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7月31日(水) 猛暑日に 京都の街を 遊行脚! 『徒然草』に 頷いた我!

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 今日は、京都市内を中心に遊行脚活動。まず向かったのが、京都市南の伏見地域。ここに「桓武天皇の御陵」があるので、まずそこで、平安時代を切り開いた天皇の祈りに触れた。また、数多くの外国人観光客を集めている「伏見稲荷大社」などを訪れた。それから京都市内に戻り、京都大学の研究成果を展示する「京都大学総合博物館」、巨大な平安京復元模型が置かれている「京都市平安京創生館」、世界平和をテーマとする展示館「立命館大学・国際平和ミュージアム」などを次々に巡り、さらに、平安京の前に短期間都が置かれた「長岡京」に関する場所も訪れた。
 この日は、とにかく暑かった。京都市内では、気温が39度近かったようである。平安時代に『徒然草』を書いた吉田兼好が、「家の作りやうは、夏を旨とすべし」と書き記した気持ちがよく分かる気がした一日であった。

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7月30日(火) ビザのため 大阪に行き その後は 京都史跡の 時空遊覧!

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 朝、橿樹舎を出発し、大阪に向かう。その目的は、9月に予定する中国訪問のために、大阪にある中国領事館のビザ申請窓口に出向くことであった。聞くと、今、中国に入国するためのビザ取得が厳しくなっていて、本人の10本全ての指紋まで取らなくてはならないのだそうである。そうなると当然、本人がビザ申請窓口に出かけて行き、手続きをしなくてはならない。これはかなり手間のかかる複雑なものであったが、ビザ申請に手慣れた旅行社の方が援助してくださり、昼過ぎに無事、申請手続きを終えることができた。
 それから京都に向かう。そして夕刻まで、岩倉具視の旧居や天智天皇の御陵、桓武天皇が京都遷都決定時に眺めたとされる展望台などを、次々に巡っていった。
 長い歴史を秘めた都・京都の時空間を一気に飛翔した気分になった、遊行脚活動だった。

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7月29日(月) 独裁者 権力守る ためならば 何でもありさと マドゥロが舌出す!!

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 南米ベネズエラの大統領選挙が28日に投開票され、同国の選挙管理当局は、開票率80%の時点で、現職のマドゥロ大統領の得票率が51%、対抗馬・ゴンザレスの得票率は44%であったとして、現職の勝利を発表。そして、マドゥロ大統領も、それを受けて勝利を宣言。
 しかしこれに対し、野党側は結果に疑念を示し、アメリカやヨーロッパ各国、さらに周辺国も、公正性に疑問を呈している。
 選挙とは、公正性が厳格に担保されてこそ、結果を万民が承認し合えるもの。もしもここに疑念が残れば、民主主義など、言葉だけの飾り物になってしまう。独裁者は、時にその原則を破る。どんなに批判があっても、権力さえ手放さなければ、何だって正当化できると、考え違いをしてしまう。そして、最後は力と力のぶつかり合いを招くことになってしまう。さて…という気持ちである。

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7月28日(日) 「人殺し ゲーム」が前提 核抑止って… 余りに危うい 均衡理論!

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 この日、日米両政府の外務・防衛担当閣僚の協議会(2プラス2)が、東京都内で開催された。そして、中国が影響力を強め、既成秩序が揺らぎ始めている東アジア地域で、在日米軍を再構成する形で新司令部を設け、自衛隊と指揮統制を連携させることを確認し合った。また同時に、アメリカが核兵器を含む戦力で日本を守る体制を強化する、つまり「米国核による拡大抑止」の方針も確認したという。
 私は、この種の問題に出合うと、遠近の距離感が曖昧になって、うまく焦点を結べず、戸惑いを覚えることがよくある。必ずしも本質的に正しい結論とは思えないが、目先では、この選択も致し方がないかもしれない…そう考えて妥協せざるを得なくなるのだ。
 「核抑止」とは、「人殺しゲーム」を前提とするもの。その力の均衡によって、目前の戦争を防ごう、という考え方は何かおかしい…。

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7月27日(土) 仏パリで 「平和の祭典」 開幕したが これって… 「絶対矛盾の 自己同一」かも?

