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4月30日(火) サッカーの グランド2面の 温室に 満ち溢るるは 合理精神!

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 昨晩は、高知市での講演会の後、参加者との交流会があって、そのまま市内で宿泊。今日は朝から、高知県議会議員の武石利彦さんと、各地の遊行脚活動を行った。高知市から、海岸に沿って四万十町まで自動車で移動しながら、色々な場所を次々と訪れたのである。
 そして最後に訪れたのが、四万十町にある「しまんとトマト」という会社。今年創業十年を迎えたばかりの若い会社であるが、1.4ヘクタール、つまりサッカーグラウンドで言えば二面にあたる巨大な温室設備で、トマトやパプリカを栽培していた。ここでは、山本社長自身がご案内くださり、苦労話を色々と聴かせていただいたが、興味深かったのが、その取り組みのなかで行ってきた様々な創意工夫の話であった。聞けば聞くほどに、問題に対して的確な対策が打たれていて、その合理的な経営精神に、学ばせていただくことが多かった。
 やはり自ら足を運んで、現場を見ることが重要である、と思った。

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4月29日(月) 高知市で 語りかけたは 「日本志」だった… 単に歴史を 語るのでなく…

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 引き続いて今日は、高知県議会の「一燈立志の会」という会派が高知市内で開催した講演会に招かれて、そこで講演。その講演テーマは、「日本の国の志を考えよう~吉田茂とマッカーサー、そして主権回復」というものであった。前日が、日本が主権回復して72年という日であったことに因んで、こんなテーマでの話をしたのである。参加者は約50名。とても熱心に話を聴いていただいたと思う。
 今、日本教育の中でも、「歴史教育」の重要性を力説する議論がある。しかし私は、ただ単に事実としての歴史を教えるだけでなく、その背後に蠢いていた人々の思いを、きちんと教えていかねばならないのではないかと思う。言うならば、「日本史」ではなく「日本志」を教え伝える教育が大事ということである。
 それでこそ、人々の心に生き続ける歴史となると考えるのだが、いかがであろうか。

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4月28日(日) この国に 主権が戻りて 72年… 近くて遠い 「独立記念日」!!

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 今日は、今から72年前に「サンフランシスコ平和条約」が発効して、7年弱に及んだ「連合国軍による占領統治時代」を終えて、日本が「主権を回復」したという日である。これは、国家にとって「第二の建国記念日」とも呼ぶべき大切な記念日である。昭和27年当時の日本では、この主権回復に対して、喜びの声が国内津々浦々にまであふれていたと聞く。
 しかし、この日のニュースには、この「主権回復に関連する行事」が行われたという報道は皆無であった。小さな規模では何か行われていたのかもしれないが、全国ニュースになるような行事はなかったということだろうか。そして日本国民の間で、それを不審に思う声が上がっていたというふうでもない。
 国家の主権という大きな問題が、遥か彼方の霧の中に消えている。そんなことでいいのだろうかと、私は考えたのであった…。

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4月27日(土) ソクラテス 現世を去りて 五五百歳だが 今も現役 哲学の父!

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 今日4月27日は、「哲学の日」なのだそうだ。紀元前399年のこの日は、ソクラテスが、ギリシャ古来の伝統的な神を否定し、若者を惑わす危険思想を持つ人として、裁判にかけられて有罪となったことにより、毒杯をあおって死んだという日である。享年71歳。古代ギリシャでは、このように裁判で有罪になった場合にも、国外に逃亡する道が残されていて、弟子たちは船を準備し、逃亡することを勧めたのであるが、ソクラテスは、「悪法であるといっても、法は法である」と、提案を受け入れず、自ら死を選んだという。
 その結果なのかどうかはわからないが、ソクラテスは今も、人の心の中に「哲学の父」として生き続けている。肉体は失われていても、その精神は数多くの人々に引き継がれ、そこで生き続けているのである。
 肉体の死と精神の生、皮肉な話である。

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4月26日(金) 総裁の 発言一つで 雪崩を打って 巨額マネーが 動いたらしい…?!

