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10月31日(月) 仮装して 歩く楽しみ ハロウィンの 人らに宿るは 変身願望?

 ハロウィンの日。インターネットで調べてみると、そもそも「ハロウィン」というのは、「古代ケルト人が起源と考えられている祭のことであり、毎年10月31日に行われる」とある。本来は、この日が、ケルト人社会では一年の終わりの日であり、死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていたそうである。そんな日に、秋の収穫を祝い、悪霊等を追い出す宗教的意味合いにおいて、悪霊や魔女から身を守るために仮面をかぶり、魔除けのたき火を焚いたのだという。それが、今では、仮装を楽しむだけの、宗教色をあまり持たない祭りに変わってきたそうである。

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 テレビを見ていると、仮装者がたくさん集まってくる東京・渋谷の街の様子が報じられていた。参加者がそれぞれに思い思いの仮装をして、楽しんでいる様子が、私たちにも伝わってきた。それを見ながら、今の時代は、法律的には様々な自由が保障されながら、その一方では、報道やSNS上などで、常識を逸脱する行為が暗黙のうちに厳しく批判され抑制される世相でもあり、こんな機会に、日常の自分を打ち破る、「変身願望」とでも呼ぶべきものを発露してみたい、という思いが渦巻いている印象であった。
 人間には、確かに、日常生活を重視する「ケ」だけでなく、「ハレ」の時が必要なのだと思う。特に、地域の祭りが失われている都会においては、このハロウィンのような行事が、この「ハレ」の役割を果たしているということだろうか。

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10月30日(日) 政治塾 小池都知事の 呼びかけに 3000人もが 参加せりとや…

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 東京都の小池知事が設立した政治塾「希望の塾」が開校式を開催。報道によれば、約2,900人が参加したという。その開校式で挨拶した小池知事は、「すばらしい日本の政治をつくるため、一人ひとりが批評家ではなく、実際にプレイヤーとなって参加するような方向を目指したい」と語ったという。つまり、この政治塾では、実際に政治家を目指す人々を育て、様々な選挙に挑戦するチャンスを与えていくということであろう。早速、既成政党からは、小池都知事の今後の動きに警戒感を示す発言も生まれてきている。
 それにしても、来年3月までに6回の講義を予定しているそうだが、その受講料が、基本的には5万円ということである。決して安いものではない。それに対して、全国からの受講希望者が4,827名いて、選考を経て、2,902名が入塾したということである。ものすごい数である。これだけの数の人々が、一気に各種選挙に挑戦するようになれば、確かに政治の風景が変わってくるかもしれない。決して容易な取り組みだとは思わないが、私自身も、今後の動きを注視していきたいと思う。
 今の政党は、目の前の人気取りに汲々としている印象が強いが、本来は、「長期的理念」を磨き続けることと、「人材の育成」に力を注ぎ続けることが、政治運動の原点である。この取り組み姿勢自身が、日本政治に一定の風圧を生むことになるかもしれない、そんな気持ちもしたのであった。

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10月29日(土) 牛麓舎 講座その先 決めるのは 今方谷が 出現すること!

 岡山県高梁市で、「平成牛麓舎」開催。今回は、自分たちで議論し合い、これからの活動についての提案をまとめることを目的としたものであった。
 まず私から、基本的な問題意識についての説明を行い、その上で、参加者に小グループでの議論をしていただいた。そしてそこで話し合われたことをそれぞれ発表していただき、それを最終的に、10項目の提案に取りまとめた。
 このような形をとったのは、地域から、自ら企画する夢が生まれ、それを自らが汗を流して育む力が生まれなければならないと考えたからであった。つまり、「牛麓舎」という名は、これまでも幾度も述べてきたように、江戸末期の思想家であり政治家であり、教育者でもあった、山田方谷が開設していた私塾の名前を借りてきたものであるが、その「牛麓舎」の精神を生かすとすれば、ここで育てなくてはならないのは、「今の時代を生きる方谷」、つまり、「今方谷」であると考えたからであった。そこで、今日のイラ短では、卵の殻を破って、「今方谷」が誕生する姿を描いた。

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 昔から、教育の世界で大切なのは、「啐啄同機」であると言われている。雛が卵の中から殻をつつくと同時に、親鳥が外側から殻をつつき、その殻を割ることの重要性を語る言葉である。卵の中から、殻を割って外に出ようとする力が生まれ出てくることがまず大切である。そんな動きがこれから生まれることを期待したいと思う。

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10月28日(金) 韓国の 国民性は 激しいね 朴大統領が たちまち窮地に!

 韓国の朴大統領が、政権発足以来最大の窮地に立っている。世論調査によれば、少し前に内部文書を民間人女性の崔氏に手渡したことを認めて謝罪した直後には、支持率が14%、不支持率が78%にも達したということである。テレビでは、大統領の辞任を求める大規模なデモの様子が報じられていたが、激しい罵声を投げかける人々の姿に、朴政権が直面している困難の深刻さを思わざるを得なかった。

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 このような政権批判の激しい感情は、私たち日本人にはなかなか理解しがたいものがある。大統領による内部文書の漏洩は、法律違反ということであり、確かに批判されるべきものかもしれないが、それが果たして国家運営上にどれほどの悪影響を及ぼしたものかは、今現在の報道では判然としない。崔氏が設立した財団資金の流用疑惑についても、それがいかなるものであったか、よくわからない。
 このような状況で、朴大統領に対する支持率が急落し、自分たちが選んだ大統領に対して罵声を投げかける姿というのは、あまりにも感情的に過ぎ、私たち日本人の理解を超えるものであると言わざるを得ない。
 しかしこれが、韓国人の権力に対する姿勢なのであろう。自分たちにいささかなりとも不利益を生み出しかねない権力に対しては、徹底的にそれを否定する姿勢、こんな姿を見ていると、かつての日本統治時代における韓国人の反発も、少しは理解できる気がしてきたのであった。

