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8月31日(月) “野菜の日” テレビを見ると 消費者の 渋い顔、顔… 値段が高いと

 8月31日は、「8・31」の語呂合わせから、「野菜の日」とされている。昭和58年に制定された記念日なのだそうだ。ニュース番組でも、この記念日のことが紹介されていた。
 しかし、そのニュース画面に登場する消費者たちの顔は、渋い顔が多かった。なぜかといえば、このしばらく、野菜の価格が高騰しているからである。この夏は、台風が数多く来襲し、また日照不足のため、野菜の生育が良くないのだそうだ。だから、市場に供給される野菜の数が少なくなって、値上がりをしているのだということであった。

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 この機会に、「野菜」について少し調べてみた。そもそも「野菜」というものの定義は何か、私たちは、日常当たり前に使う言葉でありすぎて、そんなことを考えたことがなかったからである。調べてみると、やはり厳密な定義というのはないようであり、一般慣用的に、「副食物として利用する草本類の総称」ということになるのだそうだ。イチゴやスイカ、メロンなどは、野菜に含めたり、果物に含めたり、分類が曖昧であるとのことである。
 「健康日本21」運動では、望ましい野菜の摂取量は、成人の場合、1人1日あたり350g以上とされている。しかし実際には、その水準には至っていない点が問題だと指摘される。もっとも、野菜は副食物でもあり、家計が厳しくなり、しかも野菜の値段が高くなると、まず最初に削られる対象であるということかもしれない。

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8月30日(日) 日本の 文化を世界に 紹介せんと “茶の本”著わす 岡倉天心!

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 「四国マグマ・アカデミー」。今回取り上げたのは、岡倉天心が著した『茶の本』。
 この本は、明治時代、日本美術を世界に紹介する上で大きな仕事を行った岡倉天心が、西洋諸国の人たちが、日本のみならず東洋についてひどく無理解であることに強い危機意識を持ち、その文化を世界に紹介しようと執筆したものである。したがって、この本は英語で書かれ、アメリカで出版された。そして、世界各国の人たちに広く読まれ、東洋的思想を世界に広める上に大きな役割を果たしたと評価されている。そして今の私たちが読んでみても、日本精神の真髄について教えられることが数多くある。まだお読みになっておられない方には、一読をお勧めしたいと思う。
 岡倉天心は語るのである。西洋の人たちは、東洋を下に見て、よく野蛮国と呼ぶが、「実に不思議なことに、このように相隔たってきた東西の人間性が茶碗の中では出会ってきたのである」と。つまり、西洋社会に広がった茶を飲む習慣は、このアジア的儀礼を、知らず知らずのうちに西洋の人たちに伝えてきたのではなかったか、と論じているのである。そして、そうであるならば、この「茶」を通して、東西がより良く理解し合うことはできないか、そしてそれを通して、現代社会の利己主義と下劣さを東西ともに乗り越えていくことができないか、と語りかけるのである。

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8月29日(土) 寺子屋で 教科書だった 『実語教』 社会に流れを 生み出す書なり

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 教師人間論ゼミの日。今回のテーマは、「齋藤孝著『実語教』と人間教育」であった。
 『実語教』というのは、平安時代末期に取り纏められた庶民のための教訓を中心とした初等教科書である。鎌倉時代から使われ始め、特に、江戸時代には、寺子屋で習字本、また修身書として広く用いられたらしい。だから、日本における良識や常識を築く上に大きな役割を果たした本だったと言えるだろう。
 今回は、齋藤孝・明治大学教授の著書を資料に使った。この本の中で、齋藤教授は、実語教こそが、「日本人千年の教科書」であるとして、この本が、日本人の礎を育んだと主張する。そして、明治時代初期に、国民に向かって学ぶことの大切さを啓発した、福沢諭吉の『学問のすゝめ』も、この『実語教』の内容を書き直したようなものだと論じるのである。
 この本の中のあった例え話が興味深かった。それは、学校のプールに多くの子供たちが入って、ぐるぐると円を描くように歩くと、しばらくすると水流が起こり、それからは歩くのがとても楽になるというのである。つまり、多くの人たちが『実語教』を学ぶことによって、日本社会の中にこれと同じような精神の流れが生まれ、そして、それによって、日本人は、あまり苦労することなく、自らの心を育み、人生を生きることができたのではなかったかというのである。

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8月28日(金) “維新”とは “一新”の意かい 橋下さん もっぱら壊しの アジテーターだね

 前日、橋下徹・大阪市長は、市役所で記者会見し、「11月の大阪府知事、大阪市長のダブル選にしっかり取り組みたい」として、「維新の党」を松井一郎府知事とともに正式離党すると表明。その橋下徹氏が、今日は、自らが代表を務める地域政党「大阪維新の会」全体会合で、国政政党を結成すると表明。なんでも、大阪から、日本の国を動かす政治活動を展開したいということである。

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 私は正直なところ、橋下氏の発言を聞いていると、頭がこんがらがって仕方がない。確か、大阪都構想を巡る住民投票で敗北を喫した時は、「市長任期まではやるけれども、その後は政治家はやらない。政界から完全に引退する」と語っていたはずである。その言葉はどうなったのであろうか。また、前日の松野・維新の党代表の発言によれば、橋下氏との話し合いの中で、党は割らないということで合意をしていたはずである。わずか一日の間にその決断をひっくり返すほどの事態の変化があったとはとても思えない。一体どうなっているのであろうか。
 「維新」とは、「一新」の意味なのだろうか。それも、政治や世の中を「一新」するだけでなく、自らの発言や政治姿勢も常に「一新」するという意味か。他の政治家が豹変することは許さず、自分だけはコロコロと主張を変えても許される、と考えているとしたら、これは一体どういう考え方なのだろうか。とても私の頭では、理解できないことである。

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8月27日(木) 最強の 暴力団の 分裂騒ぎ その原因は お金とポスト?

