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6月30日(日) イギリスを 公式訪問… 両陛下! 帰国し力説 皇室外交!

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 英国を公式訪問していた天皇・皇后両陛下が、約一週間の日程を終え、昨日午後に帰国。さっそく、文書で訪問の感想を公表された。
 その中では、関与された方々、とりわけイギリス王室の方々に対する感謝の言葉や、自らの訪問の充実感などが綴られていたが、最後には、今回の訪問の意義をこう書かれていた。「この度の訪問により、両国の国民の相互理解が更に深まり、日本と英国の友好親善と協力関係が一層進展することとなればうれしく思います」と。
 今回の訪問は、連日、テレビでも大きく取り上げられた。そしてイギリスのチャールズ国王などと近しく語り合う様子などが紹介された。それは、確かに両国国民の心を融和させる大きな役割を持っていたと思う。
 皇室外交の意義について、私も、その重要性を高く評価したいと思う。

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6月29日(土) バイデンと トランプ両氏の 討論会! 人はやっぱり 見た目が9割??

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 アメリカ現地時間で27日に行われた「アメリカ大統領選テレビ討論会」で、バイデン大統領が、主張に精彩を欠いていた上に、言葉を詰まらせたり、言い間違ったりして、高齢不安に火をつけたようである。バイデン大統領は、選挙戦継続を表明したが、リベラルなニューヨーク・タイムズは、バイデン氏の撤退を求める社説を掲載。また、民主党の国会議員の中からも、このままでは大統領選挙で勝利することができない、といった批判の声が澎湃と湧き上がっているようである。
 気がかりだったのは、これら撤退を求める声は、バイデン氏が掲げる政策課題に対するものではなく、ただバイデン氏の見た目が、大統領候補としてふさわしくないということであった。もう20年も前になるが、『人は見た目が9割』という本がよく売れたことがあった。やっぱりそうなのか…という印象…。

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6月28日(金) 帰路途中 訪れたのは 「たつの」と「赤穂」… 心燃やした 人らと会えり!

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 昨晩は、姫路市のホテルで学びの仲間たちと語り合いながら夕食をとり、そのまま宿泊。今日は、もう橿樹舎に戻るばかり。
 ただすんなりと帰ったのでは面白くない。道中、かねてから関心を持ってきた地域や人物を訪ねてみることにした。その一つは、「たつの市」。かつて江戸時代に「脇坂藩」が置かれていた土地であり、ここからは、哲学者・三木清や童謡「赤とんぼ」の作詞者・三木露風、また一高寮歌「嗚呼玉杯に花うけて」の作詞者・矢野勘治などが巣立っている。さらに、訪れたのが「赤穂市」。言わずと知れた「赤穂浪士」ゆかりの土地である。そんな武士の気風を育てた教育者・山鹿素行も、ここに長い間滞在し教育を行った。
 他にも、この帰路で、思いつくままに何か所か廻ったが、各地で心を燃やし生きた人たちの存在を感じ、私も胸を熱くした…。

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6月27日(木) 古の 平城宮と 難波宮… みやこびとらの 夢の化石地??

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 引き続いて今日は、古の都「平城宮」を朝一番に訪ねて、広大な跡地を散策し、さらに出土物などを展示している「平城宮跡資料館」で、しばしの時を過ごした。平城宮の北の守りの地「平城山(ならやま)地域」や鑑真和尚開基の「唐招提寺」を訪れた後、大阪に向かい、聖武天皇の時代に、ごくわずかの期間、都を置いていた「難波宮跡」を散策、さらに、隣接地にある「大阪歴史博物館」を見学した。かつて隆盛を極めていた跡に佇むと、そこには古人の夢の化石が散乱していて、儚さが胸に迫った。
 この日は、夕刻に姫路市での約束があったが、道中で、今年百周年を迎える甲子園の歴史館や鎌倉時代の遊行僧・一遍上人の墓地がある神戸の「真光寺」なども巡った。
 すべてが移りゆき滅びゆく…考えてみれば、世の中すべて化石に埋もれている…。

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6月26日(水) 「飛鳥」から 「山の辺の道」ゆ 「平城京」へ… 古代ロマン(不満)の 原石箱かも…

