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11月30日(月) 国連の COP世界の 妖怪が パリに集う日 水木さん死す

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 国連のCOP21(第21回気候変動枠組条約締約国会議)が、フランスのパリで開幕した。この会合には、アメリカのオバマ大統領や中国の習近平国家主席を始めとする約150か国の首脳が集まった。日本からは、安倍総理が参加した。このような首脳級の会合は、6年ぶりとのことであり、国際的な新しい枠組みを作り上げるために、これから交渉を加速していくということである。成功をお祈りしたい。
 そしてこの日、もう一つ大きな話題になったのが、「ゲゲゲの鬼太郎」など、妖怪漫画で人気を博した漫画家、水木しげるさんが亡くなったというニュースだった。5年前には、NHKの朝ドラで、水木さんと奥さんの人生を描いた「ゲゲゲの女房」が放映され、水木さんの生き様や考え方が大きな話題となった。
 私は以前、OAK・TREE誌の「心の言葉」コーナーに、水木さんの言葉を取り上げたことがあった。現代人が闇の世界を忘れてしまっていることに警鐘を打ち鳴らした言葉であった。その闇の世界への関心が、妖怪を漫画として取り上げて表現することに結び付いたのであろう。
 そんな目からすると、地球温暖化問題は、地球人類にとっての闇の世界だろう。そう考えながらテレビ画面を見ていると、パリに集まった世界の首脳たちが、いつしか闇の世界を跋扈する妖怪の姿に見えてきたのであった。

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11月29日(日) 履歴書にゃ 人生全ては 書けないし 美化せんとする 気持ちもあるわな…

 四国マグマ・アカデミー。今回取り上げたテーマは、渡部昇一著『日本史の真髄』。江戸時代の歴史家、頼山陽が書き著した『日本楽府(がふ)』という本を取り上げて、日本の歴史を見直そうという趣旨で取り纏められた本であった。この本で取り上げられた年代は、古代から平清盛が活躍した時代まで。日本の中で常識として通用してきた歴史が、実はずいぶん見当違いなものであったことが多いのではないかという問題提起を含んだ本であった。

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 歴史とは、よく「国家の履歴書」であると言われる。確かに、履歴書の場合も、人生の中で起こったすべてのことを書くことはできないので、学歴や職歴などの項目だけが書き記されることが多い。だから、これだけを見ても、その人生の生き様や考え方まではよくわからない。そこでそれを補う意味で、特技や好きな学科または本人が自由に書く欄が設けられているのであろうが、そこには、通常相手に悪印象を与えるようなことは書かない。自分をできるだけ良く見せたいという気持ちが働くのであろう。そこで面接が必要だということになる。国家の歴史も同じことであろう。
 だから、世間一般に流布されている通俗的な歴史観を頭から信じないことが大事だ。国家が歩んできた道を、単にその履歴書だけで判断するのではなく、もっとじっくりと相手と面接するような気持ちで、より深く知ろうと努めることが必要だということである。

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11月28日(土) 「結弦(けつげん)」を 「ゆづる」と読ませた 青年が ホンマカイナの 「異次元の舞」

 フィギュアスケート男子の羽生結弦選手が、長野県で行われたNHK杯において、世界歴代最高の合計322.40点で優勝を果たした。難しい4回転ジャンプを3回も取り入れ、さらに連続ジャンプも行って、ほとんどミスらしいミスのない完璧な演技を行った。マスコミ上では、「異次元の舞」という言葉が、飛び交っている。私も、ニュースの中でその演技を見たが、これはとても人間技ではないと思われる見事な演技であった。心からの讃辞を表したい。

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 この羽生選手が注目されるようになったのは、前回のソチ・冬季オリンピックのとき。今から約2年前のことである。最初に名前を見たとき、「結弦」という名を何と呼んだらいいのだろうと戸惑ったことが記憶に残っている。それからまだ2年弱、本人の年齢は今なお20歳ということである。この青年のことを知らない人は、日本国中探してもほとんどいないだろう。そしておそらくは、日本人の記憶の中に、今後長く残っていくことだろう。
 今の時代は、総理大臣の名前だってすぐに忘れられてしまう時代である。大臣の名前などは、在任中であってさえ、人々にほとんど知られていない。そんな中で、これほど強烈に名前が記憶される人がいるということは、現代の世相を考える上に、大きな思索の材料である。昔は、「末は博士か大臣か」などと言われたが、もうそんな時代ではないんだなと、いささか心寂しい思いをしたのであった。

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11月27日(金) 来年は 法人税率 地割れとや しかし、総理! こっちにゃ隆起が

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 今日の日本経済新聞トップ記事につけられた見出しは、「法人税29%台固まる」というものであった。
 これは、経済界からの強い要望を受けて、安倍総理がかねてから実現を口にしてきた目標(法人税率30%以下)であり、「安倍一強政治」と呼ばれる首相官邸の力の下で、当初の予定を一年前倒しして実現されることになりそうだ。
 ここで問題となるのは、基幹的な税目の税率を引き下げれば、当然ながら大幅な税収減になってしまうことである。だから、その税収減を埋めるための対策が必要とされる。そこで、税に関わる財務・総務両省が打ち出しているのが、より税源を安定させる外形課税の拡大である。つまり、法人税の場合、企業が上げた利益に対して課税されるのに対し、外形課税の場合は、その企業の利益にかかわりなく税を徴収することができる。赤字企業であっても、この税金が課されるからである。
 ということは、政府は、赤字企業を保護するのではなく、むしろそれを淘汰する中から新しい時代の産業を育成していこうとするスタンスになったと判断してよいのであろう。
 再来年の春には消費増税も予定されている。地割れを起こして窪むところが生まれれば、その一方で隆起するところが生まれてくる。地球の地殻変動でもそうである。これが、吉と出るか凶と出るか、「天のみぞ知る」ことかもしれないと思う。