 今日、全国最大の指定暴力団「山口組」に、分裂への動きが起きていると報じられた。山口組は、昨年末の時点で、構成員が1万300人、準構成員らを含めると2万3,400人であり、この数字は、全国の暴力団関係者のほぼ半分にあたる43.7%を占めるものらしい。
 そんな巨大な組織が分裂し、日本各地で、分裂に伴う抗争事件を引き起こせば、国民生活に大きな影響を及ぼしかねず、私としても関心を持たざるを得ない。

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 ところで、この分裂の原因が何かということである。報道によれば、現在の第6代目山口組組長は、名古屋市を中心とする「弘道会」出身とのことだが、ナンバー2となる「若頭」にも、同じ組の人間をつけるなど、これまでの慣例に反した運営への他の組からの不満があるのだそうだ。いわば「ポスト」を巡っての争いである。
 それから、「お金」を巡っての不満もあるそうだ。暴力団組織は、下部組織が上の組織にお金を貢ぐ「上納金」によって上部組織が運営されているのだが、最近、この上納金の金額が引き上げられたらしい。ただでさえ警察の取り締まりが厳しくなってお金が集まりにくい環境で、上部組織への支出が膨らむのだから、不満が出るのは当然であろう。
 こんな話を聞きながら、この事情は、なんとなく永田町もよく似たものだな、などと思ったのであった。

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8月26日(水) 韓国は 哀しからずや 米中の 狭間にありて 揺れ動くなり

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 韓国の大統領府は、朴槿恵大統領が9月初旬に中国で開催される「抗日戦勝70周年記念式典」に出席する際に、中国からの要請に応じて、軍事パレードも参観すると発表。
 この問題は、かねてから、中国の軍事大国化について懸念を深めている米国から、参加を見合わせるように強い要請があったものであり、朴大統領自身も、最後まで判断が揺れ動いた様子である。しかし、最終的には、中国は韓国にとって最大の貿易相手国であり、その経済関係を前進させるためにも、また、軍事的圧力を強める北朝鮮に対する対応のためにも、中国の要請を受け入れた方が得策と判断したのであろう。朴槿恵大統領は、もうすぐアメリカ訪問も予定しているが、アメリカ政府が、ここでいかなる対応をするか、注目される点である。
 今回のことは、今の韓国が置かれている状況を象徴していると思う。韓国は、アメリカと中国という両大国の狭間で、その両側から常に強い圧力を受ける中で、そのバランスを取ることに腐心せざるを得ないのである。しかし、長期間にわたってバランスを取り続けるのは、至難の業。中立というと聞こえは良いが、巧みに振る舞えば振る舞うほど、どちら側からも信頼されないという結果となりかねない。
 そんな立場にある韓国に対して、日本としては、できる限り理解をして支援すべきだと思うが、それがなかなかうまくいかないというのも、隣国ならではの複雑さであろうか。

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8月25日(火) 台風が 夏と秋とを 間仕切りて 赤トンボ飛ぶ 日本列島

 非常に強い台風15号が、西九州に上陸し、九州・四国・中国地方を中心に、大きな被害を与えた。特に、今回は、石垣島で観測史上最大となる秒速70メートルを超える瞬間最大風速が記録され、各地で屋根が吹き飛ばされるなどの猛烈な風による被害が生まれているようである。
 災害に遭われた方々に、心からお見舞いを申し上げる次第である。

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 それにしても、よく、台風が過ぎ去った後には、晴天が広がると言われる。台風が、大気中のチリを吹き飛ばしたりする上に、通過後には高気圧が広がることが多く、澄み切った青空が広がるのである。
 加えて今回の台風15号は、暑さの盛りであるお盆を過ぎての台風であり、これで夏と秋とのあいだの間仕切りが行われ、今年の猛暑も、これでいよいよ幕を下ろすことになるだろう。
 そういえば、この23日の若葉書院での勉強会の時に、その敷地の空をすでに数多くのトンボが飛んでいた。
 いよいよ秋の訪れである。勉学の秋、読書の秋、実りの秋…。秋には、じっくりと腰を据えて事の成就に向けて取り組むという風情がある。この秋に、私たちは、いったいどのような実りを得ることができるだろうか、そんなことも考えながら、心静かに今取り組んでいることにじっくりと立ち向かっていきたいものだ、と考えたのであった。

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8月24日(月) 上海が 震源地なり 全世界 同時株安 先見通せず

 この日、日経平均株価は、前週末に比べて、895円安と、2年3か月ぶりの下げ幅になった。この4営業日での下落幅は、2,000円を超えた。その震源地は、上海株式市場。中国経済の先行きに不透明感が広がる中で、中国政府が人民元の切り下げに動いたことが、中国政府として取り得る景気対策が尽きて、やむなく最後の手段として元安誘導に動いたとの懸念が世界に広がった結果と評されている。
 そしてこれは、日本の株式市場だけではなくて、全世界を巻き込んだ大きな動きとなってきている。アメリカでも、ダウ工業株30種平均の下げ幅は、一時1,000ドルを超えたのだそうだ。中国における経済の低迷、そして隠された不良債権の大きさが、投資家たちの不安心理を呼び起こし、パニック的な状況を生み出したものと思われる。