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 今回は、奈良県での「調査遊行脚活動」。
 今日は、日本の国の発祥の地とされる大和地方を駆け巡った。具体的には、「飛鳥」地域では、「談山神社」や「飛鳥宮跡」、「天武・持統天皇陵」、「キトラ古墳」など、「山の辺の道」では、「大神神社」、「纒向遺跡」、「石上神宮」など、そして夕刻に、かつて「平城宮」があった奈良市に到着。ここでは市内を少しばかり、「宝小船ビタミン号」を駆って、古の都の風情を体で感じた。この一日、朝から夕刻まで走り回ったので、およそ20か所くらいは巡ったのではないだろうか。
 その中で、この地域は、古の人たちのロマンと不満の「原石箱」だと私は思った。私たちが、頭や心を存分に使って磨けば、それに従って光り輝く材料が、数多く宿された地域である。これから先、折を見ては、この研磨作業を進めていきたいものだと思った。

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6月25日(火) 恭仁京は 聖武天皇… 天誅組は 孝明天皇… 千年ワープ!!

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 今日から、近畿地方への「遊行脚活動」。朝、橿樹舎を出発してまず向かったのが、京都府南部、奈良県との境界にある木津川市に昔あった「恭仁京」の史跡地。奈良時代の聖武天皇の治世時に、わずか5年足らず都が置かれた場所である。そこにはもう史跡といっても、ごく一部建物の礎石が残されているだけであった。ここでは、「くにのみや学習館」や「山城郷土資料館」なども見学。
 その後、今度は、幕末期に「天誅組の乱」を引き起こした義士たちが最後の戦いを行った土地、奈良県東吉野村に向かった。義士たちが命を落とした場所やその墓などを訪れ、また村役場でも、少し話を聞かせていただいた。
 両地域間は、自動車で約2時間の移動時間。その移動の間に、何と1123年もの時空間を一気にワープしたということになる。

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6月24日(月) EUが デジタル世界を 食い尽くす… リンゴの園に 警告認定!

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 EUの執行機関である欧州委員会は、この日、巨大IT企業アップル社が、EUの「デジタル市場法」に違反したと暫定的に認定したことを発表。
 その理由は、アップル社が、自社のスマホで使われるアプリについて、入手経路を自社アプリ配信サービス「アップストア」に限定していることが、デジタル世界において競争を著しく制限している、と判断したことであった。つまり、アップル社が、自社スマホのアプリ市場において、独占的にすべてを自社で食い尽くすシステムを構築していることに対して、警告を発したということである。
 アップル社の会社ロゴマークは、食べかけのリンゴ。アダムとイブが、知恵の実(リンゴ)を食べて知恵を得たことにちなむマークだという説もある。今回の警告は、「自分だけで全部食べてしまおうとする悪知恵」に対して、それはまずいと発せられたものということか。

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6月23日(日) 究極の 人間哲理を 晩年の “鈴木大拙 論集”に見る

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 「人間哲理研究会」。今回取り上げたのは、鈴木大拙著『東洋的な見方』という本。
 禅の道を歩みつつ、東洋の精神的伝統を研究し続けてきた著者が、90歳前後という最晩年期になって書いたエッセイを取りまとめた本である。
 その中心的主張は、西洋の文明が、二元論に基づいて物事を分割して、その両者を対立させて論じる傾向を強く持つのに対して、東洋思想においては、分割的知性をあまり重んじないで、すべてが溶け合った玄なる世界を重んずる。そして人間は、この玄なる世界に触れる生き方をしてこそ、不安にさいなまれる生き方をしないで済むのではないか、と語りかけているものであった。
 究極の人間哲理に触れる勉強会であったと思う。今後もさらに追い求めていきたいテーマである。

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6月22日(土) レアメタル 鉱物資源が 眠れるは 絶海孤島の 周辺海底!

