« 2016年2月 | トップページ | 2016年4月 »

3月31日(木) 年度末 終わりよければ すべてよし? 結果重視の 世の中なれば

 様々なことがあった平成27年度も、今日が最後の日。この一年間を振り返ってみた。
 国政においては、閣僚や国会議員の不祥事が数多く取り上げられた。また、平和安全法制が、国会内外での強い反対がある中で、与党側が押し切る形で成立した。今後も、TPP問題やテロ対策、経済対策、財政赤字問題など難題山積であるが、平成28年度予算が年度内に成立し、まあ穏やかな年度末と言っていいであろう。
 日本社会においては、国民間の格差問題、少子高齢社会に伴う社会保障問題、地方創生の問題など、様々な基本問題が解決されないままで残っている上に、この一年間も、目を疑うような異常な事件が社会に多発した。国民の心の中に生まれている、どうにも整理のつかないどろどろとした意識の問題が気がかりである。しかし、とりあえずのところは、何とか無事にこの一年を終えた印象でもある。
 加えて、今日は、甲子園での高校野球が決勝戦。奈良の智辯学園と香川の高松商業の間で、熱戦が繰り広げられた。見ていてとても面白い勝負であった。結果は、智辯学園のサヨナラ勝ち。年度末を飾るにふさわしい、さわやかなスポーツイベントであったと思う。

Mx4500fn_20160408_124432_002

 「終わりよければすべてよし」という。結果重視の世の中では、特にそうだろう。しかし、そのプロセスに関心を持たない世の中では、様々な問題が目に見えないところで膨らんでいる可能性がある。この点は、要注意である。

|

3月30日(水) ミャンマーも シャープも色々 あったけど 再出発だ 茨の道だが…

Mx4500fn_20160408_124432_001

 今日、私の関心を引いた二つのニュースがあった。
 その一つは、台湾の鴻海精密工業によるシャープ買収が正式決定したというニュース。鴻海から3,888億円の出資を受けて、シャープはこれから、液晶事業を中心に大規模投資を行い、世界市場での勝ち残りを目指していくという。
 しかし、シャープが2月25日に取締役会で鴻海による買収受入れを決議した後、鴻海側は、1か月あまり、正式契約を保留した。「偶発的債務」問題がその理由だと鴻海は説明していたが、実際には、より強い経営権を掌握するための駆け引きであったと私の目には映った。これからシャープは、鴻海の手のひらの上で企業活動を行うことになるが、厳しい道となっていきそうである。
 もう一つは、ミャンマーで半世紀ぶりの文民政権が発足したというニュース。長い間の国軍支配の後に誕生した政権であり、国内外の期待感は強いが、色々な状況を勘案すれば、今後もしばらくは、国軍支配の掌中での政治活動となりそうである。スー・チー氏は、主要閣僚に入り、政権を統率する構えであるが、基本的には、国軍との正面衝突を避けながら文民政権の権限を拡大する駆け引きを展開せねばならないだろう。こちらもなかなか大変な道である。
 急激な変化には、摩擦が伴うのは当然のことであるが、この二つが今後どのように動いていくのか、興味深いところである。

|

3月29日(火) 瀬戸芸の 舞台の一つ 大島に 今は鎮まる 慟哭の日々

 久しぶりのキャラバン。今回は、3月20日に開会したばかりの「瀬戸内国際芸術祭2016」を訪れた。
 訪問した島は、高松市の沖合にある「大島」。かつてハンセン病患者を隔離収容した「国立療養所・大島青松園」がある。というよりも、この島全体が、国立療養所である。面積が0.73平方キロメートルの小さな島である。私はこれまで、この「大島青松園」を訪れたことがなかったので、この機会に一度、様子を見ておきたいと考えたのであった。

Mx4500fn_20160331_161845_004

 高松港からは、無料の海上タクシーが準備されていて、それに乗り込んで約20分。目的の大島に到着した。ここでボランティアガイドと合流。まず案内されたのが、この島で亡くなり遺骨の引き取り手もない人を弔う「納骨堂」のエリア。ここから眺める瀬戸内海の風景は、とても穏やかで美しかった。次に訪れたのが、1992年に1,000人のボランティアによって建てられたモニュメント「風の舞」。「天上」と「天下」の石を積み上げて造ったモニュメントと、人々が集い語り合う円形劇場風の石敷き広場があった。「この島で生涯を終えた人たちの魂が、風に乗ってここで解き放たれる」ことをイメージして造ったものだそうだ。そして最後に、患者が生活していた長屋風の建物での様々な展示。この場でのハンセン病患者の生活そのものが芸術であるというコンセプトが織り込まれていた。
 穏やかな天候に恵まれて、色々なことを考えさせられた有意義なキャラバンであった。

|

3月28日(月) 民進党 本格始動と 看板かけしが 共感もなく 春の夕暮れ

Mx4500fn_20160331_161845_003

 昨日、結党大会を開催した「民進党」。一夜明けて、岡田克也代表や江田憲司代表代行ら新しい執行部が、支持団体の「連合」に結党の報告をするなど、本格始動。テレビニュースでは、国会内に「民進党役員室」という看板を掲げる役員の姿が映し出されていた。
 その場面で、これからの抱負を聞かれた岡田代表は、「さあ、やるぞという感じだ」と語り、これから夜明けだとの気概を示した。一方、そこに臨席していた安住国対委員長は、「看板倒れに終わらないように頑張ります」と語ったそうだ。このコメントを聞いて、結党直後に、もう日没の予感が漂っているのかと興味深く思ったのである。
 それも無理はなく、新党が結党されたといっても、それは、国民の強い期待感を背負っての船出ではなく、この夏に行われる参議院選挙(ないしは衆参同日選挙との声もある)に向けて、強力な自民党に対して、野党がバラバラのままではとても戦えないという、議員側の論理が強く打ち出された政党合体であったので、国民の間に共感が広がる道理がなかったのである。
 命が胎動を始める春の季節には、夜明けがよく似合う。それなのに、もう日没の予感。なんともチグハグな印象を受けた新党のスタートであった。

|

3月27日(日) 文化とは 百花の如し その大地とは 心に宿る 美意識なれや

 「四国マグマ・アカデミー」の日。今回取り上げたのは、奈良本辰也著『日本文化論』という本であった。
 この本は、2002年9月に出版されたもので、このサブタイトルには「美意識と歴史的風景」と付けられている。主に京都にある庭園や建築物、または工芸品などを通して、日本人の美意識の変遷を紹介した本である。色々な雑誌などに寄稿した文章を、本人が選んで一冊の本にまとめたものである。著者の広い知識と深い思索が随所に感じられる本であった。