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 しかし、私には、中国のしたたかさも、この事態の中に垣間見える気がしてならないのである。習近平・国家主席は、就任以来、「中華民族の偉大な復興!」をスローガンに掲げ、世界第2位となった経済力を背景に、大国中国を誇示し続けているが、今や「中国がくしゃみをすると、地球社会が肺炎になって、死に至ることもあり得る」と、中国が強国になったことをあえて敢えて示したとも思われるのである。
 それにしても、中国という国は不透明である。だからこそ、疑心暗鬼が広がり、世界を実態以上に大きく振り回してしまっているという点にも注目したいと思う。

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8月23日(日) 新年に 相変わりまして めでたいと 風雲を呼ぶ 広瀬宰平

 「四国人間論ゼミ」。「広瀬宰平『逆命利君』の人生」が、今回のテーマであった。
 広瀬宰平は、明治維新の時に、幕府が所有していた別子銅山が新政府によって接収されようとしたときに、「銅山経営を経験のない者にまかせると、利益を出せず、国家の大損失となる。だから、これから先も、今までどおり住友の手によって業を続けるべきである」と体を張って強く主張し、別子銅山を守ったことでよく知られている。そしてその後も、この別子銅山の近代化推進に辣腕をふるい、その銅山が生み出す財力をもって、日本の近代化に尽くした人物である。明治10年には、住友家初代総理事に就任している。
 この広瀬宰平の信条は、「逆命利君」であった。本当の忠義というものは、上司や主君の命令であっても、それが主家のため、国家のためにならないものであれば、あえてそれに逆らうことをなすべきである、という意味合いである。中国の古典『説苑』にある言葉だそうである。

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 この広瀬には、その信念を裏付ける面白い逸話が数多く残されている。例えば、新年に、住友家家長を囲んでの宴会が開催されていたそうであるが、そこでの広瀬の挨拶は、「相変わりましておめでとうございます」というものであったそうだ。万事に保守的で、改革に取り組まない幹部に対するあてつけの言葉であったとされている。嵐を呼ぶ男であったことが、この一事にも示されていて興味深い。

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8月22日(土) 露の首相 メドベージェフが 択捉へ 日本に遠慮は もう要らないか…?

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 ロシアのメドべージェフ首相が、択捉島を訪問。ロシア首脳が初めて北方領土を訪れたとして、大きな話題となった前回の国後島訪問から、3年1か月ぶりの北方領土訪問となるのだそうだ。今回は、択捉島で、政府主催の愛国集会を開催し、北方領土の開発をさらに加速する考えを表明した。
 特に今回の発言で気にかかったのは、北方領土への投資を巡って、「最初に来た者が優先される。日本の隣人もいいが、中国や韓国の友人でもいい」と語ったもの。このメドベージェフ首相の発言には、日本が北方領土問題に早期に決着をつけ、このエリアでの経済協力に参加しないならば、中国や韓国の協力で北方領土を開発するぞという、日本に対する脅迫的意味合いが含まれている気がしてならない。もともと、親日的な素地を持つプーチン大統領に比べ、メドベージェフ首相は日本に好感を持っていないとされてきたが、それが明白に示された発言とも言えるだろう。
 また、あるいは、クリミア半島問題で、国際的孤立を深め、さらに経済の低迷で、プーチン大統領の支持率が低下しているという指摘もある中で、メドベージェフ首相は、対日強硬路線をアピールすることによって、大統領への対抗姿勢を示し始めたと観測することもできるかもしれない。
 最近、ロシア政府の内部で、もう日本には遠慮する必要はないとの考え方が広がっているのが気懸かりだ。

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8月21日(金) 女子中生 事件容疑者 逮捕とや? 監視カメラが 証拠となって……

 今日は、夕刻4時から、全国各地の若手経営者たちが、「志の道」と「若葉書院」にやってきた。時間が限られていたので、「志の道」ミニコースをご案内し、「若葉書院」で、しばしの懇談を行った。
 そこから新居浜に戻って、夜は、「高津人間論ゼミ」。今回は、青森県で無農薬リンゴ栽培に取り組む木村秋則氏の人生ドラマを紹介した本『奇跡のリンゴ』についてお話をした。

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 その高津人間論ゼミが終了して、公民館の1階に降りた時、ニュースで報じられていたのが、先日来大きな話題となっていた中1生女子殺害事件の容疑者逮捕であった。なんでも、各地に設置されていた監視カメラの映像を結び合わせて、容疑者を特定して逮捕に至ったということであった。それを聞きながら、いつのまに、こんなに様々な場所に監視カメラが設置されていたのかと驚いたのであった。
 この容疑者は、指紋が発見されないことから、手袋をつけて犯行に及んだのだろうという報道もあったが、おそらくは、相当に注意深く事を進めていたに違いない。完全犯罪を狙っていたと思われる。それが、監視カメラに証拠が残されていて、こんな早期の逮捕に至ったということである。「天知る、地知る、人知る、我知る」という言葉があるが、今後は、それに「監視カメラ知る」という言葉を加えなきゃならない時代だなと思ったのであった。

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8月20日(木) 広島の 土砂災害から 丸一年! “変至らざるなし” 先人の声

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 75人もの死者を出した広島市での大規模土砂災害から、今日で丸1年。テレビを見ていると、様々な追悼行事が行われ、犠牲となった人たちに対する追悼の言葉が語られていた。そして、これほどの大災害があると、後の復興もなかなか大変である。地域としても、個人の生活にしても、これから先の見えない苦しみを語る人の姿が数多くテレビに登場していた。
 災害といえば、いつも私が思い出すのは、「変至らざるなく、応当たらざるなし」という言葉である。ずいぶん昔に、新井正明先生に教えられた言葉である。
 私たちは、日々が平穏に過ぎていると、つい油断して、この落ち着いた状況がいつまでも続いていくと考えがちであるが、「変化」というものは、いつどこでどんな形で起こるかわかったものではない。だから、この世の中に起こり得ないものなどはないのだ、と考えるべきだというのが前半の意味であろう。そして、たとえいかなる事態が起きたとしても、それに対して、常に的確に対応ができるように平素から準備しておかなくてはならないのだ、というのが後半の意味だと思う。
 これは災害だけに限ったことではない。私たちの人生や社会において、こんな気構えで日々を油断なく生きていかねばならないと教えられている気がするのである。

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8月19日(水) “こうのとり” 五度目の宇宙に 飛翔せり 今度はどんな “赤子”運ぶや?