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 今日も、パリ・オリンピックに関する話題。この日、パリ中心部を流れるセーヌ川を舞台に、船舶による選手団行進が行われた。様々なイベントも行われ、文化の都・パリにふさわしい開会式となったように思う。そして、この開会式では、オリンピックを「平和の祭典」と表現し、世界中の戦争中止を訴えかけていた。
 しかし、この開会式を伝えるニュースでは、ウクライナやパレスチナでの戦争が同時に報じられていた。よくよく考えてみれば、オリンピックにしても、これは戦いである。メダルを目指して、激しく競い合う舞台である。それにもかかわらず、それを「平和」と表現する。
 ここには、西田幾多郎博士がかつて唱えた「絶対矛盾の自己同一」という問題が孕まれている。もっとこの問題をきちんと考えねばならないのではないか…私には、そう感じられてならなかったのである。

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7月26日(金) フランスじゃ TGVが 放火…サテ 一体何を どう守りゃいい…

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 フランスが誇る高速鉄道「TGV」路線5か所で設備が放火され、列車に運休が発生しているという。おそらくは、パリ・オリンピックの開会式を前にして、その妨害を狙う人たちによる計画的な組織犯罪ではないか。数多くの人たちに混乱が広がっているという。
 フランス政府は、テロを警戒し、もう一週間以上も前から、パリ市内では厳戒態勢が敷かれ、4万5千人もの警備担当者が動員されていたという。しかし、TGVの線路全体まで警戒することは叶わず、こんな事件を防げなかったということだろう。
 今の世界には、差別や分断、怒りや利己的意識などに基づく対立意識が広がっている。暴力に訴えてでも、自らの主張を貫こうとする人たちがいる限り、社会すべてを守るなんてことができるはずがない。この基本問題を、私たちはどう捉えていけばよいのか…。

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7月25日(木) 山形と 秋田で豪雨! 水害は 想定閾値 突破が生むもの

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 この日、気象庁は、東北地方の日本海側の一部地域に「大雨特別警報」を発令。時間雨量で100mmを超える地域もあり、各地で、河川氾濫や土砂崩れを引き起こしているという。
 日本列島の広い範囲で、雨の降らない猛暑日が続いている状況下、改めて、小さな日本とは言いながら、多様な一律ではない国土である、ということを実感したのであった。
 加えて痛感するのは、このしばらくの異常気象の多発である。今回のニュースでも、「百年に一度の現象」という言葉がよく出ていた。しかし、毎年各地で水害が発生している状況を見ていると、百年に一度どころか、もうこれは日常のことである。いつ何時どこで水害が発生するかわからない、と考える方が現実的である。そしてそれは、河川堤防設計などの想定閾値を無意味にしている。その現実を、私たちはどう捉えればよいのだろうか。大きな問題が突きつけられている気がした。

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7月24日(水) 災害時 虚偽情報の 発信犯を 逮捕の理由は 救助の妨害!?

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 石川県警が、今年正月の能登半島地震のときに、SNS上に救助を求める虚偽投稿をした男を、「偽計業務妨害容疑」で逮捕。その投稿内容は、倒壊した建物に親族が取り残されて重篤な容態になっている、とするものであったようだ。警察官がさっそく救助に向かったが、被害者を確認できず、結果的にこの虚偽情報が、他の数多くの人たちの人命救助活動に支障をきたしたとして、警察や消防の業務を妨害したものと判断したという。
 これまで情報空間上での情報発信に対しては、現実社会に比べて実害が小さいと判断されてきたか、または匿名性の高さから捜査の困難性があったせいか、実社会の犯罪認定とは異なった対応を行ってきたと思う。しかし、今は、その影響力が大きくなってきて、もう特別扱いはできないという判断が生まれてきたということであろうか…。

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7月23日(火) 日鉄が 宝山事業の 終了発表! 日中友好 熱気はもうなく…

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 日本製鉄が、鉄鋼業界最大手の「中国宝武鋼鉄集団」傘下にある「宝山鋼鉄」との合弁事業から撤退すると発表。合弁契約期間は20年間であり、この8月下旬に期限を迎えるところで、契約打ち切りを決定し、保有する株のすべてを宝山鋼鉄に売却するという。背景には、中国で自動車向け鋼板を手掛けてきたのであるが、需要の減少、知的財産権を巡る問題での相互の不信感、さらには日本製鉄自身のアメリカやインドに力点を置く経営方針への変更、などといった理由があったようである。
 この宝山鋼鉄は、長い間、日中友好事業のシンボルとされてきた。今回の合弁解消は、単なる経営問題というのみならず、日中関係が難しくなってきているという、政治的・社会的な背景までも背負った決断であったとも言うべきであろうか。