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10月27日(木) 秋風に 昭和の一葉 散りにけり 生きとしものの 運命(さだめ)と言えど…

 この日の朝、三笠宮崇仁さまが、心不全のためお亡くなりになった。満100歳であった。皇室の記録の中で、100歳を超えた皇族は、神話時代を除けば他にはおられず、皇室史上最年長の方であった。
 三笠宮さまは、1915年12月2日、大正天皇の第4皇子として誕生。昭和天皇の末弟になる。戦争中には、大本営陸軍参謀として勤務したが、当時の陸軍の姿勢には一貫して批判的であったという。戦後は、歴史学者として歩まれ、古代オリエント史を専攻。日本における古代オリエント史研究に大きな足跡を残された。テレビやラジオの市民講座などにも出演し、率直な発言と人の気を逸らさない気さくな人柄で親しまれた。
 そんな三笠宮さまの人生を思うと、日本にとって、昭和という時代を生きた一人の象徴的な人を、ここで失ったという印象である。

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 ここしばらく、朝夕がめっきりと冷え込むようになってきた。秋風に吹かれて、一枚の葉が、その風の中を舞いながら散っていく…そんな心象風景を私は胸に抱いた。
 生きとし生けるものは、いつの日にか、この世から消えていくというのが運命である。だから、100歳という年齢を迎えられた三笠宮さまがご逝去になったのは、必然といえば必然。しかしそれでも、心の中に哀惜の念を禁じ得ない。心からご冥福をお祈り申し上げたい。

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10月26日(水) 昨年の 国勢調査の 結果では 単身世帯が 1/3とや…

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 この日、昨年行われた 5年に1度の国勢調査(2015年)の「人口等基本集計結果」が、総務省から公表された。
 これによると、人口増加が見られたのは、東京を中心とする首都圏と愛知県、滋賀県、福岡県、沖縄県であり、その他の道府県は、軒並み人口減少の流れに歯止めがかかっていないという結果であった。特にこの5年間で4%以上の人口減が見られた県は、青森県(4.7%減)、秋田県(5.8%減)、福島県(5.7%減)、高知県(4.7%減)であり、これらの県では、過疎対策が喫緊の課題だと思う。
 それからもう1点、気がかりな点は、今回の調査で初めて、単身世帯が3分の1を超えたことであった。伴侶と死別した家庭もあれば、未婚で1人の家庭も増えている。地域コミュニティーが衰弱してきていることは、かねてから指摘されてきたことであるが、今は核家族さえも失われて、個人がバラバラに生活するような社会になっているのか。
 私はかつて、「物質相モデル」を使った社会論を論じたことがあった。古い時代の「固相社会」から、だんだんと個人の自由度が高まって移動可能性が増大した「液相社会」へ、そしてさらに、個々の分子がほとんど制約を受けないふるまいをする「気相社会」へと遷移していくという主張をしたものであった。この論に立てば、今後はどんどんと「気相社会」になっていくということだ。この時代性を見ながら、改めてこの研究を深めてみたいと思った。

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10月25日(火) 世界中 リーダー像が 溶けてきた… アメリカだって 日韓だって…

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 自由民主党は、総裁任期を「連続2期6年まで」と定めている党則を、「連続3期9年まで」と改める方針を固めたという。来年3月の党大会で正式決定するという。
 昨日には、韓国の朴大統領が、国会で施政方針演説を行い、大統領の任期を「1期5年」と定めている現行憲法の改正を行う意向を示した。
 この時期に、両国が揃ってトップリーダーの任期延長に取り組む意向を示したのは、トップに、政権末期におけるレーム・ダック化を避けたいという意向があったことは間違いない。今の世の中は、トップリーダーといえども、その足元は決して盤石なものではない。たとえ小さな問題でも、それが国民の反発を買い、マスメディアがそれをことさらに大きく取り上げて報じ続ければ、あっという間にその政権基盤が崩れてしまう。特に、任期終了が迫り、再任がないとなれば、一気に政権運営が困難になる事態に立ち至らざるを得ないだろう。だから、政権継続の可能性を示し続け、その求心力を保ち続けたいと考えるのだと思う。国民の人気に頼らざるを得ない今の時代のトップリーダーの現実を、まざまざと見せつけられている印象である。
 そういえば、アメリカも同様である。これが世界のトップリーダーをめぐる選挙だろうかという大統領選挙が行われているが、これもトップリーダーの姿が急速に溶融している現実を示すものなのだと私は思う。

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10月24日(月) これまでの 働き方を 改革と… 連想したのは 島倉千代子

 政府の「働き方改革実現会議」が、第2回目の会合を開催。この日のテーマは、①テレワークや副業・兼業などの柔軟な働き方、②多様な選考・採用機会の提供、③病気治療と仕事の両立、④働き方に中立的な社会保障制度、⑤女性が活躍しやすい環境整備、の5点であったという。
 この会議に出席した安倍総理は、「一人ひとりのライフステージに合った仕事の仕方を選択できる社会をつくり上げたい」と述べて、特に、「病気治療と仕事の両立に力を入れる」と訴えたそうである。

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 多くの人々にとって、仕事はその人生の中心に据えられるものだと思う。ということは、その仕事における「働き方」の条件は、その人生のあり方や考え方にも大きな影響を及ぼすものだと言えるだろう。それだけに、この議論は、単に経済性や効率性だけを論じればいいというものではなくて、様々な要素を織り込んだ議論を展開しなければならないものであり、容易なものではないと思う。また、世の中の変化にも、うまく対応していかねばならないものだろう。
 かつて島倉千代子の歌に「人生いろいろ」というのがあった。「人生いろいろ,男もいろいろ、女だっていろいろ、咲き乱れるの」という歌詞がサビの歌であり、当時一世を風靡する勢いがあった。一つの決まりきった枠組みの中だけで生きるのではなくて、様々な生き方があると思えば、人生が変わっていくのだと訴えかけた歌であった…。

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10月23日(日) 個人的 悩みの自殺? それなのに なぜ人巻き込んだ 元自衛官…?