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11月26日(木) ライ患者 暮らせし長島 愛生園 飛べぬ鳥らの 鶏舎哀しや

 昨晩は、岡山県玉野市の妻の実家で宿泊。そこで、今日は、前々から気にかかりながら訪れることができなかった「長島愛生園」を訪ねることにした。
 この「長島愛生園」は、1930年(昭和5年)に設立された、ハンセン病(かつては癩病と呼ばれた)者のための国立療養所である。当時は、このハンセン病という感染症に有効な治療法がなかったため、国の政策として、強制的に療養所への隔離が行われたのであった。しかし、1943年(昭和18年)には、アメリカで特効薬プロミンが開発され使われるようになったことにより、この病気も、完全に治癒する病気となった。しかし、その後も偏見と差別は続き、日本で「らい予防法」が廃止されたのは、それから半世紀以上も後の1996年(平成8年)のことであった。つまり、癩患者の皆さんは、長い間いわれのない理由で自由を奪われ、差別され続けてきたのであった。

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 今はこの島は、橋で本土と結ばれている。かつては立入禁止区域とされたところも、外来者が自由に歩き回れるようになっている。私もこの日、この島の中を広く歩き回ってみた。様々な建物や遺跡が残っていて、隔離政策当時の人々の生活が偲ばれた。ここには数多くの宗教施設もあった。ふと連想したのは、空を飛ぶことの叶わない鶏が数多く飼われている鶏舎であった。日本の歴史における悲しい思い出の場所であった。

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11月25日(水) 生まれ出て 50日余の 長男が 退院間近と 岡山へ行く

 10月5日に誕生した私の長男であるが、低体重で産まれたため、大事をとって、その後も病院でお世話になってきた。しかし、もうすぐ体重も3,500グラムになり、退院が間近だと聞いたので、病院の医師の話を直に聞いて退院時期を判断するため、岡山に行った。

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 久しぶりに長男の姿を見ると、誕生時に比べると、ずいぶん大きくなった印象であった。そして、顔つきや泣き声もしっかりとしてきていた。今日は、体重もいよいよ3,500グラムを超えたということであった。ここに至るまで、不安がなかった訳ではないが、赤ちゃんの持つ生来の成長力を強く感じた次第である。
 この日は、主治医が不在であったので、代わりの医師からの話であったが、その話を聞いていても、もう大丈夫だろうという判断。それならば、主治医ときちんと話をして結論を出したいという妻の意向を尊重して、後のことは妻に委ねることとした。ここまで50日余り病院でお世話になったのであるが、本当に手厚い対応をしていただき、心から感謝している。
 この日は、その後、岡山市内で何人かの人を訪ね、それから妻の実家へ。そして、妻の家族と夕食をとりながらの懇談。そして、ここで宿泊。
 長男誕生以来、多くの方々からお祝いの言葉をいただいたが、とりあえずの現況報告である。

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11月24日(火) 膨大な 技術背負いし ロケットが 静止軌道に 飛んでいったよ

 三菱重工業は、この日、日本初となる商業衛星の打ち上げに成功。打ち上げた衛星は、カナダの衛星運用大手テレサットの大型通信放送衛星である。
 今回打ち上げに使われたロケットは、改良型H2Aである。「改良型」という意味は、これまで静止軌道衛星を打ち上げるときに、ロケットではトランスファー軌道と呼ばれる長楕円軌道まで衛星を運ぶだけであったが、今回の場合は、衛星が最終的に運用される静止軌道のすぐ近くまで、ロケットで衛星を運んだのである。これには、ロケット自体の推進力を強化しなくてはならないという問題と、2段目ロケットを何度か点火する技術が必要であるという問題があったようである。三菱重工は、これら課題を見事に克服して、無事に衛星を目標軌道まで運んだ。ロケットの打ち上げ技術では、世界のトップクラスに属したといえるだろう。
 また、H2Aロケットについては、これまでに29回の打ち上げで、28回成功。H2Bロケットも含めれば、34回中33回の成功であり、打ち上げ成功率97.05%。これも世界のトップクラスである。

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 ロケットといえば、その全システムに使われる部品点数がべらぼうに多い。その部品の一つひとつに様々な技術が織り込まれていて、しかもその組み合わせ技術や運用技術が高いレベルで求められる。技術の塊である。それだけに、技術立国日本のシンボルとして、これからの益々の飛躍を期待したいものである。

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11月23日(月) “勤労”の 言葉消えゆく 淋しさと 靖国神社の 爆発騒ぎ…

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 今日は、勤労感謝の日。この日は、かつては五穀の収穫を祝い感謝する行事として飛鳥時代から行われていた「新嘗祭」の日。それが、第二次世界大戦後のGHQ占領政策のもとで、天皇行事・国事行為から切り離される形で「勤労感謝の日」と制定されたものである。アメリカにおける「レイバー・サンクスギビング・デイ」という祝日を和訳してこの名前になったようである。「勤労を尊び、生産を祝い、国民互いに感謝しあう」とこの祝日の意義が語られている。
 しかし、である。街の中にも、祝日を意味する日の丸はほとんど掲揚されていない。ニュース番組でも、「勤労感謝」の趣旨に対応した行事などの報道は皆無であったように思う。日常生活の中でも、「勤労」という言葉が使われることがほとんどなくなっている。日本国憲法第27条には、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ」とある。だから、「勤労」とは、国民にとってとても大事な営みであると思うのだが、すっかり風化してしまった印象である。寂しさを禁じ得ない。
 そういえば、今日のニュースで大きく取り上げられていたのは、靖国神社での爆発騒ぎ。誰がこんなことをしたのかを含めて、この真相は全くわからないが、戦死者を祀る施設でこんなことが起きるなんていうのも、やはり心寂しいことである。
 「心寂しき秋の夕暮れ」という心象風景の一日であった。