Mx4500fn_20160331_161845_002

 「文化」とは何であるか、その定義には様々なものがあるようであるが、基本的には、社会生活を行う中で、一人ひとりの人間の内部からにじみ出てくるものの総体をさすようである。そしてこれは、人間の外にある社会制度や諸技術などを指す「文明」とよく対比される。
 そうすると、この文化を育む母なる大地とは、「日本人が胸にもつ美意識」なのではあるまいか。人々が好ましいものと感じるその感性の大地に育まれる形で、庭園や建築物、また文芸や芸術作品などが様々な花を咲かせ、果実を実らせていくということではないか。
 そう考えると、日本文化を深く理解するには、まず日本人の美意識がいかなるものかを知らなくてはならない、そんな確かな視座を得ることができた勉強会であった。

|

3月26日(土) 北海道に 新幹線が 開通し いよいよゆかし スローな四国!

 うーん、北海道に新幹線が開通…。東京駅と新函館北斗駅の間を、最短4時間2分で結ぶという。「新幹線が列島を縦断」といった見出しが、新聞紙面に踊っている。
 これで、日本の主要四島の中で、新幹線が走っていないのは、四国だけとなった。このしばらく、四国経済界を中心に、「四国にも新幹線を」という声が強まっているが、これでますますこの運動に拍車がかかってくることになるのであろうか。特に、「列島縦断」という言葉が使われるときに、そこに四国が含まれていないことに対する一種の疎外感が、人々の口から発せられるようにもなるだろう。

Mx4500fn_20160331_161845_001

 しかし、これも考え方である。四国の人口は、全国総人口の約3%である。経済力では、域内総生産は2.8%。日本全体の30分の1程度のエリアが、無理矢理背伸びをしながら他の地域に対抗しようと考える方が無理がある、という考え方もできる。
 それよりも、四国独自の個性を重視して地域づくりを進めていく方が、より魅力を発揮することができるのではあるまいか。つまり、日本全体が高速化を進めようという中で、四国にはスローな生活の魅力が残っている、という方が、より豊かな地域をつくっていけるのではあるまいかという気もする。
 「いよいよゆかし。スローな四国」というスローガンもあっていい、そんな気がしたのである。

|

3月25日(金) この日本 高速道路は どこへ行く? 大学入試も サテどこへ行く?

Mx4500fn_20160329_005356_004

 昨日、警察庁は、高速道路の一部区間について、最高速度を現行の時速100kmから段階的に120kmに引き上げる方針を決定。この対象区間は、カーブや勾配が緩やかで、事故発生率が低い区間だけとするとのことである。最高速度を時速100kmから引き上げるのは、日本に高速道路が誕生して以来すでに半世紀余りとなるが、初めてのことである。当初は、国内の2か所を対象区間として試行し、その結果が良ければ、徐々にその対象区間を拡大していくということである。
 もう一つ、関心を抱いたニュースは、大学入試の新制度設計を進めていた文部科学省の専門家会議が、今日、最終報告を取りまとめたという報道であった。現在の大学入試センター試験に相当する学力評価テストでは、現在の大学入試に欠けている「思考力」や「表現力」を評価対象に加えるため、記述式問題を採用する。また、各大学での入試では、面接や論文、高校の部活動の実績など多角的な視点を含む試験を行うとされている。この実施には、これまでに比べて多くの時間を要するため、様々な検討が行われてきたようである。
 現状に問題があるならば、その改革を行うのは当然のことである。しかし、改善と考えて導入したものが、かえって改悪となってしまうことも多々ある。多くの人たちに影響のある改革は、途中で目標喪失に陥らないよう、くれぐれも慎重に進めてほしいものだと思う。

|

3月24日(木) 伊方でも 原発廃炉が 決定す 経済性が その理由とや

Mx4500fn_20160329_005356_003

 四国電力が、愛媛県伊方町にある「伊方原子力発電所1号機」を廃炉にすると決定。この原子炉は、1977年9月に運転を開始した炉で、来年秋には運転開始から丸40年を迎えることになっていた。
 国は、原発の運転期間を原則40年としているが、その原子炉に必要な改修などを加えて、その安全性などを原子力規制委員会が認めれば、最長60年まで延長できるとしている。そして、この伊方原発1号機では、当初その改修を加えて再稼働を目指していたのであるが、それには2,000億円規模の安全対策費用がかかる見込みであり、採算性の面から、廃炉にする方が妥当と結論付けたようである。東日本大震災後に再稼働を目指しながらそれを断念した原発は、これが初めてとのことである。
 経営者が、その経済性を最大の理由として存廃を決定するというのは、株主や社員、消費者の利益を考えれば、当然のことである。しかしおそらく、立地地域の住民や反対運動家には、複雑な気持ちを抱かせたに違いない。原発の安全性や環境に対する影響以上に、経済性が重視された決定だと受け止められたに違いないからである。
 国は、2030年度に全電源の20~22%程度を原発でまかなうという計画を打ち出している。今後、この伊方1号機の廃炉決断が前例となって廃炉が相次げば、この目標達成が厳しくなりそうである。その意味では、今後の原発行政に一石を投じた決断とも言えそうである。