 この日昼前、宇都宮市の宇都宮城址公園で、爆発事件発生。1人の男がバラバラになって死亡したと同時に、近くにいた3人がこの爆発に巻き込まれて重軽傷を負った。なおこの爆発の直前には、近くの駐車場で、この亡くなった男の乗用車が爆発を起こしていて、車2台に延焼したという。さらには、この少し前に、公園から8kmほど離れた場所にある、この男の自宅からも出火。この家が全焼したほかに、近隣5棟の一部や車庫、自動車などを焼いたという。

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 なんとも不思議な事件であるが、この亡くなった男の靴下には、遺書があり、その中には、個人的な悩みなどが書き綴られていたということであるから、おそらくは、自らの悩みに基づいた自殺ということであろう。なお、この男は、元自衛官であったと報じられている。
 しかし自殺するというだけならば、こんな大げさなことをする必要はないはずである。他の人たちを巻き込む可能性のある爆発物を使った自殺、ということは、やはり何らかの恨みや怒りが背景に宿っていたと考えざるを得ない。そしてさらに、それを社会的にアピールする意図もあったものと思わざるを得ない。この男の心の中に宿っていた闇とは、いったいいかなるものであったのだろうか。単なる個人の問題であったのか、それとも何らかの社会的な問題を背景に宿したものであったのだろうか。人の心の中にある絶望的な闇の深さに、戦慄する思いを禁じ得なかった。

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10月22日(土) マイカーを 走らせ一路 東京へ! 要した時間は 約12時間!

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 個人的な所用が生まれて、東京に向かうことになる。今回は、「インサイト四国号」での上京である。
 午前8時前に、橿樹舎を出発。高速道路上を一路東京に向けて走らせる。そして東京の目的地に到着したのが、午後8時前。約12時間を要したということになる。インターネット上で調べてみると、その走行距離は769kmということであったから、途中で休憩することもなく走り続けたならば、恐らく9時間から10時間で到着できたのだろうと思う。しかし、せっかくの機会でもあり、高速道路に併設されているサービスエリアやパーキングエリアに数多く立ち寄り、その様子を見学しながら自動車を走らせたので、これほどの時間がかかったということである。安全運転に努めたという事情もあるだろう。
 そして今回は、「新東名高速道路」も、初めて走ってみた。愛知県豊田市の豊田東ジャンクションから静岡県の御殿場ジャンクションまで、約200kmを走ったのだが、新しく造られた道路であるだけに、道路幅も広く、サービスエリアなどの整備もよく為されていて、とても走りやすく、快適なドライブであった。
 私は普段、これほどの距離を走り続けるということはめったにないが、何とか無事に東京に到着することができた。
 それにしても、疲れたというのが率直な印象。プロのドライバーの日々のご苦労に思いを巡らせたのであった。

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10月21日(金) 大地震 今度は鳥取 震度6 やっぱり変調? 日本列島!

 この日午後2時7分頃、鳥取県の中部地域を震源とする地震が発生し、その震源近くの倉吉市や湯梨浜町、北栄町で、震度6弱を観測したという。地震の規模を示すマグニチュードは、6.6とされている。この時は、震源からかなり離れている私が住む新居浜市でも、揺れが感じられた。かなり広域に影響を及ぼしたようである。テレビを見ていると、今回の地震では、倒壊した家は少なかったようであるが、屋根瓦が落下したり、壁にヒビが入ったりする家が相当数出ているようであり、かなりの数の人たちが避難所に移っているということである。
 報道によれば、この1年間に、鳥取県中部地域を震源とするマグニチュード4以上の地震が、3度も発生していたらしい。この地域も、地震の巣のひとつだということか。

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 振り返れば、このしばらく、日本列島では大地震が続いている。この地震は、地殻を構成するプレートの移動と強いかかわりを持っているということだから、やはり日本列島を取り巻く地殻の変動が著しくなってきていて、それに伴って地震が多発してきているということなのであろうか。
 今年は、台風の日本列島上陸数も観測史上第二位だったという。夏の暑さや冬の寒さも、尋常ではなかった。日本列島全体が変調をきたしていると言えなくもない。日本国民の心理に、大きな不安感を与える一要因となっているのではないかと心配である。

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10月20日(木) アメリカじゃ 大統領の 選挙まで 2週間余 最後の論戦

 アメリカでは、11月8日に行われる大統領選挙を前にして、最後の候補者直接対決の討論会が開催された。今回の討論会でも、直後の調査によると、クリントン氏がトランプ氏を圧倒して、勝利を収めたと報じられている。
 しかし、それでも、クリントン氏を嫌う人たちの割合が決して減少していないというところに、今回の大統領選挙の分かりにくさがある。というよりも、アメリカ社会の複雑さやアメリカ国民の政治への不信感が反映されていると言うべきであろうか。まだまだ残り2週間あまりであるが、今後の展開に予断を許さないものが残っている気がしてならない。

