014年には、これがなんと65%にまで肥大しているのである。そして中国が主導する形の国際銀行もそのスタートを切った。また、政治面においても、中国は活発な外交を展開し、アメリカ主導の国際政治体制に大きな楔を打ち込もうとしている。
 これほどまでに中国が大きな力を持つと、中国は、BRICS内部での対等な協力関係という枠組みに収まりきらなくなってきているのではあるまいか。おそらくは、首脳同士がテレビカメラの前ではにこやかにふるまっていても、内部的には、すでに様々な軋轢が生まれているものと思う。

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7月8日(水) また一つ 台風の目が 生まれけり 中国上海 株式暴落

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 中国の株安が、世界中の株式市場に、深刻な影響を及ぼし始めている。
 8日の上海総合指数は、一時、8%もの急落を見せた。(最終的には、前日比5.9%安であったようだ。)そして、上海と深圳の全上場銘柄のおよそ半分にあたる1,300社超が、企業側の申し出によって売買停止となる異常事態となっているそうだ。それに連鎖する形で、日本でも、日経平均が3.1%の下落。その他の国々も、オーストラリアで1.9%の下落、インドで1.7%の下落などとなり、世界経済の先行きに、大きな暗い影を落とし始めた。
 今や中国経済は、世界第二位の規模を誇るが、その大きな影響力をまざまざと見せつけられた印象である。
 この中国における株式下落は、これまで中国政府が金融政策などを総動員して、株価上昇政策をとってきたつけが露呈した結果であると見られているようである。いわば、政府主導の株式バブルが破綻したということだ。そしてこの問題に対して、政府は、さらに様々な政策を打ち出して、何が何でも下落を止めようとしているようである。この取り組みは、おそらく短期的には効果を示すであろうが、長い目で見れば、最終的には破綻することになるだろう。
 今、太平洋上には3つの台風の目があるが、中国大陸にも、新たな巨大な破壊力を持つ台風の目が生まれた…そんな印象を胸に抱いたことであった。

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7月7日(火) 宇宙の目 ひまわり8号 運用の日に その眼下には 3つの目玉

 「七夕」の日。今年は残念ながら全国的に天気が悪く、天の川はほとんど見えなかったようである。
 この日のトピックは、「ひまわり8号」が本格運用を開始したことであった。ひまわり8号は、これまでの気象観測衛星に比べて、画質が格段に良く、また観測頻度も高くて、しかもカラー画像。地球上の気象観測と予報に、大きな進歩をもたらすだろうと予測されている人工衛星である。

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 このひまわり8号が早速送ってきた画像が、ニュースで紹介されていた。その画像には、日本南方の太平洋上に、3つの台風がくっきりと写されていて、しかもその台風の目やその周りの雲の動きがとてもスムーズであった。ひまわり8号のデビューを飾るために、これら台風が、この日にわざわざ特別出演をしたのではないかと思われるほどのグッドタイミングであった。
 ともあれ、以前にもこのコーナーで書いたことがあったが、モノの目がよく見えるようになることが、本質がよく見えることに結びつくかどうかは、別の問題と考えたほうがいいだろう。あくまで気象衛星の目的は、その観測を通して気象メカニズムを明らかにし、また自然災害を減ずることにあるのだから、人工衛星の目の進歩に合わせて、その面の研究と現実対応が一層大きく前進することを期待したいものである。

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7月6日(月) ギリシャでは 緊縮策に 大差でNO! EUアゴラの ソフィスト首相