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 日銀は、この日の「金融政策決定会合」で、現状の金融政策維持を決めたようである。そして、植田総裁が記者会見を開いたのであるが、そこでは、今の日本で大問題になっている円安問題に質問が集中する形となった。
 そんな質問に、植田総裁は、日銀が行う金融政策は為替レートを対象にしていないという立場を明確にした上で、「円安によって基調的な物価上昇率に無視できない影響が発生すれば、政策の判断材料になる」と述べた。
 しかし、「最近の円安の影響は無視できる範囲だったか」と質問されたのに対して、総裁は、ただ一言「はい」とだけ答えたという。
 その後、外国為替市場で日本円が急落。巨額マネーが、円売りに動いたか。たった一言の「はい」で、どれほどのマネーが動いたのであろうか。今の通貨為替市場はギャンブルだと言われるが、やはり行き過ぎではないか…。

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4月25日(木) TikTok 規制法案 成立し バーチャル界でも 米中戦争!!

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 アメリカ議会上院が、中国の動画共有アプリ「TikTok」を規制する法案を可決。期限内にアメリカ国内での事業を売却しなければ、アプリの配信を禁止するという内容である。バイデン大統領は、すでに法案に署名する方針を決めているので、成立は間違いない。
 これに対して、中国政府は激しく反発し、「国家安全保障を理由に他国の優秀な企業を恣意的に抑圧するのであれば、公正も正義も存在しない。強盗の論理だ」と、報道官を通して、コメントを発表したという。
 情報流通の自由を保証する西欧諸国がこのような反発をするというのならば、わからないではないが、常態的に情報をコントロールしようとする中国が、このようなコメントを出すというのは、笑止千万である。
 「天に唾する発言」だと、私の目には映るのであるが、いかがであろうか。

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4月24日(水) 子ども減り 消滅しかねぬ 自治体が 744だと 言われてみても…

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 民間有識者でつくる「人口戦略会議」が、これから2050年までの30年間に、20歳から39歳までの子どもを出生する可能性が高い女性人口が半減する市区町村が「744自治体」と発表。そしてこれら市区町村を、「今後消滅する可能性がある自治体」としたのである。
 今や日本の人口が、これから大きく萎む時代であるだけに、この推計を単なる机上の空論と受け止めるわけにはいかないだろう。
 市区町村の人口が減少すれば、税収が減る。学校や様々な施設も、利用者が減少するわけであるから、対応を進めなくてはならないだろう。さらに、最近よく話題になる空き家が激増する可能性も高まるわけであるから、その対応も求められるであろう。
 とはいっても、地方自治体に打てる手は限られている。今、頭を抱えている地方自治体の首長や職員も多いのではないだろうか。

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4月23日(火) アメリカの ウクライナへの 支援金! やっと成立! 干天の慈武?!

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 昨日、アメリカ連邦議会上院が、ウクライナなどを支援する緊急予算案を賛成多数で可決。今日、バイデン大統領が署名したことにより、この予算が成立。共和党の反対によって成立がひどく遅れ、ウクライナが苦境に陥っているとされていただけに、ウクライナにとっては「干天の慈雨」ならぬ「干天の慈武」であり、地対地ミサイル「ATACMS」や防空ミサイル「パトリオット」などが供与されることによって、今後、ロシア軍の侵攻を食い止めることが可能となるのだろうと思う。
 それにしても、今日の「イラ短日記」に描いたように、アメリカという国は、その姿が、まるで雲のようにぼんやりとしたものになってきつつある。その雲から、様々な武器が降ってくる…こんなアメリカの軍事協力を、日本の国も、どこまで頼ってよいものか…そんな議論が、今後は起きてくるのだろう。

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4月22日(月) 国基金 その8割に 警告し “成果無ければ 廃止をするぞ”!!

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 この日、政府の「行政改革推進会議」が、国費の無駄使いと指摘されることが多い「基金」について、改革方針を決定。全200事業の8割について、今後新規予算をつける際に、それら基金がいかに実績を上げているかを検証して、成果が無いとなれば、その基金を廃止するという内容である。
 今回の改革方針によって、今現在、支出が管理費のみである11事業は、すでに事業が終了している4事業と合わせて、今年度中に廃止となるらしい。これによって、およそ5400億円が国家に返納されることになるという。
 国家財政が厳しさを増す中で、当然のことであろう。なお、災害対応の基金などは、今後も必要があると判断して、存続と決定した。何にしても、惰性で続けるのではなく、常に見直しを行い、事業の妥当性を検証する姿勢は、今後も大事にしてほしいものである。

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4月21日(日) 「武士道」の 鑑と言えば 「会津の士魂」! その足元には 「什の教育」!