 午後8時50分、「こうのとり」5号機を載せた大型ロケット「H2B」が、種子島宇宙センターから打ち上げられ、無事に予定軌道に投入され、打ち上げは成功した。
 これにより、「H2型ロケット」は、33回の打ち上げ中32回の成功となり、打ち上げ成功率は約97%、世界で最も信頼性の高いロケットとなった。昔、私が宇宙開発問題に力を入れて取り組んでいた頃に、様々な失敗が相次いだことがあったが、そのころとは、隔世の感である。

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 この「こうのとり」は、国際宇宙ステーションに必要物資を送り届ける無人補給機である。全長10メートル、直径4.4mの円筒形で、おおよそ大型バスと同じ大きさ。最大6トンの物資を輸送できる。このしばらく、アメリカやロシアのロケットで打ち上げ失敗が相次ぎ、今の段階で、国際宇宙ステーションに物資を送り届けられるのは、「こうのとり」だけとなっていた。そこで、国際的にも今回の打ち上げが注目を集めたわけであるが、それに見事に成功したことにより、宇宙開発分野における日本の存在感は、大いに高まっていると思われる。
 この「こうのとり」の技術を活用すれば、私は十分に「有人宇宙船」を宇宙に送り出すこともできるだろうと思う。これから将来に向かって、「こうのとり」は、どんな赤ん坊を宇宙に送り出すことになるのだろうか、と夢見心地で思った。

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8月18日(火) ちょっと前に 戻ったばかりの 我が娘 あっという間に バス走り去る

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 この日の昼過ぎ、娘が東京に戻る。
 お盆に休みをとったからと、新居浜に戻ってきたのが、8月14日の朝。だから、新居浜滞在はわずか4日余り。しかも、その間も、研究室の仕事を家に持ち帰っていて、その滞在中のほとんどの時間、部屋でコンピューターに向かってキーボードを叩いていたようである。さらに、昔の友達と約束したからと、食事に出かけたりもしていた。だから、親と一緒に過ごした時間となると、ほんの僅かのこと。
 まぁ、娘も、もう25歳になっているわけだから、いつまでも子供相手という気分で付き合うわけにはいかない、と頭では分かっているが、親としては一抹の寂しさを禁じ得ないところである。
 お盆シーズンを終えての帰省であるから、東京直行のバス座席の予約がかなわず、一度ここから大阪まで行き、そこで東京行きのバスに乗り換えて戻るのだ、とのこと。その大阪行きのバスが、娘を乗せたかと思うと、新居浜駅のバス停から、あっという間に走り去っていった。
 その後には、夏の暑い日差しと、地方都市の駅前の何事もなかったかのような静かな情景…。娘と過ごした時間など、幻の中でのことではなかったかと思ってしまう。
 これで私たちも、再び夫婦の生活に戻る。まぁ何ということもない一夏の出来事であった。

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8月17日(月) ほほえみが 凍てつくような テロ事件 何が原因? シニカルスマイル

 タイの首都バンコクで、爆弾テロ事件が発生。死者20名、怪我人125名と、甚大な被害が報告されている。
 爆発が起きた場所は、バンコクで一番の繁華街であると言われるチットロム駅周辺。ここには、ヒンズー教の「ブラフマー」と呼ばれる天地創造神が祀られる「エラワン廟」がある。そこを訪れる外国人観光客を狙ったテロではないかと言われているようだ。
 タイといえば、古くから「微笑みの国」と呼ばれてきた。いつも笑顔を絶やさない温厚な気質の人が多い国という表現である。私はずいぶん以前に一度、タイを訪れたことがあったが、確かに、笑顔を返してくれる人たちが多くいたことが印象に残っている。

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 そんな国でなぜ、このようなテロが起きたのか。それにはいくつかの理由がありそうである。その第一は、やはり「タクシン派」と「反タクシン派」の長期にわたる対立抗争であろう。穏やかに生活していた国民の間に、政治家の思惑によって、激しい対立を生み出したのであるから、その罪は重いと言わざるを得ない、。そのほかに、中国に送還されたウイグル族亡命者たちの反発説や、タイ南部の分離独立運動を進めるイスラム組織説などもある。
 現状ではまだその犯行組織が明確ではないが、微笑みならぬ「シニカルスマイル」をたたえた犯行者たちの姿が頭に浮かぶ。それにしても、心を荒ませる人々が現れたことは残念である。

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8月16日(日) あかがねの 文化ホールで ミュージカル 今の流行りは 見せる舞台か?