|

3月23日(水) シマウマは 哀しからずや 逃げ出して 麻酔の吹矢で 池に入り死す

 昨日、愛知県瀬戸市の乗馬クラブで、シマウマが突然暴れ始め脱走。今日になって、隣接する岐阜県土岐市内で発見され、ゴルフ場を逃げ回っている間に、捕獲目的の麻酔薬入りの吹き矢を体に受けた後、ゴルフコース内の池に入って倒れ込んだ。そして、シマウマを引き上げたときには、すでに溺死していたという。
 なぜ乗馬クラブにシマウマが飼われていたのか、シマウマはなぜ逃げだしたのか、吹き矢を受けたシマウマはなぜ池に入ったのかなど、色々な疑問が残る今回の事件であったが、色々な条件が悪く連鎖して、この結末になったということであろう。何とも哀しい話である。

Mx4500fn_20160329_005356_002

 この日、政府は、月例経済報告を発表した。その中では、企業収益に陰りが見え始めたとして、景気判断を5か月ぶりに引き下げたということである。少し前には、日銀が景気を上向かせるためとして、「マイナス金利導入」という発奮剤入りの吹き矢を、日本経済に向けて射た。しかし、今までのところ、プラスの評価になっていないようである。もっとも、景気というものは良いときもあれば悪いときもある。縞模様となるのが常態であるから、一喜一憂すべきものでないかもしれないが、このまま日本経済が池に入り込んで溺死してしまうようなことにはならないように、と願わざるを得なかったのである。

|

3月22日(火) 相続く テロの惨劇 防ぐには 万民育む 大地の融和!

 ベルギーの首都ブリュッセルで、連続テロが発生。一つは、ブリュッセルの国際空港。出発ロビーカウンター近くで爆発が二度発生、14人が死亡し35人以上が負傷と報じられている。もう一つは、ブリュッセルのEU本部ビル近くにある地下鉄マルベーク駅での爆発。20人以上が死亡したと報じられている。この死傷者数については、今後さらに増加する可能性がある。
 この事件後、過激派組織ISが、「ベルギーがISに対する有志連合に参加していること」が、今回のテロの理由であるとし、「イスラム国に対する攻撃の代償として、十字軍同盟は暗黒の日々を迎えることを思い知らせる」と犯行声明を発表。今後も、有志連合に対してのテロ攻撃を継続する意思を示した。

Mx4500fn_20160329_005356_001

 当然のことながら、世界各国の指導者たちは、このテロを強く批判し、ISに対する攻勢をさらに強める方針を示した。しかし、このような力と力の対決が好ましいこととは私には思えない。地球社会の激しい変化の中で、各地に様々な不調和が生じ、それが原因となって様々な対立が生まれ、多くの人々が血を流す事態に立ち至っているのである。より抜本塞源的にこの問題に解決を与えようとすれば、地球社会に生まれている大きくヒビ割れた大地を、融和的なものに修復していくことが大切なのではあるまいか。
 そろそろその基本に人類社会が立ち戻らねばならない時だと私は思ったのである。

|

3月21日(月) アメリカの 大統領は 「裏庭」に 革命前にも 行かなかったんだ…

 オバマ大統領が、現職アメリカ大統領として、88年ぶりにキューバを訪問。米国とキューバは、キューバ革命後の1961年に国交を断絶し、それ以来半世紀以上にわたって対立関係にあったが、オバマ米大統領とラウル・カストロ国家評議会議長が融和路線に転じて、2014年12月、国交正常化交渉に入る方針を発表。そして昨年(2015年)7月に国交回復を果たしていた。
 オバマ大統領は、今回の訪問を「歴史的訪問であり、歴史的機会である」と表現。大きな外交的成果と自画自賛した。テレビで報じられるキューバ国内の様子は、オバマ歓迎一色のようであるが、実際には、複雑な思いを胸に抱いている人たちも数多くいたに違いない。

Mx4500fn_20160324_210703_004

 それは、かつて親米政権が統治していた頃に、キューバは「アメリカの裏庭」とも呼ばれていたそうであるが、その時代が決してキューバの人たちにとって良き思い出を呼び起こす時代ではなかったということではないか。それだからこそ、当時まだ若かったフィデル・カストロの指導のもとに、革命が遂行されたのであろう。
 私も考えてみた。今回、88年ぶりということが強調され、アメリカ大統領がキューバを訪問しなかったのは、革命政権の故であるという報じられ方をしているが、その期間は、57年間である。つまり、その前の31年間も、アメリカ大統領はその「裏庭」を訪れていなかったということである。それが何を意味していたのか、興味深い点である。

|

3月20日(日) 大戦後 理想の教育 追い求め 産ぶ声あげし アカデミアかな

Mx4500fn_20160324_210703_003

 「教師人間論ゼミ」。今回のテーマは、「前川清治著『三枝博音と鎌倉アカデミア』を読む」。
 「鎌倉アカデミア」というのは、終戦後間もない昭和21年春に、古都・鎌倉に産声を上げた小さな学校である。戦前戦中教育に批判的な思いを持つ人たちが集い、理想の学校をつくろうとスタートした。しかし、いざ船を漕ぎ出そうとしたところで、政府による「金融緊急措置令」が出て、創立準備資金が凍結される。資金の目途がつかないまま、まずは鎌倉の寺境内にある開山堂を仮校舎として借り受け、ともかくも船出。しかし、次々に難題が降りかかり、昭和25年9月、鎌倉アカデミアは力尽き、廃校の道を選ぶのである。
 その間、わずか4年半。しかし、この小さな学校に集った教授陣や学生たちは、「楽しい学園」を目指して、奮闘するのである。そしてそれが、学校の体をなしていなかったともいえるこの小さな学校に、強い印象を抱かせ、ここを巣立った人たちが、戦後各分野で活躍するのである。
 この本には、こんなことが書かれていた。
 「難しい論議や面倒な詮索をするまでもなく、由来学園というものは本質的に愉快な、少なくとも楽しかるべき所なのである。なぜなら、学園という所は、いわば人生の花ともいうべき学問を励み、芸術の道をいそしむ殿堂だからである。ところが日本の現実を省みると、どういうものか上は大学から下は小学校に至るまで、すこぶる面白くないようにできているのである」と。
 考えさせられた言葉であった。

|

3月19日(土) 世界中 不穏な空気 漂えり その奥底には 何が…蠢く?