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7月22日(月) バイデン氏 大統領選 撤退宣言! 国と党とに 最善の道と…

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 この日(アメリカでは21日)、バイデン大統領が、11月に予定されている大統領選挙の民主党候補者指名を自ら辞退し、選挙戦から撤退すると表明。もう投票日まで約100日を残すばかりとなった時点で、選挙戦は大きく一変することとなった。
 ここに至るまで、バイデン大統領には厳しい高齢批判の声が寄せられていた。しかし、大統領は、自分でなければトランプ氏に勝てないと主張し、また家族が撤退に反対しているとも語り続けてきた。それがここで一気に方針転換をしたのには、一体何があったのか。
 うがって言うならば、撤退演説の中で、ハリス副大統領への支持も表明したが、時間不足となり他の候補者が出馬できない状況になるまで、戦術的に引き伸ばしをし続けたという見方もできるだろう。それならば、大統領は、大した戦略家ということになるのだが…。

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7月21日(日) 江戸初期に 武士道説きたる 山鹿素行! 暑さにうだった 一日だったよ

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 「教育思想研究会」の日。今回のテーマは、「山鹿素行の人生と教育思想」。この5月下旬の「マグマ噴火口セミナー」で会津若松市を訪れたときに、城下で「山鹿素行生誕地史跡」を訪ねたことも動機となって、今回、取り上げてみたテーマであった。
 山鹿素行は、江戸時代初期の兵学者であり儒学者であった。そして彼が唱えた教育論が、戦国時代を終えた後の社会秩序を形づくる「武士道」の足場となる教えとなった、とも言われている。当然それは、私たちの心を熱くする思いを多く含むものであった。
 この勉強会の日、日本各地で猛暑日を記録したようである。勉強会を開催した若葉書院の教室も、室温が33度にも達していた。
 勉強会を開催している教室内も、心も、ひどく暑かった。耐えきれなくなるような暑さに、うだるような気がした一日であった。

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7月20日(土) 世界規模 システム障害 その原因は 「安全ソフト」の トラブルだってね…

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 この日、世界中で大規模なシステム障害が発生。日本国内でも、日本航空やコンビ二のシステムをはじめとして、金融、交通、医療、政府機関など、幅広い分野でトラブルが生じ、社会機能にも、大きな影響を及ぼしたという。
 原因は、アメリカのセキュリティ大手・「クラウドストライク」のソフトの欠陥であったと発表された。このソフトは、顧客企業に、ネットを通して、一気に広く配布されたものであったらしく、欠陥の影響が広範なものになったということのようである。
 それにしても、「安全ソフト」といえば、トラブルを避けるためのブレーキ役である。それがブレーキを踏んだら、逆に加速してしまった、というわけであるから、世界各地でトラブルが多発したのも当然。
 安全を確保するものが逆に事故を起こした、というのでは、笑い話にもならない…。

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7月19日(金) トランプ氏 指名受諾の 演説は 「不和と分断」 修復宣言!

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 この日(アメリカでは18日)、トランプ氏は、アメリカ大統領選挙の共和党候補に指名されたことを受諾する演説に臨んだ。銃撃事件の後に初めて公に語る言葉であっただけに、その内容に関心が向けられたが、氏は、まず「アメリカ社会の不和と分断を修復しなければならない」と語り、様々な対立を乗り越えてこれからのアメリカを築いてゆく決意を示した。ただその後の演説では、これまでと同じく、民主党やバイデン大統領を敵視する強硬な発言も目立ち、その演説内容には、その決意と裏腹の論理が見られたようである。
 私は、その演説に、トランプ氏が銃撃後に耳に絆創膏を貼り付けた姿と重なり合うものを感じた。傷口にたった一枚の絆創膏を貼り付けただけで、これまでのアメリカ社会・政治の傷が簡単に癒やせる…とそんな安逸な姿勢を感じ、何とも言えない気持ちとなったのだ。

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7月18日(木) 京アニが 放火の日から もう5年! アニメと現実… やっぱり異次元…