 帰省している私の娘が昔参加していた劇団の公演が行われるというので、私たち夫婦も一緒に観に行った。
 公演会場は、少し前にオープンしたばかりの「あかがねミュージアム」。博物館や美術館の機能も備えた多目的文化施設である。実は、この機会に、この施設の様子も、見ておきたいという気持ちがあった。今回の劇団公演には、「あかがねミュージアムオープニングイベント」と書かれていた。

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 ミュージカルのタイトルは、「にいのものがたり」であり、この新居浜地域で伝えられている民話『小女郎狸』に題材を得たものであった。その民話を現代に焼き直した、練度の高いミュージカルであった。おそらく劇団活動を継続させるのは、大変なことだろうと思う。数多くの困難を乗り越えながら歩んできた長い年月が、このような舞台を生み出したものだと思い、心から敬意を表するものである。
 ただ観劇後に残った印象、それは、このミュージカルが、ストーリーよりも、視覚や聴覚にストレートに訴えかける舞台であったということであった。そしてこれが、おそらく最近の演劇などの主流になっているのであろう。観客に何かを考えさせるのではなく、ただ感覚に強く訴えかけて、観客を引き込んでいくというのは、観ている方にとっても、ある意味では楽。しかし…見終えた後で、少し物足りない思いが残った。これが今の時代性なのだと分かっていても…。

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8月15日(土) 敗戦の 日から数えて 70年 あの日もとっても 暑い日だった、と…

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 今年も8月15日、「終戦の日」がやってきた。ちょうど今、国会では、安保関連法案の審議が行われている最中である。また、昨日には、終戦70年の首相談話が発表されたところでもあり、「戦争」ということに国民の強い関心が集まった中でのこの「終戦の日」であった。
 私は、「戦争」というものは、通常の外交などでは解決できない深刻な事態に対して、国家が最終的にその決着をつけるためにやむなく行う行為であると考えている。だから、「戦争」そのものを、論理的に説明しようとすること自身が、論理矛盾とも言えるかもしれない。また、「戦争」の後始末も、それはどうしようもない問題に決着をつけるための「人が血を流すゲーム」であったわけであり、勝ちは勝ちであり、負けは負けであるとしか言いようがないもののような気がしてならない。だから負けた方は、あまり自己弁護をしすぎずに、「負けっぷりを良くする」という考え方も必要なのではないだろうか。
 ただ、こんなことを言ってみても、おそらく少しも問題解決には結びつかないだろう。あれやこれやと様々な理屈が世の中に溢れているからである。
 しかし、今日も暑かった。昭和20年の8月15日も暑かったそうである。暑いというのは、暑いから暑いのであって、理屈ではない。私の心の中も、今日はとても暑い一日…。

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8月14日(金) 安倍総理 「70年の 談話」発表 譬えりゃ土佐の 皿鉢料理か?

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 安倍総理は、臨時閣議で「戦後70年の首相談話」を決定し、その後、首相官邸で記者会見して、談話を読み上げた。この談話は、約3,400文字に及び、村山総理談話の約1,300文字、小泉総理談話の約1,100文字に比べ大幅に長いものになった。英語訳を同時に発表し、中国語・韓国語でも公表する予定とのことである。
 この談話の中で、注目されていたのが、過去の談話でキーワードとされてきた「植民地支配」「侵略」「痛切な反省」「心からのおわびの気持ち」という言葉。今回の首相談話では、これら全てを盛り込み、これまでの談話を継承する姿勢を示すと同時に、今後のこととして、「次の世代に謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」と語り、また、「積極平和主義で世界に貢献したい」と語った。
 今回の首相談話は、中・韓を中心にした国際的圧力の他に、今現在、国会において安全保障法制の議論が行われている最中のことであり、それにさらに自民党総裁選挙を前にした時期でもあったことから、様々な政治的思惑に翻弄されてきたという印象である。そしてその結果として、様々なことが織り込まれた談話となった。
 例えれば、これは、土佐の名物、皿鉢料理のようなものである。大皿に、様々に美味しい料理を盛り付けた郷土料理である。中国や韓国が欲しがっていた言葉もちゃんと盛り付けていますから、どうぞ美味しくお召し上がりくださいとは、安倍総理。

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8月13日(木) 天津の 工業地帯で 大爆発! 現代中国 その象徴かも?

 昨晩、中国・天津市の中心部から東に50キロ離れた「浜海新区」と呼ばれる工業・物流団地で大爆発が発生。危険物を保管していた倉庫で、大きな爆発が2回起きたという。ここで起きた火災に対して、消防隊が消火活動に当たっているときに、この爆発が起きたらしい。広範囲にわたって大きな被害が生まれている模様。
 その原因は明らかではないが、この工場に関する正確な情報が知らされていないだけに、この爆発とともに何らかの毒物が周辺に広く拡散したのではないかと、地域住民の中には大きな不安が広がっているという。中国ならではの不安である。

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 中国という国は、表向きは綺麗に整えられていても、その内実はよくわからないことが多い。いやむしろ、表面が美しく飾られているだけに、その奥に潜んでいる問題の深刻さを思わざるを得ない。
 今の習近平指導部は、「中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現する」という目標を国家主席就任にあたって打ち出し、国際社会においても華々しい動きを行っているが、国内には、「著しい格差問題」「チベット問題」「新疆ウイグル問題」「バブル経済問題」「指導者腐敗問題」「軍備拡張問題」など、様々な深刻な課題を抱えている。これらは、いったん火がつけば、収拾がつかなくなる恐れをはらんでいる。これら問題で、いつどのような大爆発を起こすか分からない、それが今の中国の姿だと思われてならない。

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8月12日(水) 御巣鷹に 散華の日から 30年! 我が人生にも フラッシュバック!