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 日本財団と東京大学が、日本の排他的経済水域(EEZ)にある南鳥島の周辺深海底に、膨大な量のレアメタルを含む鉱物資源があると発表。資源量は、約2億3000万トン以上と推計されていて、コバルトでは国内消費量の約75年分、ニッケルでは約11年分に相当する量だという。2026年以降に商業化を目指すとしていて、注目を集めている。
 これまでは、「南鳥島」と言われても、ここは人も住んでいない絶海の孤島であり、台風が日本に来襲するときの気象予報の中で時々取り上げられる程度のことであった。それがここにきて、資源問題で一気に注目されることとなってきそうである。
 南鳥島の地形というのは、平べったい三角形である。それが今回の発表で、急遽、人々の意識の中でスックと立ち上がった…そんなイラ短を、今日は描いてみたのであった。

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6月21日(金) 事実上 国会閉会 ふと思う ギリシャ喜劇と 悲劇の錯乱!

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 1月26日に召集された通常国会であるが、150日間の会期を終えて、いよいよ明後日には閉会日を迎える。今日、閉会日を前に実質的な審議がすべて終了したことから、岸田首相は、今国会を振り返り、さらに今後を展望する記者会見を開催した。
 今国会は、会期中、「派閥パーティーの資金問題」を発火点として、「政治資金問題」が常に中心課題となる国会であった。この問題を中心として、国会議員たちの喜劇と悲劇とが入り混じって演じられた舞台であった。喜劇か悲劇かと問われれば、さてどちらだろうかと首を傾げねばならないようなことが、数多くあったような気がする。もっとも演劇評論家によれば、喜劇は悲劇に通じ、悲劇は喜劇に通ずるということのようである。
 悲喜こもごもの国会、さて今後の展開やいかにと、私の関心も、今後に移ってきている。

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6月20日(木) 都知事選 立候補者が 56名! 理念と制度の 極度の乖離?!

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 「東京都知事選挙」告示日。この日に立候補を届け出たのは、なんと56名。知事当選者は一人だから、競争倍率なんと56倍という異常な選挙になった。ニュース報道などを見ていると、この立候補によって、自分が取り組んでいる事業の宣伝を行うことを目的としたとしか見えない候補者もいるようである。過激なアピールによって、ただ単に自己主張をやりたいというだけの人もいるようである。
 民主主義の足場となる選挙は、自由な発言や表現が保証されなければならず、決められた制度の枠内ならば、いかなる表現も自由ということが大前提。しかし、本来の趣旨と大きくかけ離れた立候補が許されてよいものだかどうだか…。選挙は、民主主義の理念を理解し体現する候補者によってなされるものという良識的な前提が、目の前で崩れていく。
 そんな姿を、私は危うく眺めているのだ。

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6月19日(水) 難産の 政治資金の 規正法… やっと産まれど 喜びもなし…

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 今回の通常国会は、自民党の「派閥パーティー」に絡んで、「政治とカネの問題」に終始した印象であった。その通常国会の閉会を前に、今日、懸案の「改正政治資金規正法」が、参議院本会議で可決、成立した。ここに至るまで、苦労の連続であったと思う。尽力して来られた皆様に、深く敬意を捧げたいと思う。
 しかし、国会全体に達成感や満足感は生まれていないようである。自民党にすれば、世論に攻め立てられ、追い込まれての不本意な合意であった。公明党にしては、更なる改革を求めたにも関わらず、中途半端な妥協をせざるを得なかったことへの不完全燃焼がある。野党各党には、政権攻撃の目標喪失感が生まれてきているようである。みんなが不本意な結果…対決法案で妥協点を見出すとはそんなことであろうが、この重苦しさは、まだまだこれからも尾を引きそうな印象である。

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6月18日(火) 東京の 未来を語る 公約が ちっとも心に 響かなかった…

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 告示を2日後に控えた東京都知事選挙に立候補を予定する候補者たちが、公約を次々に発表している。現職の小池百合子知事は、オンラインで記者会見を開き、これまでの実績をアピールすると同時に、今後は、無痛分娩費用の無償化や保育料無償化を第一子にまで拡大する政策などを訴えたようである。有力対抗馬とされる蓮舫参議院議員は、非正規労働者の正規雇用や若者に重点を置いた政策の実現などを訴えたようである。
 それぞれに、有権者の切実な声に対応した政策を取り上げているとは思うが、私の胸には、ちっとも響きが生まれてこなかった。あくまでも選挙戦術であって、どうも候補者の魂の奥底からのやむにやまれぬ叫び声に聞こえてこなかったせいであろうか。
 首都のトップを決める選挙にしては、いささか物足りない思いを禁じ得なかった…。

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6月17日(月) 沖縄の 県議選挙は 知事与党 過半数割る… あぁ泥沼県政!?