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11月22日(日) ゼミ前に 若葉書院の 壁塗装 キシラデコールが 心まで染む

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 「教師人間論ゼミ」の日。今回のテーマは、「人間形成の人生論」。9月に一度取り上げたテーマであるが、そのときに十分に論じきれなかったので、今回再度同じテーマでゼミを行うことにしたものである。そして、前回は、「人間観と全人教育論」の部分を中心に論じたのであるが、今回は、「生きがい感と奉仕論」の部分を取り上げて論じた。人はどのようなことに生きがいを覚え、幸福を見出すのか、そしてそこで「仕事」というものがどのような意味を持つのか、そんなことを論じたのであった。
 実はこのゼミに先立って、勉強会会場となっている若葉書院の壁面の塗装作業を行った。インターネットで呼びかけたところ、午前中から6名の方々が集まってくださり、2時間余りにわたって、一緒に汗を流した。おかげで、完成以来18年余りが経ち、少しくすんだような印象だった建物が、すっかり新しい建物に見えるようになった。
 この塗装で使ったのは、「キシラデコール」と呼ばれる浸透型の塗料であった。木材の中に染み込んで、長い期間にわたって木材が朽ちないように保護する塗料である。木材が腐朽しなければ、シロアリも寄ってこないのだそうだ。つまり、木材自身が雨風や虫などに対して強くなって、建物をしっかりと守るというコンセプトである。
 考えてみれば、私が「人間論ゼミ」を開催しているのも、人間自身の心の中まで沁み入って、人間そのものを強くすることによって、問題に立ち向かうという考え方である。よく似ているコンセプトだと感じ考えたのであった。

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11月21日(土) 高知から 自宅に戻る 道すがら 思いある場に 気ままなドライブ

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 昨晩は、高知市で宿泊。今日は、自宅に戻る道中で、色々な場所に立ち寄ってみた。
 まず最初に訪れたのが、高知市の東南部にある「高知県立池公園」で行われていた「土曜市」。この市は、「高知オーガニックマーケット」という名前で呼ばれる独特の活動をしていると聞いていて、どのような店舗が出店して、どのように運営されているのか、その雰囲気を一度見ておきたかったのである。
 次には、「高知新港」。大きな港湾の少ない高知県が力を入れて整備している大型港湾であり、その整備状況を自分の目で確かめたのであった。ここに行ってみると、港の近くに驚くような巨大な土盛りが造られていた。なんだろうかと、後で県議会議員に尋ねてみると、南海大地震で津波がやってきたときの避難場所を造っているのだとのこと。大規模な工事であった。思いがけず、いい勉強になった。
 さらにそこから向かったのが、「高知龍馬空港」の「吉田茂像」。かつては、誰も行かないような不便な場所に建てられていたこの像を、空港正面部に移設したと聞いたので、その様子を見に行ったのであった。
 そして、南国市に移動し、坂本龍馬一族の出身地を訪問。ここには「坂本神社」があり、先祖の墓があった。
 そこから、大豊町に車を走らせ、何人かの最近知り合いになった人を訪ね、さらに徳島県三好市に。気になっている方のお宅を訪ねた。のどかな心地良い一日であった。

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11月20日(金) 高知にて 県議相手の 勉強会 尾﨑知事にも 面会したよ

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 午前11時ころ、橿樹舎を出発して、高知県に向かう。高知県議会の自民党会派勉強会に招かれて、午後から講演を行うことになっていたのであった。この日には、来年夏に行われる参議院選挙候補の高知県内のあいさつ回りが予定されていて、県議皆さんも忙しい日だと聞いていたが、13名もの議員が集まってくれるということであった。
 事前に、担当者から皆さんの関心事や問題意識を調べて、お送りいただいていた。それによれば、県議皆さんの最大の関心事は、急速に人口減少と過疎化が進行している県土をこれからどう政治的に動かしていけばいいのかということであった。私からは、時代が大きく移り変わっていく中で、既成の考え方に囚われ過ぎずに、新しい時代を切り拓く思想をきちんと描き出す必要性を語った。そして年配の人たちが、若い世代に対して、もっと確信を持ってこの高知県で人生を送る素晴らしさを語りかけるべきだとお話しした。
 そして、私からのお話の後、少し休憩時間を入れて、自由懇談。参加した県議皆さんも色々な意見を披露しつつ、様々な課題について語り合った。
 その後、少し前に無投票で三選を決めたばかりの尾﨑正直・高知県知事に面会。私たちがこの夏訪れた韓国・全羅南道と高知県が友好関係にあり、来年1月には、全羅南道の知事が高知県に来られるということもあり、いくつか、ご提案を申し上げた。
 有意義な一日であった。

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11月19日(木) APEC 首脳会談 閉会す 太平洋にも 風神・雷神

 APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が昨日からフィリピンのマニラで開催されていたが、今日閉会。ここでは、「経済統合を通じた包摂的な成長」と「持続可能で強靭なコミュニティーを通じた包摂的な成長」の二つのテーマを掲げて、様々な問題について、各国首脳の間で活発な議論が行われたようである。しかし、全体的に見るならば、やはり太平洋を挟んだ東西の両雄、アメリカと中国が覇を競い合う舞台となった印象である。加えて言えば、この会議は、本来経済協力を論じ合う場であったが、少し前にパリで起きた同時テロの対処も含めて、テロ対策についての協力も、大きな議論テーマになったようである。

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 この会議の印象は、私にとっては、「風神雷神図」であった。アメリカ大陸のアメリカという風神と、ユーラシア大陸の中国という雷神が、太平洋を挟んで、一方が風を吹かせれば、もう一方は雷を落とす。そして太平洋全域に、激しい嵐を引き起こしているというイメージである。だから、太平洋の諸国は、この両神の一挙手一投足、そしてその言動に敏感に反応し、自らの身をいかに守ればいいかということに汲々とせざるを得ないのである。
 おそらく、この状況はしばらく続くだろう。というよりも、これから先、陰に陽にますます嵐は強まってくることになるだろう。日本とても同じこと。大変である。これからこの日本の国がいかに生き残っていくべきなのか、考えておかねばならないことが数多くあると思う。

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11月18日(水) パリ郊外で テロリストとの 銃撃戦! その背後には 深い暗闇

 先日の同時多発テロで揺れ動いているパリの郊外、サンドニの町で、フランスの治安当局が、テロ首謀者の潜伏先とみられる拠点の制圧作戦を実行。激しい銃撃戦の結果、容疑者2人が死亡し、7人が拘束されたという。
 フランス政府は、今回のテロを「戦争」と断じて、国家の威信をかけて、テロ組織に立ち向かっていく覚悟を示している。この日も、閣議で、非常事態の期間を3か月に延長する法改正を了承。これから先も、あらゆる手を使って、テロ組織の壊滅を目指して取り組みを進めることとした。

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 しかし、世界で最も多くの観光客を集める「花の都・パリ」で、このような血なまぐさい事件が起こることには大きな違和感がある。私たちの目からすれば、フランスは第二次世界大戦の戦勝国として、かつての植民地統治時代に、既に一定の決着をつけていると思っていたのであるが、実際には、まだ過去を引きずり続けている部分が残っていたということだろうか。また、フランス軍のシリアにあるISの拠点爆撃に対して、数多くの死傷者が発生しているものと思われるが、そこでまた新たな恨みが生まれていることも想像に難くない。
 今回のサンドニの拠点制圧は、まだ暗い未明の時刻に行われたということだが、その背後にある深い闇は、これから夜明けを迎えるというよりも、ますます暗く沈み込んでいくという印象である。

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11月17日(火) 猫だまし? オモロイ技とは 思うけど 横綱相撲にゃ いかがなものか

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 大相撲九州場所も、10日目。今日の取組の中で大きな話題になったのが、横綱白鵬が、奇策「猫だまし」を繰り出したことである。「猫だまし」とは、立合いで自分に向かってくる相手力士の目の前で、両手をパチンと叩き相手を面食らわせておいて、身をかわすという技。それを二回行った。これは明らかに、事前に予定した行動であったに違いない。
 これに対して、日本相撲協会の北の湖理事長は、「猫だましをやられる方もやられる方だが、やる方もやる方だ。しかも横綱だから、負けていたら笑いものだった。白鵬はせっかく全勝で走っても、これではいい感じに見られない」と不快感を表明。相撲は、単に勝ち負けだけを競い合うスポーツではなく、格式や権威といったものも同時に重視される国技である、ということだ。
 そういえば、「横綱相撲」という言葉が日常生活の中でもよく使われるが、それは、小賢しい技などを一切使わずに堂々とした立ち居振る舞いで勝負を制するという意味合いである。おそらくは、白鵬も、もう長い間横綱でいるのだから、そのことは十分に理解していたはずである。とすると、今回の振る舞いには、何か不平や不満などの心の葛藤が宿っているということか。それとも、横綱で居続けることに、そろそろ退屈し始めたということだろうか。

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11月16日(月) 経済を 論じるはずの G20 ここも乗っ取る テロリストたち

 トルコ南部のアンタルヤで開催されていた20か国・地域(G20)首脳会議が閉会。世界経済・成長戦略、インフラ投資・貿易の促進、より強固な世界経済の構築・国際機関の強化、持続可能性の強化(開発)、エネルギー、気候変動、難民、情報通信技術と、現在の国際社会の重要課題を網羅的に含んだ首脳宣言を採択し、発表した。

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 しかし、今回のG20における議論の中心は、やはり少し前にパリで起きたテロ事件を念頭に置いたテロ対策であったようだ。そこで、G20では、「テロとの戦いに関するG20声明」という特別声明も採択し、卑劣なテロ行為を、全人類に対する容認することのできない侮辱だと強く非難すると同時に、このテロ行為はあくまでも犯罪であって、宗教や国籍、文明や民族集団と関係づけられるべきものではないと、国際社会としての立場を明確にした。そして、国際社会が協力して、テロリストたちのプロパガンダに対抗し、または、そのための資金やテロ活動を助長する技術・通信・リソース利用等を抑止するための協力体制構築を確認した。
 いわば、全世界の首脳たちが集い議論した舞台も、テロリストたちによって乗っ取られたようなものであった。それだけ、各国において、テロリストたちに対する対策が大きな関心事になっているということであろう。この動きに対して、テロリストたちは、わが意を得たりとほくそ笑んでいるのであろうか。

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11月15日(日) 石鎚山 役小角の 霊力で 穢れ祓いて 山開きけり