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 今日は、「教育思想研究会」の日。テーマは、「『会津藩における士道教育』を考える」。
 会津藩といえば、幕末期に徳川幕府を守るために、渾身の力を尽くして最後まで戦った藩として知られている。今も、「武士道といえば、会津藩」とよく称えられる。その藩士たちを育てたのが、藩校「日新館」における教育であり、さらには、藩校入学以前の幼少年期に、それぞれの地域で行われてきた「什の教育」であるといわれている。
 この「什の教育」では、地域の子どもたちが集まって、自分たちが責任を担う形で、会津藩士としての基本精神を学び合っていたらしい。そしてその精神は、「ならぬことはならぬものです」という言葉で締めくくられている。
 決められたことは、何があっても守らねばならない、その精神こそが、会津藩士の基本精神であったと学び合った勉強会であった。

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4月20日(土) 本日は 「郵政記念日」! 現状は 「優勢」ならず 「劣勢」気味だが…

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 今日は、「郵政記念日」。明治4年(1871年)の4月20日に、東京~大阪間で官営の「郵便事業」が始まったことにちなむ記念日である。それ以来、郵便事業は、日本の国の情報社会を支える根幹的な制度として、この国の発展に大きな役割を果たしてきた。
 しかし、そんな基幹的な事業も、激しい時代の波の中で民営化されることとなり、17年前の2007年には、日本郵政株式会社と四つの事業会社に分かれる形で、民営化されたのであった。以来、民営会社として、様々な改革に取り組んできたのであるが、時代の波にはなかなか勝てず、苦難の道を歩み続けている。
 かつて盤石な礎を持つ「優勢」な事業体が、その礎が崩れ、「劣勢」な事業体となってきつつある姿が、気がかりである。巨大なものが必ずしも強いわけではない。生物進化の歴史の教訓でもある。さて、どうしたものか。

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4月19日(金) イランとの 戦争なんて もうイラン! 「目には目を!」との 言葉はあるが…

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 この日、イスラエルが、イランに対して無人機での攻撃を仕掛けたと報じられた。ただ心配された核施設への攻撃はなく、イラン側の被害は比較的軽微なものであったらしい。
 イランといえば、中東地域の軍事大国である。イランとイスラエルとが真っ正面から武力衝突すれば、その影響は、甚大なものとなるだろう。世界経済にも、大きな影響が生まれてくるだろう。そんな深刻な事態は、是非とも避けてもらいたいものである。
 イランといえば、古代バビロニア。バビロニアといえば、「ハムラビ法典」を連想する。その法典には、「目には目を、歯には歯を」との言葉がある。やられた者にはやり返す権利があるが、それはやられた範囲内のことに限るという意味合いらしい。要するに、無限にエスカレートしてはダメだ、ということであろう。
 そんな良識を、期待したいものである。

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4月18日(木) 四国って 「地震過疎地」と 思ってきたが 昨夜は随分 大きく揺れた…

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 昨夜午後11時過ぎに、四国南西部を震源地とする、震度6弱の地震が発生。愛媛県の宇和島市や愛南町、高知県の宿毛市などで、被害が発生している模様である。報道によれば、四国で震度6弱以上の地震が観測されたのは、現在の震度階級が導入されてから初めてのことだという。ただ、今回の地震は、今懸念されている「南海トラフ巨大地震」で想定される地震とは異なる場所で発生したものであり、マグニチュード強度も、危険性評価会合を開催するレベルには至っていなかったというので、胸をなで下ろしたのであった。
 四国といえば、「過疎」地域である。人口や経済力、教育や文化などで、他に見劣りする地域であるとされてきた。ただ四国には活火山がなく、地震も少ないというのが魅力であったのだが、今回の地震で、「地震過疎地」の看板を返上しなければならないか…。