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 任期満了に伴って行われた沖縄県議会議員選挙で、これまで玉城デニー・知事を支えてきた与党が過半数割れするという結果となった。具体的に言えば、定数48議席のうち、知事を支持する議員が20名に留まり、残り28名が不支持派になったということである。
 議会で、この差は大きい。対決を孕んだ予算案や条例案で、そのたびに県議会が紛糾して、審議が進まない事態が予想される。この状況は、知事派にとってだけでなく、反知事派にとっても、困難なことかもしれない。住民運動を背景にその打開を目指す知事の政治手法から考えると、必ずしも議会内の数だけによって事態が打開されるわけではなく、ともに泥沼に足を踏み入れることとなる気がする。これから先の沖縄県政…「どこまで続くぬかるみぞ」と、藤原義江の「討匪行」の歌詞が、私の頭の中で鳴り響いている。

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6月16日(日) 幸福は… 人の心の 問題だから “置かれた場所で 君!咲きなさい”

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 「幸福思想研究会」の日である。今回取り上げたのは、渡辺和子著『幸せはあなたの心が決める』という本。人生には、自分を取り巻く環境によって苦しめられることが数限りなくあるけれども、それを周りのせいにばかりするのではなくて、「自分自身の心のあり方」こそが、幸福を育むために大切なのだと、私たちに語りかけている本である。
 著者・渡辺和子(1927~2016)といえば、 2012年に発刊された『置かれた場所で咲きなさい』という本が、200万部を超える売れ行きを示して、一気に広く名が知られるようになった人である。キリスト教カトリックの修道女であり、学校法人ノートルダム清心学園で長く教育活動に携わった。9歳の時には、二・二六事件で、父親である教育総監・渡辺錠太郎が、目の前で殺害されたという経験もある。
 私も、深く考えさせられた本であった。

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6月15日(土) 「G7」 終えたら今度は 「平和サミット」… 踊る踊るよ 会議は踊る…

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 イタリアで開催されていた「G7サミット」が閉会したかと思えば、今度は、スイスで、ウクライナが提唱する和平案を協議し合う「平和サミット」の開幕。ここには、計100か国・機関の代表が参加し、そのうち57か国は首脳級の出席というから、国際的に重要視されている会議ということである。なおこの場には、ウクライナ侵略の当事者であるロシアは招かれておらず、中国は欠席。
 このしばらく、ウクライナ和平の問題が、国際的に重要案件になっている。そしてこの問題を、様々な国際機関や会議が取り上げて議論し、解決策を模索する動きが広がっている。…あちらこちらで、会議が踊っている。
 「会議は踊る」とは、ナポレオン失脚後のヨーロッパを議論したウィーン会議を取り上げた映画作品のタイトル。「会議は踊る。されど進まず」が、このタイトルの伏線…!?

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6月14日(金) ホンマかい? イーロン・マスクの 報酬が 9兆円弱…? これって一体?

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 今日のニュースで、驚きの報道があった。テスラ社の最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏の報酬560億ドル(約8兆8000億円)が、株主総会で承認されたというのであった。確かに、創業当初はまだ海のものとなるやら山のものとなるやら見当もつかなかった電気自動車事業を、強いリーダーシップで育て上げ、創業からわずか20年で株価総額1兆ドルに到達させた力量は、高く評価すべきものであると思う。それ以外にも、民間宇宙開発事業やオンライン決済事業など、様々な新規事業を成功させてきた経営力と発想力には、人並み外れたものがあるに違いない。
 それにしても、報酬が9兆円弱というのは…。これは国家で言えば、イランやチリの年間国家財政に匹敵する。日本人の年間給与なら、約140万人分である。こんなことが許されるのだろうかと、私は頭をかしげてしまった。