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 私の印象としては、多民族国家であるアメリカは、そのトップリーダーに、大きな包容力を示す人を選ぼうとする傾向がある気がしてならない。それに対して、トランプ氏の場合は、イスラム教徒やメキシコからの不法移民者などに対して、不寛容な姿勢を示すことで、強いリーダー像を示そうとしたことへの強い反発があり、クリントン氏の場合は、整然とした理論を語りはするが、肌の感覚として寛容性を欠いているリーダーと受け止められているのではあるまいか。クリントン氏が、もっと様々なものを抱きかかえることのできる包容力を示していれば、アメリカ国民の反応は全然異なるものとなったのではないかと思う。
 これまで様々なことがあったアメリカ大統領選挙であるが、11月8日にはその結果が出る。どうなることやらと、好奇心半分、不安半分の今後の展開である。

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10月19日(水) ゴーンさん 三菱自動車 会長に 世界のトップを 目指すと言うが…

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 燃費不正問題が発覚して以降、経営環境が急速に悪化して、日産自動車の傘下に入ることが決定した三菱自動車の会長に、カルロス・ゴーン氏が就任する人事が固まった。
 カルロス・ゴーン氏は、フランスのルノーから日産自動車再建のために送り込まれた辣腕経営者であるが、見事にその日産社長として立て直しを成功させて、ルノー・日産連合を世界有数の自動車グループに育て上げた。その業績により、ルノーにおいても、会長を務めている。そして今回は、三菱自動車においても会長職である。
 そうなると、3つの自動車企業において、そのトップを務めるということになる。また、自動車製造台数において、トヨタ、フォルクスワーゲン、GMと並んで、世界のトップ4を形成する1グループとなり、これら4グループ内での生産台数の差は僅かであることから、一気に世界一を狙える座にも就くこととなった。ゴーン氏の経営手腕が問われると同時に、世界中から注目を集める経営者になるだろうと思う。
 ゴーン氏は、今後、三菱自動車再建のために、どう辣腕を振るうことになるのであろうか。今回は少しジョークを加えたイラ短日記を描いてみたが、三菱マークを後輪に装着した自動車で、ゴーン氏がアクセルを踏むと、ゴーンゴーンゴーンとエンジン音だけは高く鳴り響くが、自動車はちっとも進まない図…、そうならないことを祈りたいと思う。

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10月18日(火) 新居浜の 太鼓祭りも 最終日… ちっとも祭りの 気分じゃなかった

 勇壮なかきくらべで知られている「新居浜太鼓祭り」の最終日。
 私にとっては、今年のこの秋祭りは、どこか遠い所で行われていた祭りであった。というのも、身辺にいろいろな課題を抱えていて、それらに追われていたからであった。というよりも、とても祭り気分にはなれないという気分であったという方が正確であろうか。

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 その慌ただしさを生み出していたのは、まずはなんといっても「OAK・TREE誌」に関する仕上げ作業。月刊で発行しているこの雑誌であるが、そのほとんどすべてを自分で執筆し、編集も行っていることから、毎月中旬の時期に、膨大な作業量が求められる。その最終作業が、毎月、だいたいこの時期にやってくるのである。それに加えて、今年からは、月刊『武道』の連載執筆も始めたので、その作業も、ちょうどこの時期に重なり合ってくるのである。さらには、気がかりなことがいくつか重なり合ってきた。そんなわけで、豊穣を祝い、それまでの年間の仕事に一区切りをつける意味合いを持つとされる秋祭りのこの期間も、現在進行形の取り組みが、私のところに集中豪雨のように激しく降り注いできている印象であった。
 ともあれ、秋祭りが終われば、冬支度ということになる。もう今年も残す所が2か月半。仕事の冬支度と新年を迎える準備も進めていかねばならないと思う。

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10月17日(月) 天皇の 公務負担を 考える 会議始まる 8本の足で

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 政府は、「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」の初会合を総理官邸で開催。これは、先に天皇陛下が生前退位の意向を示されたことを踏まえて、これから天皇陛下の立場や役割などについて、議論される会議である。これから論点整理を国民や国会に示した上で、来春にも最終提言をまとめる方針。そしてそれを受けて、政府は、来年5月の大型連休明けに、法案を国会に提出。来年内に法整備を終えたい考えだという。
 この有識者会議が出した検討項目は、8項目である。①憲法における天皇の役割、②天皇の国事行為や公的行為のあり方、③高齢となった天皇の負担軽減策、④摂政の設置、⑤国事行為の委任(臨時代行)、⑥天皇の生前退位、⑦生前退位の制度化、⑧生前退位後の天皇の地位や活動のあり方、である。政府としては、今の天皇陛下に限って退位を可能にする皇室典範の特例法制定を軸に検討する方針であるが、かつてよく使われた言葉で言うならば、この問題は、「日本の国体」に関わる基本問題であるだけに、今後さまざまな議論が起きることが予想される。8項目の検討課題について、この短い期間で成案を得ることができるのかどうか、疑問も残る。
 8といえば、タコの足の数。よくこんがらがってしまうことを「タコ足配線」と呼ぶことがあるが、国の未来を見据えて、整然とした議論が展開されることを期待したいと思う。

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10月16日(日) 私らの 子どもとともに 生きようと 教育語る ペスタロッチよ

 「教育思想研究会」の日。スイスの教育実践家・ぺスタロッチを取り上げた。フランス革命後の混乱期、孤児や貧民などの教育に取り組んだ。教育事業としては、大きなものではなかったが、彼の教育思想が、当時のヨーロッパで高く評価され、各国の教育思想に大きな影響を与えたとされている。日本においても、明治維新以前にすでにこの思想が紹介されていたとする記録があるそうだ。