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4月17日(水) 3月に 訪日したる 外国人が 300万超え!! 円安効果と…

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 この日、日本政府観光局が、この3月に日本を訪れた外国人が308万1,600人に達し、単月として、初の300万人台を記録したと発表。同時に、訪日客の旅行消費額も、過去最高となったようである。この数年間、訪日制限を行ったりした結果、2021年度には年間訪日客数が25万人まで落ち込んでいたというから、まさに「V字回復」である。
 この訪日客激増の原因は、といえば、やはり「円安効果」があるだろう。テレビでは、訪日した外国人観光客にもマイクを向けていたが、その多くが、「日本の物価の安さ」を訪日理由に取り上げていた。コロナ前には、1ドルが105円程度であったのが、今は155円にもなっているのであるから、ドルの価値がおおよそ5割増しになっているということである。
 これでは、外国人が大挙して日本にやってくるのも当然のこと…。嬉しいような悲しいような、少し複雑な心境になってしまう。

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4月16日(火) 「セヴォル号」 沈没事故から 丸十年! (ところで…) 一緒に沈んだ 大統領は…??

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 修学旅行の高校生らを乗せた船「セヴォル号」が韓国西南部の海に沈没した日から、今日で丸十年。テレビカメラが報じ続ける中で、304名もの死者・行方不明者を出した劇場型の大事故であった。この日のニュースでも、その死者を悼む追悼式の様子が報じられ、遺族たちは、改めてこの事故を防げなかった船会社や政府に対する怒りを語っていた。
 この時、一緒に沈んでいった大統領がいた。朴槿恵大統領である。この事故までは、様々な問題を無難にこなし、国民の人気度も高かった。しかし、事故時の対応を巡ってケチがつき始め、これ以降は、批判の嵐の中を歩む政治人生になっていった。
 事故は、多くの場合、最初は小さなきっかけから始まるものである。そしてその初動期の対応如何が、その後を左右するものである。
 私たちも、今後の教訓にしていきたいもの。

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4月15日(月) イラン軍 イスラエルへの 報復と… 「限定」ラベルの 無人機攻撃!

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 イラン軍が、無人機によって、イスラエルへの直接攻撃を行ったと発表。これは、ダマスカスのイラン大使館空爆への報復であった。
 イランが代理勢力を使わずイスラエル本土を直接攻撃したのは、今回が初めてである。
 しかも、無人機は、ドローンやミサイルを含め300機以上もの多数に上ったという。それに対して、イスラエル側は、このうち99%を迎撃したと発表。この攻撃の後、イランのバゲリ・軍参謀総長は、人口密集地や経済の中心地は標的にしなかったと表明し、さらに「作戦は終了した。継続するつもりはない」として、ここで幕引きを図ったと観測されている。
 これは、イラン国民向けの「限定的反撃」ということだ。ただ、両国国民の間には、根深い敵対意識があり、一度火がつけば、抑制が効かなくなる恐れもある。今は、そうならないことを、ただ祈るばかりである。

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4月14日(日) 美談にも 裏には種々の 事情あり… 「米百俵」にも リアリストの顔!

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 4月の人間論ゼミで取り上げたのは、「戊辰戦争」の激戦地となり壊滅的な被害を被った長岡藩の再建を託された、大参事・小林虎三郎であった。彼は、山本有三の戯曲『米百俵』で広く知られるようになった教育者であり、政治官僚でもあった。
 「米百俵」とは、賊軍となり敗れた長岡藩士たちが、食べるものもないほどの困窮ぶりに陥っているのを見た、支藩・三根山藩から救援米が百俵送られてきたことから話が始まる。藩士たちは、これで一時飢えから逃れられると米の配分を切望するのだが、小林虎三郎は、腹を満たしても一時のこと、それよりも藩の将来には、この米で学校をつくり、人を育てるべきだと主張し、それを実現するのである。
 これは、よく知られた美談。しかし、調べてみると、新政府の意向に逆らえない長岡藩としてのリアリスティックな一面も見えてきた。「美談」というものも、その裏には種々の事情があるものである。

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4月13日(土) 大阪の 万博開幕 一年となり 主は力めど 衆は踊らじ