 今回の四国人間論ゼミで取り上げたテーマは、「石鎚山と修験道に生きた人々」。
 石鎚山は、古代より、霊山として知られ、修験道の山ともされてきた。修験道の開祖とされる役行者(役小角)による開山伝承がある。頂上部の天狗岳や弥山の名前に、山岳宗教の影響を感じさせられる。
 この石鎚山の特徴は、三つの鎖を登ることによって山頂部に至るところにあり、それは、「男のいのちの禊ぎ所」とされ、ここで邪心を捨て、穢れを祓うものと解釈されている。事実、今も、お山開きの7月1日だけは女人禁制である。

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 今回の勉強会で、私が関心を持ったのは、人々は何を願い求めて、山岳信仰の世界に入っていくのかということであった。宗教研究者のひろさちや氏は、修験道というのは、仏教、特に密教の色彩を強く帯びているが、それにさらに神道や道教までも融合し形作られているとして、その大きなマンダラ世界の内で、日常生活の中で枯れてきた気(気枯れ=穢れ)を祓って、生きていくパワーを回復したのではないかと語っていた。その舞台となったのが、母親の子宮のような感覚のある「自然の力が満ち溢れる山の中」ではなかったかというのである。
 今回の勉強会では、修験道について、その入門編の議論を行った。これからさらに、研究を深めていきたいと思う。

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11月14日(土) パリ市内 各地で無茶な テロ事件 びっくりぽんの テレビゲームや

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 パリ市内とパリ市に隣接するサンドニ市の国立競技場で、同時テロが発生。死者は129名に達し、負傷者は350人以上だという。犯人たちは、体に巻きつけた爆発物や、自動小銃を使って、計画的に、この同時多発テロを実行したようである。これら犯行の背後には、ISが関与しているものとみられる。
 タイミングとしては、15日からトルコで主要20か国・地域首脳会議が開催される直前であり、また、場所としては、30日から国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)が開催されるパリで事件を引き起こしている。このことから判断すれば、ISに敵対する国々に対して、IS側があえて挑戦状を突きつけたものだと言わざるを得ない。ISが国家であるかどうかという点には、疑問がなしとはしないが、もうこれは国家同士の戦争に相当する事態が生まれていると言わざるを得ないだろう。そしておそらくは、国際社会の側も、これから先は、本格的にISとの戦いに臨むことになるのではないだろうか。
 NHKの朝ドラの主人公が口癖のように語る言葉でいえば、「びっくりぽん」である。これまでの常識や慣例、慣行を全否定して乱暴に突き進む「反西洋社会勢力」に対して、西洋社会側は一体どう対応していくのであろうか。テレビ上だけで見ていると、現実感の乏しいテレビゲームのような事件ではあるが、これは相当にシリアスな事態が進行しているとみなくてはならないだろう。

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11月13日(金) “悪人”と レッテルはれば 殺人も 正義となるか 他人丼!

 ISによる人質殺害の実行犯とされてきた、ジハーディ・ジョン(ニックネーム)が、アメリカ軍による無人機空爆によって、殺害されたと報じられている。この男は、モハメド・エムワジというのが正式名だそうだが、クウェートで生まれ、イギリスのロンドンにあるウエストミンスター大学を卒業した人なのだそうだ。ISは、インターネット上で、人質殺害のシーンを公開して、世界中の人々に大きな衝撃を与えたが、そこに登場して、アメリカやヨーロッパの国々の指導者たちを小馬鹿にする口ぶりで批判して、人質殺害を正当化していたのが、この男である。
 それだけに、アメリカを始めとする西洋諸国の指導者たちは、この男を標的に定め、ずっと追跡していたようである。だから、各国の指導者たちからは、今回の殺害の報せに対して、喜びのメッセージが出されていた。

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 しかし、私自身は、重い気持ちであった。いくら悪人といっても、その人を虫けらのように殺害してよいという道理はない。しかも今回の場合は、背景に長い歴史を背負った政治的問題があり、単に「殺人鬼」という言葉だけで片付けられるものではないと思う。
 「他人丼」は、鶏の卵と、鶏以外の肉を組み合わせて作られるどんぶり料理である。異なるものが一つになって美味しい味を生み出している。地球社会を丼に例えて、異質のものがともに相手を引き立て合うような「丼社会」が何とか作り出せないものかと考えたのであった。

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11月12日(木) 実のある 議論のためより 勝ち負けの メンツ重視か 臨時国会!

 政府・与党は、野党が強く求めている臨時国会の開催を見送る方針を決定。秋に臨時国会を開かないというのは、実に10年ぶりのことなのだそうだ。もっとも、少し前に閉会した通常国会が、これまでに例のない長期国会であったため、年内の国会開催日数でいうならば、例年に比べて決して短いわけではないだろうと思う。
 マスコミ上では、これからの対策が十分にまとまっていないTPPの問題や高木復興大臣のカネの問題などで、野党側の追及を避ける意図があって開催しないのだろうという観測も出されているが、実際には、今はこの段階でどうしても臨時国会を開かねばならないほどの状況ではないという判断のように思われる。むしろ、与野党ともに、論点をきちんと整理をした上で国会を開催する方が、建設的な議論ができると私も思う。

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 野党側は、安倍政権が誕生して以降、政権側に押し切られることばかりが多くて、なかなか党勢回復のきっかけをつかめないでいる上に、党内の求心力が低下していることから、何が何でも安倍政権のイメージを傷つけて、反転攻勢に出たいということなのだろう。今回の臨時国会開催についても、野党側が振り上げた手の下ろし場所がなくなって、メンツをかけた強硬な主張をしているだけというように見えてならない。言葉だけは勇ましいが、テレビを通して見ていてもちっとも熱を感じない。
 野党は、政治の何たるかをきちんと整理するところから再スタートしなくてはならないのではなかろうか。