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 今回の研究会では、ペスタロッチの若い頃(34歳の時)の著書『隠者の夕暮』を使った。この短い文章の中に、彼の一生涯を貫いた教育思想がほとんどすべて含まれているのだそうだ。
 この本の中で、ペスタロッチはこう語る。「人間よ、もし汝が自然のこの秩序のうちに真理を探求したら、汝はその真理が必要に応じて汝の立場に対しても、汝の行路に対しても役立つことをみつけるだろう」と。そしてその自然の秩序を学ぶために、まずは身近なところから体験的に学んでいくべきことを指摘している。
 ペスタロッチの言葉の中に、印象的な言葉があった。それは、「私たちの子供とともに生きようではないか」という言葉であった。子供を愛し、子供とともに平和な世界に生きることを願ったテスタロッチの理想を表現した言葉である。今もなお、ペスタロッチの教育思想が語られるのは、こんな理想精神への共鳴があるからではなかろうか。

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10月15日(土) 民主党 蓮舫代表 一月の わが身一つの 秋にはあらねど

 民主党の蓮舫代表が、この日、代表就任から1か月を迎えた。率直な印象としては、あまりインパクトを与えられていないと思う。蓮舫代表は、党の代表選挙の段階から、「批判から提案の民進党」のスローガンを掲げて、党運営や国会論戦に臨んできたのであるが、それは残念ながら、国民の意識と十分にかみ合っているとは言えない。やはり、提案型政治は、それを現実の政策に展開し、実現することのできる与党側にこそ利があるものと言うべきものなのかもしれない。野党側に、政府権力側と異なったスタンスに立つ強力なシンクタンクが存在し、しかもその政策提言を民間側で実行する力を持つ何らかの運動体を備えていなければ、野党側が提案型政治を行い、それに国民の大きな支持を集めるということは、極めて困難なことなのだろうと思う。

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 気がかりなのは、野党側の国会議員が、この蓮舫代表の方針に、これから段々と不平や不満を募らせてくることである。良識というものは、それが多くの人たちによって支持されてこそ、力を持ち得るのであるが、現状を見る限り、そんな動きを生み出しているとはとても思えない。
 小倉百人一首の中に、大江千里のこんな歌がある。「月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど」…心寂しさを感じる季節・秋、蓮舫代表はどんな気持ちで、この季節を過ごしているのであろうか。

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10月14日(金) 文学(?)の ノーベル賞には ボブ・ディラン 社会派フォークの 風に吹かれて

 スウェーデン・アカデミーが、2016年のノーベル文学賞授賞者を発表。今年は、アメリカの歌手、ボブ・ディラン氏が受賞した。その授賞理由は、「偉大なる米国の歌謡の伝統の上に立って、新しい詩的な表現を創造してきた」というものであった。報道によれば、ミュージシャンがノーベル文学賞を受賞したのはこれが初めてとのことである。
 ノーベル賞創始者のアルフレッド・ノーベルは、文学賞を贈る対象者として、「理想主義的傾向の最も注目すべき文学作品の著者」と遺言したそうだ。だから、この賞は、必ずしもベストセラー作家というわけではなくて、これまでは、名前も作品も、ほとんど知られていない作家に多く贈られてきた。その意味では、今回のボブ・ディラン氏は、これまでに全世界でのアルバムの売り上げは1億枚以上というミュージシャンであり、これまでの授賞傾向とは、真逆の選択となったような印象もある。ノーベル文学賞自身が変質してきたと考えるべきなのか、それとも、このディラン氏の音楽こそが「最も注目すべき文学作品」と評価すべきものであったのか…。

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 ディラン氏の歌は、「社会派フォーク」と呼ばれ、反戦や反権力的色彩が強いものである。その時々の風に抗するような歌詞が多い気がする。今回のノーベル賞受賞というのも、ひとつの時代の風。それに対して、今回はどのようなプロテストをするのであろうか、興味深い点である。

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10月13日(木) 大企業 とてもこれから 剣が峰 新技術への 対応遅れりゃ

 トヨタ自動車とスズキとが、業務提携を行うと発表した。
 その提携の理由は、今後必要とされる技術開発に、とんでもない巨費がかかるからである。より具体的に言うならば、年々高度化している環境技術や自動運転技術というものは、スズキほどの大企業にしても、その開発費用や開発人員を賄いきれないくらいにハードルの高いものになっているということである。そしてこの分野で遅れをとれば、熾烈な競争に敗れ、たちまちにして、企業の屋台骨を揺るがしかねない事態に追い込まれると判断したのであろう。

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 スズキといえば、これまで、小型車分野において独自の生産技術を持っていて、自動車業界で一定の存在感を示し続けてきた企業である。そんな歴史と伝統、そして実績を持つ企業であっても、これから先は、剣が峰を歩んでいかねばならないということか。経営者にとっては、また開発担当者にとっても、生き残りのために細心の注意を払いながらも、常に常識を打ち破る取り組みを進めねばならない、厳しい時代を迎えているということだ。
 この業務提携の記者会見では、トヨタ自動車からは豊田章男社長、そしてスズキからは鈴木修会長と、実力者が揃って発表を行った。今回の提携が、最高レベルの経営判断であったということを示している。それにしても、あの自信家の鈴木修会長が、トヨタ自動車の軍門に下るかのごとき提携を発表したことに、私は驚きを禁じ得なかった…。

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10月12日(水) 東京で 大停電が 発生す 地下インフラの 問題らしい…