 今日のニュースでは、トルコのイスタンブール中心部で、自爆とみられるテロが発生。少なくとも5人が死亡、36人が負傷したと報じられている。ああまたかという気持ちである。その他にも、ブラジルの政界汚職に伴い、未曽有の大規模な反政府デモが行われたようだ。また、ロシアでは、旅客機が墜落して全員死亡。フランスパリでの同時テロ事件の実行犯逮捕も、大きく報じられた。
 世界中の事件がニュースとして報じられるのだから、様々なことが起きているのも当然だと頭では理解できるのであるが、こう次から次へと心を重くするような事件が起きてくると、このままで本当に大丈夫だろうかという気持ちがしてならない。

Mx4500fn_20160324_210703_002

 ふと頭に浮かんできたのが、山本七平著『空気の研究』という本。この本は、日本人の意思決定の根底には、「空気」という非常に強固な判断基準があると主張したものであり、かつて大きな話題になった。
 私は、今の世界には、何か秩序を破壊する「空気」が漂っている気がしてならない。そして、この「空気」が、日本人の意識を動かしていく…。その空気を生み出すものが何であるのかという、奥底に宿っているものへの十分な考察もなく、ただその空気に流されるならば、日本は、また再び危うい道を進んでいくことになりかねないのではないか、そんな危惧の念も抱いたのであった。

|

3月18日(金) 高校の 教科書中の 領土の記述 6割増しにも なるんだってね

 文部科学省が、来年春から高校で使われる教科書の検定結果を公表。それによれば、日本の領土に関係する記述が、これまでの1.6倍に増加したということである。
 このように記述が膨らんだ理由は、文部科学省が、2014年1月に改めた新検定基準において、①近現代史で通説的な見解がない事項を記述する場合、そのことを明示する、②政府の統一的な見解に基づく記述にする、ということを教科書会社に求め、竹島や尖閣諸島については、それが「固有の領土」と改訂学習指導要領解説書に明記されたことも関係したのではないかと思われる。

Mx4500fn_20160324_210703_001

 しかし、世の中は、間違いなく国際化の方向に動いている。今の高校生たちが、社会的に活躍する時代になった頃には、仕事の上で国境を意識しないで働くというだけでなく、生活面でも、果たしてどこまで国境を意識しているだろうかと思う。ごく自然に世界中の人たちと国境を意識することなく親しく交際する時代に、あえて国境を意識させる教育というのは、一体どんな意味を持つことになるのか、という基本的な疑問を禁じ得なかった。
 もっともそうは言いながらも、国境管理をきちんとしなければ、他の国々によって簡単に領土を奪われ、さらに様々な利権も奪われていくというのが厳しい現実。その狭間で生きているのが現代人となれば、そんな教育も必要なんだろうな、というのが正直な気持ち。

|

3月17日(木) 広島で トンネル事故が 発生す ブラジル政府も トンネル内事故?

 この日の午前7時半ごろ、広島県東広島市の山陽自動車道下り線にある八本松トンネルの中で、渋滞中の車列にトラックが追突し、車12台が絡む事故が発生。このうち5台が炎上し、2人が死亡、68人が煙を吸うなどして緊急搬送されたという。トラックが速度をゆるめずに追突してきたことから、この運転手に何らかの問題があったとみられている。トンネル内で起きた事故だけに、被害が拡大したようである。

Mx4500fn_20160323_145020_004

 一方、この日本と正反対にある国、ブラジルでも、政治面のトンネル事故が発生? つまり、ブラジルのルセフ大統領の経済政策に強い批判が生まれている中で、政治汚職が露見し、大統領退陣要求デモなどが起きているのである。ルセフ政権は、トンネル内での渋滞に相当する困難な政治状況に置かれていた。そしてそこに、高速のトラックが突入して衝突、炎上したのである。これが何かといえば、ルセフ大統領が、この汚職事件に関連して捜査を受けているルーラ前大統領を、取り調べを受けずに済む閣僚(官房長官)に任命したことである。国民はこれを、汚職の疑惑隠しと受け止め、さらに反発を強め、ルセフ大統領の退陣を求めるデモ隊との衝突も起きているようだ。
 さてさて、この夏にはリオデジャネイロ・オリンピックが予定されているが、この調子では、円滑なオリンピック開催となるのかどうか、懸念が広がっている。トンネルを抜けると、そこはオリンピックだった??? さてどうなることか。

|

3月16日(水) 中国船 アルゼンチンで 沈没だって… こんな遠くで 違法操業?