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11月11日(水) 国産の ジェット機高く 飛翔せり 連想せしは コウノトリ…かも

 三菱重工の子会社・三菱航空機が開発を進めてきた国産初のジェット旅客機であるMRJが、ようやく初飛行の日を迎えた。これまでに、開発スケジュールが五度にわたり延期されてきただけに、心配もあったが、テレビ画面で見る限り、順調な飛行ぶりのように思えた。これまで長い期間にわたって開発作業に取り組んできた皆様に、心からお慶びを申しあげたい。併せて、これから具体的な安全審査と型式証明取得のプロセスに入り、さらには受注活動や完成品の納入にも取り組んでいかねばならない段階となるが、今後さらに力を尽くして、大きな成功を得られるようにお祈り申し上げたいと思う。

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 この旅客機開発に当たっては、私もお手伝いした一人だったと思う。当初、これを推進すべきか否か、通産省内にも迷いがあったようだ。その相談を受けたときに、航空機産業がもつ大きなポテンシャルを考えれば、やはり日本として開発を進めるべきだとアドバイスしたことがあった。またその後も、応援団の一人として、色々な場面で活動をさせていただいた。それだけに、大空を飛翔するMRJの姿には、思いひとしおであった。
 MRJが飛行する姿は、コウノトリが飛ぶ姿によく似ていると思う。日本で絶滅しかかっていたコウノトリは、復活を果たした。それも同じだ。願わくば、このMRJコウノトリが、日本の国に、元気な赤ちゃんを数多く運んでほしいと思う。

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11月10日(火) 岡山に 我が子の顔見に 出かけけり 生後一月 生命息吹けり

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 長男が誕生して以来、1か月余りとなる。低体重で生まれたので、まだ病院の中にいるのだが、そろそろ3,000グラムを超えそうだという話であり、また、妻が病院で子と共に過ごす日ということもあり、岡山に向かうことにした。病院へは、夕刻に来てほしいという話であったから、それまでの間、各地の仲間たちのところを訪ね歩きながら、岡山まで行くことにした。
 まず向かったのが、今治市の「仙遊寺」。ここで、彫刻家の近藤哲夫先生が、「彫刻・書道展」を開いているということだったので、その様子を見せていただいた。先生の情熱溢れるお話をお聞かせいただいて、心励まされる思いであった。それから次には、福山市で、人間教育に力を注いでいる武田康裕さんにお会いして意見交換。様々な活動ぶりを聞かせていただいた。それから、岡山市で、岡山人間論ゼミのお世話をしてくださっている森泰伯さんと、今後の活動についての相談。山田方谷の顕彰運動や、来年1月の新年会について、語り合った。
 それから、岡山の病院へ。病室に入ってみると、妻と長男が一緒にいた。早速長男の顔を見ると、生後1か月を過ぎると、ずいぶんしっかりとした顔つきになっていた。聞いてみれば、今日、体重が3,000グラムを超えたということであった。新しい命が、一人の人間として育ってきていることを強く感じた。健やかな成長を心から願ったのであった。

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11月9日(月) 国民の 意志は軍政 否定なり ミャンマーは今 特異点上!

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 昨日行われたミャンマー総選挙で、スー・チー氏が率いる野党、国民民主連盟(NLD)が圧勝する見通しが報じられている。ミャンマーの憲法では、全議席の4分の1が軍人枠としてあらかじめ割り当てられていることから、改選議席の3分の2以上の当選者がいなければ、過半数に達しないのであるが、NLD側の発表によれば、今回の改選議席の8割を超える当選者が誕生しそうだとのことである。これは、まさに圧勝という表現が適切であろう。これまでの軍政について、国民は、それを全否定したともいえる結果である。
 これによって、諸状況を勘案すれば、おそらくNLD主導の政権が誕生することになるだろう。しかし楽観は許されない。ミャンマー国民は、これまでの軍政に対する大きな怒りを爆発させ、また、スー・チー氏に対する同情や期待に基づいて、NLDに大勝利を与えたようであるが、これら感情は、大きな爆発力は持っているが、継続力は弱いものだ。スー・チー氏が主導する形で動くと思われるこれからのミャンマー政治が、早期に現実的な成果を上げることができなければ、期待感はたちまちに凋み、ミャンマーはかえって大きな混乱の中に入っていくことになるかもしれない。逆に、ここで民主政治が定着するならば、軍政のもとで築かれた秩序と規律の上に国民の個性が発揮される国になっていくわけだから、ミャンマーには大きな可能性が生まれるだろう。
 まさにこれからが、分水嶺の上をよたよたと歩くようなミャンマー政治になるだろう。それでも期待したいと思う。

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11月8日(日) 我確信す 日本の地方の 将来に 道を拓くは “人間の森”!