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6月13日(木) イタリアで 開幕された G7! 顔見合わせて 綱渡る人…

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 この日、主要7か国首脳会議(G7サミット)が、イタリアで開幕。15日までの日程で、気候変動や中東情勢、アフリカなどの開発支援等、国際的な様々な問題を議論し合い、最終的に首脳宣言を取りまとめる予定だという。とりわけ今回注目されている問題は、「ロシアの凍結資産を活用してウクライナ支援を行うという枠組み」。これに合意し、G7が、今後も一致してロシアに対抗する方針である。
 ただ、各国首脳の表情が固い。なぜかといえば、それぞれの国における政治基盤が揺らいでいるからである。イギリスでは7月4日に総選挙。フランスでは6月30日と7月7日に国民議会選挙。アメリカでは11月5日の大統領選挙。日本では、この秋の総裁選挙。各国ともに、困難な選挙が予想されている。
 国際情勢のみならず、自分の政権基盤の不安定さに揺れ動く「綱渡りサミット」でもある。

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6月12日(水) スマホって… 社会インフラ? 公平と 公正守れと 新法成立!

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 今日、国会で、巨大IT企業のスマホ市場独占を防ぐ新法「スマホソフトウェア競争促進法」が成立。2025年末までに施行予定。この法律は、巨大IT企業が、アプリ配信や決済システムなどで他社の参入を妨害したり、検索サービスにおいて意図的に自社サイトの表示順位を操作することを禁じるというものである。違反があった場合は、それによって得た売上高の20%を課徴金として課すという。
 これら規制は、おそらくは少し前ならば、私企業の経営戦略として認められてきたと思う。しかし今は、全世界的に否定される傾向が強まっている。なぜこんな変化が生まれたか、といえば、私企業の経済活動とはいえ、その社会的影響が甚大なものとなってきたからであろう。つまり、「社会インフラ」と認められることによって、新たな公的な規制を生み出してきたという理解が必要だろうと思う。

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6月11日(火) 日本の 骨太方針! 経済と 財政規律 両立狙うが…

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 経済財政諮問会議が、日本の経済財政運営と改革の基本方針である「骨太の方針」の原案をまとめて発表。岸田首相は、この会議で「あらゆる政策を総動員して賃上げを後押しし、来年以降、物価上昇を上回る賃上げを定着させていく」と語り、あくまでも、今後も、経済成長の路線を進んでいく方針を示した。
 しかし今回の場合は、それに加えて、「25年度の国・地方を合わせた黒字化を目指す」とも、原案には書き込んでいて、一時棚上げしていた財政再建方針を、復活させている。しかしその書きぶりは、少し控えめであり、必ずしも財政再建を優先させる姿勢ではないようにみえる。
 日本の骨格は、「経済と財政規律の両立」を目指していると言いながら、財政規律の骨の細さが気がかり。このアンバランスが、国を倒すものとならなければよいが、と思う。

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6月10日(月) EUの 議会選挙で 極右が伸長!! 現状駄目だと 人々の声??

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 注目されてきた欧州議会選挙の開票日。各国の投票結果が次々と明らかになる中で、欧州連合に懐疑的とされる極右や右派などが大きく伸長したと報じられている。特に、フランスやオーストリア、イタリアなどでは、国内で第一党になった模様だと伝えられている。
 これら極右や右派は、これまでEUが推進してきた、環境政策や移民政策などに対して、強い批判を行ってきた。今回の選挙では、これらEUの基幹政策によって、自分たちの仕事や生活が圧迫されてきたと感じる人たちが、不満を募らせ、この現状を打ち破るために、ここでちゃぶ台返しを行ったのではないか。
 人は怒りを募らせると、良識的な判断よりも、破壊的な行動に走りがちである。全ての人が破壊を求める人たちだとは思わないが、ここで、現状をこのまま認めるわけではないぞと意思表示をしたということではないか。

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6月9日(日) 先見えぬ 敗戦日本を 動かした 2人の巨人を 語り合ったよ!