 アルゼンチンの沿岸警備隊が、同国の排他的経済水域(EEZ)内で違法操業していた中国漁船に発砲して、船を沈没させた。これに対して、中国政府は重大な懸念を表明し、アルゼンチン側に調査を要請したということであるが、アルゼンチン側は、違法操業の取り調べを行おうとしたところ、中国漁船が取り締まり船に体当たりを試みてきたために、やむなく発砲したと説明している。この種の違法操業は、日本近海でも起きており、中国漁船がその取り締まりから逃れるために体当たりをしてくるケースもあったことから、おそらくは、アルゼンチン側の説明どおりなのであろう。中国政府がいくら強気に出ても、証拠映像も残されているようであり、結局は中国側が非を認めざるを得なくなるケースだと思う。

Mx4500fn_20160323_145020_003

 それにしても…である。アルゼンチンといえば、南米の一番南の端にある国である。しかも、大西洋側。中国から見れば、地球の正反対にある国といっていい。そこにまで、中国漁船が出かけていって、違法操業をしているというのは驚きである。今は世界中どこに行っても、中国人が生活していない国はないといわれるが、海の上までもそのような状況になっているということか。中国人にとってみれば、世界中が自分の国という意識なのか。
 今後中国が国旗を変えるとすれば、地球を真っ赤に塗って、その上に黄色の五つ星を配置するデザインにするのではないか、そんな気までしてきたのであった。

|

3月15日(火) 北朝鮮 核ミサイルの 突入実験 成功せりと 危殆な挑戦!

 このしばらく何かと騒がしい北朝鮮が、今度は、核弾頭の大気圏再突入模擬実験に成功したと発表。これまでに開発を進めてきた核爆弾とその運搬手段であるミサイルにこの技術が加われば、アメリカにも核攻撃ができるようになると意気軒昂である。
 国際社会は、この取り組みは国連決議に違反するものであると強く批判。早速、国連安保理において制裁決議を採択する方針を打ち出し、韓国や日本などの関係国は、さらに独自の制裁を行う構えである。
 北朝鮮は、このしばらく、どんどんと危険な方向に進んでいるように思う。長い間の友好国であった中国とも、外交関係が保てず、孤立化が進んでいるようだ。そしておそらくは、金正恩・第一書記自身も、北朝鮮内で孤立感を深めているのではないだろうか。その深刻な危機意識の裏返しとして、矢継ぎ早に示威的な行動をとり続けている印象だ。

Mx4500fn_20160323_145020_002

 戦争というものは、軍事的な能力に指導者層の意図が加わったときに起きるものだといわれる。今、北朝鮮は、国民生活を犠牲にしてまでも軍事的能力を高めることに邁進している。金第一書記がその軍事能力を使って何をしようとしているかという意図は必ずしもはっきりしないが、私はこれを「危殆な挑戦(北否朝鮮)」と呼びたいと思う。この危なっかしい取り組みを通して、北朝鮮の国の存続自身が否定されていく取り組みという意味である。

|

3月14日(月) 徳島に お試し移住の 消費者庁 関係団体 反対すれど…

Mx4500fn_20160323_145020_001

 消費者庁の板東久美子長官ら職員10名が、徳島県神山町にしばらくの間滞在して仕事を行う「お試し移転」が始まった。安倍政権が推進している中央省庁の地方移転に関連して、その実証実験を行うというのがその目的。
 消費者庁の職員たちは、この日の午前、「神山バレー・サテライトオフイス・コンプレックス」に事務所を構えて、職務を開始。早速、テレビ会議で、徳島県庁と結んで、飯泉知事とネットワーク上で面会したという。
 飯泉知事は、このテレビ会議後に、「明治開闢以来、霞が関の本庁業務の移転はなかった。霞が関がテレワークをすることで、日本のあらゆる業種が新たな働き方のスタートを切るのでは」と語り、この新たな動きに対して、全面的な協力を約束した。
 消費者庁が地方に移転することに関しては、消費者団体などが強く反対しているそうである。業務の円滑な推進ができなくなると危惧してのことのようである。
 しかし、もうテレワーク自体は、日常ビジネスの中でも広く行われていること。今回のこの取り組みを通して、消費者庁が、情報時代の先進的な官庁として脱皮し、新時代の消費者行政にチャレンジすることを、むしろ積極的に評価すべきではないかと私は思う。もっとも、消費者団体の反対の裏には、霞が関を離れることを嫌う官僚たちの意向が潜んでいる気がするのではあるが…。

|

3月13日(日) パブリック ディプロマシーが 外交の 基本戦略? クールジャパンも…

Mx4500fn_20160314_173931_004

 「フォレスト・トレンド勉強会」の日。今回のテーマは、「渡辺靖著『文化と外交』を読み考える」。
 この本には、「パブリック・ディプロマシーの時代」というサブタイトルがつけられている。この「パブリック・ディプロマシー」というのは、政府と民間が連携しながら、広報や文化交流などを通して、相手国の国民や世論に直接働きかける外交のことである。これまでの外交というのは、それぞれの国を代表する人間同士が場を構えて議論し合い、そこで合意に達したものを国家間の約束とするというものであったが、それだけでは、うまく機能しなくなってきているという反省が込められている。相手国の国民の共感を得てこそ、外交目的を達成することができると考える中で、各国で様々な取り組みが行われているというのである。
 著者は、グローバルな競合がますます激しさを増している中で、日本の国も、この、「パブリック・ディプロマシー」に対する関心を強く持ち、必要な活動を展開すべきだと主張している。日本の魅力を海外にアピールする「クール・ジャパン」の運動も、その一つの取り組みと位置づけ、さらに推進していく必要があるだろう。
 この本の帯には、「相手国の人びとの心と精神を勝ち取れ」とあった。軍事力や経済力だけで、他の国々を味方につけるだけでなく、これからは相手国の国民の心を掴むことで、日本の主張を他国に受け入れさせる外交も進めていかねばならないということである。

|

3月12日(土) AIが 囲碁名人に 圧勝す! 領土狭める ヒューマンカインド

 今日、興味深いニュースが報じられた。
 アメリカのGoogleが開発した囲碁の人工知能「アルファ碁」と世界トップ級の棋士が5局の勝負を始めたのだが、この日行われた対局で、人工知能の方が、見事に3連勝して、勝利を収めたというニュースであった。これまでも、チェスや将棋において、同様の対局が行われてきたが、それらに比べて囲碁は、格段に難しいゲームだとされてきた。その囲碁において、コンピューターの方が圧倒的な強さを示したということであり、今後、これまではコンピューターで取り扱うのが困難とされてきた様々な分野においても、その活用を巡っての模索が進められることになりそうである。