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 今日は、「大阪・関西万博」開幕まで、ちょうど一年という日である。運営主体の日本国際博覧会協会は、東京都内で、テーマ事業プロデューサーたちによるトークセッションを開催したという。そして、この万博が持つ意味合いなどを語り合ったらしい。公式キャラクターの「ミャクミャク」も、この日、初めてその声を披露したことが、話題になっていた。
 主催者側は、「未来を切り開く万博をぜひ成功に導いていこう」と、準備をこれから急ピッチで進める決意を披露していた。
 しかし、国民の間に、この万博に対する理解や期待感はまだ充分に醸成されていないように思う。今の時代は、あまり早く盛り上げすぎると、かえって開幕の時期に冷めてしまっていることにもなりかねないから、気運の醸成はこれから、ということでいいのかもしれないが、工事の遅れも指摘されるなど、気がかりな点も多い万博である。

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4月12日(金) 将来の 日本世帯は 未婚者や 一人の年寄り 増えるんだってね…

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 国立社会保障・人口問題研究所が、この日、世帯数の将来推計を発表。それによれば、一世帯当たりの平均人数が、2020年の2.21人から急速に減少して、2033年には1.99人と初めて2人を下回ることになるという。そしてさらに、2050年には1.92人になるとされている。
 世帯人数減少の大きな理由は、一人暮らしの増加であり、その背景には、生涯に一度も結婚しない人や一人だけ取り残される高齢者の増加があるという。特にこれから先は、団塊の世代が後期高齢者入りし、死亡者数が急増しそうである。空き家も急増するだろう。年金や医療などの財政設計も大幅な修正を加えていかねばならなくなるだろう。
 日本社会の風景が、大きく変わっていきそうだ。これから長く続いていくこの変化に対して、いかに備えていくべきか。日本全体の智慧が求められることとなりそうである。

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4月11日(木) 岸田さん 米国議会で 語ったは… “アップグレード!” 日米同盟!

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 訪米中の岸田総理が、米国議会の上下両院合同会議で演説。約35分間の英語スピーチであった。岸田総理の表情は始終にこやかで、超党派の米国議員たちが、15回も、スタンディングオベーションを贈るなど、両国の友好関係を示す格好の舞台となったように思う。
 この演説の内容といえば、東アジア地域で勢力拡大を狙う中国を強く意識して、日米の友好関係の重要性を訴えるものであり、「米国は一人ではありません。日本は米国と共にあります」と語りかけるなど、これまでの日米同盟を、今後さらにこれからグレードアップさせる意志を強く滲ませる内容であった。今の国際状況において、効果的なアピールを行うことができた演説であったと思う。
 ただ、このグレードアップに伴う経費、そして責任がどうなるのかという点に懸念がある。今後の日米関係を注視していきたい。

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4月10日(水) アメリカに 到着したる 岸田さん 休む間もなく 駆け巡りたり

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 岸田総理が、アメリカ政府から国賓待遇で招待され、昨晩、アメリカに到着。今日は早速、首都・ワシントンで、決められたスケジュールに従って、東奔西走! 数多くの予定をこなし、夕刻には、バイデン大統領夫妻が開催する夕食会に岸田夫妻が招かれ、親しく意見交換を行ったという。明日以降も、米国議会での演説、アメリカ・フィリピンの首脳と中国の影響力拡大を主議題に行う首脳会談、さらには、アメリカで活躍する日本企業の訪問など、目いっぱいのスケジュールをこなす予定である。
 総理大臣とは、日本政治の全てに責任を負う立場であるから、多忙なのは当然かもしれないが、加えて刻々と変化する世界情勢、マスメディアなどからの厳しい攻撃、国会の審議日程なども考えれば、とても、常人がなせる仕事ではない。総理の強い使命感は高く評価するが、健康には充分留意してほしいと思う。

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4月9日(火) 少子化の 負担金かい? 国会じゃ もっと大事な こと論じなきゃ…