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 6月の「人間論ゼミ」。テーマは、「リチャード・フィン著『マッカーサーと吉田茂』を読む」。
 この二人は、言うまでもなく、日本が第二次世界大戦に敗れ、連合国軍による占領統治を受けていた時代の主役である。新憲法の制定や民主的議会の発足、新しい教育の実現や農地解放、財閥解体などの経済民主化、そして日本の主権回復など、数多くの懸案を、この二人が力を合わせて推進した。
 戦後の占領統治時代という特別な事情があったとしても、これだけ数多くの大問題をわずか6年半余りの間に成し遂げたことには、驚きを禁じ得ない。まさにこの二人は巨人であり、その二人が同時期にこの日本で出会い、統治の重責を共に担ったということは、奇跡としか言いようがない。
 過ちも中にはあったに違いないが、改めて、この二人に深い敬意を捧げたいと思う。

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6月8日(土) イスラエル 4人の人質 救出裏で 200人余の ガザ人死んだ…??

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 この日、イスラエル軍は、ガザ中部で拘束されていた人質の奪還作戦を実行。男女4人を救出と発表した。テレビでは、人質が家族と再会して喜びの声を発する姿や、この人質奪還に湧き返る国内の様子を映し出していた。
 しかし、この人質救出のために、イスラエル軍が、ガザ住民など200人余りを殺害した、とする報道を聞いて、私は、愕然とする思いであった。もちろん、人の命をその数だけで評価することはできないだろうが、4人の人質を取り戻すために200人以上の命を奪ってもいい、などと公然と語られるならば、これはやはりおかしな議論と言わざるを得ない。
 確かに、ネタニヤフ・イスラエル首相など、政権を担う人たちにとっては、ガザの200人の命よりも、4人の人質を取り戻す方が大事という方程式が成り立つのかもしれない。しかし…という気持ちである。

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6月7日(金) アメリカの 次世代ロケット 実用直前! スターシップと スターライナー!!

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 日本時間で昨晩遅く、スペースXの新しい大型宇宙船「スターシップ」が無人で打ち上げられて、約一時間後に無事に地球に帰還。四度目で初めての成功となった。スターシップは、高さ約120mの史上最大のロケット。月面開発に使うことを想定すると同時に、将来的には火星に人を運ぶ計画までもあるという。
 そして今日の未明には、宇宙飛行士2人が乗ったボーイングの有人宇宙船「スターライナー」が、ISSとのドッキングに成功した。今後、ISSへの有人輸送体制などを支える主力ロケットとなる予定である。
 奇しくも、アメリカ時間では同じ日に、将来の宇宙開発を担う次世代ロケットが揃って成功を収めた。アメリカは、これらロケットを活用して、月面開発を強力に推進するとともに、火星への挑戦も始めるのだろう。人類にとって、新しい希望の一日となったのかもしれない。

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6月6日(木) ノルマンディー 上陸作戦 80年! 今年もロシアは 招待されず!!

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 フランス北西部のノルマンディーで、第二次世界大戦の大きな転機となった「ノルマンディー上陸作戦」から80周年を迎えたことを記念する式典が開催された。この式典には、米欧の首脳たちが多数集まったようである。
 しかし、この場所に、ロシアのプーチン大統領は、5年前の式典に続いて、招待されなかったらしい。第二次世界大戦当時のソ連は、東部戦線で戦闘を行っており、ノルマンディー上陸作戦には参加していなかった。だから、招待されないからといってどうということではないのだが、それ以前の式典には、同じ連合国軍の立場から招かれていたことから考えれば、やはりウクライナ侵攻問題を含め、西欧諸国との対立関係が根底にあることは間違いない。
 プーチン大統領の苦悩には深いものがあるだろうと思う。もっとも本人は、強気を貫いているのではあるが…。

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6月5日(水) 昨年の 出生数は 72万! 出生率なら 1.20!