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 午後2時50分ごろ、埼玉県新座市の地下に敷設されている東京電力の送電ケーブルが燃え上がり、ここから送電していた東京都内の約37万戸が停電する事態となった。鉄道も、電力が供給されず、長い時間にわたって運転を見合わせた路線もあったようである。
 この火災の原因は、送電ケーブルを包んでいる絶縁体が破損、ショートして、それが、送電ケーブルを被覆している油を含んだ紙を燃やしたのではないかと推定されている。このケーブルは、使用開始からすでに35年を経過したものであり、本来ならば、もう既に交換されて然るべきものであったとも報じられている。なんにしても、東京電力の管理に手落ちがあったと言わざるを得ず、早急に原因を探求し、的確な対応を行っていただきたいと思う。
 このニュースに接して連想を働かせたのが、現在小池都知事が果敢に立ち向かっている「古い都政体質」の問題であった。この問題は、人目につかない地下深いところに巣食っている問題である。もう耐用年数をとっくに過ぎているものであって、時々そこから自然発火して、社会に黒煙が撒き散らされることもある。
 この問題も、普段は目につかない地下にある、政治・行政のインフラの問題である。それをどう改善すれば良いのか、小池知事の悩みは、ますます深まってきているような気がする。

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10月11日(火) サムスンの スマホがついに 販売中止 韓国にとり 痛手は深刻?

 韓国のサムスン電子は、この日、世界各地で発火事故が相次いでいたスマホ「ギャラクシーノート7」の販売を打ち切る方針を明らかにした。この問題が発覚して以降、サムスン電子は、搭載しているリチウムイオン電池に問題があるとして、これまでに販売したものを回収交換してきたが、その交換後の機種でも発火事故が発生していたらしく、この機種の安全性自身に疑問が投げかけられていた。

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 このノート7は、全世界で約250万台販売されていたということであり、1台の単価が5万円としても、そのスマホの費用だけで、1,250億円にもなる。おそらくは、それだけではなくて、サムスンというブランドが傷ついたことに伴って、他の製品の売り上げにも影響を及ぼすであろうから、その損害はどこまで大きくなるか見当もつかない。これまで超優良企業とされてきたサムスン電子も、その経営の屋台骨が大きく揺らぐことになるのではあるまいか。
 そしてこの問題は、ただ単に一企業の問題というには留まらない。韓国は、財閥系企業優位の経済体質を持つ国であり、財閥10社が、韓国のGDPの実に約4分の3を占めているという国である。その中でもトップのサムスンは、韓国経済全体の約5分の1の経済規模を誇っている。それが大きく揺らげば、韓国経済そのものが大打撃を受けるはずである。たった一つの商品の不具合が、一国の経済を揺るがしかねないのである。くわばらくわばら…である。

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10月10日(月) 政策よりも 個人攻撃… トラ・クリの 討論会は いやはやなんとも

 アメリカ大統領選挙の第二回討論会が開催された。私は、その全体をテレビで見たわけではないので、論評する資格がないのかもしれないが、ニュースの中で紹介された部分だけから判断するならば、一国のトップを決める論戦としては、あまりにも情けない議論であったと言わざるを得ない。

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 これまでも、大統領選挙の中では、極端なネガティブキャンペーンが行われることがあり、両候補の間で中傷合戦が展開されるということがなかったわけではないが、今回ほど、政策次元での議論が行われず、ただ相手を個人攻撃し合うような論戦は聞いたことがない。特に、トランプ氏の発言が酷い。クリントン氏に対して「嘘つき」だとか、「恥を知れ」だとかいった罵詈雑言を投げかけ、挙句の果ては、「投獄されるぞ」とまで口にしたのだそうだ。
 当初は、トランプ氏ならば、既成政治の縛りを受けずに、なすべきことをやり抜いてくれるだろうと、その決断力と奔放さに期待する向きもあったが、こんな泥沼の争いを繰り広げるようでは、残念ながら、世界第一の強国のリーダーになるべき人だとはとても思えない。
 こんな人がアメリカ大統領になれば、世界中にこの泥試合を広げて、地球社会を泥沼の中に沈めてしまうかもしれない。身内の共和党内からも、候補者の交替を求める声が出ているというが、それもむべなるかなという印象…。

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10月9日(日) 自らを 助くる者を 天助く そのキーワードは 努力と習慣

 「人間論ゼミ」の日。今回取り上げたのは、サミュエル・スマイルズの著書『自助論』であった。
 この本は、日本の江戸時代末期、1859年にイギリスで発行されたものである。当時幕府の命令によってイギリスに留学していた中村正直が、それを日本に持ち帰り、翻訳して、明治4年に日本で出版した。その時のタイトルは、『西国立志編』というもので、福澤諭吉の『学問のすゝめ』とともに、大きな時代変化の荒波の中にいた日本青年の大きな指針となった。この本は、100万部以上出版され、明治期のベストセラーの一つとなったそうである。

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 この本の冒頭の言葉は、とても有名である。「天は自ら助くる者を助く」というものである。これが自助の精神であり、この精神が人々の生活に根付くなら、活力にあふれた強い国家を築くことができると主張しているのである。
 人は、うまくいかないことがあると、そうなったのは、社会が問題であるからだと語り、神の助けを求めがちである。しかし、スマイルズは、そんな考え方こそが、社会を堕落させると主張するのである。あくまでも本人の努力と忍耐、そして、そんな生き方を習慣化することによってこそ、自らの人生を好転させることができる…。そしてそんな神の助けを必要としない人には、神は助けの手を差し伸べてくれるのだという??? これは、神様というのは、晴れた日に傘を貸してくれるおせっかい焼きだと言っているのか…。

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10月8日(土) 阿蘇山で 今度は噴火! 地震より 次々続く 試練(自然)災害