Mx4500fn_20160314_173931_003

 このコンピューターに組み込まれた人工知能は、ディープ・ラーニング(深層学習)という手法を使ったものだそうだ。これは、数多くの試行錯誤を繰り返しながら、コンピューターが自ら学びを深めていくというものだという。つまり、コンピューター同士を結び合わせて、数多くの対局を戦わせ、そこからより強い手を自ら学びとっていくというものだという。その経験を積み上げることによって、勝つにはどうすべきかという知恵を獲得したということだ。
 人間の肉体を使う仕事は、多く機械に取って替わられた。今度は知恵の分野も、AIに代替されそうである。人間が自らの領域だと考えてきた部分を、どんどんと新しい技術が侵略している。この現実をどう受け止めたらよいか、この勝負には、じつに大きな問題提起が含まれていると思った。

|

3月11日(金) もう5年! あれっ5年かい? まだ5年… 人それぞれの 心象風景

Mx4500fn_20160314_173931_002

 東日本大震災から丸5年。テレビでは、朝からずっと特集番組が放映されている。
 5年前に突如発生した大地震とその後に襲いかかってきた大津波によって、2万人を超える人々が死亡し、あるいは未だに行方不明のままとなっている。福島第一原発爆発の後始末も、大きな問題として残っている。日本の歴史に長く刻まれるに違いない大惨事であった。
 テレビの画面では、色々な人が思いを語っていた。ある人は「もう5年も経ったんだって…私の心の中の時計は止まったままなのに」と語り、ある人は「あれっ、今日で5年になるの?」と忘れていたものを突然に思い出したような表情になり、またある人は「まだ5年なのか…道理で心の傷はまだ消えていないはず…」と顔をゆがめていた。
 これだけ大きな災害であっても、人々の心の中に残してきたものは、人それぞれであったということであろう。
 私は、この日、休みで帰省している娘とともに、岡山の妻の実家を訪れた。昨年10月に生まれた長男は、順調に大きく育っていた。
 あれだけの被害を出した震災は、私たちが住んでいる関西にはほとんどその傷跡を残していない。それだけに、実感としては、あの震災も遠いところの話という印象になってしまう。人の心の中にある時計は、人それぞれによって違う。アインシュタイン博士は、100年以上前に、時間も空間も相対的なものだと喝破したが、人の心は、もっと相対的だ…。ふとそんなことを考えた一日であった。

|

3月10日(木) 中銀が 食いちぎられる… 現代の 世界経済 底が見えない…

Mx4500fn_20160314_173931_001

 欧州中央銀行(ECB)は、この日開いた理事会で、包括的な金融緩和策を決定。銀行が余剰資金を欧州中銀に預けた場合の金利を、現在よりもさらに0.1ポイント引き下げ、マイナス0.4%とするほか、国債などのユーロ建て債券の購入規模を毎月200億ユーロ拡大し、800億ユーロ(約10兆円)とすることにした。さらに、高格付けのユーロ建て社債も、この購入対象に追加するということである。
 マイナス金利問題については、少し前に日本銀行もその政策を導入して大きな話題となったが、日本銀行のマイナス金利は、まだマイナス0.1%。それからすれば、欧州中央銀行の危機感は、日本以上ということである。
 今、世界中で、これまで禁じ手とされてきた様々な妙手が、次々に打ち出されている。それほどに、世界的な経済を巡っての闇が深まっているということか。
 この背景には、グローバル経済の拡大と深化があると思う。グローバル市場を駆け巡る金は、最初は個別の企業を狙っていたが、その次には国家の財政を狙うようになり、そこが慢性的な赤字を膨らませて、もう限界だと見るや、今度は、国家の金融を狙い始めたということではなかろうか。どんどんと問題が深いところに潜ってゆき、問題の本質が見えにくくなってきている。これが、大きな破綻の歩みでなければよいのだが…と祈る気持ちである。

|

3月9日(水) 啓蟄の 高浜原発 裁判で 寒波襲来 また冬ごもり

 大津地方裁判所が、関西電力高浜原子力発電所3・4号機の運転差し止めを求める仮処分申請に対し、差し止めを命じる決定を行った。この仮処分決定は、直ちに効力が生じるため、関西電力は少し前に運転を始めたばかりの3号機を、翌10日中に停止させるという。
 大津地裁が、この仮処分決定の理由として挙げたのは、一つには、原子力発電所の安全性の立証は電力会社側が行うべきだが、これまでの説明では、十分にそれが尽くされたとは認められないという点。そしてもう一つは、これまでに打ち出された事故対策について、疑問が残っており、このまま運転が続けられれば、住民の人格権が侵害される恐れが高いという点であった。
 要するに、裁判長の言を借りれば、「危惧すべき点や疑問が残るにもかかわらず、関西電力はその安全性について十分に説明を尽くしていない」ということである。

Mx4500fn_20160317_000633_002

 関西電力は、この判決はとても承服できるものではなく、「速やかに不服申し立ての手続きをする」とのことであり、同時に、この原発稼働を前提に打ち出した電力料金引き下げを撤回すると発表。
 寒い冬を越えて虫が動き始めるとされる「啓蟄」は、今年は3月5日だった。穴から出ようとしていた原発は、この判決という大寒波を受けて、再び穴の中に戻ることとなった。原発の世界では、いまだ春至らずである。

|

3月8日(火) 長崎の 知人来県 早春の 若葉書院を 体感頂く

 長崎県波佐見町の知人、兒玉盛介さんが、砥部町で講演会があって愛媛県にやってきたからと、私のところを訪ねてくださった。
 兒玉さんは、波佐見町の陶業を大きく育て上げた立役者の一人で、その娘さんが私の事務所で働いていた関係で、九州を旅したときに、お宅に泊めていただいたこともある。また、九州を訪れるときに、波佐見町で私の講演会を開催してくださる中心人物でもある。