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 世界が注目していたギリシャの国民投票が行われ、開票の結果、EUが支援の条件として示していた緊縮策に対して、賛成が38.7%、反対が61.3%と、反対が圧倒的多数となった。チプラス首相は、「投票結果は我々の交渉での発言力を強くした」と語り、また、「ギリシャは歴史的なページを開いた」とも語ったそうだ。
 一方のEU首脳たちは、この結果に当惑を隠せない様子で、今後の対応を巡っては、7月12日に開催される会合で協議することにしたそうである。
 今回のこの結果が、今後のEUの動きや将来のギリシャにどのような影響を及ぼすかはまだよくわからないが、とりあえずは、国民に厳しい政策を選択するしか方法がないと考えられていた、ギリギリまで追い詰められた状況に、少し活路を開いた印象である。チプラス首相が、今後どのように手を打つのか、興味深く見守りたいと思う。
 この一連の対応ぶりを見ていて、私が、チプラス首相に贈りたいと考えた称号は、「ソフィスト首相」というものであった。ソフィストといえば、古代ギリシャにおいて、優れた弁論術で若者たちに語りかけ、扇動した人たちのこと。その論理は、必ずしも本質に根ざしたものではなく、こじつけと受け取られるものも多かったそうである。ソクラテスは、そんなソフィストたちを批判し、「無知の知」の主張を生み出したとされる。ご参考までに。

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7月5日(日) 故郷にゃ 銅像よりも 橋がいい! 法に人生 穂積陳重

 今回の四国人間論ゼミで取り上げたのは、愛媛県宇和島市出身の法学者、穂積陳重(1855~1926)。
 穂積は、日本初の法学博士であり、特に民法の起草にあたり、中心的な役割を果たしたと言われる。また、ロシアの皇太子が滋賀県大津で現職警察官に襲われた事件、いわゆる「大津事件」において、同郷の大審院院長、児島惟謙が、日本の法律に基づいて厳正に裁こうとしたのを強く支援し、「三権分立」の精神を広めたことでもよく知られている。東京帝国大学法学部長や枢密院議長も務めている。

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 この穂積の死後、出身地の宇和島市において、その偉業をたたえる銅像建立の話がもちあがったそうである。そのときに、遺族たちは、穂積が生前から「老生は銅像にて仰がるるより、万人の渡らるる橋となりたし」と語っていたとして、それを固辞したそうである。それならばと、改築中であった橋を「穂積橋」としてはどうかと市が遺族に申し入れて、それならばと遺族も了解して、宇和島市内の辰野川に架かる橋の名称が、「穂積橋」と名付けられたのだそうである。その橋のたもとには、穂積の先に取り上げた言葉が石碑で建てられていて、小さな公園も設けられている。
 今回のゼミでは、穂積の話を取りまとめた『法窓夜話』という本を使ったが、氏の博識と情熱には深く心を打たれた。本当に立派な人物であったと思う。

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7月4日(土) 登山とは 下山も含めて ワンセット ならば見直せ 下りの時間!

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 フォレスト・トレンド勉強会。今回のテーマは、「五木寛之著『下山の思想』を考える」。
 この『下山の思想』という本は、今から3年半前に出版されたものであるが、大きな話題となり、ベストセラーに名を連ねた。その主張は明快で、世の中で一般に登山といえば、山頂を目指して登っていくことだけを論じがちであるが、山頂でしばらくの時間を過ごしたら、次には必ず下山しなければならない。その山に登る時間と山頂で過ごす時間、そして山を下る時間、これらがセットになって、「登山」と呼ぶべきではないかというのである。
 そして、その山を下るときには、登るときとは違った意味や趣があるとして、風景を眺めるも、道端の花を愛でるも、または登りのときのことを振り返ってみるのもよいではないか、と論じるのである。
 著者・五木寛之氏は、今の日本は、下山しているときなのだから、登りとは違う考え方や姿勢があっていいのではないかと示唆し、日本人全体に意識変革を求めているのである。なお、この話は、一人ひとりの人生でも同じであり、その人生の意味についても、考えを改めていくべきではないかと論じている。
 確かにそうである。今の日本を見ていると、山を登るときの意識や社会体制のままで対応しようとして、当惑している人が数多くいるように思う。
 環境の変化に伴う発想の転換…これが大事だ。

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7月3日(金) 方谷の 教育磁力が サミットの 大臣会合 引きつけにけり