 この日の未明、阿蘇山で爆発的噴火が発生。噴煙は高さ約1万1,000メートルまで上がり、周辺地域には噴石が降り注いだ。そしてかなり広範囲に降灰が観測された。気象庁は、噴火警戒レベルを火口周辺規制(レベル2)から、入山規制(レベル3)に上げて、警戒を強化している。この周辺にある五市町村では、停電が発生しているということであるが、これは、降灰と雨の影響によって、送電線がショートしたせいだとのことである。この噴火による死傷者はいなかった様子であり、それだけは幸いであった。
 それにしても、今年の熊本県は、災害続きである。4月中旬に発生した熊本地震に始まり、豪雨、さらにはこのしばらくの台風と、絶え間なく自然災害に襲われている。一度の災害ならば、気力を奮って、また、これまでの蓄えを使って乗り切ることができるだろうが、こう何度にもわたって災害が続くと、この暗いトンネルがどこまで続いていくのだろうかと、気持ちのほうが折れてしまいかねない。周りの人たちも、被災者を励ます言葉を失ってしまいかねない。

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 こうなると、もう自然災害というよりも、試練災害である。熊本といえば、その県民性を表す言葉として「もっこす」がある。「純粋で正義感が強く、いちど決めたらてこでも動かないほど頑固で妥協しない性質」を表現したものだという。是非この性質が良い形で現れて、この多くの災害から立ち上がってほしいものだと願ったのであった。

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10月7日(金) オリ・パラの メダリストらの パレードに 集った人は 80万人!

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 この8月に開催されたリオデジャネイロでのオリンピック、そして9月のパラリンピックで、メダルを獲得した選手たちが、銀座でパレードを行った。驚いたのは、そこに集まった人たちの数。主催者の発表によれば、80万人に及んだのだそうだ。事前に、テレビなどでこのパレードが大きな話題になっていたことから、かなりの数の人たちがここにやってくるのだろうとは思っていたものの、80万人とも聞けば、やはり、これは一体なぜと、考えざるを得なかった。
 ここで頭に浮かんだのは、ニーチェの言葉…「神は死んだ」。近代人は、神の存在に疑問を抱き、その存在を否定した。そしてそれは、神だけではなく、社会をリードする立場にいる政治家も、裏舞台であまりにも人間的な欲に動かされている姿を知るにつけ、絶対的なものとして見る視点を持てなくなった。映画界のスターも、私生活における諸問題を知って幻滅し、ヒーロー視することが少なくなった。現代社会では、多くの人々が共に仰ぎ見る存在がだんだんと少なくなってきているのである。
 そんな中で、今回のメダリストのパレードに、これほど多くの人々が集まってきたというのは、意外であった。人々は、これらメダリストに対して、ニーチェのいう「超人」を見出したのであろうか。スポーツにおける結果は、ごまかしが効かない真実のものだという、人々の強い信頼感を宿しているということか。さてさて…。

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10月6日(木) 日本の 本質探る 講座なり 政経塾での 植林作業

 今日は朝から、松下政経塾での講義。とはいっても、私から話をするという形ではなくて、事前に指定図書を決め、その本の内容やその本を通して感じたことなどについて、塾生側から発表していただき、その後、私が主導して議論を行うという形とした。今回指定した図書は、6冊。『日本の思想(丸山真男)』『武士道(新渡戸稲造)』『茶の本(岡倉天心)』『中空構造日本の深層(河合隼雄)』『文明の生態史観(梅棹忠夫)』『日本辺境論(内田樹)』であった。それぞれが、この分野で一定の評価を受けている本であり、これらの本を一読し、自分なりの見解を確立することがとても重要だと考えて選択したものであった。
 これらの本について、1冊につき2名の塾生が発表を行った。本の内容の把握や発表姿勢などについては、全員が及第点であった。ただこれらの本を足場にして、その先に自分の問題意識を展開する点については、もう一歩。自分自身で考えて、このような名著と言われるような本を消化していく取り組みは、どうもこれからの課題のようである。

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 しかし、政経塾生たちが活躍するのは、まだずっと先のことである。今はまだ、苗木を植える作業なのだろうと思う。だから、こんなところが大事だよというところに穴を掘り、そこに苗木を植えて、水を注ぎ、栄養分を与えていく。その取り組みの中に、塾生それぞれが自らの根を伸ばしていくのである。そんな祈りを込めた講義であった。

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10月5日(水) 久々に 政経塾で 講義せり 霞ケ関でも 語り合いたり

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 昨晩は、東京で宿泊。朝から永田町に移動して、ゆかりのある国会議員の議員室を訪問。ご挨拶と意見交換を行った。それから、神奈川県の茅ヶ崎市に移動。
 実はこの日は、松下政経塾で講義を行うことになっていた。在塾の1年生と2年生合わせて12名を相手に、「日本・日本人論」を講じた。塾生たちはもうすぐ、日本の伝統精神を巡る研修を行うらしく、事前に、日本とは、そして日本人とは何かという点について研修を行っておきたいと私に依頼があったものであった。
 とはいっても、このテーマは、かなり広範な内容を含んだもので、私から一方的にそれをご紹介する講義をしても、塾生たちが十分に関心を持って聞き続けていただけるかどうか疑問もあったので、私からは、なぜこの問題について学ぶことが重要かという基本的な視点をお話しするにとどめた。そして、私が通常行っている勉強会の様子を垣間見ていただく意味合いも込めて、昨日も永田町アカデミアで論じた田内千鶴子さんの人生を紹介する話を行った。「日本・日本人論」に関する個々の議論は、翌日に、塾生側から発表をしてもらうことにしたのであった。
 そこで再び東京に戻って、夜は、「霞ヶ関アカデミア」であった。官僚の皆さん方を相手にする勉強会である。
 そしてこの勉強会を終えて、赤坂で、酒杯を傾けながらの意見交換。色々なことを語り合った一日であった。

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10月4日(火) 衆院で 補正予算が 通過の日 永田町での 会合開催