 520人が犠牲になった日航ジャンボ機墜落事故から、今日で丸30年。群馬県上野村の墜落現場に造られた追悼施設「慰霊の園」には、遺族や日航関係者らが参列して追悼慰霊祭が開催された。
 この事故に関しては、今も私の記憶に強く刻み込まれている。事故の日の夜のテレビで、このジャンボ機が行方不明になっていることが伝えられ、その事故機体が発見されたのは、翌日のことであったと思う。テレビ映像には、山肌に広く飛散した残骸が映されていた。その残骸の中から、何名かの生存者が、ヘリコプターで救出されるシーンも放映された。この事故の原因を調査する中で、機体が起こした尻もち事故後の圧力隔壁の修理が適切なものでなかったということも報じられた。

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 あの日からもう30年も経ったのか…というのが、今の正直な気持ちである。
 その当時私は30歳、愛媛県議会議員に初当選して、まだ3年目という頃であった。政治の世界で色々な現実問題に出会い、その解決のために駆け巡っていた時期である。この事故の頃に私が何をしていたかということは、もう記憶が曖昧になってしまったが、なぜか甘酸っぱい想いだけがよみがえってくる。
 人は、何らかの記憶とともに、それにまとわりつく自分の人生をフラッシュバックさせるようだ。記憶そのものは曖昧になってきているが、感覚だけは忘れないで残っている。

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8月11日(火) 2年ぶりだね 国内原発 再稼働 国民の核 分裂させつつ

 鹿児島県にある川内原発1号機が、今日、再稼働。これは、福島第一原発事故後の新しい規制基準に適合した原発として、全国で初めての再稼働ということになる。また、日本全国の原発がストップして以降、長く「原発ゼロ」状態が続いていたが、約1年11か月ぶりにようやく動き始める原発ということにもなる。それだけに、多くの人たちが注目している今回の再稼働である。

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 原子力発電というのは、燃料となっているウラン235の原子核に中性子が衝突してウラン236になると不安定化し、それがクリプトン92とバリウム141などに核分裂を起こすわけだが、そのときに、莫大なエネルギーが発生することによって行われる。今回の川内原発再稼働をこの核分裂のきっかけを与える中性子だと考えると、「原発ゼロの日本(ウラン235)」が、「原発を基幹エネルギーと位置づける日本(ウラン236)」に変化し、それは不安定であるから核分裂を引き起こし、国論を「原発推進派」と「原発反対派」に大きく分裂させるという結果を生み出すと、こじつけることができるだろう。そしてその時には、エネルギーならぬ「政治不信」が副産物として生み出されるということである。
 日本という国にとって、その核となるべきは、「国民意識」であると思う。その核となるべきものが、大きく分裂し、そのギャップが、時と共に広がっている姿に危惧を抱いているのは私だけではないだろうと思う。

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8月10日(月) 理でゆかず 力でゆかず 膠着の 辺野古移設に 冷却の夏

 政府は、沖縄県で進めてきた、名護市辺野古沿岸部の埋め立て関連工事を全面的に中断。この9月9日までの1か月間をかけて、沖縄県との集中協議を行うということである。早速、11日には、菅官房長官が沖縄に入り、翁長知事と会合を持つ予定である。

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 このしばらくの国会における安保関連法案の審議が、辺野古への米軍基地移設問題の炎に油を注ぎ、反対運動が大きく燃え上がったようである。政府は、当初は、米軍普天間基地の危険性を強くアピールしさえすれば、基地移設の話が進められる環境が生まれるだろうと見ていたようであるが、逆に、沖縄の米軍基地偏在問題や日本の安全保障問題そのものに論点が移ってしまい、その理解の輪を広げることができなかった。かと言って、力ずくで工事を進め、基地移転を実現した後に沖縄県民の理解を得ようとしても、国会における安全保障法制の議論が何処へ向かっていくことになるか、見当がつかない事態が生まれかねなかった。そこで、「理でもゆかず、力でもゆかない」膠着状態になってしまい、一度冷却期間を置こうということになったのであろう。
 しかし問題は、翁長知事。私が見るところ、知事はいつもクールに議論を進めている。だから、この知事自身をクールダウンすることは至難のわざ。ならば、議論はあまり前進しないように思えてならないのだが…。

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8月9日(日) 人口が 急減をして 地方が消滅? 大切なのは 国土の思想!

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 「フォレスト・トレンド勉強会」の日。今回テーマに取り上げたのは、「人口減少時代の地方創生」。
 今回用いた本は、「地方創成会議」の座長を務めている増田寛也氏が執筆した『地方消滅~東京一極集中が招く人口急減』という第8回新書大賞を受賞した話題本と、それに対する批判本、山下祐介著『地方消滅の罠~「増田レポート」と人口減少社会の正体』という本であった。この2冊の本を読み比べながら、これからの日本のグランドビジョンをいかに考えていくべきかを論じ合ったのである。
 この2冊の本について、ごく簡単にご紹介すれば、増田氏の本は、「このままでは、全国の896の市町村が消滅しかねない」という衝撃的なデータをもとに問題提起し、今後の地方に対して強力な政策展開を求めている。それに対し、山下氏の本は、この議論の基本的な思想の問題を取り上げ、国土政策のあり方に疑問を呈している。この両者を読んでみての率直な印象は、両者ともに、問題状況を論じてはいるが、それに対する明快な指針を示すには至っていないということである。日本における地方振興の問題については、かねてから様々な視点から論じられ続けているが、まだまだ議論が手探り状態にあることを痛感した。
 そこで、まずは足場であるべき国土政策の基本思想をきちんと打ち立てる必要性を感じた勉強会であった。

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8月8日(土) 熱暑日の 四国新宮 道歩き 強き人生 語り合いたり

 私が生活する新居浜市船木の人たちが、「志の道」にやってきた。船木の公民館長や連合自治会長、中学校校長などである。私が以前から、この「志の道」や「若葉書院」のことをお話ししていたので、さてどんなところなのだろうと様子を見に来てくださったのである。