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 「京都アニメーション」が放火され、36人もの社員が亡くなった「放火殺人事件」。その日から、今日で丸5年。テレビでも大きく取り上げられ、慰霊祭の様子が画面に映し出され、遺族たちの声も紹介されていた。遺族たちには、5年前のこの日から時計が止まってしまっていて、今もまだその記憶から抜け出ることができないでいるようである。
 アニメの世界では、5年間という年月は、一瞬のことにされてしまうことがある。そして登場人物の感情も、いとも簡単に切り替わっていく。それに対して、現実社会で生きる人たちの意識や心というものは、そんなに簡単に切り替えられるものではないようである。
 アニメと現実が融合される中で、今回の事件が起きたと言われるが、この異次元の世界をどう整理して考えるべきなのか、そんな問題も提起されている気がしたのであった。

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7月17日(水) 「共和党 大会」壇上 登場したは ヘイリー大使や デサンティス知事

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 ウィスコンシン州・ミルウォーキーで開催中のアメリカ共和党全国大会に、これまでトランプ氏と大統領候補の座を争ってきた有力政治家たちが応援演説に駆けつけた、と報じられている。その代表格は、ニッキー・ヘイリー・元国連大使やデサンティス・フロリダ州知事などである。トランプ氏が銃撃され負傷した事件の後、共和党内で、党員たちが一致して大統領選挙を乗り切っていこうとする機運が高まる中で、これまでトランプ氏を敵視していたはずの人たちにまで、協力が要請される事態となっているということであろう。
 しかし、これは、政治家の言葉に対する信頼を損なうものとなるかもしれない。これまで言葉を尽くして批判していたはずの候補について、今度は、逆に強力な支持を呼びかけるわけだから、政治家の言葉とは、こんなものか、との反発も生まれてくるのではないか。

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7月16日(火) 「太平洋 島サミット」 開幕し ここでも主役は 米中対立!

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 日本政府は、この日、太平洋にある島嶼国の首脳らが集まる「太平洋・島サミット」を東京都内で開催。18日までの3日間、集まってきた島嶼国が直面している様々な課題を議論し、日本としての協力姿勢を示す場と位置づける会合である。
 しかし、それだけではない。これら島々は、太平洋海上交通の要衝に位置していて、安全保障上も重要な拠点である。そうなると、必然的に、これら島嶼国に対して触手を伸ばしている中国が、俎上に乗せられることにもなる。それは、言うまでもなく、このエリアに強い影響力を保ってきたアメリカを中心とする西欧諸国において、中国との対立を前提とする戦略が設定されることを意味する。
 太平洋はこれから、太平(泰平)の海から、分断と対立の海に変質していく…ということになっていくのだろうか。

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7月15日(月) 奈良時代 潮目を越える その先に 聖武が目指すは 仏法国土!?

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 7月の人間論ゼミ。今回取り上げたのは、奈良時代に活躍した第45代・聖武天皇であった。
 聖武天皇は、奈良時代前期724年から749年まで、約25年間にもわたって在位した、奈良時代を代表する天皇だと思う。その治世においては、巨大な大仏建立を発願し、また、日本各地への国分寺・国分尼寺を設置するなど、仏教を中心にすえた国づくりを推進したとされている。ある意味では、現代にまで至る「日本精神」の一つの大きな源流を生み出した天皇とも言えるのではないかと思う。
 そして、平城京を飛び出して、恭仁京へ、さらには難波宮や紫香楽宮などへの遷都を行った天皇としても知られている。そんな天皇の心の内まではよくわからないが、様々な手を駆使して、時代や社会の大きな潮目を乗り越えて、新時代を力強く築き上げていこうとした天皇ではなかったかと、私は思った。

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7月14日(日) トランプ氏 演説最中に 撃たれて負傷! 小さな銃弾! 大きな衝撃!

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 ペンシルベニア州で演説中のトランプ・前大統領が銃撃を受けた。演台から約130m離れた屋根上から銃撃した20歳の男は、その場でシークレット・サービスによって銃殺されたという。テレビでは、トランプ氏が、銃撃を受けた後、血を流しながら拳を突き上げて、聴衆に向かって「ファイト」と幾度も叫んでいる姿が紹介されていた。これで、一気にトランプ氏の支持率が高まったとも言われている。
 それにしても、気になったのが、たった一人の無名青年が撃った銃弾が、耳をかすめ、軽度の負傷をさせたというだけで、アメリカ大統領選挙の帰趨に大きな影響を与え、それが今後の世界情勢を動かす可能性も孕んでいる、とされることである。これでは、バランスがとれない。こんなおかしなバランスに成り立つ民主政治に対しても、疑問符を付けられた事件だとも言えるのではないだろうか。

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7月13日(土) 中国の “台湾侵攻 リスク”に対し シンクタンクが 机上で演習!!