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 来年5月に日本で開催される伊勢志摩サミットに合わせ、様々な大臣会合が開催されることになり、教育大臣会合については、岡山県倉敷市で開催すると発表された。
 この決定に関して、下村博文・文部科学大臣は、記者会見で、倉敷市が美観地区を始めとして、伝統的建造物群の保存活用に力を入れている点を挙げ、「教育文化を核としたまちで、会合を開くのにふさわしい」と説明したそうである。そしてさらに加えて、「山田方谷は高梁市が中心だが、岡山県や岡山市、倉敷市は方谷をきっかけに、教育に力を入れていきたいという思いを持っている」とも語ったのだそうだ。
 実は、この教育大臣会合の開催地問題については、少し前に岡山市で開催された「方谷フォーラム」で、下村大臣自身が言及していたものであり、その後の地元の熱心な働きかけによって、正式に決定したということであろう。今後は、せっかく山田方谷の名において誘致が決定したのであるのならば、それを存分に活かしていきたいものだと思う。
 山田方谷は、今年が生誕210年。亡くなってからも140年弱である。遠い過去の人であるが、その強力な教育磁石が、遥かな時を超えて、世界中の教育大臣を岡山県に引きつけるという図である。

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7月2日(木) 女子サッカー 準決勝での オウンゴールは 永田町での 政治に似たり

 女子サッカーのワールドカップカナダ大会は、いよいよ準決勝戦。この日は、日本とイングランドとの間で試合が行われ、2対1で、日本が勝利を収めた。しかし、シュート数を比べれば、日本が7に対してイングランドが15 、つまり、イングランドの方が積極的に攻撃を行っていた試合だと言えそうである。
 その決勝ゴールは、1対1で迎えた後半ロスタイムに生まれた。しかも、イングランド選手のオウンゴールであった。イングランドのゴールに迫ってくる日本選手に対して、イングランドの選手が、ボールを場外に蹴り出そうとしたのであろうか。それが、ゴールのクロスバーに当たって、ゴール内に入った。この大事な試合の最終場面で、こんなオウンゴールがあるのかと目を疑ったような結末であった。

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 目を移して日本の国会を見ると、安倍政権は、自分の陣営のオウンゴールに苦しんでいる。 6月25日午後に、自民党本部で開かれた「文化芸術懇話会」の席上で、講師の百田尚樹氏が、「沖縄の2つの新聞社はつぶさなあかん」と発言し、参加者国会議員からは、 「マスコミを懲らしめるには、広告収入がなくなるのが一番だ。経団連に働きかけを」といった発言がなされたのだそうだ。安全保障法制の審議が山場になっているときに、それに批判的なマスコミがこれに飛びついた。そして、こんな発言が出ること自体が安倍政権の体質問題であると反発を強めている。
 いやはやなんとも…。

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7月1日(水) 中国で 「国家安全」 法施行 何にでも効く? プラシーボかい?

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 中国で、社会統制を強化する「国家安全法」が、全人代常務委員会で可決成立し、即日施行された。この国家安全法は、「国家安全」を、「政権や主権、領土などの重大利益が危険や脅威にさらされない状態」と定義していて、これを守るために、インターネット等も含む幅広い分野で活動家の締めつけに利用される可能性をもつものだという。主権や国家統一の維持については、台湾や香港にも義務付けを行っているということで、言ってみれば、中共政権にとって不都合な問題に対して、どんなことに対しても権力行使が正当化される法律という印象である。
 ふと連想したのは、筑波山麓で昔から行われてきたという「ガマの油売り」。売り手の口上では、ガマが自分の姿を鏡に映して流れ出る油というのは、ありとあらゆる病気に効くということだ。手に持っている刃物にこの油を塗れば、その刃物も全く切れなくなってしまう、つまり、様々な病気の威力を押し止める力を持っているというのである。
 私は、このガマの油とやらを使ったことがないので、その効用いかほどかは知らないが、これはあるいは「偽薬効果」、つまり、プラシ-ボ効果というべきものなのかもしれない。それは、患者が効くと信ずるからこそ効くという効果である。 ならば中共政権は、誰に向かってその効用を語りかけているのであろうか。ひょっとすれば、それは国民よりも、中共政権の指導者層に向かって、精神安定剤としての効果を語りかけているということなのであろうか。

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