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 そのスタートが午前9時。日本列島全体で連日のように猛暑が報じられている中で、少しでも早い時刻から歩き始めようという思いで決めた時刻であった。しかしそれでも、日差しが強く、山里とはいえ、どんどん気温が上昇。結局、「志の道」の全コースを歩くのをあきらめ、第4碑までのミニコースでご案内申し上げた。そして残りの石碑については、日陰部分で簡単なご説明を行った。
 その後、「若葉書院」もご紹介しておこうと、自動車で移動したのだが、その途中で西島雄一郎さんの仕事場を覗いてみたところ、標高1,000メートル近いところにある自慢の「アジサイ園」を是非ご案内したいとのこと。それならばと、参加者全員でその「アジサイ園」を訪れる。広大な敷地に、数多くのアジサイの花が咲いていた。
 そしてその後に「若葉書院」のご案内。ここでは簡単に、活動ぶりをご報告。
 暑さ厳しい中であっただけに、かえって「力強く生きた人々」の話が、より肌に深く感じられたかもと、自己満足。

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8月7日(金) 共和党で 本格化せり 予備選挙 注目候補は 放言トランプ

 来年11月に行われるアメリカ大統領選挙まで1年3か月となり、選挙マシーンが本格的に動き始めたようである。
 この日、オハイオ州クリーブランドで、共和党全国委員会公認の第一回候補者討論会が開催された。共和党内では、今現在17名が立候補を表明しているということであるが、そのうち直近5回の世論調査結果の平均支持率で上位10人になった候補者たちの間で、討論が行われたということである。
 このような形で候補者を絞り込むことも大変であろうが、話を聴く側も、10人もの人がそれぞれに勝手な発言をすれば、誰が何を語ったかを整理して理解することは至難の業であろうと思う。結局は、耳目を驚かせるような極端な発言だけが耳に残っていくということになるのではないだろうか。

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 実際に、この段階でトップの支持率を得たのは、実業家のドナルド・トランプ氏。メキシコからの移民を「レイプ犯」だと決めつけるような極端な発言が強く印象に刻印された結果であろうか。この日の討論でも、「メキシコからの不法移民の流入を防ぐために、国境に巨大な壁を築く」といった奔放な発言を行ったようである。
 おそらくは、大統領選まではまだ1年余りの長期戦であり、極端な主張だけで乗り切れるとは思われないが、その共和党の予備選挙の様子をじっと眺めているのが、民主党の最有力候補ヒラリー・クリントン氏。その心境やいかに、というのが気に掛かってき始めた…。

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8月6日(木) 「70年 談話」を巡る 報告書 昭和以降の 「侵略」明記す

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 安倍総理が、この8月15日の終戦記念日を前に発表することとしている「戦後70年談話」を巡って、その議論を行ってきた総理の私的諮問機関「21世紀構想懇談会」が、報告書を総理に手渡した。
 それによれば、昭和6年の満州事変以後の日本の行為について、「大陸への侵略を拡大」「無謀な戦争でアジアを中心とする諸国に多くの被害を与えた」などと指摘し、過去の過ちを認定すると同時に、戦後日本は「先の大戦への痛切な反省に基づき、生まれ変わった」と強調している。そして今後は、①近現代史教育の強化、②世界の研究者による歴史共同研究の推進、③アジア歴史資料センターの充実、④戦没者の問題への取り組みなどを行うと同時に、国際社会において国際秩序を支える諸活動を重視し、世界の平和と発展に貢献する開かれた国になるべきことをうたっている。
 全体的に言えば、これまでの安倍総理の発言に沿った形での報告書になっている印象であるが、当の安倍総理の心中を察すれば、祖父である岸信介元総理の思想をその政治の礎としてきただけに、穏やかならぬものもあるように思う。「忠ならんと欲すれば、孝ならず」という心境かもしれない。しかし、政治とは現実問題を適切に処理する仕事でもあり、総理は、私情を捨てて割り切って進んでいくだろう、と思う。

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8月5日(水) 再建の 話題が2つ 「スカイマーク」と 「近現代の 歴史教育」

 今日は、「再建」を巡って、二つの話題が報じられた。
 その一つは、航空会社「スカイマーク」の再生計画案が、ANAホールディングズ支援案で可決されたことであった。実はこれは、薄氷を踏むような形での決着であった。この日に開催された債権者集会において、再生計画案が承認されるには、「議決権総額の2分の1以上」と「投票した債権者の頭数の過半数」の賛成を必要としていたのに対して、アメリカのデルタ航空と組んで再生計画案を提出していた航空機リース会社「イントレピッド・アビエーション(議決権の38%を保有)」側の方が有利とも見られていたからであった。詳しいことはよく分からないが、ANA側は、大口債権者であるエアバスやロールス・ロイス等を味方につけるため、様々な譲歩を行い、議決権総額の60.25%、そして債権者数ベースの約78%を獲得したものとみられている。

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 もう一つは、高校における歴史教育の「再建」である。この日、中央教育審議会の特別部会が次期学習指導要領の骨格案を示したが、歴史教育において、これまでは世界史が必修で、日本史は選択となっていたのを、両者を統合して近現代史を中心に学ぶ「歴史総合」を必修科目として新設する方針を示した。日本の青年たちが、あまりにも近現代の日本歴史を知らないことへの対策と考えられる。これはぜひ必要なことだと私も思う。
 「再建」は、「創生」よりも難しいとよく言われる。これらの取り組みの成功を心から祈りたい。

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8月4日(火) 頂上極め 下山の道中 立ち寄るは 全州、天安 水原のシンボル

 今回の旅の最終日。私は、朝、一人で、朝鮮時代の街並みが残されている「全州韓屋村」を散策。古い町並みがただ残されているというだけでなく、そこに今も多くの人たちが住んでいて、現代的な役割も果たせるように工夫されていることが、とても興味深かった。そしてその散策の中で、日清戦争のきっかけともなった「東学党の乱」の記念館がここにあることを発見した。聞いてみれば、この全州市の郊外が、その発火点であったそうである。