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 民間シンクタンク「日本戦略研究フォーラム」が、この日、中国が2027年に台湾を侵攻すると仮定する机上演習を行ったという。このフォーラムには、現役の国会議員や自衛隊・官僚OB、アメリカや台湾の元外交官や参謀総長、さらに民間企業幹部なども参加していたという。国内備蓄量の少ないLNGなどが大幅な供給減に陥り、電力確保に問題が生じる事態も検討されたようだ。
 もっとも、有事がどのような形で訪れるかということには、無限に近い選択肢がある。だから、このシミュレーションが実際に起きることの全てを的確に予言できるわけではないが、それでも、様々なケースを想定してのシミュレーションに事前に取り組んでおくことは、抑止的意味合いも込めて、有意義であろうと思う。
 日本も、国として、強い危機意識を持って、有事に備える構えを大切にしていきたいものである。

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7月12日(金) 道後の湯 その本館の 再開翌日… お城の山が 大きく崩落!!

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 この日未明、松山城を山頂部に擁する山が、豪雨によって大きく崩落。麓の家々を大量の土石流が呑み込み、住民3名が行方不明だという。このエリアは、「崖崩れ危険地域」の指定も受けていなかったらしく、災害の発生に住民たちも驚いているという。
 実は、被災エリアは、日本中に広く知られる道後温泉まで、直線距離で2kmもない。そして、前日には、長い間修復工事に取り組んできた温泉本館がやっと再開され、盛大に祝賀行事が行われたばかりであった。
 世の中は「悲喜こもごも」であるとよく語られる。喜びが一方にあれば、もう一方に悲しみがある。転変著しいのが人生である。松山といえば、正岡子規や夏目漱石もよく知られる。これらの人々が、今回のような事態に遭遇すれば、一体どのような文学作品を書いただろう…とそんなことも思ったのであった。

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7月11日(木) “NATO”って “北大西洋 条約機構”?? 何でアジアに 手を差し出すの?

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 アメリカのワシントンで開催されていたNATO首脳会議が今日閉会となり、首脳宣言を発表。今回の首脳会議では、ウクライナへの長期支援が主要議題であったが、同時に、このロシアのウクライナ侵略を背後から支援する中国に対する警戒感も露わとなった会議でもあった。そこで、その中国を抑止するために、NATOとして、アジアへの関与を拡大していく方針も、明確に打ち出したという。
 日本は、岸田首相がこのNATO首脳会議のパートナーセッションに今年も参加したが、その中で、韓国、オーストラリア、ニュージーランドなどと共に、NATOがこれら国々との協力を深化させていくことを歓迎すると表明した。
 今や地球上は一つ。大西洋といっても、それは太平洋とも繋がっている。NATOが、国際的な戦略としてアジアに手を差し伸べるというのも、今の時代の要請と言うべきものか…。

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7月10日(水) カタツムリ 角と角との 争いに 武を誇示し合う NATOと中露…

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 「NATO首脳会議」が、アメリカのワシントンで開幕。これから3日間の日程である。ウクライナに対する援助や加盟の問題が論じられると同時に、中国やロシアの脅威が高まる中で、これら国々に対してNATOが今後いかに対応していくべきか、という問題も、大きな論点となるようである。
 約2年半前に開始されたロシアによるウクライナ侵攻以降、NATOの重要性が強調され、各国軍事費の増強も行われるようになっている。その中で、NATO諸国と中露を中心とした国々との間の対立意識も強まってきている。
 しかし、「蝸牛角上の争い」という言葉もあるが、地球全体、また宇宙の広大さから見れば、この地表面の争いは、小さなものに過ぎない。地球上で生きる者同士が、なぜもっと仲良くやっていけないのか、私たちが考えねばならない問題があるように思う。

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7月9日(火) モディ首相 選挙後初の 外遊に ロシアを選ぶは 「三極」の意地?(いや…計算かな?)