Mx4500fn_20160313_121755_003

 今回初めて愛媛県でお会いすることになったので、せっかくの機会と、若葉書院がある新宮にご案内した。まず、第3セクターとして好調な経営を続けている「霧の森」を訪れ、さらに「脇製茶場」で社長と懇談いただいた。そこで驚いたのは、兒玉さんが、見るもの聞くこと何にでも強い関心を持たれ、初めて出会う方々に自分が抱いた疑問を率直に問い掛けている姿であった。まるで子供のような好奇心というか、知識欲というか、その貪欲なまでの吸収力には脱帽であった。兒玉さんは、私よりも年上であり、事業家としても成功している人であるから、自分でそこまでしなくてもよい立場である。それにもかかわらず、自分が動いて何かを生み出そうとしているのであった。
 若葉書院にもご案内したが、そこでも何か体感していただけたものがあったのではないかと思う。私も、そんな兒玉さんの姿に、大きな刺激を受けたのであった。

|

3月7日(月) 米韓が 合同演習 開始せし日に 日本では 山口組の 「抗争」認定!

 今日、アメリカ軍と韓国軍は、朝鮮半島有事を想定した定例の合同軍事演習を開始。北朝鮮が、核実験やミサイル発射などで、韓国や国際社会に対して挑発を続ける中、韓国軍30万人、アメリカ軍1万7,000人が参加するという、大規模な演習となるそうだ。
 韓国の朴大統領は、「追加挑発をすれば応分の代価を払うことになると北朝鮮に見せつけよ」と指示したそうだ。それに対し北朝鮮は、今回の演習を「最も露骨な核戦争挑発」と非難し、挑発に対しては「総攻勢を仕掛ける」と威嚇。南北政府はともに、過激な表現を行う傾向があるので、これらの発言を真に受ける必要はないが、それでも何か不慮の衝突でも起これば、それに大国の思惑が加わって、大規模な戦いにつながるかもしれない。朝鮮半島が少しキナくさくなってきているこのしばらくの状況である。

Mx4500fn_20160313_121755_002

 奇しくもこの日、警察庁は、国内最大の指定暴力団「山口組」と、それから分裂して発足した「神戸山口組」について、「対立抗争」の状態に入ったと認定。このしばらく各地で、両組織の抗争事件が相次いでいるが、両組織の取り締まりや情報収集、警戒活動を強化するように指示を出した。
 何とも不穏な空気が漂う日本列島とその周辺地域であることよ。利害関係の対立というだけでなく、人々の心も荒んできているように見えることが気がかりである。

|

3月6日(日) 卓球は 男女揃って 決勝戦! 中国前に 共に敗れる

Mx4500fn_20160313_121755_001

 クアラルンプールで開催されていた「卓球・世界選手権」で、その団体戦決勝が行われた。日本選手団は、男女ともに決勝に進出し、ともに中国と対決した。その結果は、男女揃って、0-3で中国に敗れ、銀メダルであった。中国はなんと、男子では8連覇、女子でも3連覇という圧倒的な強さである。次は、リオデジャネイロオリンピックでの対決となるが、男女ともにさらなる健闘を祈りたいと思う。
 この「卓球団体戦」というのは、「団体」と名が付いてはいるが、基本的には、個人戦を積み重ねたものである。よく中国という国は、「個人主義の国」であると言われるが、様々な分野で、エリート層の個人は、確かにめっぽう強いところがある。その強さの背景には、集団としての調和よりも、個人としての成功や栄達を重視する国民性があるのだろう。しかも人口が多いから、競争が激しく、それだけにより優れた個人が生まれてくるということだと思う。さらに、国家も、強国中国を世界中に印象づけるために、選手の育成に大きな力を注いでいるのだろう。
 こんな国・中国を相手にして生きていかねばならないのが、日本である。今の中国は、共産党政権が、中国人固有の個人主義に強い外枠を入れて全体の力を高めていこうとしているが、その限界も見えてきている。中国は決して強固な足場に立っているわけではない。日本の強みは、やはり調和を重んじる国民性であり、総合力における強さということであろう。それをどう生かすか、それが課題である。

|

3月5日(土) 全人代 これから5年の 目標は ゾンビの淘汰と 中華の復興?

 中国の全国人民代表大会が開会。李克強首相が政府活動報告を行い、2020年までの5か年計画を正式に表明。
 それによれば、中国は、年平均6.5%以上の「中高速成長」を保つとし、技術開発や新産業の創出を政府が後押しし、都市部で1,000万人以上の新規就業を生み出すと訴えたようである。
 しかし、現状を見れば、中国経済はこのしばらく極めて厳しい状況にある。多くの産業が3~4割の余剰設備・労働力を抱え、しかも国営企業などの効率の悪い企業が温存されている。また公的部門においても、莫大な隠れ借金が生まれているのではないかと指摘されている。それらにメスを入れて、中国産業の体質改善、構造改革を強力に進めていくというのが、習近平指導部の基本方針であるが、これには、古い体質の「ゾンビ企業」を淘汰するプロセスが必要である。果たしてそれがうまく進められるかどうか、今後の注目点である。