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 今日は、日本への帰国日。そして、昨日の知事との懇談会が、今回の旅の頂点であったわけだから、登山で言うならば、下山の一日と言うこともできるだろう。その道中に立ち寄った場所は、宿泊した全州市では、ここが朝鮮王朝を樹立した李成桂の一族出身地であることを称えてつくられた「慶基殿」とその周辺地域。天安市では、韓国の歴史、とりわけ日本の統治から独立を果たすまでの歴史を紹介した「独立記念館」。そして、ソウルの南にある水原市では、世界文化遺産にも指定されている「水原華城」。
 そしてその後、仁川国際空港に移動。そのバス車中では、参加者一人ひとりから、今回の旅を振り返っての意見発表をしていただいた。最初の日とは打って変わって、とても和やかな雰囲気の中で、それぞれの思いを語っていただいた。その話を聞きながら、それぞれが何かを掴み取ったことを感じ、うれしく思ったのであった。

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8月3日(月) 李知事と 地域起こしの 懇談会 知恵と心の 二重奏なり

 今回の旅で、最も重視したのは、この日の李洛淵・全羅南道知事との懇談会。この会合は、木浦市郊外にある「榮山齋ホテル」で開催された。
 午前11時から、会合が始まり、最初に、李凡淵・国際関係大使から、全羅南道を巡っての説明があった後で、李知事との懇談会。李知事から、自己紹介や自らの政治信条などが語られた後、日本側参加者から、全羅南道に対する様々な提案が行われた。そして、その最後に、李知事から、それぞれの提言に対する自らの考え方を披瀝していただき、円満な雰囲気の中で、懇談会を終えることができた。
 それから、全員揃っての記念撮影、さらに昼食をとりながらの懇親会などが行われたが、参加者は、これら一連の行事を通して、全羅南道との今後の親密な交流を確信し、大いに満足したようである。

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 なお、この日は、この懇談会の前に、木浦市内の旧日本人街を訪れて、かつての日本人の生活ぶりに触れると同時に、懇談会の後には、文禄・慶長の役の時に海戦が行われた場所や、その戦いで亡くなった日本人が葬られている場所なども訪れた。
 そしてそれから、全羅北道の道庁所在地である全州市に移動。古い町並みが残されているエリアの料亭で、今回の旅最後の夜を楽しんだのであった。

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8月2日(日) 日韓の 共感の場を 追い求め 駆け巡りたり 全羅南道

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 韓国の旅の3日目。今日は、元全羅南道の道庁所在地であった光州市を始めとする内陸部を訪れた。
 まず訪れたのが、前方後円墳「月渓洞長鼓墳」。ここが今、古墳公園になっていたが、敷地内には2基の前方後円墳が確かにあった。なぜ、韓半島の南部に前方後円墳が発見されるのかは、今もまだ歴史研究者の間で定説が得られているわけではないようである。
 それから次には、「国立5・18民主墓地」。全斗煥大統領の時代に、その政治手法に反対した光州市民が蜂起したのであるが、その中で命を落とした人たちを慰霊している場である。皆で祈念塔の前で黙祷を捧げ、それからガイドに案内してもらって、墓碑を巡った。
 それから向かったのが、潭陽市。ここでは、9月から「世界竹博覧会」が開催されることになっている。まだ開会前ではあったが、「竹博物館」などを見学し、ここで昼食。
 そして再び光州市に戻り、「国立光州博物館」で、この地域の歴史などを学び、さらに、羅州市に移動し、「農民公園闘争記念碑」を見学。この記念碑は、朝鮮農民のために闘った日本人弁護士・布施辰治氏を称えて、地域の農民たちが建てたものなのだそうだ。
 さらに、「金大中・ノーベル平和賞記念館」と、田内千鶴子女史が3,000人余りの孤児を育てた「共生園」も訪問。
 この日も暑い一日であったが、私たちの心に強い印象を残した一日であった。

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8月1日(土) 南道の 海岸ゾーンを 西進す 日本と響く DNAあり

 今日は、朝、ホテルを出発して最初に向かったのが、「順天倭城」。文禄・慶長の役の時に、小西行長が、わずか3か月で築き上げたとされる城の遺構である。ここには、韓国人ガイドも初めて訪れるとのことで、私たちもあまり大きな期待を持っていたわけではなかったが、いざ行ってみて驚いた。当時の城の石垣が、ほぼ完全な形で残されていたのであった。これにはガイドも驚き、これまでいくつかの「倭城」遺構に日本人を案内したことがあったが、こんなに見事に残っているのを見たのは初めてだ、とのこと。さらに嬉しかったのは、私たちが訪れることを知って、直前に草刈りを行い、きちんと整備してくれていたこと。道庁政府の心配りに感謝した次第であった。

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 続いて次々に訪れたのが、「順天湾生態公園」「楽安邑城」「宝城茶畑」などの、全羅南道でよく知られた観光地。これらについては詳述を避けるが、それぞれがよく整備されていて、とても魅力的な観光地であった。
 そして、これら観光地を巡った後、夕刻に訪れたのが、「王仁公園」。日本に初めて論語や千字文を伝えたと言われる王仁博士の生誕地とされる場所に造られた公園である。ここには、廟や銅像のみならず、展示施設や研修施設までも造られていた。古代の日本と韓半島の交流について、深く思いを巡らせたのであった。
 この日は、順天市から木浦市まで、韓半島の南岸エリアを西進しつつ、様々な場所を巡った一日であった。私たち日本人の心に、強い響き合いを感じた一日でもあった。

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