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 インドのモディ首相が、少し前に行われたインド総選挙の後、初めての訪問国として、ロシアを訪問。プーチン大統領と会談を行い、経済や安全保障関係の協力を確認し合ったという。インドは、西側陣営にも、東側陣営にも属さず、両者に対して中立的な「第三極」を志向する姿勢をかねてから持っている。そして、世界が大きく二分され分断と対立の傾向を強めている昨今の状況の中でも、それを矜持として守ろうとしているようである。
 それは、人口面でも、経済面や政治面でも、世界の大国となってきているインドの「意地」でもあるだろう。さらに言うならば、対立関係の中で漁夫の利を狙う「計算」が働いていると評価すべきものであるのかもしれない。
 なんにしても、ますます大国化するインドは、今後の世界情勢の中で、強い関心を持って見守るべき国になってきているようだ。

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7月8日(月) フランスの 議会選挙じゃ 懸念をされた 極右政党 押さえはしたが…

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 フランスでも、国民議会の決選投票。極右政党・国民連合は、当初予想されたほどには議席を獲得できず、第三党に終わった。第一党は、左派連合の「新人民戦線」で182議席、それに現大統領を支える「与党連合」が続き168議席、そして、「国民連合」は143議席。
 政治評論家によれば、与党連合と左派連合との選挙協力によって、極右勢力が議会の最大勢力になることは阻止できたが、この二大勢力は、政策面でも、政治的なスタンスでも違いが大きく、今後のフランス政治は容易ではないようである。また、国民連合は、次の大統領選挙を見据えていて、今回の選挙では敗れたが、それにより、マクロン政権の批判勢力として、却って大統領選挙に有利なポジションを得た可能性がある、ともしていた。
 果たしてこれからのフランス政治、混沌の中、どう展開していくことになるのだろうか。

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7月7日(日) 「日本の 誕生」巡り 学べる日… 今世の都じゃ 国司の選挙…

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 今日は、「フォレスト・トレンド勉強会」の日。テーマとして取り上げたのは、「日本の誕生」。主に、飛鳥時代・奈良時代に、どのように日本の国が形成されてきたか、という問題について、まずは大きく俯瞰する形で参加者と語り合ったのであった。この古の時代にも、国の権力を巡って、様々な勢力がせめぎ合い、争い合ってきた歴史が、とても興味深かった。
 ところで今日は、「東京都知事選挙」の日でもあった。56人もの候補者が立候補した選挙戦であったが、10万票以上の票を得た候補者は7名に過ぎず、100万票以上を得たとなれば、たったの3名に過ぎなかった。そして、現職の小池百合子知事が、ダントツのトップで当選。テレビを見ていると、各候補の選挙戦の戦いぶりが紹介されていたが、古も今も、権力を巡る争いとはよく似たものだな、というのが、率直な気持ちであった。

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7月6日(土) イランでは ダークホースが 新大統領! 混迷の世の 光となるか?

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 引き続いて今日は、イラン大統領選挙・決選投票の結果である。圧倒的な票差で、改革派のペゼシュキアン氏が当選。報道によれば、氏は、もともとは心臓外科医であり、大学で学長を務めた後、改革派・ハタミ政権で保健相となり、貧困にあえぐ人々の医療の拡充などを進めたらしい。しかし、今回の大統領選挙が始まった当初には、全く有力候補とみられてはいなかったという。つまり、最初は全く注目されなかったダークホースが、大統領選挙に勝利したということである。
 これは、最高指導者ハメネイ師をはじめとして、保守強硬派が主導権を握るイラン政治の下で、不満を蓄積してきた多くの国民が、彼に希望を託したということか。とはいえ、その権限には強い制約がある。その中でいかに新しい時代の光を生み出せるか、これから先の道のりはなかなか大変だと思う。

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7月5日(金) イギリスで 政権交替! 新首相 オモチャ手に持ちゃ スタート・イマ~だ?