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 この日、「こども家庭庁」が、少子化対策の財源として、国民から徴収する「支援金」の負担金額を公表。この金額については、当初、政府が「一人当たり月額500円弱」と示してきたものであるが、野党側が厳しく追及する中で、より具体的に提示することになったものである。それによれば、例えば夫婦ともに年収600万円の家庭の場合、月額で2,000円ということである。これに対して、野党側は、当初の説明と異なると、厳しく追及する構えである。
 しかし、少子化問題の本質は、お金の問題というよりも、むしろ若い世代の人たちが、結婚しない、または結婚しても子供を産まない、と考える風潮にあるのではないだろうか。それならば、負担金の議論は、枝葉に過ぎない。
 少子化の問題は、確かに国にとって、深刻な問題である。ならばもっとその本質の議論を行わねばならないと考えるのだが…。

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4月8日(月) 日本版 ライドシェアーが スタートす! 世を変えゆくか 蟻の一穴!!

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 今日、「日本版ライドシェア」が始まった。
 今のところはまだ、タクシーが不足する地域で、しかも時間帯を限ってのみ認められるという限定的な形である。しかも、タクシー会社が運行を管理するとし、料金も、タクシーと同額程度とするということだから、本来の、もっと自由な「ライドシェア」とは、趣を異にするものと言わざるを得ない。それでも、一般ドライバーが有償で乗客を運ぶことが、公式に初めて認められたのであるから、その意義は大きいと言えるだろう。
 「千丈の堤も蟻の一穴より崩れる」という言葉がある。たとえ小さな穴であっても、それが一度開かれれば、だんだんとそこから穴が広がっていき、最後には大きな堤防も崩れていく、というのである。
 利用客が、今後どんな評価を出すか、それがこの日本版ライドシェアの勝負どころだ。

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4月7日(日) 裏を見せ 表を見せて 散る紅葉… 明治維新に 散った人たち

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 若葉書院での「フォレスト・トレンド勉強会」。今回は「明治維新」をテーマに、日本の歴史の中で勝者となった側の歴史観ばかりではなく、逆の側からこの運動を取り上げた場合、どのように評価できるのかを論じ合った。具体的には、何年か前に大きな話題になった本『明治維新という過ち(原田伊織著)』を用いて、私たちが常識と考えてきた歴史観に対して、真逆から光を当ててみたのである。
 その結果はといえば、同じ事件や現象が、その見方によって、正反対の評価を受けるものになりうる、ということに気づかされた。つまり、私たちが見てきた「明治維新像」とは、いかに一面的であったことか。世の中のことは、表があれば裏もある。表も裏も知った上で、その戦いの中で散っていった人たちの人生に対して、思いを馳せていかねばならないと、反省したのであった。

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4月6日(土) 「五箇条の 御誓文」には 永遠に 人々求む 理想宿れり

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 今日、4月6日という日は、今から156年前に、明治天皇自身によって、天地の神々への誓いとして、「五箇条の御誓文」が布告された日である。これは、「大政奉還」や「王政復古の大号令」によって、日本の政権が江戸幕府から朝廷に移行した後の「新政府の大方針」を広く天下に知らしめるものであった。①広く話し合いを行い、公正な意見に基づく政治を行う。②地位の上下を問わず、心を一つにして積極的に国を治め整える。③すべての国民がそれぞれの志を達成できるように、希望を失わせないようにする。④これまでの悪い習慣を捨てて、万人が認める普遍的な道理を大切にする。⑤広く知識を世界に求め、天皇を中心として、国を発展させる。…こんな基本精神を広く国民に知らせたものである。
 これは、今読み返しても、心に強く響く。今も、こんな骨太の理想精神が必要だと思う。

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4月5日(金) 「のと鉄道」 3月が過ぎて 全線再開! されど苦難の 線路は続く…

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 今年元日の「能登半島地震」で被災して、運休が続いていた第三セクター「のと鉄道」が、約3か月ぶりに全区間での運行を再開。沿線住民は、「ようやく被災地に日常が戻ってきた」と、再開を喜んでいるという。
 しかし、鉄道の復旧は成し遂げられたとしても、被災地全体の復旧となれば、これから先、まだまだ長い道のりである。ふと連想したのが、唱歌「線路は続くよどこまでも」の歌詞。「線路は続くよどこまでも 野を越え山越え谷越えて 遥かな町まで僕たちの 楽しい旅の夢繋いでる」…。復興列車がこれから向かうのは、まだ遥かな先。そこに至るまでには、悲しみや苦しみを乗り越え、また瓦礫の山も乗り越えて、進んでいかねばならない。
 「のと鉄道」の先には、そんな目には見えない線路がさらに続いていくのである。一日も早い復興を、心から願いたいと思う。

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4月4日(木) 自民党 39人に 処分が下る! 圧力容器に 爆発気分!!