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 この日、厚生労働省が昨年の人口動態統計を発表したが、それによれば、昨年一年間の外国人を除く出生数は、前年対比5.6%減の72万7277人であり、これは過去最低であった。一方、この年の死亡数は157万5,936人と過去最多であったことから、日本の人口の自然減は、約85万人。今、人口面で日本は坂道をどんどんと転がり落ちている状況である。
 一方、一人の女性が生涯に産む子供数を示す「合計特殊出生率」は、1.20。この傾向が続けば、日本の人口は、急速に縮小していかざるを得ない。
 一概に、この数字のみをもって、良いとか悪いとかは判断できないが、社会に様々な影響を及ぼしていくことは間違いない。
 この現象と社会変化のトレンドとを重ね合わせながら、今後の日本ビジョンを描いていかねばならないことになるだろうと思う。

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6月4日(火) 中国が 月裏側で 土壌の採取! 力の誇示は 見えない場所で…

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 地球から見えない月裏側に着陸していた、中国の無人月面探査機「嫦娥六号」が、土壌サンプルなどを採取して月面を離陸したと報じられた。もうすでに月周回軌道に入っていて、6月下旬には、地球にその月面土壌サンプルを持ち帰ってくる予定だという。
 月面裏側の土壌サンプルが持ち帰られれば、人類初めての偉業である。新しい知見が得られるかもしれない。また月資源開発に新しい可能性を開き、今後の月開発を推進する力となるかもしれない。ここまでの技術力を中国が備えていることに、驚きを禁じ得ない。
 それにしても、中国という国は、人目につきにくい場所で、自らの力を誇示する傾向の強い国である。これは、1990年代に最高指導者として力を振るった鄧小平氏が力説した指針「韜光養晦」が、それ以降の中国人の基本姿勢になっているということであろうか。

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6月3日(月) 日本車の 「型式指定」 不正によって 富士ブランドも 大沢崩れ…

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 またもや日本車で、大量生産車の品質を保証する「型式指定」審査の不正が発覚。今回は、日本最王手のトヨタをはじめとして、ホンダやマツダ、スズキなど、大手自動車メーカーの問題であったため、衝撃が広がっている。それぞれの企業が記者会見を開き、謝罪を行ったが、そこでは、現場で複雑な認証制度を独自解釈してきたことに問題があって、自動車自体の安全性に問題が生じるような不正ではなかったとも語っていた。
 それにしても、自動車産業といえば、日本の工業出荷額全体の2割を占める基幹産業である。高品質のシンボルとなってきた産業である。このような不正が次々に露見するような事態は、その「富士ブランド」を大きく毀傷しかねない深刻な事態と考えるべきであろう。日本の製造業の危機であるという強い意識で、対処してほしいものだと思う。

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6月2日(日) 祈りの日… 若葉書院で 伸びやかに 時代と社会に 翼広げる…

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 6月の「祈りの日」。実は、先々週末に行った「マグマ噴火口セミナー」に大きなエネルギーや時間を費やしてしまったため、その後で片付ける仕事が追い付かず、この日予定していた勉強会を突如中止し、若葉書院で「祈りの日」を過ごすこととしたのであった。
 そんな事情もあって、この日は、特に何かを意図することもなく、ゆったりと時間を過ごすことにした。文明に関する本を読んだり、音楽鑑賞をしたり、どんぐりから育ててきたクヌギの苗木を植樹してみたり、といったことに取り組んだ。
 それはとても豊かな時間であった。今私たちが見つめるこれからの時代と社会に対して、思いっきり自分の想像の翼を広げることができた時間であった。
 このように過ごすことも、心豊かで尊いことではないかと考えた時間であった。

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6月1日(土) イスラエル 調停案を 示したが 実現までには 幾重のハードル

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 イスラエルが、「ハマスとの停戦」と「ガザの復興」に向けた提案を示したという。ただ気がかりなのは、それがイスラエルではなく、バイデン米大統領から発表されたという点。おそらく、イスラエル政権の内部で、必ずしも意見が一致しているわけではないということだろう。
 それはともかく、その提案内容は三つの段階からなっている。第一段階は、イスラエル軍がガザの密集地からの撤退を含む6週間の「完全で徹底した停戦」に入るということ。第二段階は、ハマスによるすべての人質を開放し、イスラエル軍はガザから全面撤退し「恒久的な敵対行為の停止」を確立すること。第三段階は、「ガザの復興計画の実施」である。これらのいずれも、容易ではない。
 イスラエルの国論をまとめるのも、大変である。先を見れば、幾重に重なるハードルが続いている。今後の展開に注目したいと思う。

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