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 イギリスで4日に行われた総選挙は、スターマー党首が率いる労働党が、全議席の6割を超える議席を獲得して、圧勝。今日早速、バッキンガム宮殿でチャールズ国王と面会し、首相に就任。その後、首相官邸前で初の演説を行い、「英国の再建を目指そうと皆さんに伝えたい。我々の課題は緊急で、今日から始まる」と、今後の政権運営に意欲を示した。
 今日のイラ短には、おもちゃ(トイ)を高く掲げる新首相の絵を描いた。その意味は、スターマー+トイ=「スタート・イマ(今)」である。
 イギリスでは、EU離脱に伴う輸入コスト増大や出稼ぎ労働者減少によって、インフレが国民生活を圧迫しているという。その強い不満が、今回の政権交替に繋がったようだが、この対応には猶予があるわけではない。今すぐに対処していかねばならない、そんな危機感を露わにする新首相であった。

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7月4日(木) 認知症 行方不明者 約2万人… そのほとんどは すぐ見つかったが…

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 警察庁のまとめによれば、昨年一年間に警察に届け出があった、認知症並びにその疑いのある行方不明者の数が、延べ1万9,039名に上ったのだそうだ。これは、11年連続の最多更新であり、内訳では、80歳以上が11,224名、70歳代が6,838名であり、70歳以上の高齢者が、大多数を占めているということである。ただ、そのほとんどが、行方不明後3日以内に生きて発見されて、連れ戻されたらしい。
 この約2万人という数字は、昨年の自殺者数21,818人とほぼ同じ数である。一方は、高齢になるに伴って生じてくる生理的な問題によって一時的に行方不明になった人たちであり、もう一方は、心の問題によって永遠に行方不明になった人たちである。神は何を思い、その手のひらの上に、この両者をバランスよく生み出しているのであろうか…ふとそんなことを思った今回のニュースであった。

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7月3日(水) 新紙幣 3枚揃えば 「たのきんトリオ」… 頼むぞ金運! 庶民の願い!!

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 今日、20年ぶりに新紙幣が発行された。1万円札には、日本資本主義の父・渋沢栄一、5千円札には、教育者・津田梅子、そして千円札には、細菌学者・北里柴三郎の顔が使われている。今後は、デジタル通貨の流通が進むであろうから、もしかすれば、紙のお札としては、今回が最後のものとなるかもしれない。
 私は、この3枚の新紙幣に対して、「たのきんトリオ」というニックネームをつけた。たのきんトリオとは、1980年代に一世を風靡した、田原俊彦、野村義男、近藤真彦の3名のアイドルグループに付けられた名称。今回のお札の肖像3名は、アイドルではないが、人々の期待を集めていることは事実である。何ゆえ「たのきん」かといえば、「頼むぞ金運!」の略。
 今後、これら3名が、庶民の願いを集める象徴的な人々になっていくのであろうか。何はともあれ、ご活躍を期待したいものである。

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7月2日(火) 大台を またもや突破! 日経株価 オーバーシュートか? マネーのゲーム…

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 今年3月下旬に、東京株式市場で日経平均株価が4万円を突破して以降、しばらくの間、株価は3万円台に戻っていたのだが、今日、再び4万円台となり、今日は、40,074円で取引を終えた。リーマン・ショック時の2009年には最安値が7,054円であったことを考えると、隔世の感ありである。この暫くでも、2020年の最安値が16,350円であった。そこから考えても、約2.5倍になっている計算である。
 こんな激しい変化を見ていると、海に生きる魚に羽がついて、突然に大空に舞い上がったのではないかと思われるほどである。
 しかし、空に飛び上がったものは、やがて落ちるのが宿命。マネーゲームにうつつをぬかしていては、先が危ぶまれる。特に、株式投資に縁が薄い庶民の暮らしは、年々、厳しさを増し加えている。このマネーゲームのオーバーシュートに幻惑されないことが大事である。

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7月1日(月) 祈りの日… 宇宙の神秘に 思い馳せ 人とは何かと 問いかけたのだ…

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 7月の「祈りの日」。私は、新居浜市にある「愛媛県総合科学博物館」で時を過ごした。
 この館の展示は、「宇宙創世の謎」から始まっている。古代の宇宙観、さらに中世期のコペルニクスやガリレオ、ニュートンなどの活躍、さらに現代宇宙論の新たな主張などを紹介していた。自分の命が宇宙全体と響き合ってくるような気がしてくるから、不思議である。
 今回は、プラネタリウムで「星になるまで」とタイトルが付けられた映像を鑑賞した。この宇宙で、私たちが物質として認識できるのは、わずか5%に過ぎない。残りの95%が、「ダークエネルギー」や「ダークマター」と言われるもので、人間はそれを捉えることができないというのである。映像では、その存在を、天空からの大量の粒子群として表現していた。この場所で、私は、小さな人間存在と宇宙との関わりに思いを馳せたのであった。

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