 フォレスト・トレンド勉強会の開催。今回のテーマは、「人口減少時代の地方創生②」。実は、このテーマで勉強会を予定して、これまで二度、延期せざるを得なかった。一度は、天気予報で豪雨の予報が出され、若葉書院での開催が困難と考えられたから。そして二度目は、私の長男の誕生間際でドタキャンせざるを得ないかもしれなかったからであった。だから実に「三度目の正直」となる勉強会であった。
 今回取り上げた本は、冨山和彦氏の著書『なぜローカル経済から日本は甦るのか』であった。この本の中で、著者は、この社会には、グローバル(G)とローカル(L)という二つの世界があって、これらはかなり異質なものであるから、両者を混同した議論をやらないことが大切だと主張している。そして、ローカル経済は、ローカル経済としての可能性を持っているのだから、それに着目をした対策を打たねばならないと語るのである。

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 この点は、私も賛成である。そして、冨山氏が語る、様々なものの個性尊重と調和重視の議論というのは、結局は、これまで私が主張してきた「人間の森文明」の議論に帰着する気がしたので、今年のOAK・TREE誌2月号本文に論じた『「人間の森文明」と地方創生の理論』を用いて、大きな問題提起をさせていただいた。
 「人間の森文明」の議論は、この社会の基本理念を提起するものであるから、様々な分野に応用ができるはずである。これから先に、さらに議論を深めてみたいと思う。

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11月7日(土) 中台は 中諦なるか 中退か 知勇体して 紐帯結ぶか

 中国の習近平・国家主席と台湾の馬英九・総統が、シンガポールで会談。これは、1949年に、中国での内戦の末に、二つの政府が分断した形で並立するようになって以降、初めてのことなのだそうだ。66年もの間、隣接する二つの政府の間で、一度も首脳会談が行われなかったというのは、きわめて異常なことである。そしてそれは、特に台湾にとって、不幸な歴史を背負ってきたことの証左でもある。
 今回の会談の中で、両首脳は、自分の側こそが正当な政府代表であると主張しつつ、その一方で、「一つの中国原則」を守ることを確認し合った。他の国ならば、もうこれだけ長い間別々の形で統治を行ってくれば、国家分断の議論になっているはずなのに、そうならないところが、「中華思想」の「中華思想」たるところなのであろうか。おそらくは、他の国々の人々にはとても理解できないことであろう。

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 そこで今日のイラ短日記であるが、少し言葉遊びをしてみた。「ちゅうたい」という言葉の語呂合せである。「中諦」とは、「すべての存在は一面的ではなく、言葉や資料の対象を超えた中正絶対なものである」と説く、天台宗で用いられる言葉である。中台が、表面的な対立を超えて絶対的な真理に行き着くか、それとも途中で頓挫して「中退」となるか、知恵と勇気をふるって、強いつながり(「紐帯))を生み出すか、これから先のことはわからないなという思いを、このイラ短で表現したのであった。

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11月6日(金) 重力波 それに親しみ 与えるは ベロ出し写真の アインシュタイン

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 ニュートリノの観測施設としてよく知られた「スーパーカミオカンデ」がある神岡鉱山跡に建設されていた「重力波」を観測する望遠鏡「KAGRA」が完成し、今年のノーベル物理学賞受賞者である、東京大学宇宙線研究所の梶田隆章所長が記者会見。マスコミ各社が、その様子を報じ、重力波についての解説をしていた。
 しかし、正直なところ、その解説というのは、おざなりなもので、聞いていても何がなんだかちっともわからなかった。重力波とは、ブラックホールのような非常に重い天体が動いたときに、その周辺の空間に歪みが生じて、それが波動として遠いところまで伝わっていくというものだそうだ。アインシュタイン博士が、一般相対性理論の中で予測したもので、その当時は、微弱な現象なので、とても観察はできないだろうと考えていたそうである。もう100年も前の予言である。
 私も昔、入門書で、一般相対性理論について勉強したことがあった。直感的にはわからないではないが、きちんと理解しようとすると、複雑な数式をフォローしなくてはならず、とても手に負えないという印象であった。科学者でもない人が、これをきちんと理解し、親しみを持つということはあり得ないことだと思う。
 それにもかかわらず、なんとなく親しみを覚えるのは、ひとえに、アインシュタイン博士の研究者らしからぬ「ベロ出し写真」のおかげであろう。
 一枚の写真の力、たいしたものだと感じたのであった。

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11月5日(木) 農協の 有機肥料に 偽装あり? 嘘もバレなきゃ 結果オーライ?

 今度は、JA全農が販売していた有機肥料の成分表示偽装問題が発覚。このしばらく、旭化成建材のくい打ち工事を巡る問題や、東洋ゴムの性能偽装問題などが続いているが、こう次々に問題が発覚すると、いったい何を信じていいのかわからなくなってしまう。この種の事件で、国民が、不信を口にするのも、この戸惑いがあるからだろう。

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 それにしても、不思議なのは、有機肥料の成分が表示と異なっていたからといって、育てられた農産物に何らかの不具合があったわけではなかったようだということである。問題になったのは、この肥料を使った場合、「有機農産物」の表示で農産物を売れなくなるから困るということだけであった。そうすると、成分偽装の事実が表に出てきさえしなければ、何らの問題もなかったということではなかろうか。それならば、むしろその「有機農産物」の表示を許可する基準そのものが問題であった可能性もあるのである。おそらくは、この肥料を製造していた企業も、それを知っていたからこそ、長い期間にわたって偽装を続けてきたということだろう。
 政治の世界では、よく「結果責任」という言葉が使われる。それならば、今回の事件は、この「結果責任論」から言えば、ほとんど何も問題がなかったということになる気がするのだが…。

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11月4日(水) ようやくに 郵政株式 上場す 巨大恐竜 進化目指して

 日本郵政グループ3社の株式が、東京証券取引所第一部に上場。その初値がどうつくかということが注目の的であったが、日本郵政では、1,400円の公開価格がこの日の終値で1,760円に、ゆうちょ銀行では、1,450円が1,671円に、そしてかんぽ生命では、2,200円が3,430円にと、全銘柄が、制限値幅の上限となる株価水準で取引を終えた。これまで株式上場に向けての準備を進めてきた経営陣にとっては、とりあえずは胸を撫で下ろす結果だったのではなかろうか。