 この日朝、橿樹舎を発って上京。夕刻から、国会議員会館で「永田町アカデミア」を予定していたのである。それまでには少し時間があったので、ご無礼が重なっている「日本武道館」と「全日本教職員連盟」を訪れて、ご挨拶と意見交換。それから永田町に入る。

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 「永田町アカデミア」は、午後4時開会。約25名の方々が集まってくれていた。そこでお話ししたのは、この夏に訪れた韓国の旅の概況と、特に全羅南道の木浦で3,000人の韓国人孤児を育てた日本人・田内千鶴子さんの人生であった。そして、日本と韓国の間は、隣国であるが故に、時に大きな対立を生み出すことがあるが、そういう時に大切なのは、民間において地道に培われてきている人間関係なのではないかと語りかけた。
 そしてその後、議員会館近くの居酒屋での夕食懇談会。懐かしい人たちと心置きなく楽しく語り合うことができた。
 ちょうどこの日は、衆議院において、補正予算が本会議で可決された日であった。国会議員皆さん、特に衆議院議員は、とても慌ただしい日であったと思う。マスメディアでも、この補正予算衆議院通過の話題が大きく取り上げられていた。そんな日に、永田町の地下1階の会議室で、目の前の政局の動きと全く関係のない勉強会を開いていたのであった。「メダカの学校」ならぬ「モグラの学校」とでも呼ぶべき勉強会であったのかなと苦笑いをしたのであった。

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10月3日(月) ノーベル賞 それは強力 スポットライト 闇に突然 浮かぶ研究

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 この日から発表が始まったノーベル賞の冒頭「生理学・医学賞」に、日本人の名前が出てきた。東京工業大学の大隅良典・栄誉教授である。このノーベル賞受賞者は、発表された名前を聞いて驚かされることが多い。今回もそうであった。しかし、専門家の中では、この大隅氏の研究は高く評価されていたものらしい。
 大隅氏の今回の受賞は、細胞内の不要なタンパク質を分解・再利用する「オートファジー(自食作用)」の仕組みを解明したことにあったという。この「オートファジー」という言葉自身、初めて聞く言葉であったが、成人が一日に約200グラムのタンパク質を体内で作っているそうだが、そのうちで食べ物から摂取しているのは70グラム程度で、残りは、この「オートファジー」の作用によって分解された原料で補っているということである。そして、この作用がうまく働かなくなると、病気になるのだそうだ。だから、人間が健康である上に、この研究は極めて大事なものであり、今後、新たな病気治療法の開発にも結びつくとされている。
 私は、ノーベル賞というのは、強力なスポットライトではないかと考えている。今までほとんど誰も知らないような地道な研究が、この賞を受けると、突然闇から光の中に浮かび上がってくる。マスメディアも慌てて、そこにスポットライトを向ける。研究というのは通常は地味なものであり、こういうことも、大事なことだと感じたのであった。

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10月2日(日) 伊方とは 四国のセルの ミトコンドリア 我が旧友が 町長になる

 この日予定していたフォレスト・トレンド勉強会は、このしばらくの日程があまりにも忙しく、勉強会の時間が取れなくなったため、中止とさせていただいた。そこで終日、橿樹舎で仕事。
 そしてこの日は、愛媛県伊方町での町長選挙。元県議会議員で、以前から親しく交流してきた高門清彦氏が立候補している選挙である。対抗馬が伊方原発反対を掲げる共産党候補1人であったので、当選は間違いないと思いつつも、気にかかり、テレビでの当確報道を待っていたところ、午後10時ごろになって、当選のニュースが流れた。開票結果は、高門氏が5,451票で、対抗馬が765票であったから、大勝と呼んでよい結果であった。正直なところ、もう少し対抗馬に票が出るかと思っていたのであるが、高門氏の様々な人々を大きく包み込む誠実な人柄が支持を受けたということであろう。これからのご活躍を期待したいと思う。

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 伊方町は、四国で唯一、原子力発電所が立地している町である。かつては、四国電力の総発電量の約4割が、この伊方原発の電力であった。だから、この町は、四国のエネルギーランドとも言うべき場所で、細胞で言うならばミトコンドリアの役割である。ということは、この伊方町の町長は、町のコントロールを行うミトコンドリアであり、四国細胞の中にある伊方原発という核を、今後どう制御していくのか、その手腕が問われることになるだろう。

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10月1日(土) 中国の 人民元が IMFの 構成通貨に 割り込んできた…

 今日から、中国の通貨・人民元が、国際通貨基金(IMF)の「特別引き出し権(SDR)」を構成する通貨の一つとなった。IMFでは、これまでこのSDRの対象としてきたのは、ドル、円、ユーロ、英ポンドの4通貨であったが、そこに人民元が割り込んできたわけである。しかも、一気に、ドル、ユーロに次ぐ第3位のポジションを得る形となった。
 中国にとっては、通貨や金融の世界においても、これで世界の大国の一角を占めることになり、国際的な地位の向上を象徴するものとなった。それだけに、中国国内では、大々的な報道も行われているようである。

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 しかし、国際社会においては、一定の地位を得ることは権限の拡大であると同時に、責任の増大も意味する。中国政府は、今もなお数多くの金融規制を残していて、さらにはあからさまな市場介入も行ってきたが、そのような自国本位の乱暴な振る舞いは、今後、大きく制約されることになってくるだろう。
 果たしてそのような国際的な要請に、経済を強く管理していこうと考えている中国が、対応していけるだろうか。中国が、国際的なスタンダードに合致する国になっていくことを願いたいが、そうならなかった場合には、国際経済秩序の波乱要因の一つになる可能性もある。中国が力任せの「唯我独尊」の歩みを、これを契機に修正していくことを心から期待したいものだと思った。

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