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 自民党は、この日、かねてから大きな問題になっていた「派閥の不明朗な政治資金問題」に関して、処分を発表。それによれば、派閥ぐるみで組織的に政治資金収支報告書への不記載を行っていた安倍派を中心に、39名の議員が、離党勧告や党員資格の停止、または党の役職停止などの処分を受けることとなった。しかし、野党側の動きや世論の反応を見ていると、これで一件落着とはなりそうにない。この問題は、この先、まだまだ日本政治を揺さぶり続けていくことになりそうである。
 気がかりなのは、国会議員が、この数か月間、様々な圧力にさらされ続け、相当に不満が蓄積しているように見えることである。これまでの政治的手法や考え方が、もう通用しなくなってきている…そんな不安も加味されて、今や、その圧力容器の中で、爆発寸前の議員も数多くいるのではないだろうか。

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4月3日(水) 台湾で 地震発生! 政治では 米中プレート 押し合う中だが…

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 台湾の東部で、日本時間午前9時前に、巨大地震が発生。マグニチュードは7.7と推定されている。台湾東部の花蓮県や新北市などで、建物が多く倒壊するなど、深刻な被害が発生している模様。日本でも、沖縄や鹿児島を中心に、この地震に伴う津波警報が出された。テレビは、番組を中断して、地震の報道を流し続けるという対応を行った。
 台湾は、地質学的には、ユーラシアプレートとフィリピン海プレートが鬩ぎ合う場所にある。それだけに、台湾島東部の巨大なプレートの狭間に形成された巨大断層が大きく動けば、相当の被害を生み出しかねない。
 さらに台湾の場合は、政治学的にも、巨大な断層を抱えている。台湾島の西部で、中国政治プレートとアメリカ政治プレートが強く押し合う形になっている。こちらの断層帯にも、関心を持っておかねばならないと思う。

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4月2日(火) イスラエル軍が シリアのイラン 大使館を 空爆したって?? もうハチャメチャだね…

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 イスラエルが、シリアの首都・ダマスカスにあるイラン大使館を空爆し、イランの精鋭部隊「コッズ部隊」の司令官を含む7名が死亡したと報じられている。イランは、シリアのアサド政権を支援していて、革命防衛隊幹部らをシリアに、軍事顧問として派遣していたらしい。
 そこで、イスラエルにしてみれば、この大使館が軍事拠点となって、イスラエル攻撃を指揮している、と判断したということか。
 しかし、国際法上では、大使館員が軍事行動を援助したとしても、大使館はあくまで大使館。それを標的にした直接攻撃は許されるものではない。ハマスのみならず、ヒズボラやフーシ派など、様々な方面からの攻撃を受け、さらに国内でも批判が強まっているネタニヤフ政権は、このしばらく、窮地に陥っているということか。窮鼠猫を噛むと言うが、それでも、やり方を誤ってはいけないと思う。

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4月1日(月) 新年度 悲喜交々に 迎えし人らの 万感包みて 春風の吹く

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 4月1日。「令和六年度」という新年度が始まる日である。テレビニュースを見ていると、各地で、新入社員の入社式が行われ、また新年度を期してスタートする施設やイベントなどが紹介されていた。国の法律なども、この日に新たに施行されるものがあり、その変化に対する対応を急ぐ人たちの姿もあった。この日が、その人生にとって、大きな節目となる人も、多くいたことであろう。
 人生は、糾える縄のごとし。喜びもあれば、悲しみもある。楽しいこともあれば、辛いこともある。そこで、それをいかに受け止めて対応するかを決めるのは、それぞれの人の意識である。覚悟である。
 見渡せば、一面に桜が咲き誇り、春風が私たちを包んでくれている。私は、そんな春の日差しの中で、これから新しい人生を歩み始める人たちに、エールを送りたいと思った。

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