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 振り返って、「郵政民営化法」が成立したのが、平成17年の10月14日のこと。その後、平成19年には、日本郵政株式会社と4つの事業会社に分割された形での民営化が実現。さらにその後に、組織の一部改変なども行われるなど、紆余曲折もあったが、ようやく10年を経て、本格的な民営化が達成されたということである。法案成立以来10年余りの年月であった。この議論が始まったのは、橋本内閣の時代のことであったから、そこから数えれば約20年である。巨大組織を改革することの大変さが、身に染みて感じられる。
 なぜこの改革が必要であったかといえば、それは、郵政事業を取り巻く大きな環境変化である。小惑星が飛来し、地球に衝突し、地球環境が大きく変化する中で、わが世の春を謳歌していた巨大恐竜は滅亡していったという。そうならないために、恐竜組織がどう進化を続けねばならないか、それはこれからの課題でもあると思う。

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11月3日(火) 大川村に つながる道が 通行止めで 別子山での キャラバンとなる

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 朝、橿樹舎を出発して、高知県の大川村に向かう。この大川村では、「大川黒牛」というブランド牛が生産されているのだが、この日、このブランド牛にちなんだ「謝肉祭」というイベントが開かれるので来てほしいと、招待されていたのであった。
 少し早めに出発することができたので、新居浜市の南部・別子山地域の様子を見てから、大川村に入ろうと考え、普段とは違う道を選んだ。ところが、別子山と大川を結ぶ県道入口までやってきたところ、「通行止め」の看板。それでも、今日は休日だし、工事をしていなければ通行できる程度のことかもしれないと考え、大川村の目的地直前まで行ってみたところ、なんと100メートルにもわたって道路が崩落していて、川底からコンクリート壁を立ち上げるという大工事の最中であった。当然、自動車が通行できる状況ではなかった。かといって、山中のこと。別の道に切り替えて向かってみても、とてもそのイベントには間に合わない。
 そこで大川村行きを諦め、別子山でキャラバン活動をすることにした。ちょうどこの日は、「ゆらぎの森」という集客施設で、ヘリコプター飛行の取り組みが行われていて、多くの村人たちに会うことができた。また、昔お世話になった方々のお宅を訪ね、色々な話を聞かせていただいた。
 紅葉美しい山中での有意義な時間であった。

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11月2日(月) 日韓の 首脳もようやく 初会談 慰安婦問題 もう終えたいと…???

 昨日は、3年半ぶりの日中韓首脳会談が開かれ、さらに、日中首脳間でも話し合いが行われた。そして今日は、安倍首相と朴大統領の初めての会談が行われた。この日韓首脳会談も、3年半ぶりのことである。
 日韓両首脳は、これまでの最大の懸案とされてきた慰安婦問題について、これから交渉を加速し、早期妥結を目指す方針で一致したという。11月中にも、外務省局長級協議を始め、調整を本格化させるということである。

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 しかし、この話は、容易に決着がつく話ではないだろう。朴大統領は、かつて、日本統治時代について、「加害者と被害者の立場は1000年たっても変わらない」という考え方を示し、過去のことを水に流そうなどという考え方は少しも持ってはいないことを示した。一方、日本側は、日韓両首脳の間でこれまで何度も、過去の問題を取り上げるのはもうこれが最後と約束しながら、幾度も韓国側から問題をむし返されてきたという強い不信感がある。
 だから、この問題が喉に刺さったトゲのようになって、両国関係がギクシャクすることはそろそろ終わりにしたいという気持ちは、両首脳が共有する思いだと思うが、両首脳が握手したからそれで終わりなどと言えるような簡単な問題ではないだろう。慰安婦問題というのは、目に見えている「氷山の一角」である。水面下には、もっと大きな対立の火種が潜んでいると私は思う。そう考えると、日韓関係は、これから先も霧の中…、そんな気がしてならない。

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11月1日(日) 日中韓 三年半ぶり 話し合い 困った時には 助け合いだと…

 韓国・ソウルで、日中韓三か国の首脳による会談が開催された。毎年開催することになっていたこの会議がようやく開催されたのが、なんと3年半ぶりということである。様々な利害関係がある隣国関係において、こんなに長い間首脳会談が持てなかったことは異常と言わざるを得ない。

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 このような事態になった背景はといえば、私は、中国においても、また韓国においても、国民主権と民主主義への意識が国民の間に広がり、独裁的な政治体制が急速に変質していることが一番大きな理由だと思う。
 つまり、中国も韓国も、長い間軍事力を背景とした権力者が絶対的な力を持ってきた。その時代には、多少の問題が起きても、その絶対的権力者が最終的に決断すれば、一応の問題解決に向かうことができた。しかし、このしばらくは、国民が納得しないことを権力者が決定しようとしても、国内がとてもおさまらない。そして政権が維持できないということにもなるのである。特に、政権の求心力を高める意図もあって、反日教育や反日キャンペーンを行ってきたことが、結局はその政権を縛ってしまったとも言えよう。
 今回の三か国首脳会議は、中国も韓国も、特に経済的に大きな困難を目の前にして、いつまでも日本と対立してばかりではいけないと考えて開催に至ったものだろう。
 「困ったときには助け合い」というのが、世の常ではあるが、それだけでなく、一定の良識を足場にした隣国関係を築いていかねばならないのではなかろうか。

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