Mx4500fn_20160310_104458_004

 さらに、中共の現指導部は、このような状況にもかかわらず、軍事予算は引き続いて大幅増を行うとしている。中央政府分の軍事予算だけで、16兆7,000億円にも及ぶ。習近平指導部は、「中華民族の偉大なる復興」を政権スローガンに掲げているが、これは言い換えれば、世界の「ゾンビ国家」を淘汰し、中国が世界を指導する立場に立つということでもある。この点も、日本に関係する大きな問題である。今後の動きにさらに注目していきたいと思う。

|

3月4日(金) 汗にじむ 春の陽気に 誘われて 花のお江戸を 逍遥したよ

Mx4500fn_20160317_000633_001

 東京に出てきたこの機会に、色々な方々を訪ねて、ご挨拶や懇談を行った。
 まず最初に訪れたのは、「日本武道館」。この4月から、日本武道館が発行する『月刊・武道』に文章を連載することになっていて、そのご挨拶と執筆内容についての確認を行うための訪問であった。三藤事務局長や出版広報担当の三好さん、鈴木さんにお会いして、意見交換。
 それから、すぐ近所にある靖国神社に参拝。さらにそこから二松学舎大学を訪れて、水戸理事長と懇談。さらに、神田に移動して、私が本を出すときにずいぶんお世話になってきた河野さんと昼食。そして、パレスホテルに移動し、『月刊・公論』の大中主幹にお会いして、意見交換。
 さらに、東京の様子も見ておきたいと、秋葉原で散策と若干の買い物。さらに、「おばあちゃんの原宿」として知られる「巣鴨商店街」も、歩いて回った。そして夜は、娘と夕食。
 ざっとこのような一日であった。この日の歩数計を見ると、2万2,000歩歩いていたから、おおよそ13km歩いたことになる。このしばらくは歩くことも少なかったので、結構な運動量であった。「花のお江戸」といっても、この時季に咲いていた花は、梅の花だけであったが、東京の風に触れて、様々なことを感じ考えた一日であった。

|

3月3日(木) 雛祭り 喜んでいた 我が娘 もう就職だ! 引っ越し手伝う

 3月3日は、雛祭り。桃の節句である。
 この日、私の娘が引っ越しするので、その手伝いをした。東京の仲間である會田さんも、手伝いに駆けつけてくれた。実は、娘は、この3月に大学院を修了して、4月から社会人となる。その就職先企業に通勤するのに、少しでも負担の少ない場所に移りたいということで、これまで4年間生活してきた日野市のワンルームマンションを引き払うことにしたのであった。
 新しい住居は、都心に乗り入れている地下鉄の始発駅近くにあった。そこから会社までは、歩く時間も含めて1時間余りかかるということではあるが、途中で乗り換えもなく、また、この地下鉄は、JRほどには込み合わないので、この場所を選んだということである。自分自身で判断し、その段取りもきちんと進めていく娘の姿を見ていると、その成長ぶりに、つい目を細めてしまう親心である。

Mx4500fn_20160310_104458_002

 娘は、4歳の時に母を亡くしている。あの当時のことを思い出しては、よくもこのように健やかに育ってくれたものだとうれしく思う。雛祭りのときには、しまっていた雛人形を出して飾った。私自身は、仕事であまりに忙しくて、親らしいことはほとんど何もできなかったが、周りの人たちが娘のことをかわいがってくれ、もう社会人である。振り返って、色々な人の温かい気持ちに、深く感謝したのであった。

|

3月2日(水) 世界中 軽い言葉が フワフワと 漂う中での 永田町ゼミ

 今日上京。東京にやってくるのは久しぶりのことである。明日、娘が引っ越しをするので、その手伝いが目的。この機会に、「永田町アカデミア」を夕刻から開催した。
 この日掲げたテーマは、「私たちが後世に遺すべきもの」というものであった。私自身が、昨年還暦を迎え、残された人生をどう生きていくかということが切実な問題となっている中で、思い考えていることを率直に語りかけようと考えたテーマ設定であった。

Mx4500fn_20160310_104458_001

 その話の足場となった本が、内村鑑三著『後世への最大遺物』であった。内村は語る。人は、自分の人生の後に、なにかしら自分の人生を証明するものを遺そうとするものであると。そしてそれには、お金や事業、思想などがあるが、それらは必ずしも良いことばかりではない。しかも、立場や能力などによって、望んでもそれを遺せない人たちがいるから、誰にでも遺せる「最大遺物」にはなり得ないというのである。
 それならば、何が「最大遺物」と呼ぶにふさわしいかといえば、「勇ましい高尚なる生涯」だというのである。これならば、誰でも遺すことができ、しかも、利益ばかりあって害がない。
 この勉強会を開いたのは、永田町内の会議室。このしばらく、政治家の軽い言葉がマスコミ上で大きな話題になっているが、人生には、やはり深く根を張った思想や哲学が必要なのではないかと訴えかけたのであった。

|

3月1日(火) 監督が できぬ状況 あるならば 責任なしと 判決決定

 最高裁で、徘徊中に電車にはねられ死亡した認知症男性の家族に対し、JR東海が損害賠償を求めた訴訟の判決が出された。結果は、認知症男性の妻に賠償を命じた二審判決を破棄し、家族の責任を認めないとするものであった。
 今回の一連の裁判で注目されたのは、「監督可能性」という点であった。民法においては、「責任能力のない人が与えた損害は、監督義務者が賠償する」と規定している。そして今回の場合は、認知症によって責任能力を果たすことができなくなった人が生み出した損害に対して、その家族が「監督義務者」として責任負うべきかどうかという点に論点があった。そしてこれに対し、一審の名古屋地裁は、長男と妻にその責任を認めた。二審の名古屋高裁は、妻にのみその責任を認めた。そして最高裁は、この日、「家族は監督可能な状況になかった」として、賠償責任はないとした。そして、その監督義務を負うかどうかは、「介護者の生活や心身の状況、同居の有無や日常的な接触の程度、介護の実態などを総合的に考慮して判断すべき」とした。個別に判断するということである。

Mx4500fn_20160307_122508_004

 このニュースを聞いて、連想したのが日本の国会。今日、来年度予算が衆院を通過したが、それに対して、野党各党は、圧倒的多数の与党に対して、「監督不可能」として、自らには責任がないと語るのであろうか…ちょっと連想の飛躍が過ぎたかもしれないが…。

|

« 2016年2月 | トップページ | 2016年4月 »